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斜方投射(しゃほうとうしゃ)

カンガルー先生斜(なな)めに投(な)げたら、まず初速度(しょそくど)を横(よこ)と縦(たて)に分(わ)けよう。最高点(さいこうてん)では縦(たて)の速度(そくど)が0、横(よこ)の速度(そくど)はそのまま残(のこ)るよ。

30秒でつかむ

  1. 斜方投射(しゃほうとうしゃ)では、初(しょ)速度(そくど)(新しいタブで開きます)v₀を水平(すいへい)成分(せいぶん)v₀cosθと鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)v₀sinθに分(わ)け、水平(すいへい)は等速(とうそく)直線(ちょくせん)運動(うんどう)(新しいタブで開きます)、鉛直(えんちょく)は鉛直(えんちょく)投(な)げ上(あ)げ(新しいタブで開きます)として扱(あつか)う。
  2. 最高点(さいこうてん)では速度(そくど)の鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)が0になる。最高点(さいこうてん)に達(たっ)する時間(じかん)はt₁=v₀sinθ/gで、同(おな)じ高(たか)さに戻(もど)るまでの時間(じかん)はその2倍(ばい)。
  3. 水平到達距離(すいへいとうたつきょり)はR=v₀²sin2θ/gで、同(おな)じ速(はや)さなら45°で最(もっと)も遠(とお)くへ届(とど)く。30°と60°のように足(た)して90°の角度(かくど)では同(おな)じ距離(きょり)になる。

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詳しく

初速度(しょそくど)を2つの成分(せいぶん)に分(わ)ける

物体(ぶったい)を水平(すいへい)と角(かく)θ\thetaをなす斜(なな)め上向(うわむ)きに投(な)げ出(だ)す運動(うんどう)を斜方投射(しゃほうとうしゃ)という。水平(すいへい)投射(とうしゃ)(新しいタブで開きます)と合(あ)わせて放物運動(ほうぶつうんどう)と呼(よ)び、空気(くうき)の抵抗(ていこう)がなければ軌道(きどう)は放物線(ほうぶつせん)になる。

初速度(しょそくど)v0v_0を、水平(すいへい)成分(せいぶん)v0cos⁡θv_0\cos\thetaと鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)v0sin⁡θv_0\sin\thetaに分(わ)ける。水平方向(すいへいほうこう)は力(ちから)が働(はたら)かないので等速(とうそく)直線(ちょくせん)運動(うんどう)、鉛直(えんちょく)方向(ほうこう)は初速度(しょそくど)v0sin⁡θv_0\sin\thetaの鉛直(えんちょく)投(な)げ上(あ)げと同(おな)じ運動(うんどう)になる。

投(な)げた点(てん)を原点(げんてん)、鉛直(えんちょく)上向(うわむ)きを正(せい)にとると、tt秒後(びょうご)の位置(いち)はx=v0cos⁡θ⋅tx=v_0\cos\theta\cdot t、y=v0sin⁡θ⋅t−12gt2y=v_0\sin\theta\cdot t-\dfrac12gt^2。速度(そくど)の鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)vy=v0sin⁡θ−gtv_y=v_0\sin\theta-gtは、最高点(さいこうてん)で0になる。

初速度を水平成分と鉛直成分に分ける(19.6m/s・30°)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例題(れいだい):最高点(さいこうてん)の高(たか)さと水平到達距離(すいへいとうたつきょり)

例題(れいだい)1:小球(しょうきゅう)を水平(すいへい)と30°の向(む)きに19.6m/sで投(な)げ上(あ)げた。鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)は19.6sin⁡30∘=9.819.6\sin30^\circ=9.8m/s、水平(すいへい)成分(せいぶん)は19.6cos⁡30∘≒17.019.6\cos30^\circ\fallingdotseq17.0m/s。最高点(さいこうてん)に達(たっ)する時間(じかん)は9.8÷9.8=9.8\div9.8=1.0s。

例題(れいだい)2:例題(れいだい)1の最高点(さいこうてん)の高(たか)さは9.8×1.0−12×9.8×1.02=9.8\times1.0-\dfrac12\times9.8\times1.0^2=4.9m。同(おな)じ高(たか)さに戻(もど)るまでの時間(じかん)は上(のぼ)りの2倍(ばい)の2.0sなので、水平到達距離(すいへいとうたつきょり)は17.0×2.0≒17.0\times2.0\fallingdotseq34m。

例題(れいだい)3:14m/sで45°に投(な)げると、水平到達距離(すいへいとうたつきょり)はR=142sin⁡90∘9.8=R=\dfrac{14^2\sin90^\circ}{9.8}=20m。同(おな)じ速(はや)さで30°や60°に投(な)げると、どちらも142×0.8669.8≒17\dfrac{14^2\times0.866}{9.8}\fallingdotseq17mで、同(おな)じ距離(きょり)になる。

最高点では鉛直成分が0、水平成分は変わらないAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

45°で最(もっと)も遠(とお)くへ届(とど)くのはなぜか

水平到達距離(すいへいとうたつきょり)は、水平(すいへい)成分(せいぶん)v0cos⁡θv_0\cos\thetaと滞空(たいくう)時間(じかん)2v0sin⁡θg\dfrac{2v_0\sin\theta}{g}のかけ算(ざん)で、R=v02sin⁡2θgR=\dfrac{v_0^2\sin2\theta}{g}となる。sin⁡2θ\sin2\thetaが最大(さいだい)の1になるのは2θ=90∘2\theta=90^\circ、つまり45°のときである。

角度(かくど)を大(おお)きくすると滞空(たいくう)時間(じかん)はのびるが、水平(すいへい)成分(せいぶん)が小(ちい)さくなる。角度(かくど)を小(ちい)さくすると、その逆(ぎゃく)だ。この2つのかけ合(あ)わせがいちばん大(おお)きくなるのが45°という角度(かくど)だ。

実際(じっさい)の球(きゅう)には空気(くうき)の抵抗(ていこう)が働(はたら)く。抵抗(ていこう)は運動(うんどう)を妨(さまた)げる向(む)きに働(はたら)き、速(はや)いほど大(おお)きいので、到達(とうたつ)距離(きょり)は計算(けいさん)より短(みじか)くなり、軌道(きどう)は落(お)ちぎわが急(きゅう)になる。速(はや)さに比例(ひれい)する抵抗(ていこう)を受(う)けて落(お)ちる物体(ぶったい)は、やがて一定(いってい)の速(はや)さ(終端速度(しゅうたんそくど)(新しいタブで開きます))になる。

投げ上げる角度と水平到達距離(14m/s)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 5小球(しょうきゅう)を水平(すいへい)と30°の向(む)きに、速(はや)さ29.4m/sで投(な)げ上(あ)げた。最高点(さいこうてん)に達(たっ)するまでの時間(じかん)は何(なん)sか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²、sin30°=0.50とする。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/oblique-projection/?from=print#quiz

  1. 小球(しょうきゅう)を水平(すいへい)と30°の向(む)きに、速(はや)さ29.4m/sで投(な)げ上(あ)げた。最高点(さいこうてん)に達(たっ)するまでの時間(じかん)は何(なん)sか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²、sin30°=0.50とする。

    答え:____________

    正解:1.5
    初(しょ)速度(そくど)(新しいタブで開きます)の鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)は29.4×0.50=14.7m/s。最高点(さいこうてん)では鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)が0になるので、14.7−9.8t=0より t=1.5s。

  2. 小球(しょうきゅう)を水平(すいへい)と30°の向(む)きに、速(はや)さ39.2m/sで投(な)げ上(あ)げた。最高点(さいこうてん)の高(たか)さは何(なん)mか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²、sin30°=0.50とする。

    答え:____________

    正解:19.6
    鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)は39.2×0.50=19.6m/s。最高点(さいこうてん)では vy=0 なので、0²−19.6²=2×(−9.8)×H より H=19.6m。

  3. 小球(しょうきゅう)を水平(すいへい)と45°の向(む)きに、速(はや)さ21m/sで投(な)げ上(あ)げ、同(おな)じ高(たか)さの地面(じめん)に落(お)ちた。水平到達距離(すいへいとうたつきょり)は何(なん)mか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²とする。

    答え:____________

    正解:45
    R=v₀²sin2θ/g で、θ=45°なら sin90°=1。R=21²÷9.8=441÷9.8=45m。

  4. 斜方投射(しゃほうとうしゃ)された物体(ぶったい)の、最高点(さいこうてん)での速度(そくど)はどうなっているか。空気(くうき)の抵抗(ていこう)は考(かんが)えない。

    • ◯ 鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)v₀sinθだけが残(のこ)っている
    • ◯ 初速度(しょそくど)と同(おな)じ大(おお)きさになっている
    • ◯ 速度(そくど)は0になっている
    • ◯ 水平(すいへい)成分(せいぶん)v₀cosθだけが残(のこ)っている

    正解:水平成分v₀cosθだけが残っている
    最高点(さいこうてん)では速度(そくど)の鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)が0になる。水平方向(すいへいほうこう)は等速(とうそく)なので、水平(すいへい)成分(せいぶん)v₀cosθはそのまま残(のこ)る。

  5. 同(おな)じ速(はや)さで、水平(すいへい)と30°の向(む)きに投(な)げたときと水平到達距離(すいへいとうたつきょり)が同(おな)じになる投(な)げ上(あ)げの角度(かくど)はどれか。空気(くうき)の抵抗(ていこう)は考(かんが)えない。

    • ◯ 15°
    • ◯ 45°
    • ◯ 60°
    • ◯ 90°

    正解:60°
    R=v₀²sin2θ/g。sin60°とsin120°は等(ひと)しいので、足(た)して90°になる30°と60°は同(おな)じ距離(きょり)になる。

単元のポイント

  • 初速度(しょそくど)の分解(ぶんかい) 水平(すいへい) v₀cosθ・鉛直(えんちょく) v₀sinθ
  • 最高点(さいこうてん) 鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)が0。t₁=v₀sinθ/g
  • 最高点(さいこうてん)の高(たか)さ H=(v₀sinθ)²/(2g)
  • 水平到達距離(すいへいとうたつきょり) R=v₀²sin2θ/g(45°で最大(さいだい))
問題を解く
単元のポイント
  • 初速度(しょそくど)の分解(ぶんかい) 水平(すいへい) v₀cosθ・鉛直(えんちょく) v₀sinθ
  • 最高点(さいこうてん) 鉛直(えんちょく)成分(せいぶん)が0。t₁=v₀sinθ/g
  • 最高点(さいこうてん)の高(たか)さ H=(v₀sinθ)²/(2g)
  • 水平到達距離(すいへいとうたつきょり) R=v₀²sin2θ/g(45°で最大(さいだい))