
力のモーメント
カンガルー先生回す働きは、力の大きさと、軸から作用線までの距離で決まる。同じ力でも、遠くを押すほどよく回るよ。
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- 物体を回転させる力の働きを力のモーメントといい、力の大きさFとうでの長さlの積M=Fl(単位N·m)で表す。
- うでの長さは、回転軸から力の作用(新しいタブで開きます)線までの垂直な距離。軸から作用点までがrで、力がその線と角θをなすときはl=rsinθ。
- 回す向きで正負を決め、反時計回りを正とすることが多い。大きさが等しく逆向きで作用線のずれた2力(偶力)は、物体を回転させる。
詳しく
物体を回す働きの大きさ
スパナでボルトを回すとき、同じ力でも柄の先を持つほうが楽に回せる。物体を回転させる力の働きの大きさを力のモーメントという。
力の大きさを、回転軸から力の作用線までの垂直な距離(うでの長さ)をとすると、力のモーメントはで、単位にはN·mを使う。回す向きで正負を決め、反時計回りを正とすることが多い。
軸から作用点までの距離がで、力がその線と角をなすときは、うでの長さがになり、と表せる。力を軸に向けて加えると、うでの長さが0になり、物体は回らない。
例題:スパナ・斜めの力・偶力
例題1:長さ0.20mのスパナの先に、柄に垂直に30Nの力を加える。ボルトのまわりの力のモーメントは6.0N·m。
例題2:同じスパナの先に、柄と30°をなす向きに30Nの力を加える。うでの長さはmなので、3.0N·mで、垂直に加えたときの半分だ。
例題3:直径0.40mのハンドルの両端に、大きさ10Nで逆向きの力を接線の向きに加える。この2力は偶力で、合力(新しいタブで開きます)は0だが、中心のまわりのモーメントは4.0N·mになる。
うでの長さが作用線までの距離になるのはなぜか
力の作用点を、力の向きに沿った直線(作用線)の上で動かしても、剛体(新しいタブで開きます)を回す働きは変わらない。そこで作用点を、軸から作用線に下ろした垂線の足まで動かして考えると、回す働きは力の大きさと垂線の長さで決まる。
偶力のモーメントは、2つの力の作用線の間隔をとするとで、どの点のまわりで計算しても同じ値だ。偶力には、物体を移動させずに回転だけさせる働きがある。
ドアの取っ手が回転軸から遠い側に付いているのも、くぎ抜きの柄が長いのも、うでの長さを大きくして、小さな力で大きなモーメントを得るための工夫である。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/moment-of-force/?from=print#quiz
長さ0.25mのスパナの先に、柄に垂直に40Nの力を加えた。ボルトのまわりの力のモーメントの大きさは何N·mか。
答え:____________
正解:10
力が柄に垂直なので、うでの長さは柄の長さ0.25mそのもの。M=Fl=40×0.25=10N·m。回転軸から0.30m離れた点に、軸と作用点を結ぶ線と30°をなす向きに20Nの力を加えた。軸のまわりの力のモーメントの大きさは何N·mか。sin30°=0.50とする。
答え:____________
正解:3.0
うでの長さは軸から作用(新しいタブで開きます)線までの距離で、l=0.30×sin30°=0.15m。M=20×0.15=3.0N·m。ドアの回転軸から0.80mの位置にある取っ手を、ドアの面に垂直に押す。軸のまわりに12N·mのモーメントを与えるには、何Nの力で押せばよいか。
答え:____________
正解:15
M=Flより F=M÷l=12÷0.80=15N。大きさが等しく逆向きで、作用線が平行にずれた2つの力(偶力)について、正しいものはどれか。
- ◯ 物体を回転させずに一方向へ動かす
- ◯ 2つの力の作用線は一致している
- ◯ 合力が0なので、物体に何の働きもしない
- ◯ 合力は0だが、物体を回転させる働きがある
正解:合力は0だが、物体を回転させる働きがある
偶力は合力(新しいタブで開きます)が0なので物体を移動させないが、作用線がずれているのでモーメントFdをもち、物体を回転させる。
単元のポイント
- 力のモーメント M=Fl(単位N·m)
- うでの長さ 回転軸から力の作用線までの垂直な距離
- 斜めの力 l=rsinθ なので M=Frsinθ
- 偶力 合力は0。作用線の間隔dで、モーメントの大きさはFd