
単原子分子の内部エネルギー
カンガルー先生理想気体の内部エネルギーは、分子の運動エネルギーを全部たしたもの。だから温度だけで決まるんだ。
30秒でつかむ
- 理想気体(新しいタブで開きます)は分子間力(新しいタブで開きます)を無視できるので、内部エネルギー(新しいタブで開きます)は分子(新しいタブで開きます)の運動エネルギー(新しいタブで開きます)の総和になる。
- ヘリウムやアルゴンのような単原子分子の理想気体では、内部エネルギーはU=(3/2)nRTである。
- 内部エネルギーは物質量と絶対温度(新しいタブで開きます)だけで決まり、温度が変わらなければ体積や圧力が変わっても変化しない。
詳しく
内部エネルギーは絶対温度に比例する
物体をつくる分子の運動エネルギーと、分子どうしの位置エネルギーの和を内部エネルギーという。理想気体では分子間力を考えないので、位置エネルギーはなく、内部エネルギーは分子の運動エネルギーの総和になる。
ヘリウム・ネオン・アルゴンのように、原子1個で分子になっているものを単原子分子という。物質量〔mol〕の単原子分子の理想気体の内部エネルギーは、と表せる。
内部エネルギーは絶対温度に比例し、物質量と温度だけで決まる。温度が変われば、内部エネルギーはだけ変わり、温度が変わらなければになる。
例題:ヘリウムの内部エネルギーとその増加
例題1:ヘリウム2.0molが300Kのとき、J/(mol・K)としてを計算すると、内部エネルギーは7470J(約7.5×10³J)になる。
例題2:このヘリウムを400Kまで温めると、Kなのでより、内部エネルギーは2490J増える。
例題3:同じヘリウムを、温度を300Kに保ったまま体積を2倍に広げた。温度が同じなので、内部エネルギーの変化は0J。体積が変わっても、理想気体の内部エネルギーは変わらない。
なぜU=(3/2)nRTになるのか
気体分子の運動と圧力(新しいタブで開きます)で見たとおり、分子1個の平均の運動エネルギーはで表せた。単原子分子は、全体が飛び回る運動のエネルギーしかもたないので、これがそのまま分子1個分のエネルギーとなる。
molの気体に含まれる分子は個。全部をたし合わせるとで、を使うとになる。
窒素や酸素(新しいタブで開きます)のような二原子分子は、飛び回る運動に加えて回転の運動のエネルギーももつ。そのため、同じ温度・同じ物質量でも、内部エネルギーは単原子分子より大きくなる(常温では約)。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/internal-energy-of-monatomic-ideal-gas/?from=print#quiz
1.0molの単原子分子理想気体が温度400Kのとき、内部エネルギーは何Jか。気体定数をR=8.3J/(mol・K)とする。
答え:____________
正解:4980
単原子分子理想気体の内部エネルギー(新しいタブで開きます)はU=(3/2)nRT。U=1.5×1.0×8.3×400=4980J。3.0molの単原子分子理想気体の温度を300Kから400Kに上げた。内部エネルギーの増加は何Jか。気体定数をR=8.3J/(mol・K)とする。
答え:____________
正解:3735
ΔU=(3/2)nRΔT。温度の変化はΔT=400−300=100K。ΔU=1.5×3.0×8.3×100=3735J。単原子分子理想気体を、温度を一定に保ったまま体積が2倍になるまで膨張させた。内部エネルギーはどうなるか。
- ◯ 2倍になる
- ◯ 4倍になる
- ◯ 変わらない
- ◯ 1/2倍になる
正解:変わらない
理想気体(新しいタブで開きます)の内部エネルギーU=(3/2)nRTは物質量と絶対温度(新しいタブで開きます)だけで決まり、体積や圧力にはよらない。温度が一定なら内部エネルギーは変わらない。一定量の理想気体の内部エネルギーを決めるものはどれか。
- ◯ 容器の形
- ◯ 体積だけ
- ◯ 圧力だけ
- ◯ 絶対温度
正解:絶対温度
理想気体は分子間力(新しいタブで開きます)を無視できるので、分子(新しいタブで開きます)どうしの位置エネルギー(新しいタブで開きます)がない。内部エネルギーは分子の運動エネルギーの和で、絶対温度に比例する。
単元のポイント
- 単原子分子 原子1個で分子になっているもの(ヘリウム・ネオン・アルゴンなど)
- 理想気体の内部エネルギー 分子の運動エネルギーの総和(分子どうしの位置エネルギーはない)
- 単原子分子理想気体の内部エネルギー U=(3/2)nRT(絶対温度に比例)
- 内部エネルギーの変化 ΔU=(3/2)nRΔT(温度が変わらなければ0)