酸化と還元の定義と酸化数
カメレオン先生酸化と還元は必ずセットで起こる。電子がどっちへ動いたかを追えば、酸素が出てこない反応でも見分けられるよ。
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- 酸化は電子を失う変化、還元(新しいタブで開きます)は電子を受け取る変化で、この2つは酸化還元反応として必ず同時に起こる。
- 原子やイオン(新しいタブで開きます)の酸化数が増えれば酸化、減れば還元が起きたと判断できる。
- 酸化数は化合物(新しいタブで開きます)やイオンの中で原子が持つと考える仮想的な電荷(新しいタブで開きます)で、決め方のルールから求められる。
詳しく
酸化と還元を電子の授受で見る
中学では、酸化は物質が酸素(新しいタブで開きます)と結びつく変化、還元は酸化物(新しいタブで開きます)が酸素を失う変化として学んだ。鉄がさびるのも、酸化銅から銅を取り出すのも、酸素の授受で説明できた。
高校では、この見方を酸素だけでなく電子の授受まで広げる。ある原子やイオンが電子を失えば酸化、電子を受け取れば還元と考える。電子は必ずどこかから来てどこかへ渡るので、酸化と還元は切り離せない一対の変化だ。
例えば銅線を硝酸銀水溶液(新しいタブで開きます)に入れると、銅原子が電子を失って銅(Ⅱ)イオンCu²⁺になり(酸化)、銀イオンAg⁺が電子を受け取って銀原子になって析出する(還元)。酸素が関わらない反応でも、電子の移動さえあれば酸化還元反応とよべる。
例:酸化数の決め方とMnの酸化数
酸化数は、原子がイオンのように電子を出し入れしたと仮定したときに持つ、仮想的な電荷である。決め方には基本のルールがあり、単体の原子の酸化数は0、化合物中の酸素は原則−2、水素(新しいタブで開きます)は原則+1、化合物全体の酸化数の合計は0、イオンの酸化数の合計はそのイオンの電荷に等しい。
このルールを使うと、過マンガン酸イオンMnO₄⁻に含まれるMn(マンガン)の酸化数を求められる。酸素4個分の酸化数の合計は−2×4=−8で、イオン全体の電荷は−1だから、Mnの酸化数をxとすると x+(−8)=−1 が成り立つ。これを解くとx=7になる。
反応の前後である原子の酸化数が増えていれば酸化、減っていれば還元が起きたと判断できる。酸素や水素が関わらない反応でも、この酸化数の変化を追えば酸化還元反応かどうかを見分けられる。
なぜ電子の授受で考え直すのか
酸素の授受だけで定義すると、酸素が関わらない反応を酸化還元反応として説明できない。たとえば、金属と別の金属のイオンのあいだで電子がやり取りされる反応がそうだ。電子の授受という見方に広げれば、酸素が出てこない反応も同じ枠組みで理解できる。
酸化数という目印を使うのも同じ理由からだ。電子を直接数えるのが難しい反応でも、酸化数の増減を追いさえすれば、酸化と還元がどこで起きているかを見つけられる。
酸化と還元が同時に起こるのは、電子の総数が反応の前後で変わらないからである。失われた電子の数と受け取られた電子の数は必ず等しく、この関係が次に学ぶ酸化剤(新しいタブで開きます)・還元剤の量的関係(新しいタブで開きます)の土台になる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/oxidation-reduction-and-oxidation-number/?from=print#quiz
酸化を電子の授受で定義すると、どれが正しいか。
- ◯ 電子を受け取る変化
- ◯ 電子を失う変化
- ◯ 陽子を受け取る変化
- ◯ 中性子を失う変化
正解:電子を失う変化
酸化は、原子やイオン(新しいタブで開きます)が電子を失う変化である。還元を電子の授受で定義すると、どれが正しいか。
- ◯ 酸素と結びつく変化だけ
- ◯ 中性子を受け取る変化
- ◯ 電子を受け取る変化
- ◯ 電子を失う変化
正解:電子を受け取る変化
還元(新しいタブで開きます)は、原子やイオンが電子を受け取る変化である。ある物質が酸化されたとき、反応している相手の物質に必ず起こることは何か。
- ◯ 昇華する
- ◯ 沈殿する
- ◯ 中和される
- ◯ 還元される
正解:還元される
電子を失う酸化が起きた分、相手の物質は電子を受け取って必ず還元される。過マンガン酸イオンMnO₄⁻に含まれるマンガンの酸化数はいくつか。
答え:____________
正解:7
Mnの酸化数をxとすると、酸素4個分の−8とあわせてx+(−8)=−1になるので、x=7(+7)である。
単元のポイント
- 酸化 ある原子やイオンが電子を失う変化。中学では酸素と結びつく変化として学んだ
- 還元(新しいタブで開きます) ある原子やイオンが電子を受け取る変化。酸化と常に同時に起こる
- 酸化数 化合物やイオンの中で、ある原子が持つと考える仮想的な電荷。増減で酸化・還元を判断する目印になる
- 酸化還元反応 電子の授受がともに起こる反応。酸化剤と還元剤の間で電子が移動する