
正弦波の式と位相
カンガルー先生式の中のxとtは別の変数。x/λとt/Tをそれぞれ求めてから引けば、位相の計算でつまずかない。
30秒でつかむ
- 正弦波の変位(新しいタブで開きます)はy=Asin{2π(t/T−x/λ)}で表され、+x方向に進む波の位置xと時刻tでの変位yを求められる。
- かっこの中の角を位相といい、位相が等しい点どうしは同じ振動の状態(変位も速度も同じ)になる。
- 進行方向にΔx離れた2点の位相のずれはで、Δxが波長の何倍かだけで決まる(1波長離れると位相は2π=1周期ずれて元と同じになる)。
詳しく
正弦波の式
x軸の正の向きに速さvで進む正弦波では、位置x・時刻tでの変位yはで表される。Aは振幅、Tは周期、λは波長で、どれも物理基礎の単元「波」で学んだ量だ。
x=0の点の変位はとなり、時間がTだけ進むたびに同じ変位に戻る、ふつうの正弦振動になる。xが大きくなるほど、x=0の点より遅れて同じ変位になる。これが波が+x方向へ進む様子を式で表したものである。
かっこの中の角を位相という。位相が等しい2点は、変位も、動く速さや向きも同じになる。
進行方向にΔxだけ離れた2点では、位相はΔx/λ周期分、つまりだけずれる。Δxが波長λの整数倍なら位相のずれは2πの整数倍(=ずれていないのと同じ)、半整数倍なら2点はつねに逆の変位になる。
例題:ある瞬間の変位と2点の位相差
例題1:振幅0.30m、周期2.0s、波長4.0mで+x方向に進む正弦波がある。t=0でx=0の点の変位は。t=0.50s(4分の1周期後)には0.30m(最大)になる。
例題2:周期2.0s、波長4.0mの波の速さは2.0m/s。物理基礎のv=fλと同じ関係を、周期Tを使ってλ=vTの形で書いただけである。
例題3:波長8.0mの波で、進行方向に2.0m離れた2点の位相のずれは、波長に対する比0.25(1/4周期分)で求まる。角度で表すと(90°)のずれになる。
なぜ(t/T−x/λ)という形になるのか
波が+x方向に速さvで進むとき、位置xの点の振動は、x=0の点の振動が秒遅れて伝わってきたものになる。つまりである。
x=0の点の変位はなので、tをに置きかえたがy(x,t)の式だ。
ここに(v=fλをTで書き直した式)を入れて整理するととなり、正弦波の式が得られる。
式の中のtとxは、それぞれ周期Tと波長λで割ってから引く。単位をそろえずにt−xのように直接引いてはいけない。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/progressive-wave-equation/?from=print#quiz
振幅0.30m、周期2.0sで+x方向に進む正弦波がある。x=0の点が4分の1周期後にとる変位の大きさは何mか。
答え:____________
正解:0.30
x=0の変位(新しいタブで開きます)はy=0.30sin(2πt/2.0)。t=0.50s(4分の1周期(新しいタブで開きます))でかっこの中はπ/2となり、sinが最大の1になるので変位は振幅と同じ0.30m。周期2.0s、波長4.0mの正弦波の速さは何m/sか。
答え:____________
正解:2.0
v=λ/T=4.0÷2.0=2.0m/s。物理基礎のv=fλを、周期Tを使ってλ=vTの形で書き直したもの。波長8.0mの正弦波で、進行方向に2.0m離れた2点の位相のずれは、1波長の何倍か。
答え:____________
正解:0.25
位相のずれはΔx/λで決まる。2.0÷8.0=0.25倍(角度では2π×0.25=π/2、90°)。
単元のポイント
- 正弦波の式 y=Asin{2π(t/T−x/λ)}(x軸正方向に進む波)
- 位相 かっこの中の角2π(t/T−x/λ)
- 位相のずれ Δx離れた2点で2πΔx/λ