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コロイド溶液(ようえき)とその性質(せいしつ)

カメレオン先生コロイド粒子(りゅうし)は大(おお)きいからこそ光(ひかり)を散乱(さんらん)したり、電気(でんき)を帯(お)びて沈(しず)んだりする。粒子(りゅうし)の大(おお)きさを軸(じく)に性質(せいしつ)を整理(せいり)しよう。

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  1. 直径(ちょっけい)1nm〜数百(すうひゃく)nm程度(ていど)の粒子(りゅうし)が液体中(えきたいちゅう)に分散(ぶんさん)した状態(じょうたい)をコロイド溶液(ようえき)という。粒子(りゅうし)が大(おお)きいため、ろ紙(し)は通(とお)るが半透膜(はんとうまく)(新しいタブで開きます)は通(とお)らない。
  2. コロイド粒子(りゅうし)は光(ひかり)を散乱(さんらん)させるためチンダル現象(げんしょう)が見(み)え、水(みず)分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)の不規則(ふきそく)な衝突(しょうとつ)によってブラウン運動(うんどう)をする。
  3. 疎水(そすい)コロイドは少量(しょうりょう)の電解質(でんかいしつ)(新しいタブで開きます)で凝析(ぎょうせき)し、親水(しんすい)コロイドは多量(たりょう)の電解質(でんかいしつ)で塩析(えんせき)する。親水(しんすい)コロイドを加(くわ)えると凝析(ぎょうせき)を防(ふせ)ぐ保護(ほご)コロイドになる。

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詳しく

コロイド粒子(りゅうし)の大(おお)きさと見(み)える性質(せいしつ)

ふつうの溶液(ようえき)ではイオンや小(ちい)さな分子(ぶんし)が溶(と)けているが、直径(ちょっけい)がおよそ1nm〜数百(すうひゃく)nmの粒子(りゅうし)が液体中(えきたいちゅう)に分散(ぶんさん)している状態(じょうたい)をコロイド溶液(ようえき)という。コロイド粒子(りゅうし)はろ紙(し)の穴(あな)よりは小(ちい)さいため通(とお)り抜(ぬ)けるが、半透膜(はんとうまく)の穴(あな)よりは大(おお)きいため半透膜(はんとうまく)は通(とお)らない。

コロイド溶液(ようえき)に細(ほそ)い光(ひかり)を当(あ)てると、光(ひかり)の通(とお)り道(みち)が輝(かがや)いて見(み)える。これは、コロイド粒子(りゅうし)が小(ちい)さな分子(ぶんし)よりずっと大(おお)きいために光(ひかり)を散乱(さんらん)させるからで、この現象(げんしょう)をチンダル現象(げんしょう)という。ふつうの溶液(ようえき)では粒子(りゅうし)が小(ちい)さすぎて光(ひかり)をほとんど散乱(さんらん)しないので、この輝(かがや)きは見(み)えない。

コロイド粒子(りゅうし)を顕微鏡(けんびきょう)で見(み)ると、絶(た)えず不規則(ふきそく)に震(ふる)えるように動(うご)いている。これは、粒子(りゅうし)より小(ちい)さい溶媒(ようばい)分子(ぶんし)が熱運動(ねつうんどう)(新しいタブで開きます)によって四方(しほう)からコロイド粒子(りゅうし)に衝突(しょうとつ)し、その衝突(しょうとつ)の向(む)きと強(つよ)さが瞬間(しゅんかん)ごとに偏(かたよ)っているために起(お)こる。この動(うご)きをブラウン運動(うんどう)という。

チンダル現象:コロイド粒子が光を散乱させるAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):透析(とうせき)・凝析(ぎょうせき)・塩析(えんせき)・保護(ほご)コロイド

デンプンのコロイド溶液(ようえき)に小(ちい)さなイオンなどの不純物(ふじゅんぶつ)が混(ま)ざっているとき、半透膜(はんとうまく)の袋(ふくろ)に入(い)れて流水(りゅうすい)に浸(ひた)すと、小(ちい)さいイオンだけが半透膜(はんとうまく)を通(とお)って外(そと)に出(で)ていき、コロイド粒子(りゅうし)は袋(ふくろ)の中(なか)に残(のこ)る。このコロイドの精製(せいせい)方法(ほうほう)を透析(とうせき)という。

水酸化(すいさんか)鉄(てつ)(Ⅲ)のコロイドのように、水分子(みずぶんし)と結(むす)びつく力(ちから)が弱(よわ)く電荷(でんか)(新しいタブで開きます)の反発(はんぱつ)だけで分散(ぶんさん)している疎水(そすい)コロイドは、少量(しょうりょう)の電解質(でんかいしつ)を加(くわ)えるだけで粒子(りゅうし)どうしが集(あつ)まって沈(しず)んでしまう。これを凝析(ぎょうせき)という。

一方(いっぽう)、デンプンやタンパク質(しつ)のように、粒子(りゅうし)の周(まわ)りに多(おお)くの水分子(みずぶんし)が結(むす)びついて分散(ぶんさん)している親水(しんすい)コロイドは、少量(しょうりょう)の電解質(でんかいしつ)では沈(しず)まず、多量(たりょう)の電解質(でんかいしつ)を加(くわ)えてはじめて沈(しず)む。これを塩析(えんせき)という。親水(しんすい)コロイドを疎水(そすい)コロイドに加(くわ)えると、疎水(そすい)コロイドの周(まわ)りを囲(かこ)んで凝析(ぎょうせき)を防(ふせ)ぐ保護(ほご)コロイドとしてはたらく。

コロイド粒子(りゅうし)は表面(ひょうめん)に正(せい)または負(ふ)の電荷(でんか)を帯(お)びている。コロイド溶液(ようえき)に電極(でんきょく)を差(さ)し込(こ)んで電圧(でんあつ)をかけると、コロイド粒子(りゅうし)はその電荷(でんか)と反対(はんたい)の符号(ふごう)の電極(でんきょく)へ向(む)かって移動(いどう)する。この現象(げんしょう)を電気泳動(でんきえいどう)という。

疎水コロイドは少量で凝析、親水コロイドは多量で塩析Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ電解質(でんかいしつ)で沈(しず)むのか

疎水(そすい)コロイドの粒子(りゅうし)は、表面(ひょうめん)に同(おな)じ種類(しゅるい)の電荷(でんか)を帯(お)びているため、粒子(りゅうし)どうしが電気(でんき)的(てき)に反発(はんぱつ)しあって散(ち)り散(ぢ)りのまま分散(ぶんさん)を保(たも)っている。電解質(でんかいしつ)を加(くわ)えると、粒子(りゅうし)の電荷(でんか)と反対(はんたい)の電荷(でんか)を持(も)つ少量(しょうりょう)のイオンが粒子(りゅうし)表面(ひょうめん)に引(ひ)き寄(よ)せられ、反発力(はんぱつりょく)を打(う)ち消(け)してしまう。

反発力(はんぱつりょく)が弱(よわ)まると、粒子(りゅうし)は互(たが)いに引(ひ)き合(あ)う分子間力(ぶんしかんりょく)(新しいタブで開きます)のほうが優勢(ゆうせい)になり、くっついて大(おお)きな粒(つぶ)になって沈(しず)む。これが凝析(ぎょうせき)で、疎水(そすい)コロイドは電荷(でんか)の反発(はんぱつ)だけで分散(ぶんさん)しているため、少量(しょうりょう)の電解質(でんかいしつ)でも反発(はんぱつ)を打(う)ち消(け)すことができる。

親水(しんすい)コロイドの粒子(りゅうし)は、周(まわ)りに多(おお)くの水分子(みずぶんし)が強(つよ)く結(むす)びついているため、電荷(でんか)の反発(はんぱつ)を打(う)ち消(け)しただけではすぐには沈(しず)まない。沈(しず)ませるには、粒子(りゅうし)を囲(かこ)む水分子(みずぶんし)を奪(うば)うだけの多量(たりょう)の電解質(でんかいしつ)(イオン)が必要(ひつよう)になるため、塩析(えんせき)には疎水(そすい)コロイドの凝析(ぎょうせき)よりずっと多(おお)くの電解質(でんかいしつ)がいる。

確認問題

問題 1 / 5コロイド溶液(ようえき)に光(ひかり)を当(あ)てると、光(ひかり)の通(とお)り道(みち)が輝(かがや)いて見(み)える現象(げんしょう)(チンダル現象(げんしょう))が起(お)こる理由(りゆう)はどれか。

確認問題(解答用紙)

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https://manazoo.com/science/colloid-solutions-and-their-properties/?from=print#quiz

  1. コロイド溶液(ようえき)に光(ひかり)を当(あ)てると、光(ひかり)の通(とお)り道(みち)が輝(かがや)いて見(み)える現象(げんしょう)(チンダル現象(げんしょう))が起(お)こる理由(りゆう)はどれか。

    • ◯ コロイド粒子(りゅうし)が電流(でんりゅう)を流(なが)すため
    • ◯ コロイド溶液(ようえき)が必(かなら)ず透明(とうめい)な色(いろ)をしているため
    • ◯ コロイド粒子(りゅうし)が小(ちい)さな分子(ぶんし)より大(おお)きく、光(ひかり)を散乱(さんらん)させるため
    • ◯ コロイド粒子(りゅうし)が光(ひかり)を吸収(きゅうしゅう)して発光(はっこう)するため

    正解:コロイド粒子が小さな分子より大きく、光を散乱させるため
    コロイド粒子(りゅうし)は小(ちい)さな分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)やイオン(新しいタブで開きます)よりずっと大(おお)きいため、当(あ)てた光(ひかり)を散乱(さんらん)させる。その散乱(さんらん)によって光(ひかり)の通(とお)り道(みち)が輝(かがや)いて見(み)える。

  2. コロイド粒子(りゅうし)が顕微鏡(けんびきょう)で見(み)ると不規則(ふきそく)に動(うご)いて見(み)える現象(げんしょう)(ブラウン運動(うんどう))が起(お)こる原因(げんいん)はどれか。

    • ◯ 周囲(しゅうい)の溶媒(ようばい)分子(ぶんし)が不規則(ふきそく)にコロイド粒子(りゅうし)に衝突(しょうとつ)するため
    • ◯ 光(ひかり)の熱(ねつ)でコロイド粒子(りゅうし)が温(あたた)められるため
    • ◯ コロイド粒子(りゅうし)が電気(でんき)を帯(お)びて反発(はんぱつ)し合(あ)うため
    • ◯ コロイド粒子(りゅうし)自身(じしん)が自力(じりき)で動(うご)くため

    正解:周囲の溶媒分子が不規則にコロイド粒子に衝突するため
    コロイド粒子(りゅうし)より小(ちい)さい溶媒(ようばい)分子(ぶんし)が熱運動(ねつうんどう)(新しいタブで開きます)によって四方(しほう)からコロイド粒子(りゅうし)に衝突(しょうとつ)し、その衝突(しょうとつ)の向(む)きと強(つよ)さが瞬間(しゅんかん)ごとに偏(かたよ)っているため、粒子(りゅうし)は不規則(ふきそく)に動(うご)く。

  3. コロイド溶液(ようえき)を半透膜(はんとうまく)の袋(ふくろ)に入(い)れて流水(りゅうすい)に浸(ひた)し、小(ちい)さいイオンなどの不純物(ふじゅんぶつ)を外(そと)に出(だ)してコロイド粒子(りゅうし)を精製(せいせい)する方法(ほうほう)を何(なん)というか。

    • ◯ 透析(とうせき)
    • ◯ 蒸留(じょうりゅう)
    • ◯ 電気泳動(でんきえいどう)
    • ◯ ろ過(か)

    正解:透析
    半透膜(はんとうまく)(新しいタブで開きます)はコロイド粒子(りゅうし)より小(ちい)さいイオンや分子(ぶんし)だけを通(とお)すため、流水(りゅうすい)に浸(ひた)すことで不純物(ふじゅんぶつ)だけを外(そと)に出(だ)し、コロイド粒子(りゅうし)を袋(ふくろ)の中(なか)に残(のこ)して精製(せいせい)できる。この方法(ほうほう)を透析(とうせき)という。

  4. コロイド溶液(ようえき)に電極(でんきょく)を差(さ)し込(こ)んで電圧(でんあつ)をかけると、電荷(でんか)を帯(お)びたコロイド粒子(りゅうし)が一方(いっぽう)の電極(でんきょく)へ向(む)かって移動(いどう)する現象(げんしょう)を何(なん)というか。

    • ◯ 凝析(ぎょうせき)
    • ◯ 透析(とうせき)
    • ◯ 塩析(えんせき)
    • ◯ 電気泳動(でんきえいどう)

    正解:電気泳動
    コロイド粒子(りゅうし)は表面(ひょうめん)に正(せい)または負(ふ)の電荷(でんか)(新しいタブで開きます)を帯(お)びているため、電圧(でんあつ)をかけるとその電荷(でんか)と反対(はんたい)の符号(ふごう)の電極(でんきょく)へ向(む)かって移動(いどう)する。この現象(げんしょう)を電気泳動(でんきえいどう)という。

  5. 疎水(そすい)コロイドの凝析(ぎょうせき)と親水(しんすい)コロイドの塩析(えんせき)の違(ちが)いを正(ただ)しく説明(せつめい)したものはどれか。

    • ◯ 親水(しんすい)コロイドは水(みず)を加(くわ)えるだけで沈(しず)む
    • ◯ 疎水(そすい)コロイドは少量(しょうりょう)の電解質(でんかいしつ)で沈(しず)み、親水(しんすい)コロイドは多量(たりょう)の電解質(でんかいしつ)でないと沈(しず)まない
    • ◯ 疎水(そすい)コロイドは電解質(でんかいしつ)を加(くわ)えても沈(しず)まず、親水(しんすい)コロイドだけが沈(しず)む
    • ◯ 凝析(ぎょうせき)と塩析(えんせき)はまったく同(おな)じ現象(げんしょう)で、呼(よ)び方(かた)が違(ちが)うだけである

    正解:疎水コロイドは少量の電解質で沈み、親水コロイドは多量の電解質でないと沈まない
    疎水(そすい)コロイドは電荷(でんか)の反発(はんぱつ)だけで分散(ぶんさん)しているため少量(しょうりょう)の電解質(でんかいしつ)で凝析(ぎょうせき)するが、親水(しんすい)コロイドは粒子(りゅうし)を囲(かこ)む水分子(みずぶんし)が多(おお)いため、それを奪(うば)うだけの多量(たりょう)の電解質(でんかいしつ)が必要(ひつよう)な塩析(えんせき)でないと沈(しず)まない。

単元のポイント

  • コロイド粒子(りゅうし) 直径(ちょっけい)がおよそ1nm〜数百(すうひゃく)nmの粒子(りゅうし)。小(ちい)さな分子(ぶんし)やイオンよりずっと大(おお)きいが、沈(しず)んで分離(ぶんり)するほどではない
  • チンダル現象(げんしょう) コロイド溶液(ようえき)に光(ひかり)を当(あ)てると、粒子(りゅうし)が光(ひかり)を散乱(さんらん)して光(ひかり)の通(とお)り道(みち)が輝(かがや)いて見(み)える現象(げんしょう)
  • ブラウン運動(うんどう) 周囲(しゅうい)の溶媒(ようばい)分子(ぶんし)が不規則(ふきそく)にコロイド粒子(りゅうし)に衝突(しょうとつ)することで起(お)こる、粒子(りゅうし)の不規則(ふきそく)な動(うご)き
  • 凝析(ぎょうせき)と塩析(えんせき) 疎水(そすい)コロイドは少量(しょうりょう)の電解質(でんかいしつ)で粒子(りゅうし)どうしが集(あつ)まって沈(しず)む(凝析(ぎょうせき))。親水(しんすい)コロイドは多量(たりょう)の電解質(でんかいしつ)でないと沈(しず)まない(塩析(えんせき))
  • 電気泳動(でんきえいどう) コロイド粒子(りゅうし)は表面(ひょうめん)に電荷(でんか)を帯(お)びているため、溶液(ようえき)に電極(でんきょく)を入(い)れて電圧(でんあつ)をかけると、粒子(りゅうし)が一方(いっぽう)の電極(でんきょく)へ向(む)かって移動(いどう)する現象(げんしょう)
問題を解く
単元のポイント
  • コロイド粒子(りゅうし) 直径(ちょっけい)がおよそ1nm〜数百(すうひゃく)nmの粒子(りゅうし)。小(ちい)さな分子(ぶんし)やイオンよりずっと大(おお)きいが、沈(しず)んで分離(ぶんり)するほどではない
  • チンダル現象(げんしょう) コロイド溶液(ようえき)に光(ひかり)を当(あ)てると、粒子(りゅうし)が光(ひかり)を散乱(さんらん)して光(ひかり)の通(とお)り道(みち)が輝(かがや)いて見(み)える現象(げんしょう)
  • ブラウン運動(うんどう) 周囲(しゅうい)の溶媒(ようばい)分子(ぶんし)が不規則(ふきそく)にコロイド粒子(りゅうし)に衝突(しょうとつ)することで起(お)こる、粒子(りゅうし)の不規則(ふきそく)な動(うご)き
  • 凝析(ぎょうせき)と塩析(えんせき) 疎水(そすい)コロイドは少量(しょうりょう)の電解質(でんかいしつ)で粒子(りゅうし)どうしが集(あつ)まって沈(しず)む(凝析(ぎょうせき))。親水(しんすい)コロイドは多量(たりょう)の電解質(でんかいしつ)でないと沈(しず)まない(塩析(えんせき))
  • 電気泳動(でんきえいどう) コロイド粒子(りゅうし)は表面(ひょうめん)に電荷(でんか)を帯(お)びているため、溶液(ようえき)に電極(でんきょく)を入(い)れて電圧(でんあつ)をかけると、粒子(りゅうし)が一方(いっぽう)の電極(でんきょく)へ向(む)かって移動(いどう)する現象(げんしょう)