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植物(しょくぶつ)ホルモンと光受容体(ひかりじゅようたい)

カエル先生光発芽種子(ひかりはつがしゅし)は最後(さいご)に当(あ)てた光(ひかり)の色(いろ)で決(き)まる。短日植物(たんじつしょくぶつ)は暗(くら)期(き)の長(なが)さがカギだよ。

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  1. **オーキシン**は光(ひかり)の当(あ)たらない側(がわ)に移動(いどう)し、茎(くき)ではその側(がわ)の成長(せいちょう)を促(うなが)し、根(ね)ではその側(がわ)の成長(せいちょう)を抑(おさ)える。
  2. **ジベレリン**は発芽(はつが)や茎(くき)の伸長(しんちょう)を促(うなが)し、**アブシシン酸(さん)**は休眠(きゅうみん)や気孔(きこう)の閉鎖(へいさ)を促(うなが)し、**エチレン**は果実(かじつ)の成熟(せいじゅく)を促(うなが)す。
  3. **フィトクロム**は光発芽種子(ひかりはつがしゅし)の発芽(はつが)、**フォトトロピン**は光屈性(ひかりくっせい)に関(かか)わり、**光周性(こうしゅうせい)**は**限界暗期(げんかいあんき)**を基準(きじゅん)(新しいタブで開きます)に花芽(かが)形成(けいせい)を決(き)める。

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詳しく

オーキシンによる屈性(くっせい)とジベレリン・アブシシン酸(さん)・エチレン

植物(しょくぶつ)の成長(せいちょう)を調節(ちょうせつ)する物質(ぶっしつ)を植物(しょくぶつ)ホルモン(新しいタブで開きます)という。オーキシンは、光(ひかり)の当(あ)たらない側(がわ)に多(おお)く移動(いどう)する性質(せいしつ)(極性(きょくせい)(新しいタブで開きます)移動(いどう))をもつ。

茎(くき)では、オーキシンが多(おお)く集(あつ)まった側(がわ)の細胞(さいぼう)の成長(せいちょう)が促(うなが)されるため、光(ひかり)の当(あ)たらない側(がわ)がよく伸(の)びて茎(くき)全体(ぜんたい)が光(ひかり)の方向(ほうこう)へ屈曲(くっきょく)する。一方(いっぽう)、根(ね)ではオーキシンが多(おお)く集(あつ)まった側(がわ)の成長(せいちょう)はむしろ抑(おさ)えられる。

ジベレリンは種子(しゅし)の発芽(はつが)や茎(くき)の伸長(しんちょう)を促(うなが)す。アブシシン酸(さん)は種子(しゅし)の休眠(きゅうみん)を保(たも)ったり、乾燥時(かんそうじ)に気孔(きこう)を閉(と)じさせたりする。エチレンは気体(きたい)の植物(しょくぶつ)ホルモンで、果実(かじつ)の成熟(せいじゅく)を促(うなが)す。

オーキシンの極性移動と屈性の向きの違いAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

フィトクロムと光発芽種子(ひかりはつがしゅし)・フォトトロピンによる光屈性(ひかりくっせい)

赤色光(せきしょくこう)と遠赤色光(えんせきしょくこう)を受容(じゅよう)する色素(しきそ)タンパク質(しつ)をフィトクロムという。レタスなどの光発芽種子(ひかりはつがしゅし)は、赤色光(せきしょくこう)を当(あ)てると発芽(はつが)が促進(そくしん)され、続(つづ)けて遠赤色光(えんせきしょくこう)を当(あ)てるとその効果(こうか)が打(う)ち消(け)される。

光発芽種子(ひかりはつがしゅし)の発芽(はつが)は、最後(さいご)に当(あ)てた光(ひかり)が赤色光(せきしょくこう)か遠赤色光(えんせきしょくこう)かで決(き)まるのだ。赤色光(せきしょくこう)を当(あ)てた後(あと)に遠赤色光(えんせきしょくこう)を当(あ)てれば発芽(はつが)しないが、その後(ご)さらに赤色光(せきしょくこう)を当(あ)てれば再(ふたた)び発芽(はつが)するようになる。

茎(くき)が光(ひかり)の方向(ほうこう)へ屈曲(くっきょく)する光屈性(ひかりくっせい)には、青色光(あおいろこう)を受容(じゅよう)する光(ひかり)受容体(じゅようたい)(新しいタブで開きます)であるフォトトロピンが関(かか)わっている。

光周性(こうしゅうせい)と花芽(かが)形成(けいせい)(短日植物(たんじつしょくぶつ)・長日植物(ちょうじつしょくぶつ)、限界暗期(げんかいあんき))

明期(めいき)と暗(くら)期(き)の長(なが)さの変化(へんか)に応(おう)じて花芽(かが)形成(けいせい)などの反応(はんのう)が起(お)こる性質(せいしつ)を光周性(こうしゅうせい)という。花芽(かが)形成(けいせい)が起(お)こるかどうかを決(き)める暗(くら)期(き)の長(なが)さの境(さかい)を限界暗期(げんかいあんき)という。

暗(くら)期(き)の長(なが)さが限界暗期(げんかいあんき)より長(なが)くなると花芽(かが)形成(けいせい)が起(お)こる植物(しょくぶつ)を短日植物(たんじつしょくぶつ)、暗(くら)期(き)の長(なが)さが限界暗期(げんかいあんき)より短(みじか)くなると花芽(かが)形成(けいせい)が起(お)こる植物(しょくぶつ)を長日植物(ちょうじつしょくぶつ)という。

短日植物(たんじつしょくぶつ)では、暗(くら)期(き)の途中(とちゅう)で短時間(たんじかん)だけ光(ひかり)を当(あ)てる光中断(ひかりちゅうだん)を行(おこな)うと、暗(くら)期(き)が限界暗期(げんかいあんき)より短(みじか)く中断(ちゅうだん)されたことになり、花芽(かが)形成(けいせい)が起(お)こらなくなる。

限界暗期と短日植物・長日植物の花芽形成Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4光(ひかり)の当(あ)たらない側(がわ)に移動(いどう)したオーキシンは、茎(くき)と根(ね)でそれぞれどのように働(はたら)くか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/plant-hormones-and-photoreceptors/?from=print#quiz

  1. 光(ひかり)の当(あ)たらない側(がわ)に移動(いどう)したオーキシンは、茎(くき)と根(ね)でそれぞれどのように働(はたら)くか。

    • ◯ 茎(くき)では成長(せいちょう)を抑(おさ)え、根(ね)では成長(せいちょう)を促(うなが)す
    • ◯ 茎(くき)と根(ね)のどちらでも成長(せいちょう)を抑(おさ)える
    • ◯ 茎(くき)では成長(せいちょう)を促(うなが)し、根(ね)では成長(せいちょう)を抑(おさ)える
    • ◯ 茎(くき)と根(ね)のどちらでも成長(せいちょう)を促(うなが)す

    正解:茎では成長を促し、根では成長を抑える
    オーキシンが多(おお)く集(あつ)まった側(がわ)では、茎(くき)の成長(せいちょう)は促(うなが)されるが、根(ね)の成長(せいちょう)はむしろ抑(おさ)えられる。

  2. ジベレリン・アブシシン酸(さん)・エチレンの働(はたら)きの組(く)み合(あ)わせとして正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ ジベレリンは発芽(はつが)と伸長(しんちょう)、アブシシン酸(さん)は休眠(きゅうみん)と気孔(きこう)閉鎖(へいさ)、エチレンは果実(かじつ)成熟(せいじゅく)
    • ◯ ジベレリンは休眠(きゅうみん)、アブシシン酸(さん)は果実(かじつ)成熟(せいじゅく)、エチレンは発芽(はつが)
    • ◯ 三(みっ)つとも同(おな)じ働(はたら)きで区別(くべつ)はない
    • ◯ ジベレリンは果実(かじつ)成熟(せいじゅく)、アブシシン酸(さん)は発芽(はつが)、エチレンは休眠(きゅうみん)

    正解:ジベレリンは発芽と伸長、アブシシン酸は休眠と気孔閉鎖、エチレンは果実成熟
    ジベレリンは発芽(はつが)や伸長(しんちょう)を促(うなが)し、アブシシン酸(さん)は休眠(きゅうみん)や気孔(きこう)の閉鎖(へいさ)を促(うなが)し、エチレンは果実(かじつ)の成熟(せいじゅく)を促(うなが)す。

  3. 光発芽種子(ひかりはつがしゅし)の発芽(はつが)は、赤色光(せきしょくこう)と遠赤色光(えんせきしょくこう)のどちらを最後(さいご)に当(あ)てたかによってどうなるか。

    • ◯ 遠赤色光(えんせきしょくこう)を当(あ)てた回数(かいすう)だけで発芽(はつが)が決(き)まる
    • ◯ 光(ひかり)の色(いろ)に関係(かんけい)なく当(あ)てた回数(かいすう)だけで発芽(はつが)が決(き)まる
    • ◯ 最後(さいご)に当(あ)てた光(ひかり)が赤色光(せきしょくこう)なら発芽(はつが)し、遠赤色光(えんせきしょくこう)なら発芽(はつが)しない
    • ◯ 最初(さいしょ)に当(あ)てた光(ひかり)だけで発芽(はつが)が決(き)まる

    正解:最後に当てた光が赤色光なら発芽し、遠赤色光なら発芽しない
    赤色光(せきしょくこう)を当(あ)てた後(あと)に遠赤色光(えんせきしょくこう)を当(あ)てると発芽(はつが)しないが、その後(ご)さらに赤色光(せきしょくこう)を当(あ)てれば再(ふたた)び発芽(はつが)するようになる。最後(さいご)に当(あ)てた光(ひかり)の種類(しゅるい)で決(き)まる。

  4. 短日植物(たんじつしょくぶつ)で花芽(かが)形成(けいせい)が起(お)こる条件(じょうけん)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 暗(くら)期(き)の途中(とちゅう)で光(ひかり)を当(あ)てたとき
    • ◯ 明期(めいき)の長(なが)さに関係(かんけい)なく常(つね)に花芽(かが)形成(けいせい)が起(お)こる
    • ◯ 暗(くら)期(き)の長(なが)さが限界暗期(げんかいあんき)より短(みじか)くなったとき
    • ◯ 暗(くら)期(き)の長(なが)さが限界暗期(げんかいあんき)より長(なが)くなったとき

    正解:暗期の長さが限界暗期より長くなったとき
    短日植物(たんじつしょくぶつ)は、暗(くら)期(き)の長(なが)さが限界暗期(げんかいあんき)より長(なが)くなると花芽(かが)形成(けいせい)が起(お)こる。

単元のポイント

  • オーキシンと屈性(くっせい) 光(ひかり)の当(あ)たらない側(がわ)に移動(いどう)し、茎(くき)では成長(せいちょう)を促(うなが)し根(ね)では成長(せいちょう)を抑(おさ)える植物(しょくぶつ)ホルモン
  • ジベレリン・アブシシン酸(さん)・エチレン 発芽(はつが)や伸長(しんちょう)を促(うなが)すジベレリン、休眠(きゅうみん)や気孔(きこう)の閉鎖(へいさ)を促(うなが)すアブシシン酸(さん)、果実(かじつ)の成熟(せいじゅく)を促(うなが)すエチレン
  • フィトクロムとフォトトロピン 赤色光(せきしょくこう)・遠赤色光(えんせきしょくこう)を受容(じゅよう)するフィトクロムと、光屈性(ひかりくっせい)に関(かか)わる光受容体(ひかりじゅようたい)フォトトロピン
  • 光周性(こうしゅうせい)と限界暗期(げんかいあんき) 暗(くら)期(き)の長(なが)さが限界暗期(げんかいあんき)を基準(きじゅん)に長(なが)いか短(みじか)いかで花芽(かが)形成(けいせい)が決(き)まる短日植物(たんじつしょくぶつ)・長日植物(ちょうじつしょくぶつ)の仕組(しく)み

出典・クレジット

  • 単元の構成:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(新しいタブで開きます)(政府標準利用規約 2.0)
  • 学習指導要領の該当箇所:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編 生物 (4)生物の環境応答 ア(ア)動物の反応・(イ)植物の環境応答(新しいタブで開きます)(解説p.140〜143。(4)生物の環境応答は(ア)動物の反応(㋐刺激の受容と反応:眼などの受容器、ニューロンの興奮とその伝導・伝達、効果器としての筋肉の収縮を明記。本単元では受容器としての眼を1ページ、ニューロンでの興奮の伝導を1ページ、シナプスでの伝達を1ページ、筋肉の収縮のしくみを1ページに分けて扱う。㋑動物の行動:生得的行動と学習による行動に触れることを明記。本単元では1ページで扱う)、(イ)植物の環境応答(㋐植物の環境応答:被子植物の配偶子形成と重複受精、器官の分化、植物ホルモンの働き、光受容体の働きを明記。本単元では被子植物の生殖と発生を1ページ、植物ホルモンと光受容体による光周性を1ページに分けて扱う)で、7ページの構成はこの項目分けに対応する。刺激と反応の基本的な仕組み(感覚器官・中枢神経・反射・筋肉の基本的な働き)や自律神経系・内分泌系による調節は、中学理科「刺激と反応」(stimulus-and-response)や高校「生物基礎」の「神経系による情報の伝達」(nervous-system-information-transfer)・「自律神経系の働き」(autonomic-nervous-system-function)・「内分泌系とホルモン」(endocrine-system-and-hormones)で既に扱っているため、本単元では静止電位・活動電位・跳躍伝導・シナプスの伝達機構・筋収縮の分子機構・動物の行動の分類・被子植物の重複受精・植物ホルモンと光周性など、生物基礎より1段深い仕組みに絞って扱う。花のつくり(flower-structure)とも重複させず、被子植物の生殖と発生では配偶子形成・重複受精・胚発生・ABCモデルに絞った。)
  • 事実データ:Wikidata の項目 Q192949(新しいタブで開きます)(CC0)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」p.140〜143(新しいタブで開きます)
  • 本文:Manazoo 編集部
  • 図(光の当たらない側に移動したオーキシンが茎では成長を促し根では成長を抑える向きの違いを示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 図(明期と暗期の帯の長さを並べ限界暗期を境に短日植物と長日植物の花芽形成が切り替わる様子を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 最終確認日:

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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単元のポイント
  • オーキシンと屈性(くっせい) 光(ひかり)の当(あ)たらない側(がわ)に移動(いどう)し、茎(くき)では成長(せいちょう)を促(うなが)し根(ね)では成長(せいちょう)を抑(おさ)える植物(しょくぶつ)ホルモン
  • ジベレリン・アブシシン酸(さん)・エチレン 発芽(はつが)や伸長(しんちょう)を促(うなが)すジベレリン、休眠(きゅうみん)や気孔(きこう)の閉鎖(へいさ)を促(うなが)すアブシシン酸(さん)、果実(かじつ)の成熟(せいじゅく)を促(うなが)すエチレン
  • フィトクロムとフォトトロピン 赤色光(せきしょくこう)・遠赤色光(えんせきしょくこう)を受容(じゅよう)するフィトクロムと、光屈性(ひかりくっせい)に関(かか)わる光受容体(ひかりじゅようたい)フォトトロピン
  • 光周性(こうしゅうせい)と限界暗期(げんかいあんき) 暗(くら)期(き)の長(なが)さが限界暗期(げんかいあんき)を基準(きじゅん)に長(なが)いか短(みじか)いかで花芽(かが)形成(けいせい)が決(き)まる短日植物(たんじつしょくぶつ)・長日植物(ちょうじつしょくぶつ)の仕組(しく)み