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食品(しょくひん)を保存(ほぞん)する化学(かがく)

カメレオン先生酸化防止剤(さんかぼうしざい)も脱酸素剤(だつさんそざい)も、食品(しょくひん)の代(か)わりに自分(じぶん)が先(さき)に酸化(さんか)されてあげる、縁(ふち)の下(した)の力持(ちからも)ちだよ。

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  1. 缶(かん)や袋(ふくろ)の材料(ざいりょう)には、酸化(さんか)や劣化(れっか)に強(つよ)い金属(きんぞく)やプラスチック(新しいタブで開きます)など、用途(ようと)に合(あ)う材料(ざいりょう)が使(つか)い分(わ)けられている。
  2. ビタミンC(アスコルビン酸(さん))のような物質(ぶっしつ)を酸化防止剤(さんかぼうしざい)として入(い)れ、食品(しょくひん)より先(さき)に酸化(さんか)させて変質(へんしつ)を防(ふせ)ぐ。
  3. 鉄粉(てっぷん)を酸化(さんか)させて袋(ふくろ)の中(なか)の酸素(さんそ)(新しいタブで開きます)を減(へ)らす脱酸素剤(だつさんそざい)や、水分(すいぶん)を吸(す)う乾燥剤(かんそうざい)も食品(しょくひん)を長持(ながも)ちさせる工夫(くふう)だ。

詳しく

材料(ざいりょう)の使(つか)い分(わ)けと酸化(さんか)を防(ふせ)ぐ酸化防止剤(さんかぼうしざい)

缶詰(かんづめ)や瓶詰(びんづ)めには金属(きんぞく)やガラス、スナック菓子(がし)の袋(ふくろ)には薄(うす)いプラスチックが使(つか)われるなど、食品(しょくひん)の保存(ほぞん)には用途(ようと)に合(あ)わせてさまざまな材料(ざいりょう)が使(つか)い分(わ)けられている。密閉(みっぺい)できる材料(ざいりょう)を選(えら)ぶのは、外(そと)からの空気(くうき)や水分(すいぶん)の侵入(しんにゅう)を防(ふせ)ぐためだ。

油(あぶら)を多(おお)く含(ふく)む食品(しょくひん)や果汁(かじゅう)の加工品(かこうひん)では、空気中(くうきちゅう)の酸素(さんそ)によって成分(せいぶん)が酸化(さんか)され、色(いろ)や風味(ふうみ)が変(か)わってしまうことがある。これを防(ふせ)ぐために、ビタミンC(アスコルビン酸(さん))のような物質(ぶっしつ)を酸化防止剤(さんかぼうしざい)として加(くわ)える。

酸化防止剤(さんかぼうしざい)は、食品(しょくひん)の成分(せいぶん)よりも先(さき)に自分(じぶん)自身(じしん)が酸化(さんか)されることで、食品(しょくひん)に酸素(さんそ)が反応(はんのう)するのを防(ふせ)ぐ。ビタミンCが先(さき)に酸化(さんか)されてしまえば、食品(しょくひん)の色素(しきそ)や油脂(ゆし)は酸化(さんか)されずに残(のこ)る。

酸化防止剤の有無による違いAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):脱酸素剤(だつさんそざい)と乾燥剤(かんそうざい)

お菓子(かし)や乾物(かんぶつ)の袋(ふくろ)に入(はい)っている小(ちい)さな袋(ふくろ)のひとつが脱酸素剤(だつさんそざい)である。中(なか)には鉄粉(てっぷん)が入(はい)っており、袋(ふくろ)の中(なか)のわずかな水分(すいぶん)を使(つか)って鉄粉(てっぷん)が酸化(さんか)され、袋(ふくろ)の中(なか)の酸素(さんそ)を消費(しょうひ)するしくみだ。

酸素(さんそ)が減(へ)った袋(ふくろ)の中(なか)では、食品(しょくひん)の酸化(さんか)や、酸素(さんそ)を必要(ひつよう)とするカビなどの繁殖(はんしょく)が起(お)こりにくくなる。鉄粉(てっぷん)が酸化(さんか)されて赤(あか)茶色(ちゃいろ)に変(か)わっているのは、脱酸素剤(だつさんそざい)がしっかりはたらいた証拠(しょうこ)である。

脱酸素剤(だつさんそざい)とは別(べつ)に、せんべいや海苔(のり)の袋(ふくろ)には乾燥剤(かんそうざい)が入(はい)っていることが多(おお)い。乾燥剤(かんそうざい)はシリカゲルなどの粒(つぶ)が水分(すいぶん)を吸(す)いとり、袋(ふくろ)の中(なか)を乾(かわ)いた状態(じょうたい)に保(たも)つことで、湿気(しっけ)によって食品(しょくひん)が傷(いた)むのを防(ふせ)ぐ。

脱酸素剤の鉄粉の変化Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ酸化(さんか)と乾燥(かんそう)の両方(りょうほう)を防(ふせ)ぐ必要(ひつよう)があるのか

食品(しょくひん)が傷(いた)む原因(げんいん)は、酸化(さんか)だけではない。水分(すいぶん)が多(おお)いとカビや細菌(さいきん)が増(ふ)えやすくなり、味(あじ)や見(み)た目(め)が変(か)わってしまう。脱酸素剤(だつさんそざい)は酸化(さんか)を、乾燥剤(かんそうざい)は湿気(しっけ)を、それぞれ別(べつ)の原因(げんいん)から食品(しょくひん)を守(まも)っている。

酸化防止剤(さんかぼうしざい)・脱酸素剤(だつさんそざい)はどちらも酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)(新しいタブで開きます)の考(かんが)え方(かた)を利用(りよう)したものだ。ビタミンCや鉄粉(てっぷん)が食品(しょくひん)より先(さき)に酸化(さんか)されることで、食品(しょくひん)そのものの酸化(さんか)を防(ふせ)ぐという、相手(あいて)の代(か)わりに自分(じぶん)が反応(はんのう)する工夫(くふう)である。一方(いっぽう)、シリカゲルの乾燥剤(かんそうざい)は化学(かがく)反応(はんのう)ではなく、粒(つぶ)の表面(ひょうめん)に水分(すいぶん)を物理(ぶつり)的(てき)に吸着(きゅうちゃく)させて湿気(しっけ)を取(と)る。

材料(ざいりょう)の使(つか)い分(わ)けから酸化防止剤(さんかぼうしざい)・脱酸素剤(だつさんそざい)・乾燥剤(かんそうざい)まで、食品(しょくひん)を保存(ほぞん)する化学(かがく)は、どの原因(げんいん)で食品(しょくひん)が傷(いた)むかを見極(みきわ)め、それぞれに合(あ)った方法(ほうほう)を組(く)み合(あ)わせて長持(ながも)ちさせる工夫(くふう)の集(あつ)まりといえる。

確認問題

問題 1 / 4ビタミンC(アスコルビン酸(さん))が酸化防止剤(さんかぼうしざい)として食品(しょくひん)に入(い)れられる理由(りゆう)はどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/food-preservation-chemistry/?from=print#quiz

  1. ビタミンC(アスコルビン酸(さん))が酸化防止剤(さんかぼうしざい)として食品(しょくひん)に入(い)れられる理由(りゆう)はどれか。

    • ◯ ビタミンCが食品(しょくひん)の表面(ひょうめん)に膜(まく)を作(つく)るから
    • ◯ 食品(しょくひん)の成分(せいぶん)より先(さき)にビタミンCが酸化(さんか)されるから
    • ◯ ビタミンCが食品(しょくひん)の色素(しきそ)を分解(ぶんかい)するから
    • ◯ ビタミンCが食品(しょくひん)の水分(すいぶん)を吸(す)いとるから

    正解:食品の成分より先にビタミンCが酸化されるから
    酸化防止剤(さんかぼうしざい)は食品(しょくひん)の成分(せいぶん)よりも先(さき)に自分(じぶん)自身(じしん)が酸化(さんか)されることで、食品(しょくひん)に酸素(さんそ)(新しいタブで開きます)が反応(はんのう)するのを防(ふせ)ぐ。

  2. 脱酸素剤(だつさんそざい)の中(なか)に入(はい)っている鉄粉(てっぷん)のはたらきはどれか。

    • ◯ 光(ひかり)を吸収(きゅうしゅう)して食品(しょくひん)を保護(ほご)する
    • ◯ 水分(すいぶん)を吸(す)いとって袋(ふくろ)の中(なか)を乾(かわ)かす
    • ◯ 袋(ふくろ)の中(なか)の温度(おんど)を下(さ)げる
    • ◯ 酸化(さんか)されて袋(ふくろ)の中(なか)の酸素(さんそ)を減(へ)らす

    正解:酸化されて袋の中の酸素を減らす
    脱酸素剤(だつさんそざい)の鉄粉(てっぷん)は、袋(ふくろ)の中(なか)のわずかな水分(すいぶん)を使(つか)って酸化(さんか)されることで、袋(ふくろ)の中(なか)の酸素(さんそ)を消費(しょうひ)する。

  3. 乾燥剤(かんそうざい)が食品(しょくひん)を守(まも)るしくみはどれか。

    • ◯ 袋(ふくろ)の中(なか)の酸素(さんそ)を吸(す)いとり、酸化(さんか)を防(ふせ)ぐ
    • ◯ 食品(しょくひん)の成分(せいぶん)を中和(ちゅうわ)して酸性(さんせい)を弱(よわ)める
    • ◯ 袋(ふくろ)の中(なか)の水分(すいぶん)を吸(す)いとり、湿気(しっけ)による傷(いた)みを防(ふせ)ぐ
    • ◯ 食品(しょくひん)を冷(ひ)やして低温(ていおん)に保(たも)つ

    正解:袋の中の水分を吸いとり、湿気による傷みを防ぐ
    乾燥剤(かんそうざい)はシリカゲルなどの粒(つぶ)が水分(すいぶん)を吸(す)いとり、袋(ふくろ)の中(なか)を乾(かわ)いた状態(じょうたい)に保(たも)つことで、湿気(しっけ)による傷(いた)みを防(ふせ)ぐ。

  4. 食品(しょくひん)の保存(ほぞん)に酸化防止剤(さんかぼうしざい)と乾燥剤(かんそうざい)の両方(りょうほう)が使(つか)われることがあるのはなぜか。

    • ◯ 酸化(さんか)と湿気(しっけ)という別々(べつべつ)の原因(げんいん)からそれぞれ食品(しょくひん)を守(まも)るため
    • ◯ 乾燥剤(かんそうざい)だけでは食品(しょくひん)の色(いろ)が変(か)わってしまうため
    • ◯ 酸化防止剤(さんかぼうしざい)だけでは食品(しょくひん)の重(おも)さが変(か)わってしまうため
    • ◯ 同(おな)じ原因(げんいん)を2つの方法(ほうほう)で防(ふせ)ぎ、より確実(かくじつ)にするため

    正解:酸化と湿気という別々の原因からそれぞれ食品を守るため
    食品(しょくひん)が傷(いた)む原因(げんいん)は酸化(さんか)と湿気(しっけ)の2つがあり、脱酸素剤(だつさんそざい)・酸化防止剤(さんかぼうしざい)は酸化(さんか)を、乾燥剤(かんそうざい)は湿気(しっけ)を、それぞれ別(べつ)の原因(げんいん)から防(ふせ)いでいる。

単元のポイント

  • 酸化防止剤(さんかぼうしざい) ビタミンCなど、食品(しょくひん)の成分(せいぶん)より先(さき)に自分(じぶん)が酸化(さんか)される物質(ぶっしつ)。食品(しょくひん)の酸化(さんか)を防(ふせ)ぐ
  • 還元剤(かんげんざい)(新しいタブで開きます) 相手(あいて)を還元(かんげん)(新しいタブで開きます)し自分(じぶん)は酸化(さんか)される物質(ぶっしつ)。酸化防止剤(さんかぼうしざい)として使(つか)われるものが多(おお)い
  • 脱酸素剤(だつさんそざい) 鉄粉(てっぷん)などを酸化(さんか)させて袋(ふくろ)の中(なか)の酸素(さんそ)を消費(しょうひ)し、食品(しょくひん)の酸化(さんか)を防(ふせ)ぐ袋入(ふくろい)りの薬剤(やくざい)
  • 乾燥剤(かんそうざい) 袋(ふくろ)の中(なか)の水分(すいぶん)を吸(す)いとり、食品(しょくひん)が湿気(しっけ)で傷(いた)むのを防(ふせ)ぐ薬剤(やくざい)
問題を解く
単元のポイント
  • 酸化防止剤(さんかぼうしざい) ビタミンCなど、食品(しょくひん)の成分(せいぶん)より先(さき)に自分(じぶん)が酸化(さんか)される物質(ぶっしつ)。食品(しょくひん)の酸化(さんか)を防(ふせ)ぐ
  • 還元剤(かんげんざい)(新しいタブで開きます) 相手(あいて)を還元(かんげん)(新しいタブで開きます)し自分(じぶん)は酸化(さんか)される物質(ぶっしつ)。酸化防止剤(さんかぼうしざい)として使(つか)われるものが多(おお)い
  • 脱酸素剤(だつさんそざい) 鉄粉(てっぷん)などを酸化(さんか)させて袋(ふくろ)の中(なか)の酸素(さんそ)を消費(しょうひ)し、食品(しょくひん)の酸化(さんか)を防(ふせ)ぐ袋入(ふくろい)りの薬剤(やくざい)
  • 乾燥剤(かんそうざい) 袋(ふくろ)の中(なか)の水分(すいぶん)を吸(す)いとり、食品(しょくひん)が湿気(しっけ)で傷(いた)むのを防(ふせ)ぐ薬剤(やくざい)