本文へ移動

種間(しゅかん)関係(かんけい)と生態的地位(せいたいてきちい)

カエル先生資源(しげん)の使(つか)い方(かた)が似(に)た種(しゅ)ほど競争(きょうそう)が激(はげ)しい。少(すこ)しずつ違(ちが)う使(つか)い方(かた)をする種(しゅ)は共存(きょうぞん)できるよ。

30秒でつかむ

  1. 資源(しげん)の利用(りよう)様式(ようしき)が似(に)た異種(いしゅ)の個体群(こたいぐん)の間(あいだ)で**種間競争(しゅかんきょうそう)**が起(お)こり、生態的地位(せいたいてきちい)が重(かさ)なる2種(しゅ)の競争(きょうそう)では一方(いっぽう)が排除(はいじょ)される**競争的排除(きょうそうてきはいじょ)**が起(お)こる。
  2. 生息(せいそく)場所(ばしょ)を違(ちが)える**すみわけ**や食物(しょくもつ)を違(ちが)える**食(く)いわけ**によって、資源(しげん)の利用(りよう)様式(ようしき)を違(ちが)えると競争的排除(きょうそうてきはいじょ)を避(さ)けて共存(きょうぞん)でき、種(しゅ)が占(し)める位置(いち)づけを**生態的地位(せいたいてきちい)(ニッチ)**という。
  3. 被食者(ひしょくしゃ)と捕食者(ほしょくしゃ)の個体数(こたいすう)は、捕食者(ほしょくしゃ)の変動(へんどう)が被食者(ひしょくしゃ)の変動(へんどう)よりやや遅(おく)れる形(かたち)で、周期(しゅうき)(新しいタブで開きます)的(てき)に増減(ぞうげん)を繰(く)り返(かえ)す。

ChatGPT に解説してもらう(新しいタブで開きます)

詳しく

種間競争(しゅかんきょうそう)と競争的排除(きょうそうてきはいじょ)

資源(しげん)(食物(しょくもつ)や生活(せいかつ)空間(くうかん)など)を利用(りよう)する様式(ようしき)が似(に)た異種(いしゅ)の個体群(こたいぐん)の間(あいだ)で起(お)こる競争(きょうそう)を種間競争(しゅかんきょうそう)という。

ゾウリムシを使(つか)った実験(じっけん)では、同(おな)じ水槽(すいそう)で近縁(きんえん)の2種(しゅ)を一緒(いっしょ)に飼育(しいく)すると、一方(いっぽう)の種(しゅ)だけが生(い)き残(のこ)り他方(たほう)が消(き)えてしまうことが知(し)られている。このように生態的地位(せいたいてきちい)が重(かさ)なる2種(しゅ)が競争(きょうそう)した結果(けっか)、一方(いっぽう)が排除(はいじょ)されることを競争的排除(きょうそうてきはいじょ)という。

競争的排除(きょうそうてきはいじょ)が起(お)こるのは、資源(しげん)の利用(りよう)様式(ようしき)が似(に)ている2種(しゅ)ほど限(かぎ)られた資源(しげん)をめぐる競争(きょうそう)が激(はげ)しくなり、わずかな差(さ)でも長期(ちょうき)的(てき)には一方(いっぽう)が生(い)き残(のこ)れなくなるためである。

ゾウリムシの競争的排除Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

すみわけ・食(く)いわけと生態的地位(せいたいてきちい)

近縁(きんえん)の2種(しゅ)が生息(せいそく)場所(ばしょ)を違(ちが)えるすみわけや、食物(しょくもつ)の種類(しゅるい)を違(ちが)える食(く)いわけを行(おこな)うと、資源(しげん)の利用(りよう)様式(ようしき)が重(かさ)ならなくなり、競争的排除(きょうそうてきはいじょ)を避(さ)けて共存(きょうぞん)できる。

生物群集(せいぶつぐんしゅう)の中(なか)で、ある種(しゅ)が利用(りよう)する生息(せいそく)場所(ばしょ)・食物(しょくもつ)・活動(かつどう)時間(じかん)などの位置(いち)づけを生態的地位(せいたいてきちい)(ニッチ)という。

多様(たよう)な種(しゅ)が同(おな)じ生物群集(せいぶつぐんしゅう)で共存(きょうぞん)できるのは、それぞれの種(しゅ)が少(すこ)しずつ異(こと)なる生態的地位(せいたいてきちい)を占(し)め、資源(しげん)の利用(りよう)の仕方(しかた)を違(ちが)えているためである。

被食者(ひしょくしゃ)と捕食者(ほしょくしゃ)の個体数(こたいすう)変動(へんどう)

被食者(ひしょくしゃ)(食(た)べられる側(がわ))と捕食者(ほしょくしゃ)(食(た)べる側(がわ))の個体数(こたいすう)は、互(たが)いに影響(えいきょう)し合(あ)って周期(しゅうき)的(てき)に変動(へんどう)することが知(し)られている。

被食者(ひしょくしゃ)が増(ふ)えると食物(しょくもつ)が豊富(ほうふ)になるため捕食者(ほしょくしゃ)も増(ふ)えるが、捕食者(ほしょくしゃ)が増(ふ)えすぎると被食者(ひしょくしゃ)が食(た)べられて減(へ)り、食物(しょくもつ)が減(へ)った捕食者(ほしょくしゃ)もやがて減少(げんしょう)する。被食者(ひしょくしゃ)が減(へ)ると捕食者(ほしょくしゃ)も減(へ)るため、再(ふたた)び被食者(ひしょくしゃ)が増(ふ)え始(はじ)める。

このように捕食者(ほしょくしゃ)の個体数(こたいすう)の変動(へんどう)は被食者(ひしょくしゃ)の変動(へんどう)よりやや遅(おく)れて起(お)こり、両者(りょうしゃ)の個体数(こたいすう)は周期(しゅうき)的(てき)に増減(ぞうげん)を繰(く)り返(かえ)す。

被食者と捕食者の個体数の周期的変動Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4種間競争(しゅかんきょうそう)とはどのような競争(きょうそう)か。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/interspecific-relationships-and-niche/?from=print#quiz

  1. 種間競争(しゅかんきょうそう)とはどのような競争(きょうそう)か。

    • ◯ 資源(しげん)の利用(りよう)様式(ようしき)が全(まった)く異(こと)なる異種(いしゅ)の間(あいだ)で起(お)こる競争(きょうそう)
    • ◯ 資源(しげん)の利用(りよう)様式(ようしき)が似(に)た異種(いしゅ)の個体群(こたいぐん)の間(あいだ)で起(お)こる競争(きょうそう)
    • ◯ 個体群密度(こたいぐんみつど)に関係(かんけい)なく起(お)こらない競争(きょうそう)
    • ◯ 同種(どうしゅ)の個体群(こたいぐん)の中(なか)だけで起(お)こる競争(きょうそう)

    正解:資源の利用様式が似た異種の個体群の間で起こる競争
    資源(しげん)(食物(しょくもつ)や生活(せいかつ)空間(くうかん)など)を利用(りよう)する様式(ようしき)が似(に)た異種(いしゅ)の個体群(こたいぐん)の間(あいだ)で起(お)こる競争(きょうそう)を種間競争(しゅかんきょうそう)という。

  2. ゾウリムシの近縁(きんえん)2種(しゅ)を同(おな)じ水槽(すいそう)で飼育(しいく)する実験(じっけん)から分(わ)かる競争的排除(きょうそうてきはいじょ)とは何(なに)か。

    • ◯ 資源(しげん)が無限(むげん)にあるため競争(きょうそう)が起(お)こらないこと
    • ◯ 生態的地位(せいたいてきちい)が重(かさ)なる2種(しゅ)が競争(きょうそう)し、一方(いっぽう)が排除(はいじょ)されること
    • ◯ 2種(しゅ)が常(つね)に同(おな)じ割合(わりあい)で共存(きょうぞん)し続(つづ)けること
    • ◯ 2種(しゅ)がすみわけによって完全(かんぜん)に共存(きょうぞん)すること

    正解:生態的地位が重なる2種が競争し、一方が排除されること
    生態的地位(せいたいてきちい)が重(かさ)なる2種(しゅ)が競争(きょうそう)した結果(けっか)、一方(いっぽう)の種(しゅ)だけが生(い)き残(のこ)り他方(たほう)が消(き)えてしまうことを競争的排除(きょうそうてきはいじょ)という。

  3. 近縁(きんえん)の種(しゅ)がすみわけや食(く)いわけを行(おこな)うと、どのような結果(けっか)になるか。

    • ◯ 生態的地位(せいたいてきちい)が完全(かんぜん)に同(おな)じになる
    • ◯ 資源(しげん)の利用(りよう)様式(ようしき)がより重(かさ)なり、競争的排除(きょうそうてきはいじょ)が起(お)こりやすくなる
    • ◯ 資源(しげん)の利用(りよう)様式(ようしき)が重(かさ)ならなくなり、競争的排除(きょうそうてきはいじょ)を避(さ)けて共存(きょうぞん)できる
    • ◯ 片方(かたほう)の種(しゅ)が必(かなら)ず絶滅(ぜつめつ)する

    正解:資源の利用様式が重ならなくなり、競争的排除を避けて共存できる
    すみわけや食(く)いわけによって資源(しげん)の利用(りよう)様式(ようしき)が重(かさ)ならなくなり、競争的排除(きょうそうてきはいじょ)を避(さ)けて共存(きょうぞん)できるようになる。

  4. 被食者(ひしょくしゃ)と捕食者(ほしょくしゃ)の個体数(こたいすう)が周期(しゅうき)的(てき)に変動(へんどう)するとき、捕食者(ほしょくしゃ)の変動(へんどう)は被食者(ひしょくしゃ)の変動(へんどう)とどのような関係(かんけい)にあるか。

    • ◯ 被食者(ひしょくしゃ)の変動(へんどう)よりやや遅(おく)れて捕食者(ほしょくしゃ)の個体数(こたいすう)が変動(へんどう)する
    • ◯ 被食者(ひしょくしゃ)と捕食者(ほしょくしゃ)の個体数(こたいすう)は全(まった)く無関係(むかんけい)に変動(へんどう)する
    • ◯ 捕食者(ほしょくしゃ)の変動(へんどう)が被食者(ひしょくしゃ)の変動(へんどう)より先(さき)に起(お)こる
    • ◯ 被食者(ひしょくしゃ)が増(ふ)えると捕食者(ほしょくしゃ)は必(かなら)ず減(へ)り続(つづ)ける

    正解:被食者の変動よりやや遅れて捕食者の個体数が変動する
    捕食者(ほしょくしゃ)の個体数(こたいすう)の変動(へんどう)は被食者(ひしょくしゃ)の変動(へんどう)よりやや遅(おく)れて起(お)こり、両者(りょうしゃ)の個体数(こたいすう)は周期(しゅうき)(新しいタブで開きます)的(てき)に増減(ぞうげん)を繰(く)り返(かえ)す。

単元のポイント

  • 種間競争(しゅかんきょうそう)と競争的排除(きょうそうてきはいじょ) 生態的地位(せいたいてきちい)が似(に)た2種(しゅ)が同(おな)じ資源(しげん)を奪(うば)い合(あ)うと、一方(いっぽう)が排除(はいじょ)される競争的排除(きょうそうてきはいじょ)が起(お)こりうる
  • すみわけ・食(く)いわけ 生息(せいそく)場所(ばしょ)や食物(しょくもつ)を違(ちが)えることで、似(に)た種(しゅ)同士(どうし)が競争(きょうそう)を避(さ)けて共存(きょうぞん)すること
  • 生態的地位(せいたいてきちい)(ニッチ) 生物群集(せいぶつぐんしゅう)の中(なか)で、ある種(しゅ)が占(し)める生息(せいそく)場所(ばしょ)・食物(しょくもつ)・活動(かつどう)時間(じかん)などの位置(いち)づけ
  • 被食者(ひしょくしゃ)と捕食者(ほしょくしゃ)の個体数(こたいすう)変動(へんどう) 被食者(ひしょくしゃ)が増(ふ)えると捕食者(ほしょくしゃ)も増(ふ)え、捕食者(ほしょくしゃ)が増(ふ)えすぎると被食者(ひしょくしゃ)が減(へ)って捕食者(ほしょくしゃ)も減(へ)る、という周期(しゅうき)的(てき)な変動(へんどう)

出典・クレジット

  • 単元の構成:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(新しいタブで開きます)(政府標準利用規約 2.0)
  • 学習指導要領の該当箇所:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編 生物 (5)生態と環境 ア(ア)個体群と生物群集・(イ)生態系(新しいタブで開きます)(解説p.142〜145。(5)生態と環境は(ア)個体群と生物群集(㋐個体群:個体群内の相互作用として種内競争と社会性を扱うことを明記。本単元では個体群の成長とロジスティック曲線・密度効果を1ページ、生存曲線と齢構成を1ページ、種内関係(群れ・縄張り・順位制・社会性昆虫の分業)を1ページに分けて扱う。㋑生物群集:個体群間の相互作用として種間競争と相利共生を扱い、多様な種が共存する仕組みを扱うことを明記。本単元では種間関係(種間競争・競争的排除・すみわけ・食いわけ・生態的地位・被食者と捕食者の個体数変動)を1ページ、生物群集の多様性と攪乱(中規模攪乱説)を1ページに分けて扱う)、(イ)生態系(㋐生態系の物質生産と物質循環:物質生産は年間生産量を生産者の現存量と関連付けて扱い、物質循環は炭素と窒素を扱うこと(窒素同化にも触れること)を明記。本単元では物質生産の内訳とエネルギー効率を1ページ、窒素循環を1ページに分けて扱う。炭素循環は中学理科「炭素の循環」(carbon-cycle)で既に扱っているため、本単元では窒素に絞った。㋑生態系と人間生活:人間活動が生態系に及ぼす影響として地球規模のものを中心に扱うことを明記。本単元では窒素循環のページの中で、化学肥料の流入による富栄養化という地球規模の例として扱う)で、7ページの構成はこの項目分けに対応する。個体群・生物群集の基本的な仕組み(生態系には多様な生物種が存在すること、捕食と被食の関係・間接効果、キーストーン種、攪乱とバランス・自然浄化・富栄養化・生物濃縮、生物多様性の保全)は、既存の高校「生物基礎」の生態系の成り立ちと種多様性(ecosystem-structure-and-species-diversity)・食物網と間接効果(food-web-and-indirect-effects)・生態系のバランスと攪乱(ecosystem-balance-and-disturbance)・生物多様性の保全と絶滅(biodiversity-conservation-and-extinction)、および中学理科の生物の数量関係とつり合い(balance-in-ecosystems)・生産者と消費者(producers-and-consumers)・炭素の循環(carbon-cycle)・人間の活動と生態系(human-activity-and-ecosystems)で既に扱っているため、本単元では個体群内のロジスティック曲線・密度効果・生存曲線・齢構成・種内の順位制や分業、個体群間の競争的排除・すみわけ・生態的地位・被食者と捕食者の周期的変動、生物群集の多様性を支える中規模攪乱説、生態系の総生産量・純生産量の内訳とエネルギー効率、窒素固定・窒素同化・硝化・脱窒からなる窒素循環と化学肥料による富栄養化など、生物基礎より1段深い仕組みに絞って扱う。)
  • 事実データ:Wikidata の項目 Q172861(新しいタブで開きます)(CC0)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」p.142〜145(新しいタブで開きます)
  • 本文:Manazoo 編集部
  • 図(ゾウリムシ2種を同じ水槽で飼育すると生態的地位が重なり一方が消える競争的排除の実験結果を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 図(被食者の個体数が増えた後にやや遅れて捕食者の個体数が増え、両者が周期的に増減する様子を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 最終確認日:

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

間違いを知らせる
問題を解く
単元のポイント
  • 種間競争(しゅかんきょうそう)と競争的排除(きょうそうてきはいじょ) 生態的地位(せいたいてきちい)が似(に)た2種(しゅ)が同(おな)じ資源(しげん)を奪(うば)い合(あ)うと、一方(いっぽう)が排除(はいじょ)される競争的排除(きょうそうてきはいじょ)が起(お)こりうる
  • すみわけ・食(く)いわけ 生息(せいそく)場所(ばしょ)や食物(しょくもつ)を違(ちが)えることで、似(に)た種(しゅ)同士(どうし)が競争(きょうそう)を避(さ)けて共存(きょうぞん)すること
  • 生態的地位(せいたいてきちい)(ニッチ) 生物群集(せいぶつぐんしゅう)の中(なか)で、ある種(しゅ)が占(し)める生息(せいそく)場所(ばしょ)・食物(しょくもつ)・活動(かつどう)時間(じかん)などの位置(いち)づけ
  • 被食者(ひしょくしゃ)と捕食者(ほしょくしゃ)の個体数(こたいすう)変動(へんどう) 被食者(ひしょくしゃ)が増(ふ)えると捕食者(ほしょくしゃ)も増(ふ)え、捕食者(ほしょくしゃ)が増(ふ)えすぎると被食者(ひしょくしゃ)が減(へ)って捕食者(ほしょくしゃ)も減(へ)る、という周期(しゅうき)的(てき)な変動(へんどう)