本文へ移動

重力(じゅうりょく)と弾性力(だんせいりょく)による位置(いち)エネルギー

カワウソ先生位置(いち)エネルギーの値(あたい)は、基準(きじゅん)面(めん)をどこに取(と)るかで変(か)わる。でも、2点(てん)の位置(いち)エネルギーの差(さ)(=保存力(ほぞんりょく)がする仕事(しごと))は、基準(きじゅん)面(めん)を変(か)えても同(おな)じになるよ。

30秒でつかむ

  1. 基準(きじゅん)(新しいタブで開きます)面(めん)から高(たか)さhにある質量(しつりょう)mの物体(ぶったい)がもつ重力(じゅうりょく)による位置(いち)エネルギーは、U=mgh(gは重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)(新しいタブで開きます))で求(もと)める。基準(きじゅん)面(めん)のとり方(かた)によって、同(おな)じ物体(ぶったい)でもUの値(あたい)は変(か)わる。
  2. ばね定数(ていすう)kのばねが自然(しぜん)の長(なが)さからxだけ伸(の)び縮(ちぢ)みしたとき、ばね(弾性力(だんせいりょく))による位置(いち)エネルギー(新しいタブで開きます)は、U=½kx²で求(もと)める。
  3. 重力(じゅうりょく)や弾性力(だんせいりょく)のように、する仕事(しごと)(新しいタブで開きます)が移動(いどう)の経路(けいろ)によらず、始点(してん)と終点(しゅうてん)の位置(いち)だけで決(き)まる力(ちから)を保存力(ほぞんりょく)という。保存力(ほぞんりょく)がする仕事(しごと)Wは、位置(いち)エネルギーの変化(へんか)量(りょう)を使(つか)ってW=−ΔUと表(あらわ)せる。

詳しく

重力(じゅうりょく)と弾性力(だんせいりょく)による位置(いち)エネルギー

基準(きじゅん)面(めん)から高(たか)さhhにある質量(しつりょう)mmの物体(ぶったい)は、落下(らっか)すればほかの物体(ぶったい)を動(うご)かせる。この物体(ぶったい)がもつ重力(じゅうりょく)による位置(いち)エネルギーはU=mghU=mgh(ggは重力(じゅうりょく)加速度(かそくど))で求(もと)める。基準(きじゅん)面(めん)(U=0U=0の面(めん))はどこにとってもよく、とり方(かた)によってUUの値(あたい)は変(か)わる。

ばね定数(ていすう)kkのばねが自然(しぜん)の長(なが)さからxxだけ伸(の)びる、または縮(ちぢ)むと、ばねは元(もと)に戻(もど)ろうとする弾性力(だんせいりょく)をもつ。このときの弾性力(だんせいりょく)による位置(いち)エネルギー(弾性(だんせい)エネルギー(新しいタブで開きます))はU=12kx2U=\dfrac12kx^2で求(もと)める。

重力(じゅうりょく)や弾性力(だんせいりょく)のように、する仕事(しごと)が移動(いどう)の経路(けいろ)によらず、始点(してん)と終点(しゅうてん)の位置(いち)だけで決(き)まる力(ちから)を保存力(ほぞんりょく)という。保存力(ほぞんりょく)がする仕事(しごと)WWは、位置(いち)エネルギーの変化(へんか)量(りょう)ΔU\Delta Uを使(つか)ってW=−ΔUW=-\Delta Uと表(あらわ)せる(物体(ぶったい)が下(さ)がってUUが減(へ)れば、重力(じゅうりょく)は正(せい)の仕事(しごと)をする)。

重力による位置エネルギーU=mgh(4.0kg・2.0m)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例題(れいだい):位置(いち)エネルギーの計算(けいさん)

例題(れいだい)1:質量(しつりょう)4.0kgの物体(ぶったい)が基準(きじゅん)面(めん)から2.0mの高(たか)さにある。重力(じゅうりょく)による位置(いち)エネルギーは4.0×9.8×2.0=4.0\times9.8\times2.0=78.4J。

例題(れいだい)2:ばね定数(ていすう)150N/mのばねを自然(しぜん)の長(なが)さから0.40m縮(ちぢ)めた。弾性力(だんせいりょく)による位置(いち)エネルギーは12×150×0.402=\dfrac12\times150\times0.40^2=12J。

例題(れいだい)3:質量(しつりょう)1.0kgの物体(ぶったい)が高(たか)さ3.0mから基準(きじゅん)面(めん)まで落下(らっか)する間(あいだ)、重力(じゅうりょく)がする仕事(しごと)はW=−ΔU=−(0−1.0×9.8×3.0)=W=-\Delta U=-(0-1.0\times9.8\times3.0)=29.4J。位置(いち)エネルギーが29.4J減(へ)った分(ぶん)、重力(じゅうりょく)が29.4Jの正(せい)の仕事(しごと)をしたことになる。

弾性力による位置エネルギーU=½kx²(150N/m・0.40m)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ基準(きじゅん)面(めん)を変(か)えても矛盾(むじゅん)しないのか

位置(いち)エネルギーの値(あたい)そのものは基準(きじゅん)面(めん)のとり方(かた)で変(か)わるが、2点(てん)の位置(いち)エネルギーの差(さ)は変(か)わらない。物体(ぶったい)が高(たか)さh1h_1からh2h_2まで下(さ)がるとき、どこを基準(きじゅん)面(めん)にしても、位置(いち)エネルギーの減少(げんしょう)量(りょう)はmg(h1−h2)mg(h_1-h_2)で同(おな)じになる。だから、仕事(しごと)や運動(うんどう)エネルギーの変化(へんか)を求(もと)めるときは、基準(きじゅん)面(めん)のとり方(かた)に関係(かんけい)なく同(おな)じ答(こた)えになる。

ばねによる位置(いち)エネルギーは、伸(の)びでも縮(ちぢ)みでも同(おな)じx2x^2で表(あらわ)される。xxの符号(ふごう)に関係(かんけい)なくx2x^2は正(せい)になるため、ばねを伸(の)ばしても縮(ちぢ)めても位置(いち)エネルギーは増(ふ)える一方(いっぽう)だ。

摩擦力(まさつりょく)(新しいタブで開きます)は位置(いち)エネルギーをもたない。摩擦力(まさつりょく)がする仕事(しごと)は動(うご)く経路(けいろ)の長(なが)さによって変(か)わってしまうため、始点(してん)と終点(しゅうてん)の位置(いち)だけでは決(き)まらない。これが、摩擦力(まさつりょく)を保存力(ほぞんりょく)に含(ふく)めない理由(りゆう)である。

確認問題

問題 1 / 4質量(しつりょう)5.0kgの物体(ぶったい)が基準(きじゅん)面(めん)から3.0mの高(たか)さにある。重力(じゅうりょく)による位置(いち)エネルギーは何(なん)Jか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²とする。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/gravitational-and-elastic-potential-energy/?from=print#quiz

  1. 質量(しつりょう)5.0kgの物体(ぶったい)が基準(きじゅん)面(めん)から3.0mの高(たか)さにある。重力(じゅうりょく)による位置(いち)エネルギーは何(なん)Jか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²とする。

    答え:____________

    正解:147
    U=mgh=5.0×9.8×3.0=147J。

  2. ばね定数(ていすう)200N/mのばねを、自然(しぜん)の長(なが)さから0.30m伸(の)ばした。弾性力(だんせいりょく)による位置(いち)エネルギーは何(なん)Jか。

    答え:____________

    正解:9
    U=½kx²=½×200×0.30²=9.0J。

  3. 重力(じゅうりょく)による位置(いち)エネルギーの基準(きじゅん)面(めん)を、物体(ぶったい)のある位置(いち)より高(たか)くとると、位置(いち)エネルギーの値(あたい)はどうなるか。

    • ◯ つねに正(せい)になる
    • ◯ 負(ふ)になる
    • ◯ 変(か)わらない
    • ◯ 0になる

    正解:負になる
    基準(きじゅん)(新しいタブで開きます)面(めん)を高(たか)くとると高(たか)さhが負(ふ)になるため、U=mghは負(ふ)の値(あたい)になる。基準(きじゅん)面(めん)のとり方(かた)によって位置(いち)エネルギー(新しいタブで開きます)の値(あたい)は変(か)わる。

  4. 質量(しつりょう)2.0kgの物体(ぶったい)が高(たか)さ5.0mから基準(きじゅん)面(めん)まで落下(らっか)する間(あいだ)に、重力(じゅうりょく)がする仕事(しごと)は何(なん)Jか。重力(じゅうりょく)加速度(かそくど)を9.8m/s²とする。

    答え:____________

    正解:98
    保存力(ほぞんりょく)がする仕事(しごと)(新しいタブで開きます)はW=−ΔU。位置(いち)エネルギーは2.0×9.8×5.0=98J減(へ)るので、重力(じゅうりょく)がする仕事(しごと)は98J。

単元のポイント

  • 重力(じゅうりょく)による位置(いち)エネルギー U=mgh(hは基準(きじゅん)面(めん)からの高(たか)さ)
  • 弾性力(だんせいりょく)による位置(いち)エネルギー U=½kx²(xは自然(しぜん)の長(なが)さからの伸(の)び・縮(ちぢ)み)
  • 保存力(ほぞんりょく) 仕事(しごと)が経路(けいろ)によらず、始点(してん)と終点(しゅうてん)の位置(いち)だけで決(き)まる力(ちから)(重力(じゅうりょく)・弾性力(だんせいりょく)など)
  • 保存力(ほぞんりょく)がする仕事(しごと) W=−ΔU(位置(いち)エネルギーの減(へ)った分(ぶん))
問題を解く
単元のポイント
  • 重力(じゅうりょく)による位置(いち)エネルギー U=mgh(hは基準(きじゅん)面(めん)からの高(たか)さ)
  • 弾性力(だんせいりょく)による位置(いち)エネルギー U=½kx²(xは自然(しぜん)の長(なが)さからの伸(の)び・縮(ちぢ)み)
  • 保存力(ほぞんりょく) 仕事(しごと)が経路(けいろ)によらず、始点(してん)と終点(しゅうてん)の位置(いち)だけで決(き)まる力(ちから)(重力(じゅうりょく)・弾性力(だんせいりょく)など)
  • 保存力(ほぞんりょく)がする仕事(しごと) W=−ΔU(位置(いち)エネルギーの減(へ)った分(ぶん))