
半導体とpn接合ダイオード
カンガルー先生n型は電子が主役、p型は正孔(電子の抜け穴)が主役。pn接合は一方通行の電流しか通さないよ。
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- ケイ素の結晶に不純物を加えると、電子が多いn型半導体や、正孔(ホール)が多いp型半導体ができる。
- n型とp型を接合したpn接合は、p型側を+にする順方向には電流が流れやすく、逆方向にはほとんど流れない。
- この整流作用を利用した素子がpn接合ダイオードで、交流(新しいタブで開きます)を一方向の電流に変える整流回路などに使われる。
詳しく
n型・p型半導体とpn接合
物理基礎の「電気抵抗と抵抗率(新しいタブで開きます)」で、抵抗率が金属と絶縁体の中間になる物質を半導体とよぶことを学んだ。代表的な半導体であるケイ素(シリコン)の結晶に、ごく少量の別の元素(不純物)を加えると、電気の流れ方が大きく変わる。価電子(新しいタブで開きます)が1個多い元素を加えると、結晶の中に余った自由電子(新しいタブで開きます)が生まれ、電流の運び手(キャリア)が主に電子になるn型半導体ができる。価電子が1個少ない元素を加えると、電子が1個欠けた正孔(ホール)が生まれ、キャリアが主に正孔になるp型半導体ができる。
n型半導体とp型半導体を接合したものをpn接合という。pn接合に電圧を加えたとき、p型側を+、n型側を-にする向き(順方向)では電流が流れやすく、逆の向き(逆方向)ではほとんど電流が流れない。この性質を整流作用といい、pn接合を利用した素子をpn接合ダイオードという。
ダイオードの電流電圧特性
シリコンのpn接合ダイオードの電流電圧特性(新しいタブで開きます)を測定すると、順方向ではある電圧(0.6V程度)を超えたところから電流が急に増えていく。逆方向では、電圧を大きくしてもほとんど電流が流れないままである。
この整流作用を利用すると、向きが周期(新しいタブで開きます)的に変わる交流から、一方向だけの電流(直流に近い成分を含む電流)を作る整流回路を組むことができる。家庭用電源から流れる交流を、スマートフォンの充電(新しいタブで開きます)などに必要な直流に近い形に変える電子機器の中でも、ダイオードが使われている。
なぜpn接合は一方向にしか電流を通さないのか
p型とn型を接合すると、接合面の近くで電子と正孔が結びついて、電流の運び手がほとんど無い層ができる。順方向(p型側を+)にすると、外から加えた電圧がこの層を薄くするので、電子と正孔が接合面を通って流れ続け、電流が流れる。
逆方向(p型側を-)にすると、外から加えた電圧がこの層をさらに広げるので、キャリアが接合面を通れなくなり、電流がほとんど流れない。半導体にはこのほかにも、光を当てると電流が流れる太陽電池など、さまざまな利用がある。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/semiconductors-and-pn-junction-diode/?from=print#quiz
n型半導体で、電流の運び手(キャリア)として主にはたらくのは何か。
- ◯ イオン
- ◯ 中性子
- ◯ 正孔(ホール)
- ◯ 自由電子
正解:自由電子
価電子(新しいタブで開きます)が1個多い元素を加えたn型半導体では、結晶の中に余った自由電子(新しいタブで開きます)が生まれ、キャリアとしてはたらく。p型半導体で、電流の運び手として主にはたらくのは何か。
- ◯ 陽子
- ◯ 自由電子
- ◯ イオン
- ◯ 正孔(ホール)
正解:正孔(ホール)
価電子が1個少ない元素を加えたp型半導体では、電子が1個欠けた正孔(ホール)が生まれ、キャリアとしてはたらく。pn接合ダイオードに、p型側を+、n型側を-にする向き(順方向)に電圧を加えると、電流はどうなるか。
- ◯ 流れやすくなる
- ◯ 向きによらず一定の大きさで流れる
- ◯ 流れにくくなる(ほとんど流れない)
- ◯ 電流は流れず磁界だけが発生する
正解:流れやすくなる
p型側を+にする順方向では、電子と正孔が接合面を通って流れ続けるため電流が流れやすくなる。pn接合ダイオードのように、一方向にしか電流を通しにくい性質を何というか。
- ◯ 磁化作用
- ◯ 分極作用
- ◯ 誘導作用
- ◯ 整流作用
正解:整流作用
順方向には流れやすく、逆方向にはほとんど流れないこの性質を整流作用という。
単元のポイント
- n型半導体 電子を多く加えた半導体。キャリアは主に自由電子
- p型半導体 正孔(ホール)を多く作った半導体。キャリアは主に正孔
- pn接合ダイオードの整流作用 順方向には電流が流れやすく、逆方向にはほとんど流れない性質