本文へ移動

期待値(きたいち)

ゾウ先生期待値(きたいち)は「平均(へいきん)的(てき)にはこれくらい」という目安(めやす)。1回(かい)の結果(けっか)と一致(いっち)しなくても、比(くら)べる道具(どうぐ)として役(やく)に立(た)つよ。

30秒でつかむ

  1. 期待値(きたいち)は、起(お)こりうる値(あたい)のそれぞれに確率(かくりつ)(新しいタブで開きます)をかけて合計(ごうけい)した、平均(へいきん)的(てき)に期待(きたい)できる値(あたい)。
  2. くじやルーレットでは、賞金(しょうきん)×確率(かくりつ)をすべての結果(けっか)について足(た)し合(あ)わせると期待値(きたいち)になる。
  3. 期待値(きたいち)を比(くら)べると、どちらが平均(へいきん)的(てき)に得(とく)かを判断(はんだん)できる。ルーレットの確率(かくりつ)は面積(めんせき)比(ひ)で考(かんが)えられる。

詳しく

公式(こうしき)

くじやルーレットのように、結果(けっか)によって得(え)られる値(あたい)が変(か)わり、それぞれ確率(かくりつ)も決(き)まっている場面(ばめん)を考(かんが)えよう。起(お)こりうる値(あたい)をx1,x2,…,xnx_1,x_2,\ldots,x_nとする。それぞれの確率(かくりつ)をp1,p2,…,pnp_1,p_2,\ldots,p_nとしよう。

期待値(きたいち)は、値(あたい)と確率(かくりつ)の積(せき)をすべて足(た)し合(あ)わせて求(もと)める。式(しき)で書(か)くとE=x1p1+x2p2+⋯+xnpn\mathbf{E=x_1p_1+x_2p_2+\cdots+x_np_n}になる。例(たと)えば、賞金(しょうきん)が0円(えん)・500円(えん)・3000円(えん)、確率(かくりつ)がそれぞれ7/10・2/10・1/10のくじを考(かんが)える。このとき期待値(きたいち)は図(ず)のとおりE=400E=400円(えん)だ。確率(かくりつ)の合計(ごうけい)はp1+p2+⋯+pn=1p_1+p_2+\cdots+p_n=1になる。

期待値(きたいち)は、実際(じっさい)に出(で)る値(あたい)ではなく、同(おな)じ試行(しこう)を何度(なんど)もくり返(かえ)したときに平均(へいきん)的(てき)に期待(きたい)できる値(あたい)を表(あらわ)す。1回(かい)だけの結果(けっか)とは一致(いっち)しないことも多(おお)い。

確率の大きさを棒の長さで比べて期待値を求めるAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例題(れいだい)

例題(れいだい):あるルーレットは、1等(いっとう)500円(えん)のマスが全体(ぜんたい)の15\dfrac{1}{5}を占(し)める。2等(とう)100円(えん)のマスが25\dfrac{2}{5}を占(し)める。はずれ0円(えん)のマスが残(のこ)り25\dfrac{2}{5}を占(し)めている。1回(かい)まわしたときの期待値(きたいち)を求(もと)めよう。

盤面(ばんめん)の面積(めんせき)比(ひ)がそのまま確率(かくりつ)になる。1等(いっとう)が出(で)る確率(かくりつ)は15\dfrac{1}{5}、2等(とう)は25\dfrac{2}{5}。はずれの確率(かくりつ)は25\dfrac{2}{5}になる。1等(いっとう)の寄与(きよ)は500×15=100500\times\dfrac{1}{5}=100。2等(とう)の寄与(きよ)は100×25=40100\times\dfrac{2}{5}=40。はずれの寄与(きよ)は0×25=00\times\dfrac{2}{5}=0。

計算(けいさん)するとE=100+40+0=140E=100+40+0=\mathbf{140}円(えん)。盤面(ばんめん)の面積(めんせき)比(ひ)を確率(かくりつ)として使(つか)うと、賞金(しょうきん)の表(ひょう)からすぐに期待値(きたいち)を求(もと)められる。

面積比を確率として期待値を求めるAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜそうなるか

日常(にちじょう)の不(ふ)確実(かくじつ)な出来事(できごと)では、同様(どうよう)に確(たし)からしい根元事象(こんげんじしょう)(新しいタブで開きます)が少(すく)ないことが多(おお)い。そこで、過去(かこ)のデータの相対(そうたい)度数(どすう)(新しいタブで開きます)を確率(かくりつ)とみなしたり、自分(じぶん)で確率(かくりつ)を仮定(かてい)したりして期待値(きたいち)を求(もと)め、判断(はんだん)の材料(ざいりょう)にする。

たとえば、お店(みせ)が1週間後(しゅうかんご)のイベント用(よう)にアイスクリームをどれだけ仕入(しい)れるかを考(かんが)える場面(ばめん)がある。売(う)れる個数(こすう)ごとに確率(かくりつ)を見積(みつ)もり、期待値(きたいち)を比(くら)べることで仕入(しい)れの量(りょう)を決(き)める意思(いし)決定(けってい)に役立(やくだ)つ。

ルーレットのように盤面(ばんめん)を区切(くぎ)って賞(しょう)を決(き)める場合(ばあい)、各(かく)賞(しょう)の出(で)やすさは扇形(おうぎがた)(新しいタブで開きます)の面積(めんせき)比(ひ)で考(かんが)えられる。面積(めんせき)比(ひ)が確率(かくりつ)そのものになるので、図(ず)を見(み)ただけで期待値(きたいち)の計算(けいさん)に進(すす)める。

確認問題

問題 1 / 4あるくじは全部(ぜんぶ)で10本(ほん)。1等(いっとう)2000円(えん)が1本(ほん)、はずれ0円(えん)が9本(ほん)ある。このくじ1本(ほん)の期待値(きたいち)を求(もと)めよ。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/math/expected-value/?from=print#quiz

  1. あるくじは全部(ぜんぶ)で10本(ほん)。1等(いっとう)2000円(えん)が1本(ほん)、はずれ0円(えん)が9本(ほん)ある。このくじ1本(ほん)の期待値(きたいち)を求(もと)めよ。

    答え:____________

    正解:200
    1等(いっとう)が当(あ)たる確率(かくりつ)(新しいタブで開きます)は1/10。期待値(きたいち)はE=2000×1/10=200円(えん)。

  2. 期待値(きたいち)の求(もと)め方(かた)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ すべての確率(かくりつ)を足(た)し合(あ)わせる
    • ◯ 起(お)こりうる値(あたい)のそれぞれに確率(かくりつ)をかけて合計(ごうけい)する
    • ◯ 起(お)こりうる値(あたい)を確率(かくりつ)で重(おも)みをつけずに平均(へいきん)する
    • ◯ 起(お)こりうる値(あたい)のうち最大(さいだい)の値(あたい)を選(えら)ぶ

    正解:起こりうる値のそれぞれに確率をかけて合計する
    期待値(きたいち)は、値(あたい)と確率(かくりつ)の積(せき)をすべて足(た)し合(あ)わせて求(もと)める。最大値(さいだいち)を選(えら)んだり、確率(かくりつ)の重(おも)みを無視(むし)した単純(たんじゅん)平均(へいきん)は期待値(きたいち)ではない。

  3. あるルーレットで、1等(いっとう)300円(えん)が出(で)る確率(かくりつ)は1/4、2等(とう)50円(えん)が出(で)る確率(かくりつ)は1/2、はずれ0円(えん)が出(で)る確率(かくりつ)は1/4である。このルーレット1回(かい)の期待値(きたいち)を求(もと)めよ。

    答え:____________

    正解:100
    1等(いっとう)の期待(きたい)できる額(がく)は300×1/4=75、2等(とう)は50×1/2=25、はずれは0なので合計(ごうけい)E=75+25=100円(えん)。

  4. 期待値(きたいち)を使(つか)った意思(いし)決定(けってい)の例(れい)として適切(てきせつ)なものはどれか。

    • ◯ くじを1回(かい)引(ひ)いた実際(じっさい)の結果(けっか)だけを見(み)て判断(はんだん)する
    • ◯ 確率(かくりつ)をすべて無視(むし)して賞金(しょうきん)の最大値(さいだいち)だけで比(くら)べる
    • ◯ 当(あ)たる確率(かくりつ)が一番(いちばん)低(ひく)いくじを選(えら)ぶ
    • ◯ 2つのくじの期待値(きたいち)を比(くら)べて、平均(へいきん)的(てき)に得(とく)な方(ほう)を選(えら)ぶ

    正解:2つのくじの期待値を比べて、平均的に得な方を選ぶ
    期待値(きたいち)は平均(へいきん)的(てき)に期待(きたい)できる値(あたい)なので、複数(ふくすう)の選択肢(せんたくし)を比(くら)べて意思(いし)決定(けってい)に使(つか)うのに向(む)いている。1回(かい)の結果(けっか)だけや、確率(かくりつ)を無視(むし)した比較(ひかく)は適切(てきせつ)な使(つか)い方(かた)ではない。

単元のポイント

  • 期待値(きたいち) 起(お)こりうるx₁〜xₙの値(あたい)に、確率(かくりつ)p₁〜pₙをかけて足(た)し合(あ)わせた値(あたい)
  • 期待値(きたいち)と意思決定(いしけってい) 複数(ふくすう)の選択肢(せんたくし)の期待値(きたいち)を比(くら)べて、どちらを選(えら)ぶか判断(はんだん)する
  • 面積(めんせき)比(ひ)で考(かんが)える確率(かくりつ) ルーレットの各(かく)賞(しょう)の確率(かくりつ)を、扇形(おうぎがた)の面積(めんせき)の比(ひ)として考(かんが)える
問題を解く
単元のポイント
  • 期待値(きたいち) 起(お)こりうるx₁〜xₙの値(あたい)に、確率(かくりつ)p₁〜pₙをかけて足(た)し合(あ)わせた値(あたい)
  • 期待値(きたいち)と意思決定(いしけってい) 複数(ふくすう)の選択肢(せんたくし)の期待値(きたいち)を比(くら)べて、どちらを選(えら)ぶか判断(はんだん)する
  • 面積(めんせき)比(ひ)で考(かんが)える確率(かくりつ) ルーレットの各(かく)賞(しょう)の確率(かくりつ)を、扇形(おうぎがた)の面積(めんせき)の比(ひ)として考(かんが)える