
相互誘導と相互インダクタンス
カンガルー先生自分のコイルの電流が、もう一方のコイルに誘導起電力を生む。向きも大きさも電流の変化で決まるよ。
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- 2つのコイルを近づけて置くと、1次コイルの電流I1が変化したとき、その磁束(新しいタブで開きます)の変化が2次コイルを貫き、2次コイルに誘導起電力(新しいタブで開きます)が生じる。この現象を相互誘導という。
- 2次コイルに生じる誘導起電力の大きさe2は、1次コイルの電流の変化ΔI1と変化にかかった時間Δtから、e2=M|ΔI1/Δt|で求められる。比例定数Mは相互インダクタンス(単位H)という。
- 1次コイルの電流が一定で変化していないときは、磁束も変化しないので、2次コイルの誘導起電力は0になる。
詳しく
相互誘導と相互インダクタンス
2つのコイルを近づけて置くと、一方のコイル(1次コイル)に流れる電流が変化したとき、その磁束の変化がもう一方のコイル(2次コイル)を貫き、2次コイルに誘導起電力が生じる。この現象を相互誘導という。
2次コイルに生じる誘導起電力の大きさは、1次コイルの電流の変化と、変化にかかった時間を使ってと表される。比例定数は2つのコイルの形・巻数・位置関係で決まる値で、相互インダクタンスという。単位は自己インダクタンス(新しいタブで開きます)と同じヘンリー(H)。
1次コイルに電流が流れていても、その値がずっと一定のままなら磁束は変化しないので、相互誘導の誘導起電力は生じない。2次コイルに誘導起電力が生じるのは、1次コイルの電流が変化しているときだけだ。
例題:1次コイルの電流が変化する場合
例題:相互インダクタンス0.30Hの2つのコイルがあり、1次コイルの電流が0.40秒の間に2.0Aから6.0Aまで変化したとする。Aなので、2次コイルに生じる誘導起電力はVだ。
1次コイルの電流が増えているときと減っているときでは、2次コイルに生じる誘導起電力の向きが逆になる。1次コイルの電流をずっと一定の6.0Aに保ち続けると、磁束が変化しなくなるので、2次コイルの誘導起電力は0Vになる。
なぜコイルを遠ざけると相互誘導が小さくなるのか
相互誘導は、1次コイルがつくる磁束のうち、2次コイルを貫く分だけに関係する。2つのコイルを遠ざけたり、向きをずらしたりすると、1次コイルの磁束のうち2次コイルを貫く割合が減るので、同じでも相互インダクタンスは小さくなる。
相互誘導は、1次側と2次側で電圧を変える変圧器(新しいタブで開きます)の基本的なしくみでもある。ここでは電流の変化に対する誘導起電力の大きさと向きまでを確かめ、巻数比で電圧が決まる変圧器そのものの詳しいしくみは別の単元で扱う。
自己誘導と相互誘導は、どちらも電流の変化がもとになって誘導起電力が生じる点で共通している。自己誘導は自分自身のコイルに、相互誘導はもう一方のコイルに誘導起電力が生じる点が異なっている。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/mutual-induction-and-inductance/?from=print#quiz
相互インダクタンス0.50Hの2つのコイルがある。1次コイルの電流が0.80秒の間に1.0Aから5.0Aまで変化したとき、2次コイルに生じる誘導起電力の大きさは何Vか。
答え:____________
正解:2.5
ΔI1=5.0−1.0=4.0A。e2=M|ΔI1/Δt|=0.50×4.0÷0.80=2.5V。1次コイルの電流を、ある一定の値に保ち続けるとき、2次コイルに生じる誘導起電力はどうなるか。
- ◯ 1次コイルの電流の値と同じ大きさになる
- ◯ 時間とともに限りなく大きくなる
- ◯ 1次コイルの電流が大きいほど大きくなる
- ◯ 0Vになる
正解:0Vになる
相互誘導の誘導起電力(新しいタブで開きます)は電流の変化ΔI1に比例する。電流が一定で変化していなければΔI1=0なので、2次コイルの誘導起電力は0になる。相互インダクタンス0.20Hの2つのコイルがある。1次コイルのスイッチを切り、電流が0.10秒の間に4.0Aから0Aまで変化したとき、2次コイルに生じる誘導起電力の大きさは何Vか。
答え:____________
正解:8
ΔI1の大きさは4.0−0=4.0A。e2=M|ΔI1/Δt|=0.20×4.0÷0.10=8.0V。自己誘導と相互誘導の違いとして正しいものはどれか。
- ◯ 自己誘導にはコイルが不要で、相互誘導には2つのコイルが必要
- ◯ 自己誘導は自分自身のコイルに、相互誘導はもう一方のコイルに誘導起電力が生じる
- ◯ 相互誘導は、磁石を近づけないと起こらない
- ◯ 自己誘導は交流にしか起こらないが、相互誘導は直流でも起こる
正解:自己誘導は自分自身のコイルに、相互誘導はもう一方のコイルに誘導起電力が生じる
どちらも電流の変化が誘導起電力を生じさせる現象だが、自己誘導(新しいタブで開きます)は電流が変化しているコイル自身に、相互誘導はもう一方のコイルに誘導起電力が生じる点が異なる。
単元のポイント
- 相互誘導 1次コイルの電流の変化が、2次コイルに誘導起電力を生じさせる現象
- 相互インダクタンス e2=M|ΔI1/Δt|の比例定数M。単位はヘンリー(H)
- 電流が一定のとき 磁束が変化しないので、2次コイルの誘導起電力は0になる
- 自己誘導との違い 自己誘導は自分自身のコイルに、相互誘導はもう一方のコイルに誘導起電力が生じる