複素数の極形式と積・商
ゾウ先生積は角度を足し算、商は角度を引き算。回転のイメージと結びつけて覚えよう。
30秒でつかむ
- 複素数(新しいタブで開きます)z=a+biは、絶対値(新しいタブで開きます)rと偏角θを使ってz=r(cos(新しいタブで開きます)θ+i sinθ)の形に表せる。これを極形式という。
- 2つの複素数の積z1z2は、絶対値がr1r2倍、偏角がθ1+θ2になる。原点を中心にθ2回転し、r2倍に拡大する動きを表す。
- 商z1/z2は絶対値がr1/r2倍、偏角はθ1−θ2になる。iをかけることは原点のまわりに90°回転させることと同じだ。
詳しく
公式
複素数の絶対値を、実軸の正の方向から反時計回りに測った角を偏角とすると、、になる。
これを使うとと表せる。この表し方を極形式という。
2つの複素数、の積はになる。
積は、点を原点のまわりにだけ回転し、原点からの距離を倍した点になる。
商はになる。なので、zにiをかけることは原点のまわりに90°回転させることと同じだ。
例題
例題:を極形式で表し、zを2倍して90°回転した点の絶対値と偏角を求めよ。
zの絶対値は、偏角は45°なので、になる。
2倍して90°回転するのは、絶対値2・偏角90°の複素数をかけることと同じだ。積の絶対値はになる。
偏角はになる。
なぜそうなるか
積の絶対値が、偏角がになる理由を、三角関数の加法定理(新しいタブで開きます)で確かめよう。
を展開する。
実部は、虚部はになる。
加法定理より、これはに等しい。だから積の絶対値は、偏角はになる。
商が絶対値、偏角になるのも、積の逆の操作として同じように確かめられる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/math/complex-polar-form/?from=print#quiz
z=√3+iの絶対値を求めよ。
答え:____________
正解:2
絶対値(新しいタブで開きます)はr=√(a²+b²)で求まる。r=√((√3)²+1²)=√4=2。z=√3+iの偏角を求めよ(0°以上360°未満)。
答え:____________
正解:30°
a=√3、b=1なのでtan(新しいタブで開きます)θ=1/√3。実軸(新しいタブで開きます)から反時計回りに30°の位置にある。絶対値2・偏角40°のz1と、絶対値3・偏角20°のz2がある。積z1z2の偏角を求めよ。
答え:____________
正解:60°
積の偏角はθ1+θ2になる。40°+20°=60°。複素数zにiをかけることは、何をすることと同じか。
- ◯ 原点のまわりに90°回転させる
- ◯ 絶対値を2倍にする
- ◯ 共役複素数にする
- ◯ 実部と虚部を入れ替える
正解:原点のまわりに90°回転させる
iは絶対値1・偏角90°の複素数(新しいタブで開きます)なので、iをかけると偏角が90°増える。つまり原点のまわりに90°回転する。
単元のポイント
- 極形式 z=r(cosθ+i sinθ)。rは絶対値、θは偏角
- 偏角 実軸の正の方向から測った角θ(反時計回りが正)
- 積の図形的な意味 z1z2は原点中心にθ2回転し、r2倍に拡大した点