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イオンの生成(せいせい)とイオン結合(けつごう)

カメレオン先生原子(げんし)が電子(でんし)を手放(てばな)すか受(う)け取(と)るかは、貴(き)ガスと同(おな)じ安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)に近(ちか)づけるかどうかで決(き)まるよ。

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  1. 原子(げんし)は最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)を失(うしな)ったり受(う)け取(と)ったりして、貴(き)ガスと同(おな)じ安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)(新しいタブで開きます)になろうとする。できるのが陽(よう)イオン(新しいタブで開きます)と陰(いん)イオン。
  2. 複数(ふくすう)の原子(げんし)が集(あつ)まって全体(ぜんたい)で電気(でんき)を帯(お)びた多原子(たげんし)イオンもある。OH⁻やNH₄⁺、SO₄²⁻などが代表(だいひょう)例(れい)。
  3. 陽(よう)イオンと陰(いん)イオンが静電気(せいでんき)的(てき)な引力(いんりょく)で結(むす)びつく結合(けつごう)をイオン結合(けつごう)という。電気(でんき)の量(りょう)が大(おお)きいほど、距離(きょり)が近(ちか)いほど強(つよ)く結(むす)びつく。

詳しく

電子配置(でんしはいち)とイオンの生成(せいせい)

原子(げんし)は、電子(でんし)の数(かず)と並(なら)び方(かた)(電子配置(でんしはいち))が原子(げんし)番号(ばんごう)(新しいタブで開きます)の近(ちか)い貴(き)ガス(ヘリウムやネオン、アルゴンなど)と同(おな)じになると、とても安定(あんてい)になる。この並(なら)びに近(ちか)づくために、原子(げんし)は最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)を失(うしな)ったり、反対(はんたい)に電子(でんし)を受(う)け取(と)ったりする。

電子(でんし)を失(うしな)った原子(げんし)は、プラスの電気(でんき)を帯(お)びた陽(よう)イオンになる。ナトリウム原子(げんし)は最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)を1個(こ)失(うしな)うと、ネオンと同(おな)じ電子配置(でんしはいち)になって安定(あんてい)するため、ナトリウムイオンNa⁺になりやすい。反対(はんたい)に電子(でんし)を受(う)け取(と)った原子(げんし)は、マイナスの電気(でんき)を帯(お)びた陰(いん)イオンになる。塩素(えんそ)原子(げんし)は最外殻(さいがいかく)に電子(でんし)を1個(こ)受(う)け取(と)ると、アルゴンと同(おな)じ電子配置(でんしはいち)になるため、塩化物(えんかぶつ)イオンCl⁻になりやすい。

1個(こ)の原子(げんし)からできるイオンのほかに、複数(ふくすう)の原子(げんし)が集(あつ)まって全体(ぜんたい)として電気(でんき)を帯(お)びた多原子(たげんし)イオンもある。水酸化物(すいさんかぶつ)イオン(新しいタブで開きます)OH⁻、アンモニウムイオンNH₄⁺、硫酸(りゅうさん)イオンSO₄²⁻、炭酸(たんさん)イオンCO₃²⁻などが代表(だいひょう)例(れい)で、イオンの中(なか)の原子(げんし)どうしは共有(きょうゆう)結合(けつごう)(新しいタブで開きます)で結(むす)びついている。

電子の授受で安定な電子配置のイオンになるAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):塩化(えんか)ナトリウムができるまで

ナトリウム原子(げんし)Naと塩素(えんそ)原子(げんし)Clが出会(であ)うと、ナトリウム原子(げんし)は最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)1個(こ)を塩素(えんそ)原子(げんし)に渡(わた)す。電子(でんし)を渡(わた)したナトリウム原子(げんし)はNa⁺になり、受(う)け取(と)った塩素(えんそ)原子(げんし)はCl⁻になる。

できたNa⁺とCl⁻は、プラスとマイナスの電気(でんき)で互(たが)いに引(ひ)き合(あ)う。この静電気(せいでんき)的(てき)な引力(いんりょく)による結合(けつごう)をイオン結合(けつごう)という。塩化(えんか)ナトリウムの結晶(けっしょう)の中(なか)では、Na⁺とCl⁻が交互(こうご)に規則正(きそくただ)しく並(なら)び、1個(こ)のイオンが、まわりにある反対(はんたい)の電気(でんき)を帯(お)びた複数(ふくすう)のイオンと同時(どうじ)に引(ひ)き合(あ)っている。

酸化(さんか)カルシウムCaOは、電気(でんき)の量(りょう)がどちらも2のCa²⁺とO²⁻が結(むす)びついてできている。電気(でんき)の量(りょう)が大(おお)きいイオンどうしほど、引(ひ)き合(あ)う力(ちから)が強(つよ)くなる。

なぜ電子(でんし)をやりとりするのか

原子(げんし)が電子(でんし)を失(うしな)ったり受(う)け取(と)ったりするのは、貴(き)ガスと同(おな)じ安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)に近(ちか)づくほうが、原子(げんし)として落(お)ち着(つ)いた状態(じょうたい)になるからだ。最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)の数(かず)が貴(き)ガスに近(ちか)い原子(げんし)ほど、少(すく)ない電子(でんし)の出入(でい)りで安定(あんてい)になれるため、イオンになりやすい。

ナトリウムのように最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)が1個(こ)だけの原子(げんし)は、その1個(こ)を失(うしな)えば安定(あんてい)になるので陽(よう)イオンになりやすい。塩素(えんそ)のように最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)が7個(こ)で、貴(き)ガスより1個(こ)だけ少(すく)ない原子(げんし)は、1個(こ)を受(う)け取(と)れば安定(あんてい)になるので陰(いん)イオンになりやすい。

こうしてできた陽(よう)イオンと陰(いん)イオンは、電気(でんき)の性質(せいしつ)が逆(ぎゃく)なので強(つよ)く引(ひ)き合(あ)う。この引力(いんりょく)がイオン結合(けつごう)であり、次(つぎ)のページで見(み)る組成(そせい)式(しき)(新しいタブで開きます)やイオン結晶(けっしょう)の性質(せいしつ)のもとになっている。

イオン結合は陽イオンと陰イオンの静電気的な引力Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4ナトリウム原子(げんし)が陽(よう)イオンになるとき、最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)を1個(こ)失(うしな)うのはなぜか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/ion-formation-and-ionic-bond/?from=print#quiz

  1. ナトリウム原子(げんし)が陽(よう)イオンになるとき、最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)を1個(こ)失(うしな)うのはなぜか。

    • ◯ ナトリウムには中性子(ちゅうせいし)が無(な)いから
    • ◯ 電子(でんし)を失(うしな)うと原子(げんし)の質量(しつりょう)が重(おも)くなるから
    • ◯ 原子核(げんしかく)の陽子(ようし)が1個(こ)減(へ)るから
    • ◯ 電子(でんし)を1個(こ)失(うしな)うとネオンと同(おな)じ安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)になるから

    正解:電子を1個失うとネオンと同じ安定な電子配置になるから
    ナトリウム原子(げんし)は最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)を1個(こ)失(うしな)うと、ネオンと同(おな)じ安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)(新しいタブで開きます)になるため、ナトリウムイオン(新しいタブで開きます)Na⁺になりやすい。

  2. 次(つぎ)のうち、複数(ふくすう)の原子(げんし)が集(あつ)まってできた多原子(たげんし)イオンはどれか。

    • ◯ Na⁺
    • ◯ Cl⁻
    • ◯ Mg²⁺
    • ◯ OH⁻

    正解:OH⁻
    OH⁻(水酸化物(すいさんかぶつ)イオン(新しいタブで開きます))は酸素(さんそ)(新しいタブで開きます)原子(げんし)と水素(すいそ)(新しいタブで開きます)原子(げんし)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)(新しいタブで開きます)で結(むす)びつき、全体(ぜんたい)として電気(でんき)を帯(お)びた多原子(たげんし)イオン。Na⁺・Cl⁻・Mg²⁺は1個(こ)の原子(げんし)からできたイオンである。

  3. イオン結合(けつごう)は、どのような力(ちから)による結合(けつごう)か。

    • ◯ 自由(じゆう)電子(でんし)が金属(きんぞく)イオンをつなぐ力(ちから)
    • ◯ 分子(ぶんし)どうしが引(ひ)き合(あ)う弱(よわ)い力(ちから)
    • ◯ 陽(よう)イオンと陰(いん)イオンの静電気(せいでんき)的(てき)な引力(いんりょく)
    • ◯ 原子(げんし)どうしが電子(でんし)を共有(きょうゆう)する力(ちから)

    正解:陽イオンと陰イオンの静電気的な引力
    イオン結合(けつごう)は、プラスの電気(でんき)を帯(お)びた陽(よう)イオンとマイナスの電気(でんき)を帯(お)びた陰(いん)イオンが、静電気(せいでんき)的(てき)な引力(いんりょく)で引(ひ)き合(あ)う結合(けつごう)である。

  4. 塩素(えんそ)原子(げんし)が陰(いん)イオンになるとき、最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)を1個(こ)受(う)け取(と)るのはなぜか。

    • ◯ 塩素(えんそ)原子(げんし)には陽子(ようし)が無(な)いから
    • ◯ 塩素(えんそ)は貴(き)ガスだから
    • ◯ 電子(でんし)を受(う)け取(と)ると原子核(げんしかく)が壊(こわ)れるから
    • ◯ 電子(でんし)を1個(こ)受(う)け取(と)るとアルゴンと同(おな)じ安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)になるから

    正解:電子を1個受け取るとアルゴンと同じ安定な電子配置になるから
    塩素(えんそ)原子(げんし)は最外殻(さいがいかく)に電子(でんし)を1個(こ)受(う)け取(と)ると、アルゴンと同(おな)じ安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)になるため、塩化物(えんかぶつ)イオンCl⁻になりやすい。

単元のポイント

  • 陽(よう)イオンになりやすい原子(げんし) 最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)が少(すく)ない原子(げんし)(ナトリウムなど)は、電子(でんし)を失(うしな)うほうが安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)に近(ちか)づく
  • 陰(いん)イオンになりやすい原子(げんし) 最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)が多(おお)い原子(げんし)(塩素(えんそ)など)は、電子(でんし)を受(う)け取(と)るほうが安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)に近(ちか)づく
  • 多原子(たげんし)イオン 複数(ふくすう)の原子(げんし)がまとまって1つの電気(でんき)を帯(お)びた粒子(りゅうし)になったもの。OH⁻・NH₄⁺・SO₄²⁻・CO₃²⁻など
  • イオン結合(けつごう) 陽(よう)イオンと陰(いん)イオンのあいだに働(はたら)く静電気(せいでんき)的(てき)な引力(いんりょく)による結合(けつごう)
問題を解く
単元のポイント
  • 陽(よう)イオンになりやすい原子(げんし) 最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)が少(すく)ない原子(げんし)(ナトリウムなど)は、電子(でんし)を失(うしな)うほうが安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)に近(ちか)づく
  • 陰(いん)イオンになりやすい原子(げんし) 最外殻(さいがいかく)の電子(でんし)が多(おお)い原子(げんし)(塩素(えんそ)など)は、電子(でんし)を受(う)け取(と)るほうが安定(あんてい)な電子配置(でんしはいち)に近(ちか)づく
  • 多原子(たげんし)イオン 複数(ふくすう)の原子(げんし)がまとまって1つの電気(でんき)を帯(お)びた粒子(りゅうし)になったもの。OH⁻・NH₄⁺・SO₄²⁻・CO₃²⁻など
  • イオン結合(けつごう) 陽(よう)イオンと陰(いん)イオンのあいだに働(はたら)く静電気(せいでんき)的(てき)な引力(いんりょく)による結合(けつごう)