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気体(きたい)の状態方程式(じょうたいほうていしき)による分子(ぶんし)量(りょう)の測定(そくてい)

カメレオン先生状態方程式(じょうたいほうていしき)はpV=nRTのまま。nのところに質量(しつりょう)m÷分子(ぶんし)量(りょう)Mを入(い)れて、Mだけを求(もと)める式(しき)に組(く)み直(なお)すのがポイントだよ。

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  1. 理想(りそう)気体(きたい)の状態方程式(じょうたいほうていしき)(新しいタブで開きます)pV=nRTのnに質量(しつりょう)m÷分子(ぶんし)量(りょう)(新しいタブで開きます)Mを代入(だいにゅう)すると、M=mRT/(pV)として分子(ぶんし)量(りょう)が求(もと)まる。
  2. 揮発(きはつ)性(せい)の液体(えきたい)を完全(かんぜん)に気体(きたい)にして質量(しつりょう)・体積(たいせき)・圧力(あつりょく)・温度(おんど)を測(はか)れば、未知(みち)の物質(ぶっしつ)の分子(ぶんし)量(りょう)を実験(じっけん)的(てき)に求(もと)められる。
  3. 測定(そくてい)は沸点(ふってん)(新しいタブで開きます)より十分(じゅうぶん)高(たか)い温度(おんど)・低(ひく)い圧力(あつりょく)で行(おこな)い、気体(きたい)が理想(りそう)気体(きたい)に近(ちか)いふるまいをする条件(じょうけん)をそろえる必要(ひつよう)がある。

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詳しく

状態方程式(じょうたいほうていしき)から分子(ぶんし)量(りょう)を求(もと)める式(しき)

理想(りそう)気体(きたい)の状態方程式(じょうたいほうていしき)pV=nRTpV=nRTの物質(ぶっしつ)量(りょう)nnは、気体(きたい)の質量(しつりょう)mm〔g〕を分子(ぶんし)量(りょう)(モル質量(しつりょう)(新しいタブで開きます))MM〔g/mol〕で割(わ)ったn=mMn=\dfrac{m}{M}で表(あらわ)せる。これを代入(だいにゅう)するとpV=mMRTpV=\dfrac{m}{M}RTとなり、MMについて解(と)くとM=mRTpVM=\dfrac{mRT}{pV}という式(しき)が成(な)り立(た)つ。

つまり、気体(きたい)の質量(しつりょう)mm・圧力(あつりょく)pp・体積(たいせき)VV・絶対温度(ぜったいおんど)(新しいタブで開きます)TTの4つを測(はか)れば、分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)がどんな物質(ぶっしつ)か分(わ)からなくても分子(ぶんし)量(りょう)MMを計算(けいさん)できる。これが状態方程式(じょうたいほうていしき)による分子(ぶんし)量(りょう)の測定(そくてい)である。

測定(そくてい)するのは、常温(じょうおん)では液体(えきたい)でも加熱(かねつ)すれば気体(きたい)になる揮発(きはつ)性(せい)の液体(えきたい)が多(おお)い。少量(しょうりょう)の液体(えきたい)を体積(たいせき)の分(ぶん)かったフラスコに入(い)れ、沸点(ふってん)より十分(じゅうぶん)高(たか)い温度(おんど)の湯(ゆ)で加熱(かねつ)してすべて気体(きたい)にしたあと、フラスコ内(ない)の気体(きたい)の質量(しつりょう)・圧力(あつりょく)・温度(おんど)を測(はか)る。

揮発性液体の分子量を測る実験のしくみAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):未知(みち)の揮発(きはつ)性(せい)液体(えきたい)の分子(ぶんし)量(りょう)を求(もと)める

例題(れいだい):体積(たいせき)500mLのフラスコに揮発(きはつ)性(せい)の液体(えきたい)を少量(しょうりょう)入(い)れ、77℃(350K)の湯(ゆ)で加熱(かねつ)してフラスコ内(ない)を気体(きたい)で満(み)たした。大気圧(たいきあつ)(新しいタブで開きます)1.0×10⁵Paのもと、フラスコ内(ない)の気体(きたい)の質量(しつりょう)は1.5gだった。この物質(ぶっしつ)の分子(ぶんし)量(りょう)はいくらか(気体(きたい)定数(ていすう)R=8.3J/(mol・K)とする)。

式(しき)M=mRTpVM=\dfrac{mRT}{pV}に、m=1.5m=1.5g、R=8.3R=8.3、T=350T=350K、p=1.0×105p=1.0\times10^5Pa、V=5.0×10−4V=5.0\times10^{-4}m³を代入(だいにゅう)すると、M=1.5×8.3×3501.0×105×5.0×10−4M=\dfrac{1.5\times8.3\times350}{1.0\times10^5\times5.0\times10^{-4}}となる。

分子(ぶんし)を計算(けいさん)すると1.5×8.3×350=4357.51.5\times8.3\times350=4357.5、分母(ぶんぼ)は1.0×105×5.0×10−4=501.0\times10^5\times5.0\times10^{-4}=50なので、M=4357.550≒M=\dfrac{4357.5}{50}≒87g/molになる。これは分子(ぶんし)量(りょう)88の酢酸(さくさん)エチルに近(ちか)い値(あたい)であり、実際(じっさい)にもこの方法(ほうほう)で揮発(きはつ)性(せい)の液体(えきたい)の分子(ぶんし)量(りょう)を求(もと)める実験(じっけん)が行(おこな)われている。

M=mRT/(pV)に数値を当てはめて分子量を求めるAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜこの方法(ほうほう)で正(ただ)しく測(はか)れるのか

この方法(ほうほう)が成(な)り立(た)つのは、気体(きたい)が理想(りそう)気体(きたい)の状態方程式(じょうたいほうていしき)にほぼ従(したが)うという前提(ぜんてい)があるからだ。沸点(ふってん)に近(ちか)い温度(おんど)や高(たか)い圧力(あつりょく)では、分子(ぶんし)自身(じしん)の大(おお)きさや分子間力(ぶんしかんりょく)(新しいタブで開きます)の影響(えいきょう)(次(つぎ)のページで見(み)る実在気体(じつざいきたい)(新しいタブで開きます)のずれ)が大(おお)きくなり、計算(けいさん)した分子(ぶんし)量(りょう)が実際(じっさい)の値(あたい)から外(はず)れやすくなる。

そのため測定(そくてい)では、沸点(ふってん)より十分(じゅうぶん)高(たか)い温度(おんど)まで加熱(かねつ)して液体(えきたい)が完全(かんぜん)に気体(きたい)になったことを確(たし)かめ、圧力(あつりょく)もできるだけ大気圧(たいきあつ)程度(ていど)の低(ひく)い範囲(はんい)に保(たも)つのが望(のぞ)ましい。これにより、実在気体(じつざいきたい)を理想(りそう)気体(きたい)として扱(あつか)ってよい条件(じょうけん)に近(ちか)づける。

気体(きたい)の状態方程式(じょうたいほうていしき)そのもの(ボイルの法則(ほうそく)・シャルルの法則(ほうそく)とpV=nRT)は物理(ぶつり)の単元(たんげん)「気体(きたい)分子(ぶんし)の運動(うんどう)」で学(まな)んだ内容(ないよう)と同(おな)じものであり、ここではその式(しき)を分子(ぶんし)量(りょう)という未知(みち)の量(りょう)を求(もと)める道具(どうぐ)として使(つか)っている。

確認問題

問題 1 / 3体積(たいせき)300mLの丸(まる)底(そこ)フラスコに揮発(きはつ)性(せい)の液体(えきたい)を少量(しょうりょう)入(い)れ、100℃(373K)の湯(ゆ)で加熱(かねつ)してフラスコ内(ない)を気体(きたい)で満(み)たした。大気圧(たいきあつ)1.0×10⁵Paのもと、フラスコ内(ない)の気体(きたい)の質量(しつりょう)は0.62gだった。この物質(ぶっしつ)の分子(ぶんし)量(りょう)はいくらか(気体(きたい)定数(ていすう)R=8.3J/(mol・K)とする)。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/molar-mass-measurement-by-gas-equation/?from=print#quiz

  1. 体積(たいせき)300mLの丸(まる)底(そこ)フラスコに揮発(きはつ)性(せい)の液体(えきたい)を少量(しょうりょう)入(い)れ、100℃(373K)の湯(ゆ)で加熱(かねつ)してフラスコ内(ない)を気体(きたい)で満(み)たした。大気圧(たいきあつ)1.0×10⁵Paのもと、フラスコ内(ない)の気体(きたい)の質量(しつりょう)は0.62gだった。この物質(ぶっしつ)の分子(ぶんし)量(りょう)はいくらか(気体(きたい)定数(ていすう)R=8.3J/(mol・K)とする)。

    答え:____________

    正解:64
    M=mRT/(pV)=(0.62×8.3×373)/(1.0×10⁵×3.0×10⁻⁴)=1919.5/30≒64g/mol。

  2. 状態方程式(じょうたいほうていしき)による分子(ぶんし)量(りょう)の測定(そくてい)を正(ただ)しく行(おこな)うための条件(じょうけん)として最(もっと)も適切(てきせつ)なものはどれか。

    • ◯ フラスコの体積(たいせき)はできるだけ測(はか)らず、気体(きたい)の量(りょう)だけに注目(ちゅうもく)する
    • ◯ 液体(えきたい)をその沸点(ふってん)より十分(じゅうぶん)高(たか)い温度(おんど)まで加熱(かねつ)し、液体(えきたい)が残(のこ)っていないことを確(たし)かめる
    • ◯ 圧力(あつりょく)をできるだけ高(たか)くして、気体(きたい)を圧縮(あっしゅく)してから測(はか)る
    • ◯ できるだけ沸点(ふってん)に近(ちか)い低(ひく)い温度(おんど)で、ゆっくり気体(きたい)にする

    正解:液体をその沸点より十分高い温度まで加熱し、液体が残っていないことを確かめる
    液体(えきたい)が少(すこ)しでも残(のこ)っていると、フラスコ内(ない)の気体(きたい)の物質(ぶっしつ)量(りょう)が合(あ)わなくなる。沸点(ふってん)(新しいタブで開きます)より十分(じゅうぶん)高(たか)い温度(おんど)まで加熱(かねつ)して完全(かんぜん)に気体(きたい)にし、かつ圧力(あつりょく)も低(ひく)めに保(たも)つことで理想(りそう)気体(きたい)(新しいタブで開きます)に近(ちか)いふるまいに近(ちか)づける。

  3. この実験(じっけん)で、実在気体(じつざいきたい)ではなく理想(りそう)気体(きたい)の状態方程式(じょうたいほうていしき)pV=nRTを使(つか)って分子(ぶんし)量(りょう)を計算(けいさん)してよい理由(りゆう)として最(もっと)も適切(てきせつ)なものはどれか。

    • ◯ 分子(ぶんし)量(りょう)が大(おお)きい物質(ぶっしつ)ほど理想(りそう)気体(きたい)に近(ちか)づくから
    • ◯ すべての気体(きたい)は、温度(おんど)や圧力(あつりょく)に関係(かんけい)なくつねに理想(りそう)気体(きたい)として扱(あつか)えるから
    • ◯ 液体(えきたい)から気体(きたい)になった直後(ちょくご)は必(かなら)ず理想(りそう)気体(きたい)になるから
    • ◯ 測定(そくてい)の温度(おんど)が沸点(ふってん)より十分(じゅうぶん)高(たか)く、圧力(あつりょく)も低(ひく)いため、理想(りそう)気体(きたい)に近(ちか)いふるまいをするから

    正解:測定の温度が沸点より十分高く、圧力も低いため、理想気体に近いふるまいをするから
    すべての気体(きたい)がつねに理想(りそう)気体(きたい)なわけではない。高温(こうおん)・低圧(ていあつ)という条件(じょうけん)がそろうと、分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)自身(じしん)の体積(たいせき)や分子間力(ぶんしかんりょく)(新しいタブで開きます)の影響(えいきょう)が小(ちい)さくなり、実在気体(じつざいきたい)(新しいタブで開きます)でも理想(りそう)気体(きたい)の状態方程式(じょうたいほうていしき)に近(ちか)いふるまいをするようになる。

単元のポイント

  • M=mRT/(pV) 質量(しつりょう)m・圧力(あつりょく)p・体積(たいせき)V・絶対温度(ぜったいおんど)Tを測(はか)れば、状態方程式(じょうたいほうていしき)から分子(ぶんし)量(りょう)Mが求(もと)まる
  • 測定(そくてい)の手順(てじゅん) 少量(しょうりょう)の液体(えきたい)を体積(たいせき)の分(ぶん)かった容器(ようき)に入(い)れ、沸点(ふってん)より高(たか)い温度(おんど)で完全(かんぜん)に気体(きたい)にしてから質量(しつりょう)・圧力(あつりょく)・温度(おんど)を測(はか)る
  • 理想(りそう)気体(きたい)に近(ちか)づける条件(じょうけん) 沸点(ふってん)より十分(じゅうぶん)高(たか)い温度(おんど)・低(ひく)い圧力(あつりょく)にすることで、実在気体(じつざいきたい)を理想(りそう)気体(きたい)に近(ちか)いものとして扱(あつか)える
問題を解く
単元のポイント
  • M=mRT/(pV) 質量(しつりょう)m・圧力(あつりょく)p・体積(たいせき)V・絶対温度(ぜったいおんど)Tを測(はか)れば、状態方程式(じょうたいほうていしき)から分子(ぶんし)量(りょう)Mが求(もと)まる
  • 測定(そくてい)の手順(てじゅん) 少量(しょうりょう)の液体(えきたい)を体積(たいせき)の分(ぶん)かった容器(ようき)に入(い)れ、沸点(ふってん)より高(たか)い温度(おんど)で完全(かんぜん)に気体(きたい)にしてから質量(しつりょう)・圧力(あつりょく)・温度(おんど)を測(はか)る
  • 理想(りそう)気体(きたい)に近(ちか)づける条件(じょうけん) 沸点(ふってん)より十分(じゅうぶん)高(たか)い温度(おんど)・低(ひく)い圧力(あつりょく)にすることで、実在気体(じつざいきたい)を理想(りそう)気体(きたい)に近(ちか)いものとして扱(あつか)える