
水平投射
カンガルー先生水平投射は、横は等速、縦は自由落下。落ちる時間は高さだけで決まって、投げる速さには関係しないよ。
30秒でつかむ
- 水平投射では、水平方向は初速度(新しいタブで開きます)v₀の等速直線運動(新しいタブで開きます)、鉛直方向は初速度0・加速度(新しいタブで開きます)gの自由落下(新しいタブで開きます)になる。
- 投げ出してからt秒後の位置は x=v₀t、y=½gt²(鉛直下向きを正)、速度の成分(新しいタブで開きます)は vx=v₀、vy=gt。
- 地面に着くまでの時間は高さhだけで決まり t=√(2h/g)。同じ高さから静かに落とした物体と同時に着地する。
詳しく
水平方向と鉛直方向に分ける
高いところから物体を水平に投げ出す運動を水平投射という。投げ出した点を原点にとり、水平方向にx軸、鉛直下向きにy軸をとる。ここでは空気の抵抗は考えない。
水平方向には力が働かないので、物体は初速度のまま等速直線運動をする。鉛直方向には重力だけが働き、初速度0・加速度の自由落下と同じ運動になる。
そのため、秒後の位置は、、速度の成分は、と表せる。2つの式からを消すととなり、軌道は放物線を描く。
例題:落下時間・水平距離・着地の速さ
例題1:高さ19.6mのがけの上から、小球を水平に5.0m/sで投げ出した。落下時間はより2.0s。水平に進む距離は10m。
例題2:例題1で地面に着く直前の速度は、m/s、m/s。速さは20m/sで、真下に近い向きになる。
例題3:高さ4.9mの台から水平に転がり出た球が、台の真下から6.0m離れた床に落ちた。落下時間はsなので、転がり出たときの速さは6.0m/s。
投げた球と落とした球が同時に着くのはなぜか
同じ高さから、一方の球を水平に投げ出し、もう一方を同時に静かに落とすと、2つの球は同時に床に着く。鉛直方向の運動はどちらも初速度0の自由落下で、水平方向の速さは鉛直方向の運動に影響しないからである。
落下時間は高さだけで決まる。投げ出す速さを2倍にしても落下時間は変わらず、水平に進む距離が2倍になる。
一定の時間ごとに写した写真で比べると、水平投射された球は、横には等しい間隔で進み、高さはいつも静かに落とした球とそろう。運動を2つの向きに分けて調べてよいことが、この並び方からわかる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/horizontal-projection/?from=print#quiz
高さ44.1mのがけの上から、小球を水平に投げ出した。小球が地面に着くまでの時間は何sか。重力加速度を9.8m/s²とし、空気の抵抗は考えない。
答え:____________
正解:3.0
鉛直方向は自由落下(新しいタブで開きます)なので、44.1=½×9.8×t²より t²=9.0、t=3.0s。投げ出す速さには関係しない。高さ4.9mの台から、小球を水平に8.0m/sで投げ出した。台の真下の点から何m離れた床に落ちるか。重力加速度を9.8m/s²とする。
答え:____________
正解:8.0
落下時間は4.9=½×9.8×t²より t=1.0s。水平方向は等速なので、x=8.0×1.0=8.0m。高さ19.6mの位置から、小球を水平に3.0m/sで投げ出した。地面に着く直前の、速度の鉛直成分の大きさは何m/sか。重力加速度を9.8m/s²とする。
答え:____________
正解:19.6
落下時間は19.6=½×9.8×t²より t=2.0s。鉛直成分は vy=gt=9.8×2.0=19.6m/s(水平成分の3.0m/sとは別に求める)。同じ高さから水平に投げ出す速さを2倍にすると、地面に着くまでの時間はどうなるか。空気の抵抗は考えない。
- ◯ 2倍になる
- ◯ 変わらない
- ◯ 半分になる
- ◯ 4倍になる
正解:変わらない
落下時間は鉛直方向の自由落下だけで決まり、t=√(2h/g)。水平の速さを変えても変わらず、水平に進む距離が2倍になる。
単元のポイント
- 水平方向 等速直線運動 x=v₀t、vx=v₀
- 鉛直方向 自由落下 y=½gt²、vy=gt
- 落下時間 t=√(2h/g)(高さだけで決まる)
- 軌道 放物線 y=gx²/(2v₀²)