本文へ移動

確率(かくりつ)の基本(きほん)性質(せいしつ)

ゾウ先生余事象(よじしょう)は「1から引(ひ)く」の合言葉(あいことば)。面倒(めんどう)な数(かぞ)え上(あ)げを一気(いっき)に簡単(かんたん)にしてくれるよ。

30秒でつかむ

  1. 起(お)こりうる結果(けっか)の全体(ぜんたい)を全事象(ぜんじしょう)、1つも結果(けっか)を含(ふく)まない集(あつ)まりを空事象(くうじしょう)、これ以上(いじょう)分(わ)けられない結果(けっか)を根元事象(こんげんじしょう)という。
  2. 同時(どうじ)には起(お)こらない2つの事象(じしょう)を排反事象(はいはんじしょう)という。AとBが排反(はいはん)ならP(A∪B)=P(A)+P(B)が成(な)り立(た)つ。
  3. 事象(じしょう)Aが起(お)こらない事象(じしょう)をAの余事象(よじしょう)という。P(Aの余事象(よじしょう))=1−P(A)で求(もと)められ、全体(ぜんたい)から引(ひ)く形(かたち)で計算(けいさん)できる。

詳しく

公式(こうしき)

確率(かくりつ)(新しいタブで開きます)を考(かんが)えるときの土台(どだい)を整理(せいり)しよう。同(おな)じ条件(じょうけん)でくり返(かえ)せる実験(じっけん)や観察(かんさつ)を試行(しこう)といい、試行(しこう)の結果(けっか)として起(お)こることがらを事象(じしょう)という。それ以上(いじょう)分(わ)けられない、起(お)こりうる結果(けっか)の1つ1つを根元事象(こんげんじしょう)という。

起(お)こりうる結果(けっか)全体(ぜんたい)の集(あつ)まりを全事象(ぜんじしょう)といい、UUで表(あらわ)すことが多(おお)い。1つも結果(けっか)を含(ふく)まない集(あつ)まりを空事象(くうじしょう)といい、∅\varnothingで表(あらわ)す。確率(かくりつ)には0≤P(A)≤10\leq P(A)\leq 1という性質(せいしつ)がある。さらにP(U)=1P(U)=1、P(∅)=0P(\varnothing)=0も成(な)り立(た)つ。

事象(じしょう)AAと事象(じしょう)BBが同時(どうじ)には起(お)こらないとき、2つを排反事象(はいはんじしょう)という。排反(はいはん)なAAとBBについては、和事象(わじしょう)の確率(かくりつ)を考(かんが)えよう。これはP(A∪B)=P(A)+P(B)\mathbf{P(A\cup B)=P(A)+P(B)}という加法(かほう)定理(ていり)で求(もと)まる。

事象(じしょう)AAが起(お)こらないという事象(じしょう)をAAの余事象(よじしょう)という。AAとその余事象(よじしょう)は排反(はいはん)で、合(あ)わせると全事象(ぜんじしょう)になる。だからP(Aの余事象)=1−P(A)\mathbf{P(A\text{の余事象})=1-P(A)}が成(な)り立(た)つ。

AとBが重ならない排反事象を表す図Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例題(れいだい)

例題(れいだい):さいころを1回(かい)投(な)げる。事象(じしょう)AAを「4以下(いか)の目(め)が出(で)る」、事象(じしょう)BBを「奇数(きすう)の目(め)が出(で)る」とする。AAとBBの和事象(わじしょう)の確率(かくりつ)を求(もと)めよう。

A={1,2,3,4}A=\{1,2,3,4\}なのでP(A)=46P(A)=\dfrac{4}{6}。B={1,3,5}B=\{1,3,5\}なのでP(B)=36P(B)=\dfrac{3}{6}。AAとBBはどちらにも1と3が入(はい)っているので排反(はいはん)ではない。

共通(きょうつう)部分(ぶぶん)はA∩B={1,3}A\cap B=\{1,3\}でP(A∩B)=26P(A\cap B)=\dfrac{2}{6}。一般(いっぱん)には、AAとBBが重(かさ)なってもよい和事象(わじしょう)の確率(かくりつ)を考(かんが)えよう。これはP(A)+P(B)−P(A∩B)=P(A∪B)\mathbf{P(A)+P(B)-P(A\cap B)=P(A\cup B)}という公式(こうしき)で求(もと)められる。数値(すうち)を当(あ)てはめよう。P(A∪B)=46+36−26P(A\cup B)=\dfrac{4}{6}+\dfrac{3}{6}-\dfrac{2}{6}になる。計算(けいさん)するとP(A∪B)=56P(A\cup B)=\mathbf{\dfrac{5}{6}}になる。

4以下の目と奇数の目が重なる和事象の求め方Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜそうなるか

確率(かくりつ)の求(もと)め方(かた)には、AAとBBが同時(どうじ)に起(お)こらないかどうかで使(つか)い分(わ)けが要(い)る。排反(はいはん)なら足(た)すだけでよいが、共通(きょうつう)部分(ぶぶん)があると、その部分(ぶぶん)を重複(じゅうふく)して数(かぞ)えてしまう。

AAとBBの両方(りょうほう)に入(はい)る根元事象(こんげんじしょう)は、P(A)+P(B)P(A)+P(B)の中(なか)で2回数(かいすう)えられている。だから1回分(かいぶん)を引(ひ)いてP(A∩B)P(A\cap B)を差(さ)し引(ひ)くと、正(ただ)しい和事象(わじしょう)の確率(かくりつ)になる。

確率(かくりつ)の求(もと)め方(かた)にも2通(とお)りある。根元事象(こんげんじしょう)が同様(どうよう)に確(たし)からしいときの比(ひ)で求(もと)めるのが論理(ろんり)的(てき)な確率(かくりつ)だ。試行(しこう)を多数(たすう)回(かい)くり返(かえ)したときの相対(そうたい)度数(どすう)(新しいタブで開きます)が近(ちか)づく値(あたい)で考(かんが)えるのが頻度(ひんど)確率(かくりつ)だ。さいころの目(め)の出方(でかた)は論理(ろんり)的(てき)な確率(かくりつ)で、画(が)びょうが上向(うわむ)きに落(お)ちる確率(かくりつ)のように理由(りゆう)から求(もと)めにくいものは頻度(ひんど)確率(かくりつ)で考(かんが)える。

確認問題

問題 1 / 4サイコロを1回(かい)投(な)げるとき、次(つぎ)の2つの事象(じしょう)のうち、互(たが)いに排反(はいはん)であるものはどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/math/probability-basic-properties/?from=print#quiz

  1. サイコロを1回(かい)投(な)げるとき、次(つぎ)の2つの事象(じしょう)のうち、互(たが)いに排反(はいはん)であるものはどれか。

    • ◯ 「2以下(いか)の目(め)が出(で)る」と「3以上(いじょう)の目(め)が出(で)る」
    • ◯ 「偶数(ぐうすう)の目(め)が出(で)る」と「4以下(いか)の目(め)が出(で)る」
    • ◯ 「3の倍数(ばいすう)が出(で)る」と「奇数(きすう)の目(め)が出(で)る」
    • ◯ 「5以上(いじょう)の目(め)が出(で)る」と「偶数(ぐうすう)の目(め)が出(で)る」

    正解:「2以下の目が出る」と「3以上の目が出る」
    2以下(いか)の目(め){1,2}と3以上(いじょう)の目(め){3,4,5,6}は共通(きょうつう)の目(め)がなく、同時(どうじ)には起(お)こらない。これが排反事象(はいはんじしょう)。他(た)の組(くみ)は共通(きょうつう)の目(め)を含(ふく)むため排反(はいはん)ではない。

  2. 箱(はこ)に赤玉(あかだま)3個(こ)、白玉(しろだま)2個(こ)の合計(ごうけい)5個(こ)が入(はい)っている。1個(こ)取(と)り出(だ)すとき、白玉(しろだま)が出(で)ない確率(かくりつ)を求(もと)めよ。

    答え:____________

    正解:3/5
    白玉(しろだま)が出(で)る確率(かくりつ)(新しいタブで開きます)はP(白(しろ))=2/5。余事象(よじしょう)の確率(かくりつ)はP(白(しろ)が出(で)ない)=1−2/5=3/5。

  3. さいころを1回(かい)投(な)げる。「3の倍数(ばいすう)(新しいタブで開きます)が出(で)る」事象(じしょう)をA、「偶数(ぐうすう)の目(め)が出(で)る」事象(じしょう)をBとするとき、AとBの和事象(わじしょう)の確率(かくりつ)を求(もと)めよ。

    答え:____________

    正解:2/3
    P(A)=2/6、P(B)=3/6、P(A∩B)=1/6。P(A∪B)=P(A)+P(B)−P(A∩B)=4/6=2/3。

  4. 次(つぎ)のうち、頻度(ひんど)確率(かくりつ)の考(かんが)え方(かた)で確率(かくりつ)を求(もと)めている例(れい)はどれか。

    • ◯ 当(あ)たりくじ2本(ほん)、はずれくじ3本(ほん)から1本(ほん)引(ひ)くとき、当(あ)たる確率(かくりつ)を2/5と求(もと)める
    • ◯ トランプ52枚(まい)から1枚(まい)引(ひ)くとき、ハートが出(で)る確率(かくりつ)を13/52と求(もと)める
    • ◯ 同様(どうよう)に確(たし)からしい6通(とお)りの目(め)から、1の目(め)が出(で)る確率(かくりつ)を1/6と求(もと)める
    • ◯ 画(が)びょうを1000回(かい)投(な)げて、針(はり)が上(うえ)を向(む)いて落(お)ちた回数(かいすう)の割合(わりあい)から確率(かくりつ)を見積(みつ)もる

    正解:画びょうを1000回投げて、針が上を向いて落ちた回数の割合から確率を見積もる
    多数(たすう)回(かい)の試行(しこう)をくり返(かえ)して得(え)られる相対(そうたい)度数(どすう)(新しいタブで開きます)から確率(かくりつ)を見積(みつ)もるのが頻度(ひんど)確率(かくりつ)。他(た)の3つは根元事象(こんげんじしょう)が同様(どうよう)に確(たし)からしいとして割合(わりあい)で求(もと)める論理(ろんり)的(てき)な確率(かくりつ)。

単元のポイント

  • 全事象(ぜんじしょう) 試行(しこう)で起(お)こりうる結果(けっか)全体(ぜんたい)の集(あつ)まり。確率(かくりつ)はP(全事象(ぜんじしょう))=1
  • 空事象(くうじしょう) 1つも結果(けっか)を含(ふく)まない集(あつ)まり。確率(かくりつ)はP(空事象(くうじしょう))=0
  • 根元事象(こんげんじしょう) それ以上(いじょう)分(わ)けられない、起(お)こりうる結果(けっか)1つ1つ
  • 排反事象(はいはんじしょう) AとBが同時(どうじ)には起(お)こらない関係(かんけい)。P(A∪B)=P(A)+P(B)
  • 余事象(よじしょう) 事象(じしょう)Aが起(お)こらないという事象(じしょう)。P(Aの余事象(よじしょう))=1−P(A)
問題を解く
単元のポイント
  • 全事象(ぜんじしょう) 試行(しこう)で起(お)こりうる結果(けっか)全体(ぜんたい)の集(あつ)まり。確率(かくりつ)はP(全事象(ぜんじしょう))=1
  • 空事象(くうじしょう) 1つも結果(けっか)を含(ふく)まない集(あつ)まり。確率(かくりつ)はP(空事象(くうじしょう))=0
  • 根元事象(こんげんじしょう) それ以上(いじょう)分(わ)けられない、起(お)こりうる結果(けっか)1つ1つ
  • 排反事象(はいはんじしょう) AとBが同時(どうじ)には起(お)こらない関係(かんけい)。P(A∪B)=P(A)+P(B)
  • 余事象(よじしょう) 事象(じしょう)Aが起(お)こらないという事象(じしょう)。P(Aの余事象(よじしょう))=1−P(A)