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気(き)液(えき)平衡(へいこう)と蒸気圧(じょうきあつ)

カメレオン先生沸騰(ふっとう)は「蒸気圧(じょうきあつ)が外(そと)からの圧力(あつりょく)に追(お)いついた瞬間(しゅんかん)」。山(やま)の上(うえ)で水(みず)の沸点(ふってん)が下(さ)がるのもこれで説明(せつめい)できるよ。

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  1. 密閉容器(みっぺいようき)内(ない)で、蒸発(じょうはつ)する分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)の数(かず)と凝縮(ぎょうしゅく)する分子(ぶんし)の数(かず)が等(ひと)しくなった状態(じょうたい)を気(き)液(えき)平衡(へいこう)という。
  2. 気(き)液(えき)平衡(へいこう)での蒸気(じょうき)の圧力(あつりょく)を蒸気圧(じょうきあつ)(飽和蒸気圧(ほうわじょうきあつ))といい、物質(ぶっしつ)と温度(おんど)だけで決(き)まる。沸騰(ふっとう)は蒸気圧(じょうきあつ)が外圧(がいあつ)に等(ひと)しくなったときに起(お)こる。
  3. 温度(おんど)と蒸気圧(じょうきあつ)の関係(かんけい)を表(あらわ)したグラフを蒸気圧(じょうきあつ)曲線(きょくせん)といい、外(そと)からの圧力(あつりょく)が下(さ)がると沸点(ふってん)(新しいタブで開きます)も下(さ)がることが読(よ)み取(と)れる。

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詳しく

気(き)液(えき)平衡(へいこう)と蒸気圧(じょうきあつ)

液体(えきたい)の表面(ひょうめん)では、温度(おんど)が沸点(ふってん)より低(ひく)くても、熱運動(ねつうんどう)(新しいタブで開きます)の激(はげ)しい一部(いちぶ)の分子(ぶんし)が分子間力(ぶんしかんりょく)(新しいタブで開きます)を振(ふ)り切(き)って気体(きたい)へ飛(と)び出(だ)していく。これが蒸発(じょうはつ)である。密閉(みっぺい)した容器(ようき)に液体(えきたい)を入(い)れておくと、蒸発(じょうはつ)で増(ふ)えた気体(きたい)の分子(ぶんし)の一部(いちぶ)が、液体(えきたい)の表面(ひょうめん)にぶつかって再(ふたた)び液体(えきたい)に戻(もど)る凝縮(ぎょうしゅく)も起(お)こり始(はじ)める。

蒸発(じょうはつ)する分子(ぶんし)の数(かず)と凝縮(ぎょうしゅく)する分子(ぶんし)の数(かず)がやがて等(ひと)しくなると、見(み)かけ上(じょう)は液体(えきたい)も気体(きたい)も量(りょう)が変化(へんか)しなくなる。この状態(じょうたい)を気(き)液(えき)平衡(へいこう)という。気(き)液(えき)平衡(へいこう)に達(たっ)しているときの気体(きたい)(蒸気(じょうき))の圧力(あつりょく)を蒸気圧(じょうきあつ)(飽和(ほうわ)蒸気圧(じょうきあつ))という。

蒸気圧(じょうきあつ)は、容器(ようき)の大(おお)きさや入(い)れた液体(えきたい)の量(りょう)を変(か)えても変(か)わらない。温度(おんど)を上(あ)げると蒸発(じょうはつ)する分子(ぶんし)が増(ふ)えて新(あたら)しい平衡(へいこう)に移(うつ)り、蒸気圧(じょうきあつ)はより高(たか)い値(あたい)になる。つまり蒸気圧(じょうきあつ)は物質(ぶっしつ)の種類(しゅるい)と温度(おんど)だけで決(き)まる量(りょう)である。

気液平衡:蒸発と凝縮の速さがつり合うAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):蒸気圧(じょうきあつ)曲線(きょくせん)と沸点(ふってん)の変化(へんか)

水(みず)の蒸気圧(じょうきあつ)は、90℃で約(やく)7.0×10⁴Pa、100℃で約(やく)1.0×10⁵Paになる。大気圧(たいきあつ)(新しいタブで開きます)がちょうど1.0×10⁵Paの場所(ばしょ)では、水(みず)の蒸気圧(じょうきあつ)が1.0×10⁵Paに達(たっ)する100℃で、液体(えきたい)の表面(ひょうめん)だけでなく内部(ないぶ)からも気化(きか)が進(すす)む沸騰(ふっとう)が起(お)こる。

標高(ひょうこう)の高(たか)い山(やま)の上(うえ)では、大気圧(たいきあつ)が1.0×10⁵Paより低(ひく)い。たとえば大気圧(たいきあつ)が7.0×10⁴Paの高地(こうち)では、水(みず)の蒸気圧(じょうきあつ)がすでに7.0×10⁴Paに達(たっ)している90℃で外圧(がいあつ)とつり合(あ)い、沸騰(ふっとう)が始(はじ)まる。沸点(ふってん)は外(そと)からの圧力(あつりょく)が低(ひく)いほど低(ひく)くなる。

逆(ぎゃく)に、圧力(あつりょく)鍋(なべ)のようにふたを閉(し)めて圧力(あつりょく)を1.0×10⁵Paより高(たか)くすると、水(みず)の蒸気圧(じょうきあつ)がその圧力(あつりょく)に達(たっ)するまで沸騰(ふっとう)が始(はじ)まらないため、沸点(ふってん)は100℃より高(たか)くなる。鍵(かぎ)になるのは温度(おんど)そのものではなく、蒸気圧(じょうきあつ)と外圧(がいあつ)がつり合(あ)う点(てん)だ。

水の蒸気圧曲線:外圧が下がると沸点も下がるAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ蒸気圧(じょうきあつ)は量(りょう)によらず決(き)まるのか

気(き)液(えき)平衡(へいこう)では、ある瞬間(しゅんかん)に蒸発(じょうはつ)した分子(ぶんし)の数(かず)だけ、別(べつ)の分子(ぶんし)が凝縮(ぎょうしゅく)して液体(えきたい)に戻(もど)っている。液体(えきたい)の量(りょう)を増(ふ)やしても、表面(ひょうめん)から蒸発(じょうはつ)する速(はや)さと、気体中(きたいちゅう)の分子(ぶんし)が表面(ひょうめん)に戻(もど)ってくる速(はや)さは、同(おな)じ温度(おんど)なら同(おな)じ比率(ひりつ)でつり合(あ)う。そのため、最終(さいしゅう)的(てき)な蒸気(じょうき)の圧力(あつりょく)(蒸気圧(じょうきあつ))は液体(えきたい)の量(りょう)に関係(かんけい)なく、温度(おんど)だけで決(き)まる値(あたい)に落(お)ち着(つ)く。

分子間力(ぶんしかんりょく)が強(つよ)い物質(ぶっしつ)ほど、蒸発(じょうはつ)するために必要(ひつよう)なエネルギーが大(おお)きいので、同(おな)じ温度(おんど)での蒸気圧(じょうきあつ)は低(ひく)くなる。エタノールのように分子間力(ぶんしかんりょく)が水(みず)より弱(よわ)い液体(えきたい)は、同(おな)じ温度(おんど)でも蒸気圧(じょうきあつ)が高(たか)く、常温(じょうおん)でも匂(にお)いが強(つよ)く感(かん)じられるほど蒸発(じょうはつ)しやすい。

圧力(あつりょく)と温度(おんど)の両方(りょうほう)を軸(じく)にとり、固体(こたい)・液体(えきたい)・気体(きたい)(新しいタブで開きます)のどの状態(じょうたい)で安定(あんてい)かを示(しめ)した図(ず)を状態図(じょうたいず)という。固体(こたい)と液体(えきたい)と気体(きたい)の境界(きょうかい)線(せん)が1点(てん)で交(まじ)わる点(てん)(三重(さんじゅう)点(てん))など詳(くわ)しい形(かたち)はここでは扱(あつか)わないが、蒸気圧(じょうきあつ)曲線(きょくせん)は状態図(じょうたいず)の中(なか)の気体(きたい)と液体(えきたい)の境界(きょうかい)線(せん)にあたる。

確認問題

問題 1 / 4外(そと)からの圧力(あつりょく)(大気圧(たいきあつ))が4.7×10⁴Paしかない高地(こうち)では、水(みず)はおよそ何(なん)℃で沸騰(ふっとう)すると考(かんが)えられるか。水(みず)の蒸気圧(じょうきあつ)曲線(きょくせん)(80℃で約(やく)4.7×10⁴Pa、90℃で約(やく)7.0×10⁴Pa)から読(よ)み取(と)れ。

確認問題(解答用紙)

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https://manazoo.com/science/vapor-liquid-equilibrium-and-vapor-pressure/?from=print#quiz

  1. 外(そと)からの圧力(あつりょく)(大気圧(たいきあつ))が4.7×10⁴Paしかない高地(こうち)では、水(みず)はおよそ何(なん)℃で沸騰(ふっとう)すると考(かんが)えられるか。水(みず)の蒸気圧(じょうきあつ)曲線(きょくせん)(80℃で約(やく)4.7×10⁴Pa、90℃で約(やく)7.0×10⁴Pa)から読(よ)み取(と)れ。

    • ◯ 70℃
    • ◯ 80℃
    • ◯ 90℃
    • ◯ 100℃

    正解:80℃
    沸騰(ふっとう)は蒸気圧(じょうきあつ)が外圧(がいあつ)に等(ひと)しくなったときに起(お)こる。水(みず)の蒸気圧(じょうきあつ)が4.7×10⁴Paになるのは80℃なので、外圧(がいあつ)が4.7×10⁴Paの高地(こうち)ではおよそ80℃で沸騰(ふっとう)する。

  2. 密閉容器(みっぺいようき)の中(なか)で液体(えきたい)と気体(きたい)が気(き)液(えき)平衡(へいこう)に達(たっ)しているとき、容器(ようき)の中(なか)で実際(じっさい)に起(お)きていることとして正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ 蒸発(じょうはつ)と凝縮(ぎょうしゅく)が同(おな)じ速(はや)さで起(お)き続(つづ)けていて、見(み)かけ上(じょう)の量(りょう)が変化(へんか)しない
    • ◯ すべての液体(えきたい)がすでに気体(きたい)に変(か)わり終(お)えている
    • ◯ 蒸発(じょうはつ)も凝縮(ぎょうしゅく)も完全(かんぜん)に止(と)まっていて、分子(ぶんし)は動(うご)いていない
    • ◯ 気体(きたい)の分子(ぶんし)どうしが結合(けつごう)して液体(えきたい)に戻(もど)れなくなっている

    正解:蒸発と凝縮が同じ速さで起き続けていて、見かけ上の量が変化しない
    気(き)液(えき)平衡(へいこう)は蒸発(じょうはつ)と凝縮(ぎょうしゅく)が止(と)まった状態(じょうたい)ではなく、同(おな)じ速(はや)さで起(お)き続(つづ)けていて、見(み)かけ上(じょう)の液体(えきたい)・気体(きたい)の量(りょう)が変化(へんか)しなくなった**動的(どうてき)な**つり合(あ)いである。

  3. 100℃・1.0×10⁵Paで気(き)液(えき)平衡(へいこう)にある水(みず)を、温度(おんど)を変(か)えずに容器(ようき)の体積(たいせき)だけ2倍(ばい)に広(ひろ)げた。平衡(へいこう)に戻(もど)ったあとの蒸気圧(じょうきあつ)として正(ただ)しいものはどれか(液体(えきたい)の水(みず)は十分(じゅうぶん)に残(のこ)っているとする)。

    • ◯ 体積(たいせき)が2倍(ばい)になったので、蒸気圧(じょうきあつ)も2倍(ばい)になる
    • ◯ 液体(えきたい)がすべて蒸発(じょうはつ)するまで圧力(あつりょく)は上(あ)がり続(つづ)ける
    • ◯ 広(ひろ)げた直後(ちょくご)は圧力(あつりょく)が下(さ)がるが、水(みず)が再(ふたた)び蒸発(じょうはつ)して1.0×10⁵Paに戻(もど)る
    • ◯ 体積(たいせき)が2倍(ばい)になったので、蒸気圧(じょうきあつ)は半分(はんぶん)になる

    正解:広げた直後は圧力が下がるが、水が再び蒸発して1.0×10⁵Paに戻る
    蒸気圧(じょうきあつ)は温度(おんど)だけで決(き)まり、容器(ようき)の体積(たいせき)にはよらない。体積(たいせき)を広(ひろ)げた直後(ちょくご)は圧力(あつりょく)が下(さ)がるが、液体(えきたい)が残(のこ)っていれば追加(ついか)で蒸発(じょうはつ)が進(すす)み、同(おな)じ温度(おんど)での蒸気圧(じょうきあつ)(1.0×10⁵Pa)に戻(もど)って新(あたら)しい気(き)液(えき)平衡(へいこう)になる。

  4. 圧力(あつりょく)と温度(おんど)を軸(じく)にした状態図(じょうたいず)で、固体(こたい)・液体(えきたい)・気体(きたい)の境界(きょうかい)線(せん)が1点(てん)で交(まじ)わる点(てん)を何(なん)と呼(よ)ぶか。

    • ◯ 三重(さんじゅう)点(てん)
    • ◯ 臨界(りんかい)点(てん)
    • ◯ 融点(ゆうてん)
    • ◯ 沸点(ふってん)

    正解:三重点
    状態図(じょうたいず)で固体(こたい)・液体(えきたい)・気体(きたい)(新しいタブで開きます)の3つの境界(きょうかい)線(せん)が1点(てん)に集(あつ)まる点(てん)を三重(さんじゅう)点(てん)という。蒸気圧(じょうきあつ)曲線(きょくせん)は、状態図(じょうたいず)の中(なか)の気体(きたい)と液体(えきたい)の境界(きょうかい)線(せん)にあたる。

単元のポイント

  • 気(き)液(えき)平衡(へいこう) 密閉容器(みっぺいようき)内(ない)で、液体(えきたい)から気体(きたい)になる分子(ぶんし)の数(かず)と、気体(きたい)から液体(えきたい)に戻(もど)る分子(ぶんし)の数(かず)が等(ひと)しくなった状態(じょうたい)
  • 蒸気圧(じょうきあつ)(飽和蒸気圧(ほうわじょうきあつ)) 気(き)液(えき)平衡(へいこう)にあるときの蒸気(じょうき)の圧力(あつりょく)。容器(ようき)の大(おお)きさや液体(えきたい)の量(りょう)にはよらず、物質(ぶっしつ)と温度(おんど)だけで決(き)まる
  • 沸騰(ふっとう) 液体(えきたい)内部(ないぶ)からも気化(きか)が起(お)こり始(はじ)める現象(げんしょう)。蒸気圧(じょうきあつ)が外(そと)からの圧力(あつりょく)(大気圧(たいきあつ)など)に等(ひと)しくなったときに起(お)こる
  • 蒸気圧(じょうきあつ)曲線(きょくせん) 温度(おんど)ごとの蒸気圧(じょうきあつ)を結(むす)んだグラフ。曲線(きょくせん)と外圧(がいあつ)の交点(こうてん)の温度(おんど)がそのときの沸点(ふってん)になる
問題を解く
単元のポイント
  • 気(き)液(えき)平衡(へいこう) 密閉容器(みっぺいようき)内(ない)で、液体(えきたい)から気体(きたい)になる分子(ぶんし)の数(かず)と、気体(きたい)から液体(えきたい)に戻(もど)る分子(ぶんし)の数(かず)が等(ひと)しくなった状態(じょうたい)
  • 蒸気圧(じょうきあつ)(飽和蒸気圧(ほうわじょうきあつ)) 気(き)液(えき)平衡(へいこう)にあるときの蒸気(じょうき)の圧力(あつりょく)。容器(ようき)の大(おお)きさや液体(えきたい)の量(りょう)にはよらず、物質(ぶっしつ)と温度(おんど)だけで決(き)まる
  • 沸騰(ふっとう) 液体(えきたい)内部(ないぶ)からも気化(きか)が起(お)こり始(はじ)める現象(げんしょう)。蒸気圧(じょうきあつ)が外(そと)からの圧力(あつりょく)(大気圧(たいきあつ)など)に等(ひと)しくなったときに起(お)こる
  • 蒸気圧(じょうきあつ)曲線(きょくせん) 温度(おんど)ごとの蒸気圧(じょうきあつ)を結(むす)んだグラフ。曲線(きょくせん)と外圧(がいあつ)の交点(こうてん)の温度(おんど)がそのときの沸点(ふってん)になる