三角形の辺と角の大小
ゾウ先生長い辺の向かいには、いつも大きい角がある。棒3本で三角形ができるかも、同じ考え方で確かめられるよ。
30秒でつかむ
- 三角形では、辺が長いほど向かいの角(対角)が大きい。角が大きいほど向かいの辺も長い。
- 3辺a、b、cで三角形ができる条件は、どの2辺の和も残りの1辺より大きいこと。|b−c|<a<b+cとも書ける。
- 3辺のうちいちばん長い辺が、残り2辺の和より短いかどうかだけ確かめれば、三角形ができるか判定できる(短い2辺の組は自動的に条件を満たす)。
詳しく
公式
中学校では三角形の合同(新しいタブで開きます)条件や相似条件(新しいタブで開きます)を学んだ。ここからは、三角形の辺の長さと角の大きさがどう対応するかを見ていこう。
1つの三角形の中では、辺が長いほど、その辺の向かい側にある角(対角)が大きい。逆に、角が大きいほど向かいの辺も長くなる。
3辺の長さがa、b、cのとき、三角形ができる条件はどの2辺の和も残りの1辺より大きいこと。たとえばaについてはとも書ける。
例題
例題:3辺の長さが5cm、6cm、9cmの棒で三角形は作れるか。作れるとき、最も大きい角はどの辺の向かいにあるか。
3辺の和の条件を確かめる。5+6=11>9、5+9=14>6、6+9=15>5。どの2辺の和も残りの1辺より大きいので、三角形は作れる。
辺の長さは9cm>6cm>5cmの順になっている。辺と角の対応から、最も大きい角は、最も長い辺9cmの向かいにある角だとわかる。
なぜそうなるか
三角形の成立条件は、2点を結ぶ最短の経路の考え方から説明できる。2辺の和が表す経路は、残りの1辺を直線で結ぶ経路より必ず長い。
辺と角の対応は、次のように確かめられる。三角形ABCで辺ACが辺ABより長いとき、辺AC上にAD=ABとなる点Dをとる。
三角形ABDは二等辺三角形(新しいタブで開きます)になるので角ABD=角ADBが成り立つ。角ADBは三角形DBCの外角なので、角ADBは角Cより大きい。
一方、角ABCは角ABDより大きい。まとめると角ABC>角ADB>角Cとなり、長い辺ACの向かいにある角Bのほうが、短い辺ABの向かいにある角Cより大きい。
この関係は逆向きにも成り立ち、角が大きいほど向かいの辺も長くなる。辺の順と角の順は、つねに同じ向きにそろう。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/triangle-side-angle-inequality/?from=print#quiz
長さ4cm、5cm、10cmの3本の棒で、三角形は作れるか。
- ◯ 作れる
- ◯ 作れない
正解:作れない
4+5=9は10より小さく、どの2辺の和も残りの1辺より大きいという条件を満たさない。だから三角形は作れない。2辺の長さが7cmと10cmの三角形で、3つ目の辺の長さxが整数になるとき、xの最大の値を求めよ。
答え:____________
正解:16
|10−7|<x<10+7より3<x<17。この範囲の整数で最大の値は16。3辺が9cm、12cm、xcmの三角形ができるとき、xのとりうる範囲はどれか。
- ◯ 0<x<21
- ◯ 3<x<12
- ◯ 3<x<21
- ◯ 9<x<12
正解:3<x<21
|12−9|=3、9+12=21より、3<x<21になる。三角形ABCの3辺がBC=a、CA=b、AB=cで、a<b<cのとき、最も大きい角はどれか。
- ◯ ∠A
- ◯ 辺の長さだけでは決まらない
- ◯ ∠B
- ◯ ∠C
正解:∠C
最も長い辺cの向かいにあるのは∠C。辺が長いほど対角が大きいので、∠Cが最も大きい角になる。
単元のポイント
- 対辺 ある角の向かい側にある辺
- 対角 ある辺の向かい側にある角
- 三角形の成立条件 3辺のうち、どの2辺の和も残りの1辺より大きいこと
- 三角不等式 2辺の和が残りの1辺より大きいという、三角形の成立条件を表す不等式