
貴ガスの性質
カメレオン先生貴ガスは最外殻の電子配置が安定だから、他の原子と電子をやり取りする必要がなく安定しているよ。だからほとんどの貴ガスは単原子のまま気体として存在するんだ。
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- 貴ガス(He・Ne・Arなど)は最外殻の電子がHeは2個(K殻が満杯)、Ne・Arは8個で、化学的に非常に安定している。
- 単原子分子として存在し、無色・無臭で、ほとんど他の物質と反応しない。
- ヘリウムは気球・風船、ネオンはネオンサイン、アルゴンは溶接や電球内の封入ガスなど、反応しにくい性質を生かして使われている。
詳しく
貴ガスの性質
周期表(新しいタブで開きます)18族のヘリウムHe・ネオンNe・アルゴンArなどは貴ガスと呼ばれ、最外殻の電子の数がHeは2個(K殻が満杯の閉殻)、Ne・Arなどは8個になっている。この電子配置(新しいタブで開きます)が非常に安定しているため、他の原子と電子をやり取りする必要がない。
そのため貴ガスは原子どうしが結びつかず、1個の原子のまま気体として存在する単原子分子になる。色やにおいもなく、常温でほとんど化学反応を起こさないことから「不活性ガス」とも呼ばれてきた。
ただし反応性がまったくのゼロというわけではなく、キセノンXeなどの大きな貴ガスでは、フッ素のように酸化力が非常に強い相手に限って化合物をつくる例も知られている。
貴ガスの利用例
ヘリウムHeは水素H₂の次に軽い気体だが、水素と違って燃えないため、気球や飛行船のガスとして安全に使われている。深海でのダイビング用の呼吸ガスに混ぜて窒素酔いを防ぐ用途もある。
ネオンNeは放電管の中で電流を流すと赤橙色の光を出すため、ネオンサインの名前の由来になった。アルゴンArは反応しにくい性質を生かして、金属の溶接時に酸素や窒素を遮断する保護ガスや、白熱電球の中で金属フィラメントの酸化を防ぐ封入ガスに使われている。
標準状態で5.6Lのアルゴンが入った容器がある。この中のアルゴンの物質量を求めよう。気体のモル体積(新しいタブで開きます)は標準状態で22.4L/molだから、5.6÷22.4=0.25molのアルゴンが入っていることになる。
なぜ貴ガスは反応しにくいのか
原子は最外殻を貴ガスと同じ電子配置(安定な電子配置)にしようとして、電子を受け渡ししたりイオン(新しいタブで開きます)になったりする。これは化学基礎で学んだイオン結合(新しいタブで開きます)や共有結合(新しいタブで開きます)のもとになる考え方だった。
貴ガスは最初から最外殻が安定な電子配置になっているため、電子を失ったり得たりする必要がなく、他の原子と結びつく動機そのものがない。周期表の右端に位置するのも、この安定性の高さを反映している。
地球の大気中では、アルゴンArが貴ガスの中で最も多く、体積の約1%を占める。窒素や酸素に比べると目立たないが、反応しにくい性質から白熱電球や蛍光灯の封入ガスとしても使われている。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/noble-gases-and-properties/?from=print#quiz
標準状態で5.6Lのアルゴンは何molか。
答え:____________
正解:0.25
標準状態の気体のモル体積(新しいタブで開きます)は22.4L/molなので、5.6÷22.4=0.25mol。貴ガスがほとんど他の原子と反応しない理由として正しいものはどれか。
- ◯ 分子量が非常に大きいから
- ◯ 最外殻の電子配置が安定しており、電子をやり取りする必要がないから
- ◯ すべて金属元素だから
- ◯ 原子番号が大きいから
正解:最外殻の電子配置が安定しており、電子をやり取りする必要がないから
貴ガスは最外殻の電子配置(新しいタブで開きます)が安定しているため、他の原子と電子をやり取りする必要がなく、反応しにくい。気球や飛行船のガスに、同じく空気より軽い水素H₂ではなくヘリウムHeが使われる理由として正しいものはどれか。
- ◯ 水素は貴ガスではないから
- ◯ ヘリウムは燃えないため安全だから
- ◯ ヘリウムのほうが色がついて見やすいから
- ◯ ヘリウムのほうが安く手に入るから
正解:ヘリウムは燃えないため安全だから
ヘリウムは水素よりわずかに重いが、水素と違って燃えないため、安全に使うことができる。ネオンサインがネオンNeという貴ガスの名前からきている理由として正しいものはどれか。
- ◯ ネオンが放電管の中で赤橙色に光るから
- ◯ ネオンが金属のように電気を通すから
- ◯ ネオンが看板の素材として使われているから
- ◯ ネオンが燃えて炎色反応を起こすから
正解:ネオンが放電管の中で赤橙色に光るから
ネオンは放電管の中で電流を流すと赤橙色の光を出す性質があり、この発光を利用した看板がネオンサインと呼ばれるようになった。
単元のポイント
- 貴ガス 周期表18族のHe・Ne・Ar・Kr・Xeなど。最外殻の電子配置が安定で、単原子分子で存在する気体
- 化学的な安定性 他の原子と電子をやり取りする必要がなく、常温でほとんど反応しない(ただしXeなど一部は化合物をつくる)
- ヘリウムの利用 空気より軽く燃えないため、気球や飛行船、ヘリウムガスを使った潜水用の呼吸ガスに使われる
- ネオン・アルゴンの利用 Neは放電管で赤橙色に光りネオンサインに、Arは金属や電球のフィラメントの酸化を防ぐ封入ガスに使われる