
化学反応と光
カメレオン先生光も熱と同じ、反応前後の化学エネルギーの差の現れ方の1つ。方向が逆の2つの例で見比べよう。
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- 化学発光は、反応で生じる化学エネルギー(新しいタブで開きます)の差が、熱をほとんど出さずに直接光として放出される現象である。
- 光化学反応は、光のエネルギーを吸収することで進む反応で、光合成(新しいタブで開きます)はその代表例である。
- どちらも、反応の前後における物質の化学エネルギーの差が熱や光として現れるという、同じしくみの別の現れ方である。
詳しく
化学発光:光として放出される化学エネルギー
化学発光は、化学反応で生じる化学エネルギーの差が、熱をほとんど出さずに直接光として放出される現象である。炎のように高温になって光るのではなく、常温のまま光るため「冷光」ともよばれる。
代表例がルミノール反応で、ルミノールという物質が過酸化水素などと反応すると青白い光を放つ。反応で生じたエネルギーの高い状態の生成物(新しいタブで開きます)が、光を出して元の低いエネルギーの状態に落ち着くことで発光する。
ホタルの発光も化学発光の一種で、ルシフェリンという物質が酸素と反応するときのエネルギーが光として放出される。いずれも、反応の前後の化学エネルギーの差が熱ではなく光として現れた例である。
例:光化学反応としての光合成
化学発光とは逆に、光のエネルギーを吸収して反応が進むものを光化学反応という。代表例が植物の光合成で、二酸化炭素(新しいタブで開きます)と水から、光のエネルギーを使ってデンプンなどの化学エネルギーの高い物質をつくる。
光合成で起こる反応は、デンプンなどが燃焼(新しいタブで開きます)するときの逆方向にあたり、本来は吸熱で進みにくい反応である。光のエネルギーを吸収することで、このエネルギーの壁を越えて反応が進む。
ほかにも、写真フィルムに使われる臭化銀が光を受けて分解する反応など、光のエネルギーがきっかけで進む反応は光化学反応として広く知られている。
なぜ熱だけでなく光にもなるのか
反応の前後における物質の化学エネルギーの差は、熱・光のどちらとしても外に現れうる。燃焼のように高温で進む反応は熱と光(炎の光)の両方を出すが、化学発光は常温のまま光だけを出す点が異なる。
光化学反応はこの流れが逆で、光のエネルギーを化学エネルギーに変えて取り込む。光合成でつくられたデンプンなどがもつエネルギーは、もとをたどれば吸収した光のエネルギーである。
このように、化学反応と熱・光のどちらにも「反応の前後における物質のもつ化学エネルギーの差」という同じ考え方があてはまる。次のページでは、吸熱反応(新しいタブで開きます)でも自然に進む場合があることを、別の視点(エントロピー)から見ていく。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/light-emission-in-chemical-reactions/?from=print#quiz
化学発光の説明として正しいものはどれか。
- ◯ 触媒が反応を速くするときに出る光
- ◯ 結合エネルギーを測定するための実験
- ◯ 反応で生じた化学エネルギーの差が、熱をほとんど出さず光として放出される現象
- ◯ 光を吸収してはじめて進む反応
正解:反応で生じた化学エネルギーの差が、熱をほとんど出さず光として放出される現象
化学発光は、反応で生じた化学エネルギー(新しいタブで開きます)の差が、熱をほとんど出さず光として放出される現象である。光のエネルギーを吸収することで進む反応を何というか。
- ◯ 光化学反応
- ◯ 中和反応
- ◯ 電離平衡
- ◯ 化学発光
正解:光化学反応
光のエネルギーを吸収することで進む反応を光化学反応という。光合成が光化学反応の例とされる理由として正しいものはどれか。
- ◯ 反応がとても速く進むから
- ◯ 中和熱を発生させるから
- ◯ 光のエネルギーを使って、化学エネルギーの高い物質をつくるから
- ◯ 触媒を使わずに進む発熱反応だから
正解:光のエネルギーを使って、化学エネルギーの高い物質をつくるから
光合成(新しいタブで開きます)は、光のエネルギーを使ってデンプンなど化学エネルギーの高い物質をつくる光化学反応である。ホタルの発光が化学発光の例といえる理由はどれか。
- ◯ 結合エネルギーがとても大きいから
- ◯ 光を吸収して反応が進むから
- ◯ 高温で燃えて光るから
- ◯ 化学反応のエネルギーが熱をほとんど出さず光になるから
正解:化学反応のエネルギーが熱をほとんど出さず光になるから
ホタルの発光は、化学反応のエネルギーが熱をほとんど出さずに光として放出される化学発光の一種である。
単元のポイント
- 化学発光 反応で生じる化学エネルギーの差が、熱をほとんど出さず直接光として放出される現象。ルミノール反応やホタルの発光が例
- 光化学反応 物質が光を吸収することで起こる反応。光合成や写真の感光などが例
- 光合成(新しいタブで開きます) 光のエネルギーを吸収し、二酸化炭素と水から化学エネルギーの高い物質(デンプンなど)をつくる光化学反応