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電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)と分子(ぶんし)の極性(きょくせい)

カメレオン先生電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)の差(さ)で結合(けつごう)に偏(かたよ)りができても、分子(ぶんし)の形(かたち)が対称(たいしょう)なら偏(かたよ)りが打(う)ち消(け)されて無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし)になるよ。

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  1. 電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)は、原子(げんし)が共有(きょうゆう)電子(でんし)対(たい)(新しいタブで開きます)を引(ひ)き寄(よ)せる強(つよ)さの目安(めやす)。フッ素(そ)や酸素(さんそ)(新しいタブで開きます)は電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)が大(おお)きく、電子(でんし)を強(つよ)く引(ひ)き寄(よ)せる。
  2. 電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)の差(さ)がある原子(げんし)どうしの共有(きょうゆう)結合(けつごう)には電気(でんき)の偏(かたよ)り(極性(きょくせい))ができる。偏(かたよ)りが分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)全体(ぜんたい)で打(う)ち消(け)されなければ極性(きょくせい)分子(ぶんし)、打(う)ち消(け)されれば無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし)になる。
  3. 分子(ぶんし)どうしは分子間力(ぶんしかんりょく)という弱(よわ)い力(ちから)で引(ひ)き合(あ)う。この力(ちから)だけで固(かた)まった分子(ぶんし)結晶(けっしょう)は融点(ゆうてん)(新しいタブで開きます)が低(ひく)く、溶(と)けやすさも極性(きょくせい)の有無(うむ)で変(か)わる。共有(きょうゆう)結合(けつごう)が結晶(けっしょう)全体(ぜんたい)に広(ひろ)がる共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)は融点(ゆうてん)がきわめて高(たか)い。

詳しく

電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)と結合(けつごう)の極性(きょくせい)

共有(きょうゆう)結合(けつごう)をしている2個(こ)の原子(げんし)が、共有(きょうゆう)電子(でんし)対(たい)を引(ひ)き寄(よ)せる強(つよ)さには差(さ)がある。この強(つよ)さの目安(めやす)を電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)という。フッ素(そ)や酸素(さんそ)、窒素(ちっそ)、塩素(えんそ)のように電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)が大(おお)きい原子(げんし)は、共有(きょうゆう)電子(でんし)対(たい)を強(つよ)く引(ひ)き寄(よ)せる。

電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)の違(ちが)う原子(げんし)どうしが共有(きょうゆう)結合(けつごう)を作(つく)ると、電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)の大(おお)きい原子(げんし)のほうに共有(きょうゆう)電子(でんし)対(たい)が引(ひ)き寄(よ)せられ、電気(でんき)の偏(かたよ)りが生(う)まれる。この偏(かたよ)りを極性(きょくせい)という。塩化(えんか)水素(すいそ)(新しいタブで開きます)HClでは、塩素(えんそ)原子(げんし)のほうが電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)が大(おお)きいため、塩素(えんそ)原子(げんし)側(がわ)がわずかにマイナス、水素(すいそ)原子(げんし)側(がわ)がわずかにプラスに偏(かたよ)る。

電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)の差(さ)がほとんど無(な)い原子(げんし)どうしの共有(きょうゆう)結合(けつごう)(H−Hなど)には、極性(きょくせい)がほとんど生(う)まれない。

電気陰性度の差による結合の電荷の偏りAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):水(みず)は極性(きょくせい)分子(ぶんし)、二酸化炭素(にさんかたんそ)は無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし)

水分子(みずぶんし)H₂Oは、酸素(さんそ)原子(げんし)と水素(すいそ)原子(げんし)の結合(けつごう)に極性(きょくせい)があり、しかも分子(ぶんし)の形(かたち)が折(お)れ曲(ま)がっているため、2本(ほん)の結合(けつごう)の偏(かたよ)りが打(う)ち消(け)されずに残(のこ)る。このような分子(ぶんし)を極性(きょくせい)分子(ぶんし)という。

二酸化炭素(にさんかたんそ)分子(ぶんし)CO₂は、炭素(たんそ)原子(げんし)と酸素(さんそ)原子(げんし)の結合(けつごう)にも極性(きょくせい)があるが、分子(ぶんし)の形(かたち)が直線(ちょくせん)で、2本(ほん)の結合(けつごう)の偏(かたよ)りが反対(はんたい)方向(ほうこう)を向(む)いているため、分子(ぶんし)全体(ぜんたい)では偏(かたよ)りが打(う)ち消(け)される。このような分子(ぶんし)を無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし)という。

同(おな)じように結合(けつごう)に極性(きょくせい)があっても、分子(ぶんし)の形(かたち)が対称(たいしょう)かどうかで、分子(ぶんし)全体(ぜんたい)として極性(きょくせい)分子(ぶんし)になるか無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし)になるかが分(わ)かれる。

分子の形と極性(水は極性分子、二酸化炭素は無極性分子)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ結晶(けっしょう)の融点(ゆうてん)に大(おお)きな差(さ)が出(で)るのか

分子(ぶんし)どうしは、共有(きょうゆう)結合(けつごう)やイオン結合(けつごう)(新しいタブで開きます)よりずっと弱(よわ)い分子間力(ぶんしかんりょく)という力(ちから)で引(ひ)き合(あ)う。極性(きょくせい)分子(ぶんし)は分子間力(ぶんしかんりょく)がやや強(つよ)く働(はたら)きやすく、無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし)でも弱(よわ)い分子間力(ぶんしかんりょく)は働(はたら)く。この力(ちから)だけで分子(ぶんし)が規則正(きそくただ)しく並(なら)んでできた結晶(けっしょう)を分子(ぶんし)結晶(けっしょう)といい、ドライアイス(固体(こたい)の二酸化炭素(にさんかたんそ))やヨウ素(そ)の結晶(けっしょう)が代表(だいひょう)例(れい)だ。

分子(ぶんし)結晶(けっしょう)は分子間力(ぶんしかんりょく)が弱(よわ)いため、融点(ゆうてん)や沸点(ふってん)が低(ひく)く、電気(でんき)も通(とお)さない。ドライアイスが常温(じょうおん)ですぐに気体(きたい)の二酸化炭素(にさんかたんそ)に戻(もど)るのも、分子間力(ぶんしかんりょく)が弱(よわ)いためである。極性(きょくせい)分子(ぶんし)からなる物質(ぶっしつ)は水(みず)に溶(と)けやすいものが多(おお)く、無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし)からなる物質(ぶっしつ)は水(みず)に溶(と)けにくく、油(あぶら)のような無(む)極性(きょくせい)の液体(えきたい)に溶(と)けやすいものが多(おお)い。

これに対(たい)して、炭素(たんそ)の同素体(どうそたい)(新しいタブで開きます)であるダイヤモンドのように、共有(きょうゆう)結合(けつごう)そのものが結晶(けっしょう)全体(ぜんたい)に網目(あみめ)状(じょう)に広(ひろ)がった結晶(けっしょう)を共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)という。ケイ素(そ)や、石英(せきえい)の成分(せいぶん)である二酸化(にさんか)ケイ素(そ)も共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)だ。結晶(けっしょう)をばらすには無数(むすう)の共有(きょうゆう)結合(けつごう)を切(き)らなければならないため、融点(ゆうてん)はきわめて高(たか)くなる。分子(ぶんし)結晶(けっしょう)との違(ちが)いは、結晶(けっしょう)を支(ささ)えている力(ちから)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)そのものか、それよりずっと弱(よわ)い分子間力(ぶんしかんりょく)かにある。

ポリエチレンのような高分子(こうぶんし)化合物(かごうぶつ)も分子(ぶんし)の中(なか)は共有(きょうゆう)結合(けつごう)でできているが、ダイヤモンドのように結晶(けっしょう)全体(ぜんたい)が網目(あみめ)状(じょう)に広(ひろ)がっているのではなく、長(なが)い鎖(くさり)のような分子(ぶんし)がたくさん集(あつ)まった固体(こたい)である。

確認問題

問題 1 / 4フッ素(そ)原子(げんし)とナトリウム原子(げんし)では、どちらの電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)が大(おお)きいか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/electronegativity-and-molecular-polarity/?from=print#quiz

  1. フッ素(そ)原子(げんし)とナトリウム原子(げんし)では、どちらの電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)が大(おお)きいか。

    • ◯ フッ素(そ)原子(げんし)
    • ◯ ナトリウム原子(げんし)
    • ◯ どちらも同(おな)じ
    • ◯ 電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)は原子(げんし)には無(な)い

    正解:フッ素原子
    フッ素(そ)は電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)が最(もっと)も大(おお)きい元素(げんそ)の一(ひと)つで、共有(きょうゆう)電子(でんし)対(たい)(新しいタブで開きます)を強(つよ)く引(ひ)き寄(よ)せる。ナトリウムのような金属(きんぞく)元素(げんそ)(新しいタブで開きます)は電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)が小(ちい)さい。

  2. 二酸化炭素(にさんかたんそ)CO₂が、結合(けつごう)に極性(きょくせい)があるのに無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし)になるのはなぜか。

    • ◯ 二酸化炭素(にさんかたんそ)は共有(きょうゆう)結合(けつごう)をしていないから
    • ◯ 分子(ぶんし)の形(かたち)が直線(ちょくせん)で、2本(ほん)の結合(けつごう)の偏(かたよ)りが打(う)ち消(け)されるから
    • ◯ 分子間力(ぶんしかんりょく)が働(はたら)かないから
    • ◯ 炭素(たんそ)原子(げんし)と酸素(さんそ)原子(げんし)の電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど)が完全(かんぜん)に同(おな)じだから

    正解:分子の形が直線で、2本の結合の偏りが打ち消されるから
    二酸化炭素(にさんかたんそ)(新しいタブで開きます)は直線形(ちょくせんけい)の分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)で、炭素(たんそ)原子(げんし)を中心(ちゅうしん)に2本(ほん)の結合(けつごう)の偏(かたよ)りが反対(はんたい)方向(ほうこう)を向(む)いているため、分子(ぶんし)全体(ぜんたい)では偏(かたよ)りが打(う)ち消(け)されて無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし)になる。

  3. ドライアイス(固体(こたい)の二酸化炭素(にさんかたんそ))のような分子(ぶんし)結晶(けっしょう)の融点(ゆうてん)が低(ひく)いのはなぜか。

    • ◯ 分子(ぶんし)の中(なか)の共有(きょうゆう)結合(けつごう)が弱(よわ)いから
    • ◯ イオン結合(けつごう)でできているから
    • ◯ 自由(じゆう)電子(でんし)が存在(そんざい)するから
    • ◯ 分子(ぶんし)どうしを結(むす)びつける分子間力(ぶんしかんりょく)が弱(よわ)いから

    正解:分子どうしを結びつける分子間力が弱いから
    分子(ぶんし)結晶(けっしょう)は、共有(きょうゆう)結合(けつごう)やイオン結合(けつごう)(新しいタブで開きます)よりずっと弱(よわ)い分子間力(ぶんしかんりょく)だけで分子(ぶんし)が並(なら)んでできているため、融点(ゆうてん)(新しいタブで開きます)や沸点(ふってん)が低(ひく)い。

  4. ダイヤモンドのような共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)の融点(ゆうてん)がきわめて高(たか)いのはなぜか。

    • ◯ イオンの電気(でんき)の量(りょう)が大(おお)きいから
    • ◯ 分子間力(ぶんしかんりょく)がとても強(つよ)いから
    • ◯ 共有(きょうゆう)結合(けつごう)そのものが結晶(けっしょう)全体(ぜんたい)に網目(あみめ)状(じょう)に広(ひろ)がっているから
    • ◯ 自由(じゆう)電子(でんし)が熱(ねつ)を通(とお)しやすくするから

    正解:共有結合そのものが結晶全体に網目状に広がっているから
    共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)は、弱(よわ)い分子間力(ぶんしかんりょく)ではなく共有(きょうゆう)結合(けつごう)そのものが結晶(けっしょう)全体(ぜんたい)に広(ひろ)がっているため、ばらすのに無数(むすう)の共有(きょうゆう)結合(けつごう)を切(き)る必要(ひつよう)があり、融点(ゆうてん)がきわめて高(たか)い。

単元のポイント

  • 電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど) 原子(げんし)が共有(きょうゆう)電子(でんし)対(たい)を引(ひ)き寄(よ)せる強(つよ)さの目安(めやす)。貴(き)ガスを除(のぞ)き、周期(しゅうき)表(ひょう)の右上(みぎじょう)の元素(げんそ)ほど大(おお)きい
  • 極性(きょくせい)分子(ぶんし) 結合(けつごう)の電気(でんき)の偏(かたよ)りが分子(ぶんし)全体(ぜんたい)で打(う)ち消(け)されず残(のこ)る分子(ぶんし)。水(みず)H₂Oなど
  • 無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし) 結合(けつごう)に極性(きょくせい)があっても、分子(ぶんし)の形(かたち)が対称(たいしょう)で偏(かたよ)りが打(う)ち消(け)される分子(ぶんし)。二酸化炭素(にさんかたんそ)CO₂など
  • 分子間力(ぶんしかんりょく) 分子(ぶんし)と分子(ぶんし)のあいだに働(はたら)く弱(よわ)い引力(いんりょく)。共有(きょうゆう)結合(けつごう)やイオン結合(けつごう)よりずっと弱(よわ)い
問題を解く
単元のポイント
  • 電気(でんき)陰性(いんせい)度(ど) 原子(げんし)が共有(きょうゆう)電子(でんし)対(たい)を引(ひ)き寄(よ)せる強(つよ)さの目安(めやす)。貴(き)ガスを除(のぞ)き、周期(しゅうき)表(ひょう)の右上(みぎじょう)の元素(げんそ)ほど大(おお)きい
  • 極性(きょくせい)分子(ぶんし) 結合(けつごう)の電気(でんき)の偏(かたよ)りが分子(ぶんし)全体(ぜんたい)で打(う)ち消(け)されず残(のこ)る分子(ぶんし)。水(みず)H₂Oなど
  • 無(む)極性(きょくせい)分子(ぶんし) 結合(けつごう)に極性(きょくせい)があっても、分子(ぶんし)の形(かたち)が対称(たいしょう)で偏(かたよ)りが打(う)ち消(け)される分子(ぶんし)。二酸化炭素(にさんかたんそ)CO₂など
  • 分子間力(ぶんしかんりょく) 分子(ぶんし)と分子(ぶんし)のあいだに働(はたら)く弱(よわ)い引力(いんりょく)。共有(きょうゆう)結合(けつごう)やイオン結合(けつごう)よりずっと弱(よわ)い