
部分積分法
ゾウ先生fとg'、どっちに何を置くかで手間が変わる。微分すると簡単になる方をfに置こう。
30秒でつかむ
- 部分積分法は、積の微分法(fg)'=f'g+fg'を逆にたどって作る公式。∫fg'dx=fg-∫f'gdxになる。
- fに置く関数とg'に置く関数の選び方で、計算の手間が大きく変わる。微分すると簡単になる方をfに置くとよい。
- 高校では、1回の部分積分法で答えが求まる簡単な場合を中心に扱う。
詳しく
公式
積の微分法では、が成り立つ。この式を積分しやすい形に並べ替えると、部分積分法の公式になる。
両辺をxで積分すると、になる。右の項を左に移すと、という部分積分法の公式になる。
右側のが、もとのより簡単に積分できるときに使う方法。高校では1回の適用で答えが求まる簡単な場合を中心に扱う。
例題
例題:を求めよ。
、と置く。すると、。
公式に当てはめると、 。
よってが答え。微分してに戻ることを確かめておこう。
なぜfとg'の選び方が大事か
部分積分法では、どちらをfに、どちらをg'に置くかで計算の手間が大きく変わる。fに選んだ関数は微分され、g'に選んだ関数は積分されるからだ。
でf=x、g'=eˣと置くと、fは微分して1という定数になり、それ以上式が複雑にならない。g=eˣも積分してeˣのままなので扱いやすい。
反対にf=eˣ、g'=xと置くと、fは微分してもeˣのまま変わらず、gはx²/2に変わって、もとの式より積分が簡単になる保証がない。下の図のように、1回の適用で終わる組み合わせ(新しいタブで開きます)を選ぶのがこつだ。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/integration-by-parts/?from=print#quiz
部分積分法の公式として正しいものはどれか。
- ◯ ∫fg'dx=f'g'-∫fgdx
- ◯ ∫fg'dx=fg
- ◯ ∫fg'dx=fg+∫f'gdx
- ◯ ∫fg'dx=fg-∫f'gdx
正解:∫fg'dx=fg-∫f'gdx
積の微分法(fg)'=f'g+fg'を積分して並べ替えると、∫fg'dx=fg-∫f'gdxになる。これが部分積分法の公式。∫x cos(新しいタブで開きます) xdxを部分積分法で求めるとき、f=x、g'=cos xと置いた結果として正しいものはどれか。
- ◯ x cos x+sin x+C
- ◯ x sin x-cos x+C
- ◯ x sin x+C
- ◯ x sin x+cos x+C
正解:x sin x+cos x+C
f=x、g'=cos xと置くと、f'=1、g=sin x。公式に当てはめてx sin(新しいタブで開きます) x-∫1×sin xdx=x sin x-(-cos x)=x sin x+cos x+C。∫x eˣdxをf=x、g'=eˣと置いて部分積分法を使うのがよい理由はどれか。
- ◯ xとeˣはどちらを選んでも同じ手間だから
- ◯ eˣは微分すると0になるから
- ◯ xは微分すると1になり、1回の部分積分法で終わるから
- ◯ 部分積分法では順番を選べないから
正解:xは微分すると1になり、1回の部分積分法で終わるから
fに選んだxは微分すると1になり、それ以上積分を繰り返さずに済む。g'に選んだeˣは積分してもeˣのままで扱いやすい。この組み合わせ(新しいタブで開きます)なら1回の部分積分法で答えが出る。∫x eˣdxを部分積分法で求める手順を、正しい順に並べよ。
- ( )f=x、g'=eˣと決める
- ( )f'=1、g=eˣを求める
- ( )x eˣ-∫1×eˣdxの形にする
- ( )eˣを積分して答えをまとめる
正解:f=x、g'=eˣと決める → f'=1、g=eˣを求める → x eˣ-∫1×eˣdxの形にする → eˣを積分して答えをまとめる
①f=x、g'=eˣと決める→②f'=1、g=eˣを求める→③∫fg'dx=fg-∫f'gdxに当てはめる→④∫eˣdx=eˣを計算して答えをまとめる、の順になる。
単元のポイント
- 部分積分法の公式 ∫fg'dx=fg-∫f'gdx
- fとg'の選び方 微分して簡単になる方をfに置く