
無限級数と無限等比級数
ゾウ先生無限級数の和は、いきなり全部を足そうとせず、まず第n項までの部分和(Sₙ)の式を作り、それをnを∞に近づけた極限として求めよう。
30秒でつかむ
- 無限級数a₁+a₂+…は、第n項までの部分和(Sₙ)のnを∞に近づけた極限として和を定める。極限が存在すれば収束、存在しなければ発散という。
- 初項a(a≠0)、公比rの無限等比級数は、|r|<1のとき収束し、和は。|r|≧1のときは発散する。
- 循環小数(新しいタブで開きます)は無限等比級数として和を求められる。たとえば0.999…は初項0.9、公比0.1の無限等比級数とみると、和は1になる。
詳しく
公式
数列a₁、a₂、a₃、…を順に足した無限級数を考える。第n項までの和を部分和といい、が存在するとき、この無限級数は収束するといい、その極限値(新しいタブで開きます)を級数の和とする。
初項a(a≠0)、公比rの等比数列を並べた無限等比級数は、第n項までの部分和が(r≠1)という式だ。
|r|<1のときrⁿは0に収束するので、が無限等比級数の和になる。|r|≧1のときはこの級数は発散する(a≠0のため)。
例題
例題:初項2、公比1/2の無限等比級数の和を求めよ。
公比1/2は絶対値が1未満なので、この無限等比級数は収束する。公式にa=2、r=1/2を代入すると、になる。
下の図のように部分和を順に計算すると、2、3、3.5、3.75、…と4に近づいていくようすが確かめられる。
なぜそうなるか
循環小数0.999…を無限等比級数の考え方で確かめよう。0.999…はという初項0.9、公比0.1の無限等比級数とみることができる。
公式に当てはめると、和はになる。つまり0.999…=1で、見た目が違う2つの表し方が同じ数を表している。
下の図のように、1辺が1の正方形を半分、そのまた半分、…と区切り続けると、色をつけた部分の面積の和は正方形全体の面積1にどこまでも近づく。これも無限等比級数(a=1/2、r=1/2)の和がになることと対応している。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/infinite-series/?from=print#quiz
初項a(a≠0)、公比rの無限等比級数が収束する条件はどれか。
- ◯ rは整数のみ
- ◯ |r|≦1
- ◯ r>0
- ◯ |r|<1
正解:|r|<1
無限等比級数はa≠0のとき、公比(新しいタブで開きます)の絶対値(新しいタブで開きます)が1未満(|r|<1)のときだけ収束する。初項3、公比1/3の無限等比級数の和を求めよ。
答え:____________
正解:4.5
公式a/(1−r)にa=3、r=1/3を代入すると、3/(1−1/3)=3/(2/3)=4.5になる。循環小数0.272727…を無限等比級数の和として分数で表すとどれか。
- ◯ 3/11
- ◯ 3/10
- ◯ 11/3
- ◯ 27/100
正解:3/11
0.27+0.0027+…ではなく、0.27を初項・0.01を公比とする無限等比級数とみると、和は0.27/(1−0.01)=0.27/0.99=3/11になる。初項2、公比2の無限等比級数2+4+8+…はどうなるか。
- ◯ 2に収束する
- ◯ 0に収束する
- ◯ 4に収束する
- ◯ 発散する
正解:発散する
公比2は絶対値が1以上なので、この無限等比級数は収束せず発散する。
単元のポイント
- 部分和(Sₙ) 数列の第n項までの和a₁+a₂+…+aₙ
- 無限級数の和 部分和(Sₙ)のnを∞に近づけた極限値
- 無限等比級数の和 初項a、公比rで|r|<1のとき、a/(1−r)