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電気(でんき)分解(ぶんかい)の電極(でんきょく)反応(はんのう)の決(き)まり方(かた)

カメレオン先生陰極(いんきょく)はイオン化傾向(かけいこう)が小(ちい)さい陽(よう)イオンが優先(ゆうせん)、陽極(ようきょく)は電極(でんきょく)が反応(はんのう)しなければ陰(いん)イオンの種類(しゅるい)で決(き)まる。この順番(じゅんばん)で考(かんが)えよう。

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  1. 陰極(いんきょく)(新しいタブで開きます)では還元(かんげん)(新しいタブで開きます)が起(お)こり、水溶液中(すいようえきちゅう)の陽(よう)イオン(新しいタブで開きます)のうちイオン化傾向(かけいこう)が小(ちい)さいものほど優先(ゆうせん)して還元(かんげん)される。
  2. 陽極(ようきょく)が白金(はっきん)や炭素(たんそ)などの反応(はんのう)しにくい電極(でんきょく)なら、酸化(さんか)されやすい陰(いん)イオンがあればそれが酸化(さんか)され、なければ水(みず)が酸化(さんか)される。
  3. 陽極(ようきょく)が銅(どう)など反応(はんのう)する金属(きんぞく)でできていれば、電極(でんきょく)自身(じしん)が溶(と)け出(だ)して陽(よう)イオンになる。

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詳しく

陰極(いんきょく)・陽極(ようきょく)で起(お)こる反応(はんのう)の決(き)まり方(かた)

電気(でんき)分解(ぶんかい)では、外部(がいぶ)電源(でんげん)の−極(きょく)につないだ電極(でんきょく)を陰極(いんきょく)、+極(きょく)につないだ電極(でんきょく)を陽極(ようきょく)とよぶ。陰極(いんきょく)では還元(かんげん)が、陽極(ようきょく)では酸化(さんか)が起(お)こる。どちらの反応(はんのう)が実際(じっさい)に起(お)こるかは、水溶液中(すいようえきちゅう)のイオンの種類(しゅるい)と電極(でんきょく)の材質(ざいしつ)で決(き)まる。

陰極(いんきょく)では、水溶液中(すいようえきちゅう)にある陽(よう)イオンのうち、イオン化傾向(かけいこう)が小(ちい)さい(還元(かんげん)されやすい)ものが優先(ゆうせん)して還元(かんげん)される。例(たと)えばCu²⁺やAg⁺が溶液中(ようえきちゅう)にあれば、それらが電子(でんし)を受(う)け取(と)って単体(たんたい)(新しいタブで開きます)になるのだ。Na⁺やK⁺のようにイオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きい陽(よう)イオンは還元(かんげん)されにくいため、代(か)わりに水(みず)が還元(かんげん)されて水素(すいそ)H₂と水酸化物(すいさんかぶつ)イオン(新しいタブで開きます)OH⁻が生(しょう)じる。

陽極(ようきょく)では、電極(でんきょく)が白金(はっきん)Ptや炭素(たんそ)Cなどの不(ふ)活性(かっせい)電極(でんきょく)(自身(じしん)は反応(はんのう)しない電極(でんきょく))であれば、水溶液中(すいようえきちゅう)の陰(いん)イオンのうち酸化(さんか)されやすいもの(塩化物(えんかぶつ)イオンCl⁻などのハロゲン化物(かぶつ)イオン)が優先(ゆうせん)して酸化(さんか)される。酸化(さんか)されやすい陰(いん)イオンがなければ水(みず)が酸化(さんか)されて酸素(さんそ)O₂が発生(はっせい)する。電極(でんきょく)が銅(どう)のように反応(はんのう)しやすい金属(きんぞく)でできた活性(かっせい)電極(でんきょく)であれば、陰(いん)イオンより先(さき)に電極(でんきょく)自身(じしん)が酸化(さんか)されて溶(と)け出(だ)す。

硫酸銅(Ⅱ)水溶液の電気分解(白金電極)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):硫酸(りゅうさん)銅(どう)(Ⅱ)水溶液(すいようえき)と水酸化(すいさんか)ナトリウム水溶液(すいようえき)の電気(でんき)分解(ぶんかい)

白金電極(はっきんでんきょく)を使(つか)って硫酸(りゅうさん)銅(どう)(Ⅱ)水溶液(すいようえき)を電気(でんき)分解(ぶんかい)すると、陰極(いんきょく)ではCu²⁺がイオン化傾向(かけいこう)の大(おお)きいH₂Oより優先(ゆうせん)して還元(かんげん)され、銅(どう)が付着(ふちゃく)する:Cu²⁺ + 2e⁻ → Cu。陽極(ようきょく)ではSO₄²⁻は酸化(さんか)されにくいため水(みず)が酸化(さんか)され、酸素(さんそ)が発生(はっせい)する:2H₂O → O₂ + 4H⁺ + 4e⁻。

水酸化(すいさんか)ナトリウム水溶液(すいようえき)を電気(でんき)分解(ぶんかい)すると、Na⁺はイオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きく還元(かんげん)されにくいため、陰極(いんきょく)では水(みず)が還元(かんげん)されて水素(すいそ)が発生(はっせい)する:2H₂O + 2e⁻ → H₂ + 2OH⁻。陽極(ようきょく)ではOH⁻(と水(みず))が酸化(さんか)されて酸素(さんそ)が発生(はっせい)する:4OH⁻ → O₂ + 2H₂O + 4e⁻。

水酸化(すいさんか)ナトリウム水溶液(すいようえき)の場合(ばあい)、両極(りょうきょく)の反応(はんのう)をまとめると全体(ぜんたい)では2H₂O → 2H₂ + O₂となり、水(みず)だけが分解(ぶんかい)される。ナトリウムイオンや水酸化物(すいさんかぶつ)イオンの数(かず)は変(か)わらないため、水(みず)が減(へ)った分(ぶん)だけ水酸化(すいさんか)ナトリウムの濃度(のうど)はしだいに高(たか)くなる。

水酸化ナトリウム水溶液の電気分解Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ電極(でんきょく)の材質(ざいしつ)によって結果(けっか)が変(か)わるのか

硫酸(りゅうさん)銅(どう)(Ⅱ)水溶液(すいようえき)を白金(はっきん)のような不(ふ)活性(かっせい)電極(でんきょく)で電気(でんき)分解(ぶんかい)すると、陽極(ようきょく)では水(みず)が酸化(さんか)されて酸素(さんそ)が発生(はっせい)する。ところが、同(おな)じ水溶液(すいようえき)を銅(どう)の電極(でんきょく)(活性(かっせい)電極(でんきょく))で電気(でんき)分解(ぶんかい)すると、陽極(ようきょく)では水(みず)よりも先(さき)に電極(でんきょく)自身(じしん)の銅(どう)が酸化(さんか)されて溶(と)け出(だ)し、Cu²⁺になる。

つまり、水溶液(すいようえき)の種類(しゅるい)だけでなく、電極(でんきょく)が反応(はんのう)するかどうかという条件(じょうけん)も、陽極(ようきょく)で何(なに)が起(お)こるかを左右(さゆう)する。活性(かっせい)電極(でんきょく)を使(つか)うこの仕組(しく)みは、電気(でんき)分解(ぶんかい)の工業(こうぎょう)的(てき)な利用(りよう)(次(つぎ)のページで学(まな)ぶ銅(どう)の電解(でんかい)精錬(せいれん)(新しいタブで開きます)など)で重要(じゅうよう)な役割(やくわり)を果(は)たす。

このように、電気(でんき)分解(ぶんかい)の結果(けっか)を予想(よそう)するときは、①陰極(いんきょく)・陽極(ようきょく)のどちらで考(かんが)えるか、②水溶液中(すいようえきちゅう)のイオンの種類(しゅるい)、③電極(でんきょく)の材質(ざいしつ)(活性(かっせい)か不(ふ)活性(かっせい)か)の3つを順番(じゅんばん)に確認(かくにん)するとよい。

確認問題

問題 1 / 4白金電極(はっきんでんきょく)を使(つか)って硫酸(りゅうさん)銅(どう)(Ⅱ)水溶液(すいようえき)を電気(でんき)分解(ぶんかい)したとき、陰極(いんきょく)で起(お)こる反応(はんのう)はどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/electrode-reaction-rules-in-electrolysis/?from=print#quiz

  1. 白金電極(はっきんでんきょく)を使(つか)って硫酸(りゅうさん)銅(どう)(Ⅱ)水溶液(すいようえき)を電気(でんき)分解(ぶんかい)したとき、陰極(いんきょく)で起(お)こる反応(はんのう)はどれか。

    • ◯ Cu²⁺ + 2e⁻ → Cu
    • ◯ 2H₂O + 2e⁻ → H₂ + 2OH⁻
    • ◯ 2H₂O → O₂ + 4H⁺ + 4e⁻
    • ◯ Cu → Cu²⁺ + 2e⁻

    正解:Cu²⁺ + 2e⁻ → Cu
    陰極(いんきょく)(新しいタブで開きます)では、イオン(新しいタブで開きます)化傾向(かけいこう)が小(ちい)さいCu²⁺が水(みず)より優先(ゆうせん)して還元(かんげん)(新しいタブで開きます)され、銅(どう)が付着(ふちゃく)する。

  2. 白金電極(はっきんでんきょく)を使(つか)って硫酸(りゅうさん)銅(どう)(Ⅱ)水溶液(すいようえき)を電気(でんき)分解(ぶんかい)したとき、陽極(ようきょく)で起(お)こる反応(はんのう)はどれか。

    • ◯ 2H₂O → O₂ + 4H⁺ + 4e⁻
    • ◯ SO₄²⁻ → SO₄ + 2e⁻
    • ◯ Cu²⁺ + 2e⁻ → Cu
    • ◯ 2H₂O + 2e⁻ → H₂ + 2OH⁻

    正解:2H₂O → O₂ + 4H⁺ + 4e⁻
    白金(はっきん)は不(ふ)活性(かっせい)電極(でんきょく)で、SO₄²⁻は酸化(さんか)されにくいため、陽極(ようきょく)では水(みず)が酸化(さんか)されて酸素(さんそ)が発生(はっせい)する。

  3. 水酸化(すいさんか)ナトリウム水溶液(すいようえき)を電気(でんき)分解(ぶんかい)したとき、陰極(いんきょく)で発生(はっせい)する気体(きたい)はどれか。

    • ◯ 水素(すいそ)H₂
    • ◯ ナトリウムの単体(たんたい)
    • ◯ 酸素(さんそ)O₂
    • ◯ 塩素(えんそ)Cl₂

    正解:水素H₂
    陰極(いんきょく)ではNa⁺は還元(かんげん)されず、水(みず)が還元(かんげん)されて水素(すいそ)が発生(はっせい)する:2H₂O+2e⁻→H₂+2OH⁻。

  4. 水酸化(すいさんか)ナトリウム水溶液(すいようえき)の電気(でんき)分解(ぶんかい)で、陰極(いんきょく)でNa⁺ではなく水(みず)が還元(かんげん)されるのはなぜか。

    • ◯ Na⁺は陰極(いんきょく)に近(ちか)づけないため
    • ◯ 水(みず)のほうがNa⁺より濃度(のうど)が低(ひく)いため
    • ◯ Na⁺はイオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きく、還元(かんげん)されにくいため
    • ◯ Na⁺は陽極(ようきょく)でしか反応(はんのう)できないため

    正解:Na⁺はイオン化傾向が大きく、還元されにくいため
    陰極(いんきょく)では、イオン化傾向(かけいこう)が小(ちい)さい陽(よう)イオンほど優先(ゆうせん)して還元(かんげん)される。Na⁺はイオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きく還元(かんげん)されにくいため、代(か)わりに水(みず)が還元(かんげん)される。

単元のポイント

  • 陰極(いんきょく)で優先(ゆうせん)して還元(かんげん)されるもの イオン化傾向(かけいこう)が小(ちい)さい陽(よう)イオン(Cu²⁺・Ag⁺など)> 水(みず)(Na⁺・K⁺などイオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きい陽(よう)イオンの代(か)わりに水(みず)が還元(かんげん)される)
  • 陽極(ようきょく)で優先(ゆうせん)して酸化(さんか)されるもの (不(ふ)活性(かっせい)電極(でんきょく)のとき)ハロゲン化物(かぶつ)イオンなど酸化(さんか)されやすい陰(いん)イオン(Cl⁻など)> 水(みず)(SO₄²⁻やNO₃⁻は酸化(さんか)されにくいので水(みず)が酸化(さんか)される)
  • 活性(かっせい)電極(でんきょく) 銅板(どうばん)(新しいタブで開きます)など、電極(でんきょく)自身(じしん)が反応(はんのう)して溶(と)け出(だ)す電極(でんきょく)
  • 不(ふ)活性(かっせい)電極(でんきょく) 白金(はっきん)Ptや炭素(たんそ)Cなど、電極(でんきょく)自身(じしん)は反応(はんのう)しない電極(でんきょく)
問題を解く
単元のポイント
  • 陰極(いんきょく)で優先(ゆうせん)して還元(かんげん)されるもの イオン化傾向(かけいこう)が小(ちい)さい陽(よう)イオン(Cu²⁺・Ag⁺など)> 水(みず)(Na⁺・K⁺などイオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きい陽(よう)イオンの代(か)わりに水(みず)が還元(かんげん)される)
  • 陽極(ようきょく)で優先(ゆうせん)して酸化(さんか)されるもの (不(ふ)活性(かっせい)電極(でんきょく)のとき)ハロゲン化物(かぶつ)イオンなど酸化(さんか)されやすい陰(いん)イオン(Cl⁻など)> 水(みず)(SO₄²⁻やNO₃⁻は酸化(さんか)されにくいので水(みず)が酸化(さんか)される)
  • 活性(かっせい)電極(でんきょく) 銅板(どうばん)(新しいタブで開きます)など、電極(でんきょく)自身(じしん)が反応(はんのう)して溶(と)け出(だ)す電極(でんきょく)
  • 不(ふ)活性(かっせい)電極(でんきょく) 白金(はっきん)Ptや炭素(たんそ)Cなど、電極(でんきょく)自身(じしん)は反応(はんのう)しない電極(でんきょく)