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地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい)と偏平(へんぺい)率(りつ)

カワウソ先生偏平(へんぺい)率(りつ)は、球(きゅう)からのずれを1つの数(かず)で表(あらわ)したもの。実際(じっさい)に引(ひ)いて割(わ)ってみると、その小(ちい)ささがよくわかるよ。

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  1. 地球(ちきゅう)の形(かたち)(新しいタブで開きます)は、だ円(えん)を短(みじか)い方(ほう)の軸(じく)で回転(かいてん)させた**地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい)**(回転(かいてん)楕円体(だえんたい))に近(ちか)いとされる。
  2. 赤道半径(せきどうはんけい)と極半径(きょくはんけい)の差(さ)を赤道半径(せきどうはんけい)で割(わ)った値(あたい)を**偏平(へんぺい)率(りつ)**という。地球(ちきゅう)の偏平(へんぺい)率(りつ)はおよそ298分(ぶん)の1と、きわめて小(ちい)さい。
  3. 偏平(へんぺい)率(りつ)が生(しょう)じるのは、自転(じてん)(新しいタブで開きます)による遠心力(えんしんりょく)(新しいタブで開きます)が赤道付近(せきどうふきん)ほど大(おお)きく働(はたら)き、地球(ちきゅう)全体(ぜんたい)を赤道方向(せきどうほうこう)にわずかに膨(ふく)らませているためである。

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詳しく

地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい)と偏平(へんぺい)率(りつ)の計算(けいさん)

地学(ちがく)基礎(きそ)では、地球(ちきゅう)が厳密(げんみつ)には球(きゅう)でないことを、赤道半径(せきどうはんけい)が約(やく)6378km、極半径(きょくはんけい)が約(やく)6357kmで約(やく)21km異(こと)なることから学(まな)んだ。地球(ちきゅう)の形(かたち)は、だ円(えん)を短(みじか)い方(ほう)の軸(じく)で回転(かいてん)させた地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい)(回転(かいてん)楕円体(だえんたい))に近(ちか)いとされる。

地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい)が完全(かんぜん)な球(きゅう)からどれだけずれているかは、赤道半径(せきどうはんけい)と極半径(きょくはんけい)の差(さ)を赤道半径(せきどうはんけい)で割(わ)った偏平(へんぺい)率(りつ)という値(あたい)で表(あらわ)す。偏平(へんぺい)率(りつ)=(赤道半径(せきどうはんけい)-極半径(きょくはんけい))÷赤道半径(せきどうはんけい)の式(しき)で求(もと)められる。

精密(せいみつ)に測定(そくてい)した赤道半径(せきどうはんけい)・極半径(きょくはんけい)の値(あたい)を使(つか)って偏平(へんぺい)率(りつ)を計算(けいさん)すると、地球(ちきゅう)の偏平(へんぺい)率(りつ)はおよそ298分(ぶん)の1になる。見(み)た目(め)ではほとんど球(きゅう)に見(み)えるほど小(ちい)さい値(あたい)だ。

地球楕円体:赤道半径約6378km・極半径約6357kmAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

赤道半径(せきどうはんけい)と極半径(きょくはんけい)の差(さ)を計算(けいさん)する

赤道半径(せきどうはんけい)を6378km、極半径(きょくはんけい)を6357kmとして、その差(さ)を計算(けいさん)してみる。6378-6357=21kmとなり、地学(ちがく)基礎(きそ)で学(まな)んだ値(あたい)と一致(いっち)する。

この21kmという差(さ)は、地球(ちきゅう)の半径(はんけい)(約(やく)6378km)そのものと比(くら)べるとわずか0.3%ほどにすぎない。それでも、人工(じんこう)衛星(えいせい)による精密(せいみつ)な測定(そくてい)では、この小(ちい)さな差(さ)をはっきりと検出(けんしゅつ)できる。

偏平(へんぺい)率(りつ)の値(あたい)は惑星(わくせい)によっても異(こと)なり、自転(じてん)が速(はや)く柔(やわ)らかい木星(もくせい)や土星(どせい)では、地球(ちきゅう)よりもずっと大(おお)きな偏平(へんぺい)率(りつ)をもつことが知(し)られている。

赤道方向(せきどうほうこう)に膨(ふく)らむ理由(りゆう)

地球(ちきゅう)は1日(いちにち)に1回(かい)、地軸(ちじく)を中心(ちゅうしん)に自転(じてん)している。自転(じてん)による遠心力(えんしんりょく)は、地軸(ちじく)から遠(とお)い地点(ちてん)ほど大(おお)きく働(はたら)くため、地軸(ちじく)に近(ちか)い極(きょく)付近(ふきん)よりも、地軸(ちじく)から最(もっと)も遠(とお)い赤道付近(せきどうふきん)で遠心力(えんしんりょく)が最大(さいだい)になる。

この遠心力(えんしんりょく)が、地球(ちきゅう)の自己(じこ)重力(じゅうりょく)による球形(きゅうけい)に保(たも)とうとする力(ちから)とつり合(あ)いながら、地球(ちきゅう)全体(ぜんたい)をわずかに赤道方向(せきどうほうこう)へ膨(ふく)らませた形(かたち)にしている。これが地球(ちきゅう)が完全(かんぜん)な球(きゅう)ではなく、地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい)に近(ちか)い形(かたち)になる理由(りゆう)だ。

自転(じてん)する惑星(わくせい)がどれも同(おな)じように赤道方向(せきどうほうこう)へ膨(ふく)らんだ形(かたち)になりやすいことも、この遠心力(えんしんりょく)のしくみから説明(せつめい)できる。偏平(へんぺい)率(りつ)の大(おお)きさは、自転(じてん)の速(はや)さと天体(てんたい)の硬(かた)さのバランスで決(き)まる。

自転の遠心力が赤道方向の膨らみをつくるAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4地球(ちきゅう)の形(かたち)を近似(きんじ)する「地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい)」とはどのような立体(りったい)か。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/earth-ellipsoid-and-oblateness/?from=print#quiz

  1. 地球(ちきゅう)の形(かたち)を近似(きんじ)する「地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい)」とはどのような立体(りったい)か。

    • ◯ だ円(えん)を短(みじか)い方(ほう)の軸(じく)で回転(かいてん)させた回転(かいてん)楕円体(だえんたい)
    • ◯ 完全(かんぜん)な球(きゅう)を2つ組(く)み合(あ)わせた立体(りったい)
    • ◯ 三角形(さんかくけい)を中心(ちゅうしん)軸(じく)で回転(かいてん)させた立体(りったい)
    • ◯ 円柱(えんちゅう)を縦(たて)に半分(はんぶん)に切(き)った立体(りったい)

    正解:だ円を短い方の軸で回転させた回転楕円体
    地球(ちきゅう)の形(かたち)(新しいタブで開きます)は、だ円(えん)を短(みじか)い方(ほう)の軸(じく)で回転(かいてん)させた地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい)(回転(かいてん)楕円体(だえんたい))に近(ちか)いとされる。

  2. 赤道半径(せきどうはんけい)を6378km、極半径(きょくはんけい)を6357kmとすると、その差(さ)は何(なん)kmか。数字(すうじ)で答(こた)えよう。

    答え:____________

    正解:21
    6378-6357=21kmとなり、赤道半径(せきどうはんけい)の方(ほう)が極半径(きょくはんけい)より約(やく)21km長(なが)い。

  3. 「偏平(へんぺい)率(りつ)」はどのような値(あたい)か。

    • ◯ 地球(ちきゅう)の全周(ぜんしゅう)を半径(はんけい)で割(わ)った値(あたい)
    • ◯ 赤道半径(せきどうはんけい)と極半径(きょくはんけい)の差(さ)を赤道半径(せきどうはんけい)で割(わ)った値(あたい)
    • ◯ 地球(ちきゅう)の質量(しつりょう)を体積(たいせき)で割(わ)った値(あたい)
    • ◯ 赤道半径(せきどうはんけい)と極半径(きょくはんけい)を足(た)し合(あ)わせた値(あたい)

    正解:赤道半径と極半径の差を赤道半径で割った値
    偏平(へんぺい)率(りつ)は、赤道半径(せきどうはんけい)と極半径(きょくはんけい)の差(さ)を赤道半径(せきどうはんけい)で割(わ)った値(あたい)で、地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい)が球(きゅう)からどれだけずれているかを表(あらわ)す。地球(ちきゅう)の偏平(へんぺい)率(りつ)はおよそ298分(ぶん)の1。

  4. 地球(ちきゅう)が赤道方向(せきどうほうこう)にわずかに膨(ふく)らんだ形(かたち)になっているのはなぜか。

    • ◯ 自転(じてん)の遠心力(えんしんりょく)が、地軸(ちじく)から遠(とお)い赤道付近(せきどうふきん)ほど大(おお)きく働(はたら)くため
    • ◯ 太陽(たいよう)の引力(いんりょく)が赤道付近(せきどうふきん)だけに強(つよ)く働(はたら)くため
    • ◯ 極(きょく)付近(ふきん)の重力(じゅうりょく)が赤道付近(せきどうふきん)より小(ちい)さいため
    • ◯ 赤道付近(せきどうふきん)だけ地球(ちきゅう)の密度(みつど)が小(ちい)さいため

    正解:自転の遠心力が、地軸から遠い赤道付近ほど大きく働くため
    自転(じてん)(新しいタブで開きます)による遠心力(えんしんりょく)(新しいタブで開きます)は地軸(ちじく)から遠(とお)い赤道付近(せきどうふきん)ほど大(おお)きく働(はたら)くため、地球(ちきゅう)全体(ぜんたい)が赤道方向(せきどうほうこう)にわずかに膨(ふく)らんだ形(かたち)になっている。

単元のポイント

  • 地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい) 地球(ちきゅう)の形(かたち)を近似(きんじ)する回転(かいてん)楕円体(だえんたい)。だ円(えん)を短(みじか)い方(ほう)の軸(じく)で回転(かいてん)させた立体(りったい)
  • 偏平(へんぺい)率(りつ) 赤道半径(せきどうはんけい)と極半径(きょくはんけい)の差(さ)を赤道半径(せきどうはんけい)で割(わ)った値(あたい)。地球(ちきゅう)はおよそ298分(ぶん)の1
  • 赤道半径(せきどうはんけい)と極半径(きょくはんけい) 赤道半径(せきどうはんけい)約(やく)6378km、極半径(きょくはんけい)約(やく)6357km。その差(さ)は約(やく)21km
  • 遠心力(えんしんりょく)による膨(ふく)らみ 自転(じてん)の遠心力(えんしんりょく)は地軸(ちじく)から遠(とお)い赤道付近(せきどうふきん)ほど大(おお)きく働(はたら)き、地球(ちきゅう)を赤道方向(せきどうほうこう)に膨(ふく)らませる

出典・クレジット

  • 単元の構成:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(新しいタブで開きます)(政府標準利用規約 2.0)
  • 学習指導要領の該当箇所:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編 地学 (1)地球の概観 ア(ア)地球の形状・(イ)地球の内部(新しいタブで開きます)(解説p.162〜165。(1)地球の概観は(ア)地球の形状(㋐地球の形と重力:地球楕円体と地球表面における重力の資料から地球の形状と重力との関係を理解させる。内容の取扱いでジオイドと重力異常にも触れることを明記。㋑地球の磁気:地磁気の特徴とその働きを理解させ、内容の取扱いで地磁気の三要素及び磁気圏と太陽風との関連、地磁気の原因と古地磁気にも触れることを明記)と(イ)地球の内部(㋐地球の内部構造:地震波の伝わり方の資料から地球内部の構造を理解させる。内容の取扱いで走時曲線を扱い、地震波トモグラフィーにも触れることを明記。㋑地球内部の状態と物質:地球内部の温度・密度・圧力・構成物質の組成を理解させる。内容の取扱いでアイソスタシーも扱うこと、放射性同位体の崩壊など地球内部の熱源にも触れることを明記)で構成される。本単元では、㋐地球の形と重力を「地球楕円体と偏平率」(偏平率の計算)と「ジオイドと重力異常」の2ページに、㋑地球の磁気を「地磁気の三要素と磁気圏」と「古地磁気」の2ページに、㋐地球の内部構造を「走時曲線とシャドーゾーン」1ページに、㋑地球内部の状態と物質を「地球内部の境界面と温度・密度」と「アイソスタシー」の2ページに分けて扱い、計7ページとした。既存の高校「地学基礎」(1)地球のすがた ア(ア)惑星としての地球の、地球の大きさの測り方(measuring-the-size-of-the-earth)・地球の形(shape-of-the-earth:赤道半径約6378km・極半径約6357km・偏平率およそ298分の1・回転楕円体という定性的な説明まで)・地球内部の層構造(internal-structure-of-the-earth:地殻・マントル・外核・内核の区分とP波・S波で状態がわかること)・地球をつくる物質(materials-of-the-earth:岩石の密度の違い)、および中学理科「地震の波」(earthquake-waves:P波・S波・初期微動継続時間)で、地球が厳密には球でないこと、4層の区分、地震波で内部の状態がわかることは既に扱っているため、本単元ではそれより1段深く、偏平率を実際の数値で計算すること、ジオイドと重力異常(重力の正規値・地下構造の推定)、アイソスタシー(リソスフェアとアセノスフェアの浮力と重力のつり合い、スカンジナビア半島の隆起)、走時曲線の折れ曲がりとモホ面の深さの推定・P波とS波のシャドーゾーンが生じる理由、モホロビチッチ不連続面・グーテンベルク不連続面・レーマン不連続面という3つの境界面の名称と深さ・地下増温率と地殻熱流量・熱源としての放射性同位体の崩壊、地磁気の偏角・伏角・全磁力の三要素と磁気圏が太陽風と関連すること、地磁気の原因(外核の運動)と古地磁気・地磁気の逆転に絞って扱う。)
  • 事実データ:Wikidata の項目 Q212750(新しいタブで開きます)(CC0)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」地学 (1)地球の概観 ア(ア)地球の形状 ㋐地球の形と重力 p.162〜163(新しいタブで開きます)
  • コトバンク「扁平率」(新しいタブで開きます)
  • 本文:Manazoo 編集部
  • 図(地球楕円体を描き、赤道半径と極半径の長さの違いを示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 図(自転による遠心力が赤道付近ほど大きく働き、地球を赤道方向に膨らませる様子を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 最終確認日:

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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単元のポイント
  • 地球(ちきゅう)楕円体(だえんたい) 地球(ちきゅう)の形(かたち)を近似(きんじ)する回転(かいてん)楕円体(だえんたい)。だ円(えん)を短(みじか)い方(ほう)の軸(じく)で回転(かいてん)させた立体(りったい)
  • 偏平(へんぺい)率(りつ) 赤道半径(せきどうはんけい)と極半径(きょくはんけい)の差(さ)を赤道半径(せきどうはんけい)で割(わ)った値(あたい)。地球(ちきゅう)はおよそ298分(ぶん)の1
  • 赤道半径(せきどうはんけい)と極半径(きょくはんけい) 赤道半径(せきどうはんけい)約(やく)6378km、極半径(きょくはんけい)約(やく)6357km。その差(さ)は約(やく)21km
  • 遠心力(えんしんりょく)による膨(ふく)らみ 自転(じてん)の遠心力(えんしんりょく)は地軸(ちじく)から遠(とお)い赤道付近(せきどうふきん)ほど大(おお)きく働(はたら)き、地球(ちきゅう)を赤道方向(せきどうほうこう)に膨(ふく)らませる