
2つの波源による干渉
カンガルー先生まず2点からの距離を引いて経路差を出す。波長で割った値が整数なら強め合い、0.5足した半整数なら弱め合い。
30秒でつかむ
- 同じ振幅・同じ位相(新しいタブで開きます)で振動する2つの点波源S₁・S₂からの波が、ある点で重なるとき、その点までの距離の差|r₁−r₂|を**経路差**という。
- 経路差が波長(新しいタブで開きます)λの**整数倍**(0、λ、2λ…)になる点では2つの波がいつも同じ位相で重なり、振幅が大きくなって**強め合う**。
- 経路差が波長λの**半整数倍**(λ/2、3λ/2…)になる点では2つの波がいつも逆の位相で重なり、打ち消し合って**弱め合う**。
詳しく
経路差と強め合う点・弱め合う点
同じ振幅、同じ位相で振動する2つの点波源S₁、S₂があるとする。ある点Pまでの距離をそれぞれr₁、r₂とすると、2つの波はPに届くまでに波長分、波長分だけ振動を重ねてから到着する。この差を経路差という。
経路差が波長λの整数倍(経路差=mλ、m=0, 1, 2…)になる点では、2つの波はPでつねに同じ位相になり、振幅が足し合わされて強め合う(山と山、谷と谷が重なる)。
経路差が波長λの半整数倍(経路差=(m+1/2)λ)になる点では、2つの波はPでつねに逆の位相になり、振幅が打ち消し合って弱め合う(山と谷が重なる)。
強め合う点をなめらかにつなぐと、S₁S₂を結ぶ線を対称軸とする双曲線状の線(強め合う線)がいくつも並ぶ。これが水面波の干渉模様として観察できる。
例題:2点波源からの距離と経路差
例題1:波長3.0cmの水面波を作る2つの点波源S₁、S₂がある。点Pまでの距離がS₁から18cm、S₂から12cmのとき、経路差は6.0cm。
例題2:この経路差6.0cmは波長3.0cmの2.0倍、つまり整数倍(m=2)にあたるので、点Pは強め合う点である。
例題3:別の点Qでは、S₁から20cm、S₂から15.5cmとすると、経路差はcmで、波長3.0cmの倍。半整数倍(m=1のとき(m+1/2)=1.5)にあたるので、点Qは弱め合う点である。
なぜ経路差の整数倍・半整数倍で決まるのか
波源S₁、S₂は同じ位相で振動しているので、ある時刻にS₁を出た波とS₂を出た波は、出発点では同じ振動の状態(たとえば同時に山)である。
点Pに届くまでに、それぞれの波はr₁/λ波長分、r₂/λ波長分だけ振動を重ねる。届いたときの位相の差は、この波長分の差の小数部分だけで決まり、波長の整数個ぶんのずれは位相に影響しない(1波長ずれても元の形と同じだから)。
経路差が整数倍のとき小数部分は0なので位相差も0(同位相)、半整数倍のとき小数部分は0.5なので位相差は半周期(逆位相)になる。これが強め合う・弱め合う条件の理由である。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/two-source-wave-interference/?from=print#quiz
同位相で振動する2つの点波源S1、S2から、ある点Pまでの距離がそれぞれ18cm、12cmのとき、経路差は何cmか。
答え:____________
正解:6.0
経路差=|r1−r2|=|18−12|=6.0cm。波長3.0cmの水面波で、ある点の経路差が6.0cmのとき、この点は強め合う点か弱め合う点か。経路差は波長の何倍かを答えなさい(数値のみ)。
答え:____________
正解:2.0
6.0÷3.0=2.0倍で整数倍(m=2)にあたるため、この点は強め合う点になる。2つの点波源による干渉で、弱め合う点になるのは経路差が波長の何倍のときか。
- ◯ いつも0倍
- ◯ 半整数倍(0.5、1.5、2.5…倍)
- ◯ 整数倍(0、1、2…倍)
- ◯ 波長の長さに関係しない
正解:半整数倍(0.5、1.5、2.5…倍)
経路差が波長(新しいタブで開きます)の半整数倍のとき、2つの波はつねに逆の位相(新しいタブで開きます)で重なり、打ち消し合って弱め合う。
単元のポイント
- 経路差 2つの波源から観測点までの距離の差|r₁−r₂|
- 強め合う条件 経路差=mλ(m=0, 1, 2…)
- 弱め合う条件 経路差=(m+1/2)λ(m=0, 1, 2…)