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リチウムイオン電池(でんち)と燃料電池(ねんりょうでんち)

カメレオン先生どちらも実用(じつよう)電池(でんち)の代表(だいひょう)。リチウムイオン電池(でんち)はイオンが動(うご)いて充電(じゅうでん)できる仕組(しく)み、燃料電池(ねんりょうでんち)は水素(すいそ)と酸素(さんそ)から水(みず)しか出(で)ない発電(はつでん)のしくみとして区別(くべつ)しよう。

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  1. リチウムイオン電池(でんち)は、負極(ふきょく)の黒鉛(こくえん)(新しいタブで開きます)と正極(せいきょく)のコバルト酸(さん)リチウムの間(あいだ)をLi⁺が移動(いどう)して充放電(じゅうほうでん)する二次(にじ)電池(でんち)(新しいタブで開きます)である。
  2. 燃料電池(ねんりょうでんち)は、水素(すいそ)H₂と酸素(さんそ)O₂から水(みず)だけを生(しょう)じる反応(はんのう)で電気(でんき)を取(と)り出(だ)す装置(そうち)である。
  3. リン酸形(さんがた)は酸性(さんせい)の電解質(でんかいしつ)(新しいタブで開きます)、アルカリ形(がた)はアルカリ性(せい)の電解質(でんかいしつ)を使(つか)い、両極(りょうきょく)の反応(はんのう)式(しき)が異(こと)なる。

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詳しく

リチウムイオン電池(でんち)のしくみ

リチウムイオン電池(でんち)は、負極(ふきょく)に黒鉛(こくえん)(グラファイト)、正極(せいきょく)にコバルト酸(さん)リチウムLiCoO₂を使(つか)う二次(にじ)電池(でんち)である。放電時(ほうでんじ)には、負極(ふきょく)の黒鉛(こくえん)の層(そう)にはさまっていたリチウムイオンLi⁺が電解(でんかい)液(えき)の中(なか)を移動(いどう)して正極(せいきょく)側(がわ)へ入(はい)り込(こ)み、同時(どうじ)に電子(でんし)が外部(がいぶ)回路(かいろ)を通(とお)って負極(ふきょく)から正極(せいきょく)へ流(なが)れる。

正極(せいきょく)と負極(ふきょく)はどちらも、リチウムイオンを層(そう)の間(あいだ)に出(だ)し入(い)れできる構造(こうぞう)になっているため、充電(じゅうでん)(新しいタブで開きます)するとLi⁺が逆(ぎゃく)に正極(せいきょく)から負極(ふきょく)へ移動(いどう)して元(もと)の状態(じょうたい)に戻(もど)る。この仕組(しく)みにより、同(おな)じ電極(でんきょく)を繰(く)り返(かえ)し使(つか)えるのだ。

起電力(きでんりょく)(新しいタブで開きます)は1個(こ)のセルで約(やく)3.7Vと、鉛蓄電池(なまりちくでんち)(新しいタブで開きます)(約(やく)2.0V)より大(おお)きい。また電極(でんきょく)やLiが軽(かる)いため、同(おな)じ重(おも)さでより多(おお)くの電気(でんき)を取(と)り出(だ)せる(エネルギー密度(みつど)(新しいタブで開きます)が高(たか)い)。この特長(とくちょう)から、スマートフォンや電気(でんき)自動車(じどうしゃ)など、軽(かる)さと容量(ようりょう)が求(もと)められる機器(きき)に広(ひろ)く使(つか)われている。

リチウムイオン電池のしくみAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):燃料電池(ねんりょうでんち)の両極(りょうきょく)の反応(はんのう)式(しき)(リン酸形(さんがた)・アルカリ形(がた))

燃料電池(ねんりょうでんち)は、水素(すいそ)H₂と酸素(さんそ)O₂を反応(はんのう)させ、水(みず)H₂Oだけを生(しょう)じる反応(はんのう)から電気(でんき)エネルギーを取(と)り出(だ)す装置(そうち)である。電解質(でんかいしつ)にリン酸(さん)水溶液(すいようえき)を使(つか)うリン酸形(さんがた)では、負極(ふきょく)でH₂が電子(でんし)を放(はな)してH⁺になる:H₂ → 2H⁺ + 2e⁻。正極(せいきょく)ではO₂がH⁺と電子(でんし)を受(う)け取(と)ってH₂Oになる:O₂ + 4H⁺ + 4e⁻ → 2H₂O。

電解質(でんかいしつ)に水酸化(すいさんか)カリウム水溶液(すいようえき)などを使(つか)うアルカリ形(がた)では、負極(ふきょく)でH₂がOH⁻と反応(はんのう)して電子(でんし)を放(はな)す:H₂ + 2OH⁻ → 2H₂O + 2e⁻。正極(せいきょく)ではO₂が水(みず)と電子(でんし)からOH⁻を生(しょう)じる:O₂ + 2H₂O + 4e⁻ → 4OH⁻。

電解質(でんかいしつ)が酸性(さんせい)かアルカリ性(せい)かで反応(はんのう)式(しき)の形(かたち)は変(か)わるが、両極(りょうきょく)の反応(はんのう)をまとめるとどちらも全体(ぜんたい)では 2H₂ + O₂ → 2H₂O となり、生成物(せいせいぶつ)(新しいタブで開きます)は水(みず)だけである。燃料電池(ねんりょうでんち)自動車(じどうしゃ)(FCV)や人工(じんこう)衛星(えいせい)の電源(でんげん)など、クリーンな発電(はつでん)として利用(りよう)が広(ひろ)がっている。

リン酸形燃料電池の反応Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜリチウムイオン電池(でんち)は充電(じゅうでん)でき、マンガン乾電池(かんでんち)はできないのか

マンガン乾電池(かんでんち)のように使(つか)い切(き)ったら終(お)わりの電池(でんち)を一次(いちじ)電池(でんち)、充電(じゅうでん)すれば繰(く)り返(かえ)し使(つか)える電池(でんち)を二次(にじ)電池(でんち)という。両者(りょうしゃ)の違(ちが)いは、放電時(ほうでんじ)の反応(はんのう)が逆(ぎゃく)向(む)きにも進(すす)めやすい形(かたち)をしているかどうかにある。

リチウムイオン電池(でんち)の負極(ふきょく)(黒鉛(こくえん))と正極(せいきょく)(コバルト酸(さん)リチウム)は、どちらもリチウムイオンを層(そう)の間(あいだ)に出(だ)し入(い)れできる構造(こうぞう)を保(たも)ったまま変化(へんか)する。そのため、外部(がいぶ)電源(でんげん)で逆(ぎゃく)方向(ほうこう)に電流(でんりゅう)を流(なが)すと、Li⁺が元(もと)の電極(でんきょく)へ戻(もど)り、構造(こうぞう)を壊(こわ)さずに元(もと)の状態(じょうたい)に戻(もど)せる。

一方(いっぽう)、マンガン乾電池(かんでんち)の反応(はんのう)は、電極(でんきょく)の物質(ぶっしつ)が別(べつ)の安定(あんてい)な物質(ぶっしつ)に変(か)わってしまい、元(もと)の形(かたち)に戻(もど)すことが難(むずか)しい。この「反応(はんのう)を逆(ぎゃく)向(む)きに進(すす)めやすい構造(こうぞう)かどうか」が、二次(にじ)電池(でんち)として使(つか)えるかどうかを分(わ)けている。

確認問題

問題 1 / 4リチウムイオン電池(でんち)の正極(せいきょく)に使(つか)われる物質(ぶっしつ)はどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/lithium-ion-battery-and-fuel-cells/?from=print#quiz

  1. リチウムイオン電池(でんち)の正極(せいきょく)に使(つか)われる物質(ぶっしつ)はどれか。

    • ◯ 酸化(さんか)鉛(なまり)(Ⅳ)PbO₂
    • ◯ 黒鉛(こくえん)(グラファイト)
    • ◯ 二酸化(にさんか)マンガンMnO₂
    • ◯ コバルト酸(さん)リチウムLiCoO₂

    正解:コバルト酸リチウムLiCoO₂
    リチウムイオン電池(でんち)は、正極(せいきょく)にコバルト酸(さん)リチウムLiCoO₂、負極(ふきょく)に黒鉛(こくえん)(新しいタブで開きます)を使(つか)う。

  2. リン酸形(さんがた)燃料電池(ねんりょうでんち)の負極(ふきょく)で起(お)こる反応(はんのう)はどれか。

    • ◯ H₂ → 2H⁺ + 2e⁻
    • ◯ O₂ + 4H⁺ + 4e⁻ → 2H₂O
    • ◯ 2H₂O + 2e⁻ → H₂ + 2OH⁻
    • ◯ 4OH⁻ → O₂ + 2H₂O + 4e⁻

    正解:H₂ → 2H⁺ + 2e⁻
    リン酸形(さんがた)(酸性(さんせい)電解質(でんかいしつ)(新しいタブで開きます))の負極(ふきょく)では、水素(すいそ)H₂が電子(でんし)を放(はな)してH⁺になる:H₂ → 2H⁺+2e⁻。

  3. 燃料電池(ねんりょうでんち)で、水素(すいそ)と酸素(さんそ)が反応(はんのう)して生(しょう)じる物質(ぶっしつ)はどれか。

    • ◯ 水酸化(すいさんか)ナトリウム
    • ◯ 二酸化炭素(にさんかたんそ)
    • ◯ 水(みず)のみ
    • ◯ 水素(すいそ)と酸素(さんそ)の混合(こんごう)気体(きたい)

    正解:水のみ
    燃料電池(ねんりょうでんち)の全体(ぜんたい)の反応(はんのう)は2H₂+O₂→2H₂Oで、生(しょう)じる物質(ぶっしつ)は水(みず)だけである。

  4. リン酸形(さんがた)燃料電池(ねんりょうでんち)で、電子(でんし)が0.40mol流(なが)れたとき、負極(ふきょく)で消費(しょうひ)される水素(すいそ)H₂は何(なん)molか。

    答え:____________

    正解:0.20
    負極(ふきょく)の反応(はんのう)H₂→2H⁺+2e⁻より、電子(でんし)2molにつきH₂は1mol消費(しょうひ)される。0.40÷2=0.20mol。

単元のポイント

  • リチウムイオン電池(でんち)(新しいタブで開きます) 負極(ふきょく)に黒鉛(こくえん)(グラファイト)、正極(せいきょく)にコバルト酸(さん)リチウムLiCoO₂を使(つか)う二次(にじ)電池(でんち)。Li⁺の移動(いどう)で充放電(じゅうほうでん)する
  • リン酸形(さんがた)燃料電池(ねんりょうでんち) 負極(ふきょく) H₂→2H⁺+2e⁻、正極(せいきょく) O₂+4H⁺+4e⁻→2H₂O(酸性(さんせい)電解質(でんかいしつ))
  • アルカリ形(がた)燃料電池(ねんりょうでんち) 負極(ふきょく) H₂+2OH⁻→2H₂O+2e⁻、正極(せいきょく) O₂+2H₂O+4e⁻→4OH⁻(アルカリ性(せい)電解質(でんかいしつ))
  • 燃料電池(ねんりょうでんち)の全体(ぜんたい)の反応(はんのう) どちらの形(かたち)でも全体(ぜんたい)では 2H₂+O₂→2H₂O となり、生成物(せいせいぶつ)は水(みず)だけ

出典・クレジット

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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単元のポイント
  • リチウムイオン電池(でんち)(新しいタブで開きます) 負極(ふきょく)に黒鉛(こくえん)(グラファイト)、正極(せいきょく)にコバルト酸(さん)リチウムLiCoO₂を使(つか)う二次(にじ)電池(でんち)。Li⁺の移動(いどう)で充放電(じゅうほうでん)する
  • リン酸形(さんがた)燃料電池(ねんりょうでんち) 負極(ふきょく) H₂→2H⁺+2e⁻、正極(せいきょく) O₂+4H⁺+4e⁻→2H₂O(酸性(さんせい)電解質(でんかいしつ))
  • アルカリ形(がた)燃料電池(ねんりょうでんち) 負極(ふきょく) H₂+2OH⁻→2H₂O+2e⁻、正極(せいきょく) O₂+2H₂O+4e⁻→4OH⁻(アルカリ性(せい)電解質(でんかいしつ))
  • 燃料電池(ねんりょうでんち)の全体(ぜんたい)の反応(はんのう) どちらの形(かたち)でも全体(ぜんたい)では 2H₂+O₂→2H₂O となり、生成物(せいせいぶつ)は水(みず)だけ