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交流(こうりゅう)と変圧器(へんあつき)・送電(そうでん)

カワウソ先生送(おく)る電力(でんりょく)を一定(いってい)にすると、電圧(でんあつ)を高(たか)くするほど電流(でんりゅう)は小(ちい)さくなる。送電(そうでん)損失(そんしつ)はI²Rなので、電流(でんりゅう)が小(ちい)さいほど大(おお)きく減(へ)るよ。

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  1. 発電所(はつでんしょ)の多(おお)くは交流(こうりゅう)発電機(はつでんき)(コイルや磁石(じしゃく)を回(まわ)し、電磁誘導(でんじゆうどう)(新しいタブで開きます)で発電(はつでん)する)で交流(こうりゅう)(新しいタブで開きます)をつくる。家庭(かてい)用(よう)電源(でんげん)は実効値(じっこうち)100Vの交流(こうりゅう)。
  2. 変圧器(へんあつき)は、コイルの巻数(まきすう)比(ひ)でV₂/V₁=N₂/N₁と電圧(でんあつ)を変(か)える。エネルギーが保存(ほぞん)されるので、電流(でんりゅう)は逆(ぎゃく)比例(ひれい)してI₂/I₁=N₁/N₂となる。
  3. 送電(そうでん)線(せん)にも抵抗(ていこう)Rがあるため、電流(でんりゅう)Iを流(なが)すとI²Rの送電(そうでん)損失(そんしつ)が生(しょう)じる。送(おく)る電力(でんりょく)(新しいタブで開きます)P=VIを一定(いってい)にして電圧(でんあつ)Vを高(たか)くすると、電流(でんりゅう)I=P/Vが小(ちい)さくなり、送電(そうでん)損失(そんしつ)I²Rは電圧(でんあつ)の2乗(じょう)に反比例(はんぴれい)して小(ちい)さくなる。

詳しく

変圧器(へんあつき)の式(しき)と送電(そうでん)損失(そんしつ)

中学(ちゅうがく)の「直流(ちょくりゅう)と交流(こうりゅう)」で学(まな)んだように、家庭(かてい)に送(おく)られる電気(でんき)は交流(こうりゅう)で、電圧(でんあつ)や電流(でんりゅう)の向(む)きと大(おお)きさが周期(しゅうき)(新しいタブで開きます)的(てき)に変化(へんか)する。交流(こうりゅう)の電圧(でんあつ)計(けい)・電流(でんりゅう)計(けい)が示(しめ)す値(あたい)は実効値(じっこうち)で、同(おな)じ抵抗(ていこう)で同(おな)じだけ発熱(はつねつ)(新しいタブで開きます)する直流(ちょくりゅう)の電圧(でんあつ)・電流(でんりゅう)の値(あたい)に当(あ)たる。日本(にっぽん)の家庭(かてい)用(よう)電源(でんげん)は、実効値(じっこうち)100Vの交流(こうりゅう)を使(つか)う。

発電所(はつでんしょ)の多(おお)くは、タービンで交流(こうりゅう)発電機(はつでんき)のコイルや磁石(じしゃく)を回(まわ)し、中学(ちゅうがく)の「電磁誘導(でんじゆうどう)」で学(まな)んだ仕組(しく)みで交流(こうりゅう)を発電(はつでん)している。発電所(はつでんしょ)でつくられた交流(こうりゅう)は、変圧器(へんあつき)でコイルの巻数(まきすう)比(ひ)に応(おう)じて電圧(でんあつ)を変(か)えられる。変圧器(へんあつき)も電磁誘導(でんじゆうどう)を利用(りよう)した装置(そうち)で、一次(いちじ)コイルに流(なが)れる交流(こうりゅう)電流(でんりゅう)が変化(へんか)する磁界(じかい)(新しいタブで開きます)をつくり、それが鉄心(てっしん)を通(とお)って二次(にじ)コイルを貫(つらぬ)くことで、二次(にじ)コイルに電圧(でんあつ)が生(しょう)じる仕組(しく)みだ。一次(いちじ)コイル(巻数(まきすう)N1N_1)と二次(にじ)コイル(巻数(まきすう)N2N_2)の電圧(でんあつ)の比(ひ)は、V2V1=N2N1\dfrac{V_2}{V_1}=\dfrac{N_2}{N_1}という関係(かんけい)になる。エネルギーが保存(ほぞん)されるので、電流(でんりゅう)の比(ひ)はこの逆数(ぎゃくすう)でI2I1=N1N2\dfrac{I_2}{I_1}=\dfrac{N_1}{N_2}だ。

送電(そうでん)線(せん)にも抵抗(ていこう)RRがあるため、電流(でんりゅう)IIが流(なが)れるとI2RI^2Rのジュール熱(ねつ)(新しいタブで開きます)が発生(はっせい)(新しいタブで開きます)する。これを送電(そうでん)損失(そんしつ)という。送(おく)る電力(でんりょく)P=VIP=VIを一定(いってい)にして電圧(でんあつ)VVを高(たか)くすると、電流(でんりゅう)I=P/VI=P/Vは小(ちい)さくなるので、送電(そうでん)損失(そんしつ)I2R=(P/V)2RI^2R=(P/V)^2Rは電圧(でんあつ)の2乗(じょう)に反比例(はんぴれい)して小(ちい)さくなる。発電所(はつでんしょ)では、変圧器(へんあつき)で電圧(でんあつ)を高(たか)くしてから送電(そうでん)し、家庭(かてい)や工場(こうじょう)の近(ちか)くで再(ふたた)び使(つか)いやすい電圧(でんあつ)まで下(さ)げる。

変圧器(一次コイル100回・二次コイル500回)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例題(れいだい):変圧器(へんあつき)と送電(そうでん)損失(そんしつ)の計算(けいさん)

例題(れいだい)1:一次(いちじ)コイル100回(かい)、二次(にじ)コイル500回(かい)の変圧器(へんあつき)の一次(いちじ)側(がわ)に20Vを入力(にゅうりょく)した。二次(にじ)側(がわ)の電圧(でんあつ)は、V₂=V₁×(N₂/N₁)=20×(500/100)=100V。

例題(れいだい)2:10000Wの電力(でんりょく)を、抵抗(ていこう)0.50Ωの送電(そうでん)線(せん)を使(つか)って電圧(でんあつ)100Vで送(おく)る。電流(でんりゅう)はI=P/V=10000÷100=100Aで、送電(そうでん)損失(そんしつ)はI²R=100²×0.50=5000W(送(おく)った電力(でんりょく)の50%が失(うしな)われる)。

例題(れいだい)3:同(おな)じ10000Wを電圧(でんあつ)10000V(100倍(ばい))で送(おく)ると、電流(でんりゅう)はI=10000÷10000=1.0A。送電(そうでん)損失(そんしつ)はI²R=1.0²×0.50=0.50Wで、送(おく)った電力(でんりょく)のわずか0.005%しか失(うしな)われない。

送電電圧100Vと10000Vでの送電損失の比較Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ送電(そうでん)は高(たか)い電圧(でんあつ)で行(おこな)うのか

送(おく)る電力(でんりょく)PPを一定(いってい)にすると、電流(でんりゅう)IIはI=P/VI=P/Vで電圧(でんあつ)に反比例(はんぴれい)する。送電(そうでん)損失(そんしつ)I2RI^2Rは電流(でんりゅう)の2乗(じょう)に比例(ひれい)するので、電圧(でんあつ)を10倍(ばい)にすれば電流(でんりゅう)は1/10、送電(そうでん)損失(そんしつ)は1/100だ。わずかな電圧(でんあつ)の違(ちが)いが、損失(そんしつ)に大(おお)きく影響(えいきょう)する。

変圧器(へんあつき)は、一次(いちじ)側(がわ)と二次(にじ)側(がわ)のコイルを鉄心(てっしん)で磁気(じき)的(てき)に結(むす)びつけ、交流(こうりゅう)によって生(しょう)じる変化(へんか)する磁界(じかい)を使(つか)って電圧(でんあつ)を変(か)える仕組(しく)みだ。この仕組(しく)みは変化(へんか)する磁界(じかい)が必要(ひつよう)なため、直流(ちょくりゅう)では使(つか)えない。送電(そうでん)が交流(こうりゅう)で行(おこな)われる理由(りゆう)の一(ひと)つは、ここにある。

家庭(かてい)で使(つか)う電気(でんき)製品(せいひん)の多(おお)くは、電源(でんげん)の交流(こうりゅう)を整流(せいりゅう)して直流(ちょくりゅう)に変換(へんかん)して使(つか)う。また、電磁波(でんじは)(マイクロ波(は)や光(ひかり)など)も変化(へんか)する電流(でんりゅう)や電圧(でんあつ)から生(う)まれ、通信(つうしん)や調理(ちょうり)器具(きぐ)(電子(でんし)レンジ)などに利用(りよう)されている。

確認問題

問題 1 / 4一次(いちじ)コイル100回(かい)、二次(にじ)コイル500回(かい)の変圧器(へんあつき)の一次(いちじ)側(がわ)に20Vを入力(にゅうりょく)したとき、二次(にじ)側(がわ)の電圧(でんあつ)は何(なん)Vか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/transformer-and-power-transmission/?from=print#quiz

  1. 一次(いちじ)コイル100回(かい)、二次(にじ)コイル500回(かい)の変圧器(へんあつき)の一次(いちじ)側(がわ)に20Vを入力(にゅうりょく)したとき、二次(にじ)側(がわ)の電圧(でんあつ)は何(なん)Vか。

    答え:____________

    正解:100
    V₂=V₁×(N₂/N₁)=20×(500/100)=100V。

  2. 10000Wの電力(でんりょく)を電圧(でんあつ)100Vで送(おく)るとき、送電(そうでん)線(せん)に流(なが)れる電流(でんりゅう)は何(なん)Aか。

    答え:____________

    正解:100
    I=P/V=10000÷100=100A。

  3. 100Aの電流(でんりゅう)が流(なが)れる、抵抗(ていこう)0.50Ωの送電(そうでん)線(せん)で生(しょう)じる送電(そうでん)損失(そんしつ)は何(なん)Wか。

    答え:____________

    正解:5000
    送電(そうでん)損失(そんしつ)はI²R=100²×0.50=5000W。

  4. 送(おく)る電力(でんりょく)を変(か)えずに送電(そうでん)電圧(でんあつ)を10倍(ばい)にすると、送電(そうでん)線(せん)で生(しょう)じる送電(そうでん)損失(そんしつ)(I²R)は何倍(なんばい)になるか。

    • ◯ 変(か)わらない
    • ◯ 1/100倍(ばい)
    • ◯ 1/10倍(ばい)
    • ◯ 10倍(ばい)

    正解:1/100倍
    電力(でんりょく)(新しいタブで開きます)一定(いってい)ならI=P/Vより電流(でんりゅう)は1/10になる。送電(そうでん)損失(そんしつ)はI²Rなので、(1/10)²=1/100になる。

単元のポイント

  • 実効値(じっこうち) 交流(こうりゅう)の電圧(でんあつ)・電流(でんりゅう)を、直流(ちょくりゅう)と同(おな)じ効果(こうか)になるように表(あらわ)した値(あたい)
  • 変圧器(へんあつき) V₂/V₁=N₂/N₁(N₁・N₂はコイルの巻数(まきすう))
  • 送電(そうでん)損失(そんしつ) I²R。電圧(でんあつ)を高(たか)くするほど電流(でんりゅう)が減(へ)り、損失(そんしつ)が小(ちい)さくなる
問題を解く
単元のポイント
  • 実効値(じっこうち) 交流(こうりゅう)の電圧(でんあつ)・電流(でんりゅう)を、直流(ちょくりゅう)と同(おな)じ効果(こうか)になるように表(あらわ)した値(あたい)
  • 変圧器(へんあつき) V₂/V₁=N₂/N₁(N₁・N₂はコイルの巻数(まきすう))
  • 送電(そうでん)損失(そんしつ) I²R。電圧(でんあつ)を高(たか)くするほど電流(でんりゅう)が減(へ)り、損失(そんしつ)が小(ちい)さくなる