メネラウスの定理
ゾウ先生チェバの定理と形は似ているけれど、こちらは1点で交わる3直線ではなく、1本の直線が作る比の関係だよ。
30秒でつかむ
- 三角形の頂点を通らない1本の直線が、辺BC、辺AB、辺CAの延長と交わるとする。このとき(BP/PC)×(CQ/QA)×(AR/RB)=1になる。
- この定理は、三角形の1つの頂点を通り直線に平行な線を引くことで証明できる。
- 問題を解くときは、どの三角形とどの直線に定理を当てはめるかを最初に見つけることが大切だ。
詳しく
公式
中学校では平行線と角(新しいタブで開きます)の性質や三角形の相似(新しいタブで開きます)を学んだ。ここでは、三角形のどの頂点も通らない1本の直線が作る比の関係を調べる。
三角形ABCがあり、1本の直線が辺BC、辺CAの延長、辺ABとそれぞれ点P、Q、Rで交わるとする。この直線はどの頂点も通らない。このときが成り立つ(メネラウスの定理)。
この直線は、三角形の2辺を通り残り1辺の延長を通る場合と、3辺すべての延長を通る場合がある。どちらでも比の積は1になる。
この定理の逆も成り立つ。P、Q、RがそれぞれBC、CA、AB(またはその延長)上の点で、上の積が1になれば、P、Q、Rは一直線上に並ぶ。
例題
例題:三角形ABCで、1本の直線が辺BC上の点P、辺AB上の点R、辺CAの延長上の点Qを通るとする。BP:PC=2:1、CQ:QA=3:1のとき、メネラウスの定理を使ってAR:RBを求めよう。
。が成り立つ。よってになる。つまりになる。
なぜそうなるか
メネラウスの定理は、三角形の頂点の1つを通り、直線PQRに平行な線を引くと証明できる。頂点Bを通りPQRに平行な線を引き、辺CAとの交点をSとする。
平行線によって、BP:PCとCQ:QAを、どちらもCS、SAを使った比に書きかえられる。平行線と線分の比(新しいタブで開きます)の関係を、三角形BPQと三角形ARBのそれぞれで使う。
書きかえた2つの比とAR:RBをかけ合わせると、CSとSAが分母と分子で打ち消し合い、積は1になる。
どの頂点を通る平行線を引くか、どの直線に注目するかで見通しが変わる。問題を解くときは、どの三角形とどの直線にメネラウスの定理を当てはめるかを最初に見つけることが大切だ。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/menelaus-theorem/?from=print#quiz
三角形ABCの辺BC、CA、ABの延長と、どの頂点も通らない1本の直線がそれぞれP、Q、Rで交わるとする。BP:PC=1:3、CQ:QA=2:1のとき、AR:RBはどれか。
- ◯ 1:6
- ◯ 2:3
- ◯ 3:2
- ◯ 6:1
正解:3:2
(1/3)×(2/1)×(AR/RB)=1より、AR/RB=3/2。よってAR:RB=3:2。三角形ABCの辺BC、CA、ABの延長と、どの頂点も通らない1本の直線がそれぞれP、Q、Rで交わるとする。BP:PC=5:2、CQ:QA=1:5のとき、AR:RBはどれか。
- ◯ 1:2
- ◯ 1:10
- ◯ 2:1
- ◯ 10:1
正解:2:1
(5/2)×(1/5)×(AR/RB)=1より、AR/RB=2。よってAR:RB=2:1。三角形ABCの辺(またはその延長)の上に点P、Q、Rがあり、BP:PC=3:1、CQ:QA=1:2、AR:RB=1:6である。P、Q、Rは一直線上に並ぶか。
- ◯ 並ばない
- ◯ 並ぶ
正解:並ばない
(3/1)×(1/2)×(1/6)=3/12=1/4になり、1にならない。メネラウスの定理より、P、Q、Rは一直線上に並ばない。三角形ABCの辺(またはその延長)の上に点P、Q、Rがあり、BP:PC=4:1、CQ:QA=1:2、AR:RB=1:2である。P、Q、Rは一直線上に並ぶか。
- ◯ 並ぶ
- ◯ 並ばない
正解:並ぶ
(4/1)×(1/2)×(1/2)=4/4=1になる。メネラウスの定理の逆より、P、Q、Rは一直線上に並ぶ。
単元のポイント
- メネラウスの定理 三角形のどの頂点も通らない1本の直線が3辺(またはその延長)と交わるとき、(BP/PC)(CQ/QA)(AR/RB)=1になること
- チェバの定理との違い チェバの定理(新しいタブで開きます)は1点で交わる3直線、メネラウスの定理は1本の直線が作る比を扱う
- 逆 比の積が1になれば、3点は一直線上に並ぶ