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ニューロンと興奮(こうふん)の伝導(でんどう)

カエル先生立(た)ち上(あ)がりはNa⁺が入(はい)る、下(さ)がるのはK⁺が出(で)る。有髄神経(ゆうずいしんけい)は絞輪(こうりん)だけ跳(と)んで速(はや)いよ。

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  1. 刺激(しげき)を受(う)けないニューロンの膜(まく)電位(でんい)は**静止電位(せいしでんい)**で、刺激(しげき)が閾値(いきち)を超(こ)えると**Na⁺の流入(りゅうにゅう)**で膜(まく)電位(でんい)が逆転(ぎゃくてん)する。
  2. 逆転(ぎゃくてん)した膜(まく)電位(でんい)は続(つづ)いて**K⁺の流出(りゅうしゅつ)**でもとに戻(もど)り、この一連(いちれん)の変化(へんか)を**活動電位(かつどうでんい)**という。
  3. 興奮(こうふん)は閾値(いきち)以上(いじょう)の刺激(しげき)で最大(さいだい)の活動電位(かつどうでんい)が生(しょう)じる**全(ぜん)か無(む)かの法則(ほうそく)**に従(したが)い、有髄神経(ゆうずいしんけい)は**跳躍伝導(ちょうやくでんどう)**で速(はや)く伝(つた)わる。

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詳しく

静止電位(せいしでんい)と活動電位(かつどうでんい)(Na⁺の流入(りゅうにゅう)・K⁺の流出(りゅうしゅつ))

ニューロンが刺激(しげき)を受(う)けていないとき、細胞(さいぼう)膜(まく)の内側(うちがわ)は外側(そとがわ)に対(たい)して負(ふ)に保(たも)たれている。この電位差(でんいさ)(新しいタブで開きます)を静止電位(せいしでんい)という。

閾値(いきち)以上(いじょう)の刺激(しげき)を受(う)けると、細胞(さいぼう)膜(まく)のNa⁺チャネル(新しいタブで開きます)が開(ひら)いてNa⁺が細胞内(さいぼうない)へ流入(りゅうにゅう)し、膜(まく)電位(でんい)は一気(いっき)に正(せい)の方向(ほうこう)へ逆転(ぎゃくてん)する。

Na⁺チャネルが閉(と)じるのに続(つづ)いてK⁺チャネルが開(ひら)き、K⁺が細胞外(さいぼうがい)へ流出(りゅうしゅつ)することで膜(まく)電位(でんい)はもとの静止電位(せいしでんい)に戻(もど)る。この一連(いちれん)の変化(へんか)を活動電位(かつどうでんい)という。

静止電位から活動電位への変化Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

全(ぜん)か無(む)かの法則(ほうそく)と閾値(いきち)

興奮(こうふん)が起(お)こるかどうかの境(さかい)になる刺激(しげき)の強(つよ)さを閾値(いきち)という。

閾値(いきち)未満(みまん)の刺激(しげき)では活動電位(かつどうでんい)は生(しょう)じないが、閾値(いきち)以上(いじょう)の刺激(しげき)では、刺激(しげき)がどれだけ強(つよ)くても常(つね)に同(おな)じ大(おお)きさの活動電位(かつどうでんい)が生(しょう)じる。この性質(せいしつ)を全(ぜん)か無(む)かの法則(ほうそく)という。

1本(ぽん)のニューロンが伝(つた)える興奮(こうふん)の大(おお)きさは変(か)わらないため、刺激(しげき)の強(つよ)さの違(ちが)いは、興奮(こうふん)するニューロンの数(かず)や興奮(こうふん)の頻度(ひんど)の違(ちが)いとして伝(つた)えられる。

有髄神経(ゆうずいしんけい)の跳躍伝導(ちょうやくでんどう)と伝導速度(でんどうそくど)

軸(じく)索(さく)が髄鞘(ずいしょう)で覆(おお)われたニューロンを有髄神経(ゆうずいしんけい)という。髄鞘(ずいしょう)は電気(でんき)を通(とお)しにくく、髄鞘(ずいしょう)の無(な)いランビエ絞輪(こうりん)の部分(ぶぶん)だけで興奮(こうふん)が生(しょう)じる。

有髄神経(ゆうずいしんけい)では、興奮(こうふん)がランビエ絞輪(こうりん)から次(つぎ)のランビエ絞輪(こうりん)へ飛(と)ぶように伝(つた)わる。この伝(つた)わり方(かた)を跳躍伝導(ちょうやくでんどう)という。

興奮(こうふん)が軸(じく)索(さく)の全体(ぜんたい)を少(すこ)しずつ伝(つた)わる無(む)髄(ずい)神経(しんけい)に比(くら)べ、跳躍伝導(ちょうやくでんどう)では興奮(こうふん)が絞輪(こうりん)を飛(と)び越(こ)えて伝(つた)わるため、有髄神経(ゆうずいしんけい)の伝導(でんどう)(新しいタブで開きます)速度(そくど)(新しいタブで開きます)は無(む)髄(ずい)神経(しんけい)よりも速(はや)い。

有髄神経の跳躍伝導と伝導速度の違いAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4活動電位(かつどうでんい)で膜(まく)電位(でんい)が静止電位(せいしでんい)から正(せい)の方向(ほうこう)へ逆転(ぎゃくてん)するのは、何(なに)が起(お)こるためか。

確認問題(解答用紙)

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https://manazoo.com/science/neuron-resting-and-action-potential/?from=print#quiz

  1. 活動電位(かつどうでんい)で膜(まく)電位(でんい)が静止電位(せいしでんい)から正(せい)の方向(ほうこう)へ逆転(ぎゃくてん)するのは、何(なに)が起(お)こるためか。

    • ◯ K⁺が細胞外(さいぼうがい)へ流出(りゅうしゅつ)するため
    • ◯ Na⁺が細胞外(さいぼうがい)へ流出(りゅうしゅつ)するため
    • ◯ K⁺が細胞内(さいぼうない)へ流入(りゅうにゅう)するため
    • ◯ Na⁺が細胞内(さいぼうない)へ流入(りゅうにゅう)するため

    正解:Na⁺が細胞内へ流入するため
    閾値(いきち)以上(いじょう)の刺激(しげき)でNa⁺チャネル(新しいタブで開きます)が開(ひら)き、Na⁺が細胞内(さいぼうない)へ流入(りゅうにゅう)することで膜(まく)電位(でんい)が正(せい)の方向(ほうこう)へ逆転(ぎゃくてん)する。

  2. 活動電位(かつどうでんい)で膜(まく)電位(でんい)がもとの静止電位(せいしでんい)に戻(もど)るのは、何(なに)が起(お)こるためか。

    • ◯ Na⁺が細胞内(さいぼうない)へ流入(りゅうにゅう)し続(つづ)けるため
    • ◯ K⁺が細胞内(さいぼうない)へ流入(りゅうにゅう)するため
    • ◯ K⁺が細胞外(さいぼうがい)へ流出(りゅうしゅつ)するため
    • ◯ Na⁺が細胞外(さいぼうがい)へ流出(りゅうしゅつ)するため

    正解:K⁺が細胞外へ流出するため
    Na⁺チャネルが閉(と)じたあとK⁺チャネルが開(ひら)き、K⁺が細胞外(さいぼうがい)へ流出(りゅうしゅつ)することで膜(まく)電位(でんい)は静止電位(せいしでんい)に戻(もど)る。

  3. 全(ぜん)か無(む)かの法則(ほうそく)として正(ただ)しい説明(せつめい)はどれか。

    • ◯ 閾値(いきち)未満(みまん)でも刺激(しげき)が続(つづ)けば活動電位(かつどうでんい)が生(しょう)じる
    • ◯ 活動電位(かつどうでんい)の大(おお)きさは興奮(こうふん)するたびに変(か)わる
    • ◯ 刺激(しげき)が強(つよ)いほど活動電位(かつどうでんい)の大(おお)きさも大(おお)きくなる
    • ◯ 閾値(いきち)以上(いじょう)では刺激(しげき)の強(つよ)さに関係(かんけい)なく常(つね)に同(おな)じ大(おお)きさの活動電位(かつどうでんい)が生(しょう)じる

    正解:閾値以上では刺激の強さに関係なく常に同じ大きさの活動電位が生じる
    閾値(いきち)以上(いじょう)の刺激(しげき)では、刺激(しげき)の強(つよ)さに関係(かんけい)なく常(つね)に同(おな)じ大(おお)きさの活動電位(かつどうでんい)が生(しょう)じる。これを全(ぜん)か無(む)かの法則(ほうそく)という。

  4. 有髄神経(ゆうずいしんけい)の伝導速度(でんどうそくど)が無(む)髄(ずい)神経(しんけい)より速(はや)いのはなぜか。

    • ◯ 軸(じく)索(さく)の全体(ぜんたい)で同時(どうじ)に興奮(こうふん)が生(しょう)じるため
    • ◯ 髄鞘(ずいしょう)の中(なか)をNa⁺が直接(ちょくせつ)移動(いどう)するため
    • ◯ ランビエ絞輪(こうりん)では興奮(こうふん)が生(しょう)じないため
    • ◯ ランビエ絞輪(こうりん)だけを興奮(こうふん)が飛(と)ぶように伝(つた)わる跳躍伝導(ちょうやくでんどう)のため

    正解:ランビエ絞輪だけを興奮が飛ぶように伝わる跳躍伝導のため
    有髄神経(ゆうずいしんけい)では髄鞘(ずいしょう)の無(な)いランビエ絞輪(こうりん)だけで興奮(こうふん)が生(しょう)じ、絞輪(こうりん)から絞輪(こうりん)へ飛(と)ぶように伝(つた)わる跳躍伝導(ちょうやくでんどう)のため、伝導(でんどう)(新しいタブで開きます)速度(そくど)(新しいタブで開きます)が速(はや)くなる。

単元のポイント

  • 静止電位(せいしでんい) 刺激(しげき)を受(う)けていないときの、細胞内(さいぼうない)が外側(そとがわ)より負(ふ)に保(たも)たれた膜(まく)電位(でんい)
  • 活動電位(かつどうでんい)とNa⁺・K⁺ Na⁺の流入(りゅうにゅう)で膜(まく)電位(でんい)が逆転(ぎゃくてん)し、続(つづ)くK⁺の流出(りゅうしゅつ)でもとに戻(もど)る一連(いちれん)の変化(へんか)
  • 全(ぜん)か無(む)かの法則(ほうそく)と閾値(いきち) 閾値(いきち)以上(いじょう)の刺激(しげき)では刺激(しげき)の強(つよ)さに関係(かんけい)なく常(つね)に最大(さいだい)の活動電位(かつどうでんい)が生(しょう)じる性質(せいしつ)
  • 跳躍伝導(ちょうやくでんどう)と伝導速度(でんどうそくど) 有髄神経(ゆうずいしんけい)でランビエ絞輪(こうりん)だけを興奮(こうふん)が跳(と)んで伝(つた)わる仕組(しく)みと、無(む)髄(ずい)神経(しんけい)より速(はや)い伝導速度(でんどうそくど)

出典・クレジット

  • 単元の構成:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(新しいタブで開きます)(政府標準利用規約 2.0)
  • 学習指導要領の該当箇所:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編 生物 (4)生物の環境応答 ア(ア)動物の反応・(イ)植物の環境応答(新しいタブで開きます)(解説p.140〜143。(4)生物の環境応答は(ア)動物の反応(㋐刺激の受容と反応:眼などの受容器、ニューロンの興奮とその伝導・伝達、効果器としての筋肉の収縮を明記。本単元では受容器としての眼を1ページ、ニューロンでの興奮の伝導を1ページ、シナプスでの伝達を1ページ、筋肉の収縮のしくみを1ページに分けて扱う。㋑動物の行動:生得的行動と学習による行動に触れることを明記。本単元では1ページで扱う)、(イ)植物の環境応答(㋐植物の環境応答:被子植物の配偶子形成と重複受精、器官の分化、植物ホルモンの働き、光受容体の働きを明記。本単元では被子植物の生殖と発生を1ページ、植物ホルモンと光受容体による光周性を1ページに分けて扱う)で、7ページの構成はこの項目分けに対応する。刺激と反応の基本的な仕組み(感覚器官・中枢神経・反射・筋肉の基本的な働き)や自律神経系・内分泌系による調節は、中学理科「刺激と反応」(stimulus-and-response)や高校「生物基礎」の「神経系による情報の伝達」(nervous-system-information-transfer)・「自律神経系の働き」(autonomic-nervous-system-function)・「内分泌系とホルモン」(endocrine-system-and-hormones)で既に扱っているため、本単元では静止電位・活動電位・跳躍伝導・シナプスの伝達機構・筋収縮の分子機構・動物の行動の分類・被子植物の重複受精・植物ホルモンと光周性など、生物基礎より1段深い仕組みに絞って扱う。花のつくり(flower-structure)とも重複させず、被子植物の生殖と発生では配偶子形成・重複受精・胚発生・ABCモデルに絞った。)
  • 事実データ:Wikidata の項目 Q194277(新しいタブで開きます)(CC0)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」p.140〜143(新しいタブで開きます)
  • 本文:Manazoo 編集部
  • 図(膜電位のグラフで静止電位約マイナス70ミリボルトから閾値を超えてNa⁺流入で上昇し、K⁺流出で元に戻る活動電位の変化を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 図(有髄神経でランビエ絞輪だけを興奮が飛び越えて伝わる跳躍伝導と、無髄神経の遅い伝導を比べた図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 最終確認日:

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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単元のポイント
  • 静止電位(せいしでんい) 刺激(しげき)を受(う)けていないときの、細胞内(さいぼうない)が外側(そとがわ)より負(ふ)に保(たも)たれた膜(まく)電位(でんい)
  • 活動電位(かつどうでんい)とNa⁺・K⁺ Na⁺の流入(りゅうにゅう)で膜(まく)電位(でんい)が逆転(ぎゃくてん)し、続(つづ)くK⁺の流出(りゅうしゅつ)でもとに戻(もど)る一連(いちれん)の変化(へんか)
  • 全(ぜん)か無(む)かの法則(ほうそく)と閾値(いきち) 閾値(いきち)以上(いじょう)の刺激(しげき)では刺激(しげき)の強(つよ)さに関係(かんけい)なく常(つね)に最大(さいだい)の活動電位(かつどうでんい)が生(しょう)じる性質(せいしつ)
  • 跳躍伝導(ちょうやくでんどう)と伝導速度(でんどうそくど) 有髄神経(ゆうずいしんけい)でランビエ絞輪(こうりん)だけを興奮(こうふん)が跳(と)んで伝(つた)わる仕組(しく)みと、無(む)髄(ずい)神経(しんけい)より速(はや)い伝導速度(でんどうそくど)