放射性崩壊と半減期
カワウソ先生半減期は、量や温度を変えても変わらない、その物質ごとに決まった時間だよ。
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- 不安定な原子核(新しいタブで開きます)は、α線(新しいタブで開きます)(ヘリウムの原子核)やβ線(電子)を出して別の原子核に変わる(放射性崩壊)。γ線(電磁波)はエネルギーの高い状態から低い状態に移るときに出され、原子核の種類は変わらない。
- 放射性崩壊によって、もとの原子核の数(放射能の強さ)が半分になるまでの時間を半減期Tという。半減期が過ぎるたびに、残る量は1/2、1/4、1/8…と減っていく:N=N₀×(1/2)^(t/T)。
- 放射性物質が1秒あたりに崩壊する回数(放射能の強さ)はベクレル〔Bq〕で、放射線が人体に与える影響の大きさ(等価線量・実効線量)はシーベルト〔Sv〕で表す。
詳しく
放射性崩壊と半減期の式
不安定な原子核が、α線・β線などの放射線を出して、より安定な別の原子核に変わる現象を放射性崩壊という(放射線の種類と性質そのものは、中学校のページ「放射線の性質と利用」で学習済み)。γ線(電磁波)はエネルギーの高い状態から低い状態に移るときに放出され、原子核の種類(陽子数・質量数)は変わらない。これらに加え、核分裂(新しいタブで開きます)の際などに飛び出す中性子線も放射線の一種である。
放射性崩壊が起こる速さは原子核の種類ごとに決まっていて、もとの原子核の数(放射能の強さ)が半分に減るまでの時間を半減期という。半減期が過ぎるたびに、残る量は半分・さらに半分…と減っていくので、時間後に残る量は(は最初の量)。
放射線にかかわる量の単位として、次の2つがよく使われる。ベクレル〔Bq〕は放射性物質が1秒あたりに崩壊する回数(放射能の強さ)を表し、シーベルト〔Sv〕は放射線が人体に与える影響の大きさ(等価線量・実効線量)を表す。同じBqでも放射線の種類や当たり方でSvの値は変わる。
例題:半減期8日のヨウ素131
例題1:放射能の強さ800Bqのヨウ素131(半減期8日)は、24日後には何Bqになるか。24日は半減期8日の3回分()なので、100Bq。
例題2:160Bqのある放射性物質(半減期5日)が20Bqになるまで何日かかるか。で半減期3回分なので、15日。
例題3:例題1のヨウ素131は、8日後には最初の半分の400Bqになる。32日後(半減期4回分)には50Bqまで減る。
なぜ半減期は量を変えても同じなのか
放射性崩壊は、原子核1つ1つがいつ崩壊するかは決まっていない統計的な現象である。たくさんの原子核が集まると、一定時間あたりに崩壊する割合はいつも同じになるため、量が多くても少なくても、半分になるまでの時間(半減期)は変わらない。
化学反応とちがい、温度や圧力を変えても放射性崩壊の速さは変わらない。半減期は原子核そのものの性質で決まっていて、周りの環境には影響されない。
BqとSvが違う単位になるのは、Bqが「どれだけ崩壊したか」という放射性物質側の量、Svが「人体にどれだけ影響があるか」という受け手側の量だからである。同じ量の放射線でも、α線・β線・γ線で人体への影響の大きさは異なる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/radioactive-decay-and-half-life/?from=print#quiz
放射能の強さ800Bqのヨウ素131(半減期8日)は、24日後には何Bqになるか。
答え:____________
正解:100
24日は半減期8日の3回分。N=800×(1/2)³=800÷8=100Bq。放射能の強さ160Bqのある放射性物質(半減期5日)が20Bqになるまで何日かかるか。
答え:____________
正解:15
160→80→40→20で半減期3回分。5×3=15日。ある放射性物質の量を2倍にしたとき、その半減期はどうなるか。
- ◯ 2倍になる
- ◯ 0になる
- ◯ 変わらない
- ◯ 半分になる
正解:変わらない
半減期は原子核(新しいタブで開きます)の種類で決まる性質で、量や温度を変えても変わらない。ベクレル〔Bq〕とシーベルト〔Sv〕の違いについて正しい説明はどれか。
- ◯ どちらも同じ量を表す別の呼び方
- ◯ Bqは人体への影響、Svは放射能の強さ
- ◯ Bqは放射能の強さ、Svは人体への影響
- ◯ Bqは半減期の単位
正解:Bqは放射能の強さ、Svは人体への影響
Bqは放射性物質(新しいタブで開きます)が1秒あたりに崩壊する回数(放射能の強さ)、Svは放射線が人体に与える影響の大きさを表す単位。
単元のポイント
- 半減期の式 N=N₀×(1/2)^(t/T)(Tは半減期)
- ベクレル〔Bq〕 放射能の強さ(1秒あたりの崩壊数)を表す単位
- シーベルト〔Sv〕 放射線が人体に与える影響の大きさ(等価線量・実効線量)を表す単位
- 放射性崩壊の種類 α崩壊・β崩壊・γ線放出。ほかに、核分裂の際などに放出される中性子線も放射線の一種