式の展開と因数分解(たすき掛け)
ゾウ先生たすき掛けは、かけてacになる2数とかけてbdになる2数を見つけ、交差してかけた和が中央の項になる組を探す方法だよ。
30秒でつかむ
- (ax+b)(cx+d)を展開すると、acx²+(ad+bc)x+bdになる。分配法則(新しいタブで開きます)を2回使って求める。
- この展開の逆がたすき掛け。かけてacになる2数とかけてbdになる2数を、交差させて探す。
- 複数の文字を含む式は、一つの文字に着目して整理したり、同じ形を置き換えたりすると見やすくなる。
詳しく
公式
を展開するには、分配法則を2回使う。まずとをかけ、残りの項も順にかけて合計する。
展開した結果はになる。中学の乗法公式(新しいタブで開きます)の仲間だが、の係数が1でない点が新しい。
たすき掛けは、この展開の逆の計算。かけてになる2数とかけてになる2数の組を探し、交差してかけた和が中央の項になる組を見つける。
例題
例題:をたすき掛けで因数分解(新しいタブで開きます)しよう。かけてになる2数、かけてになる2数の組を考える。
は、はの組を使う。交差してかけた和がになる組を探すと合う。
だからになる。展開して確かめるとで一致する。
2種類の文字を含む式は、一つの文字に着目して整理するとよい。をについて整理すると。かけて、足してになる組はと。よってに因数分解できる。
式の一部をひとまとまりとみて1つの文字に置き換えると、二次式として因数分解できることも多い。例題:を因数分解しよう。と置くとになる。をもとに戻すと。はさらに分けられる。答えはになる。
なぜそうなるか
たすき掛けで探す2組の数が展開した式の係数と対応するのは、分配法則をそのまま逆にたどっているから。
のとを分ける。交差してかけた和が中央の項に戻る。
式を一つの文字に置き換えるのは、見た目を単純にして、すでに知っている因数分解の形に当てはめやすくするためだ。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/expansion-and-factoring-by-grouping/?from=print#quiz
(2x+3)(x+4)を展開するとどれか。
- ◯ 2x²+7x+12
- ◯ x²+11x+12
- ◯ 2x²+11x+7
- ◯ 2x²+11x+12
正解:2x²+11x+12
2x×x=2x²、2x×4=8x、3×x=3x、3×4=12を合わせて、2x²+8x+3x+12=2x²+11x+12。3x²+7x+2をたすき掛けで因数分解するとどれか。
- ◯ (3x+2)(x+1)
- ◯ (x+2)(3x−1)
- ◯ (3x−1)(x−2)
- ◯ (3x+1)(x+2)
正解:(3x+1)(x+2)
3×1と1×2の組で交差してかけた和が3×2+1×1=7になるので、3x²+7x+2=(3x+1)(x+2)。x²+2xy+y²−4を因数分解するとどれか。
- ◯ (x−y+2)(x−y−2)
- ◯ (x+y)²−4
- ◯ (x+y+4)(x+y−4)
- ◯ (x+y+2)(x+y−2)
正解:(x+y+2)(x+y−2)
xについて整理するとx²+2y·x+(y+2)(y−2)。かけて(y+2)(y−2)、足して2yになるのはy+2とy−2なので、(x+y+2)(x+y−2)。(x+y)²−2²とみても同じ結果になる。(x²+1)²−5(x²+1)+6を因数分解するとどれか。
- ◯ (x²+1)(x²−2)
- ◯ (x+1)²(x²−2)
- ◯ (x+1)(x−1)(x²−2)
- ◯ (x+1)(x−1)(x²+2)
正解:(x+1)(x−1)(x²−2)
x²+1=Aと置くとA²−5A+6=(A−2)(A−3)。もとに戻すと(x²−1)(x²−2)。x²−1=(x+1)(x−1)まで因数分解(新しいタブで開きます)して、(x+1)(x−1)(x²−2)。
単元のポイント
- 分配法則(新しいタブで開きます) (a+b)×c=ac+bcのように、かっこをはずして計算する法則
- たすき掛け ax²+bx+cを因数分解するとき、かけてaになる2数とかけてcになる2数の組を探す方法
- 一つの文字に着目する 複数の文字を含む式で、1つの文字に着目し、その文字について次数の高い順に整理すること。次数が最も低い文字を選ぶと進めやすい
- 式の置き換え 同じ形のまとまりを1つの文字で表し、式を簡単な形にすること