本文へ移動

ローレンツ力(りょく)と円運動(えんうんどう)

カンガルー先生磁場(じば)に垂直(すいちょく)な速度(そくど)成分(せいぶん)だけが円運動(えんうんどう)をつくる。平行(へいこう)な成分(せいぶん)はそのまま素通(すどお)りするから、合(あ)わせるとらせんになるよ。

30秒でつかむ

  1. 磁場(じば)B中(ちゅう)を速(はや)さvで動(うご)く電気(でんき)量(りょう)(新しいタブで開きます)qの粒子(りゅうし)は、f=qvBsinθのローレンツ力(りょく)を受(う)ける。
  2. 磁場(じば)に垂直(すいちょく)に入射(にゅうしゃ)すると、半径(はんけい)r=mv/qB、周期(しゅうき)(新しいタブで開きます)T=2πm/qBの等速(とうそく)円運動(えんうんどう)(新しいタブで開きます)をする。
  3. 磁場(じば)に対(たい)して斜(なな)めに入射(にゅうしゃ)すると、円運動(えんうんどう)と等速(とうそく)直線(ちょくせん)運動(うんどう)(新しいタブで開きます)が合(あ)わさったらせん運動(うんどう)になる。

ChatGPT に解説してもらう(新しいタブで開きます)

詳しく

ローレンツ力(りょく)と等速(とうそく)円運動(えんうんどう)・らせん運動(うんどう)

磁束密度(じそくみつど)(新しいタブで開きます)BBの磁場(じば)の中(なか)を、電気(でんき)量(りょう)qqの荷電(かでん)粒子(りゅうし)が磁場(じば)と角(かく)θ\thetaをなす向(む)きに速(はや)さvvで動(うご)くとき、粒子(りゅうし)が磁場(じば)から受(う)ける力(ちから)(ローレンツ力(りょく))の大(おお)きさはf=qvBsin⁡θf=qvB\sin\thetaである。

力(ちから)の向(む)きは、正(せい)の電荷(でんか)の運動(うんどう)の向(む)きを電流(でんりゅう)の向(む)きとみなし、フレミングの左手(ひだりて)の法則(ほうそく)(新しいタブで開きます)と同(おな)じ指(ゆび)の形(かたち)(中指(なかゆび):速度(そくど)(新しいタブで開きます)の向(む)き、人差(ひとさ)し指(ゆび):磁場(じば)の向(む)き、親指(おやゆび):力(ちから)の向(む)き)で求(もと)められる。負(ふ)の電荷(でんか)では力(ちから)の向(む)きが逆(ぎゃく)になる。

速度(そくど)が磁場(じば)に垂直(すいちょく)(θ=90°\theta=90°)なとき、ローレンツ力(りょく)はつねに運動(うんどう)方向(ほうこう)と垂直(すいちょく)にはたらくので、粒子(りゅうし)は等速(とうそく)円運動(えんうんどう)を行(おこな)う。向心力(こうしんりょく)の式(しき)qvB=mv2rqvB=\dfrac{mv^2}{r}より、円運動(えんうんどう)の半径(はんけい)はr=mvqBr=\dfrac{mv}{qB}、周期(しゅうき)はT=2πmqBT=\dfrac{2\pi m}{qB}となり、周期(しゅうき)は速(はや)さvvによらず一定(いってい)である。

速度(そくど)が磁場(じば)に対(たい)して斜(なな)めのときは、磁場(じば)に平行(へいこう)な速度(そくど)成分(せいぶん)は力(ちから)を受(う)けずそのまま等速(とうそく)で進(すす)み、磁場(じば)に垂直(すいちょく)な成分(せいぶん)だけが円運動(えんうんどう)をする。この2つが合(あ)わさって、粒子(りゅうし)はらせん運動(うんどう)をする。

ローレンツ力f=qvBの向き(左手の法則と同じ指の形)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例題(れいだい):円運動(えんうんどう)の半径(はんけい)と周期(しゅうき)

例題(れいだい)1:質量(しつりょう)1.0×10⁻²kg、電気(でんき)量(りょう)1.0×10⁻¹Cの荷電(かでん)粒子(りゅうし)が、磁束密度(じそくみつど)1.0Tの磁場(じば)に垂直(すいちょく)に速(はや)さ2.0×10¹m/sで入射(にゅうしゃ)したときの円運動(えんうんどう)の半径(はんけい)はr=mvqB=1.0×10−2×2.0×1011.0×10−1×1.0=r=\dfrac{mv}{qB}=\dfrac{1.0\times10^{-2}\times2.0\times10^{1}}{1.0\times10^{-1}\times1.0}=2.0m。

例題(れいだい)2:同(おな)じ粒子(りゅうし)が磁場中(じばちゅう)で等速(とうそく)円運動(えんうんどう)するときの周期(しゅうき)はT=2πmqB=2π×1.0×10−21.0×10−1×1.0≒T=\dfrac{2\pi m}{qB}=\dfrac{2\pi\times1.0\times10^{-2}}{1.0\times10^{-1}\times1.0}≒0.628s(π≈3.14)。速(はや)さによらず一定(いってい)である。

同(おな)じ粒子(りゅうし)が磁場(じば)に垂直(すいちょく)ではなく斜(なな)めに入射(にゅうしゃ)した場合(ばあい)は、この例題(れいだい)1・2と同(おな)じ半径(はんけい)・周期(しゅうき)の円運動(えんうんどう)に、磁場(じば)に沿(そ)った等速(とうそく)直線(ちょくせん)運動(うんどう)が重(かさ)なるので、軌跡(きせき)は円(えん)ではなくらせんになる。

等速円運動(垂直入射)とらせん運動(斜め入射)Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜサイクロトロンやオーロラに利用(りよう)されるのか

周期(しゅうき)Tが速(はや)さvによらず一定(いってい)という性質(せいしつ)は、サイクロトロン(荷電(かでん)粒子(りゅうし)を加速(かそく)する装置(そうち))で利用(りよう)される。磁場中(じばちゅう)を円運動(えんうんどう)する粒子(りゅうし)に、その周期(しゅうき)に合(あ)わせた一定(いってい)の周波数(しゅうはすう)の電場(でんば)を加(くわ)えるだけで、速(はや)さが増(ま)しても同(おな)じタイミングで加速(かそく)を続(つづ)けられる。

太陽(たいよう)から届(とど)く電気(でんき)を帯(お)びた粒子(りゅうし)(太陽風(たいようふう))は、地球(ちきゅう)の磁場(じば)(地磁気(ちじき))に対(たい)して斜(なな)めに入(はい)ってくることが多(おお)く、らせん運動(うんどう)をしながら北極(ほっきょく)や南極(なんきょく)付近(ふきん)の磁力線(じりょくせん)(新しいタブで開きます)に沿(そ)って降(お)りてくる。これが大気(たいき)の粒子(りゅうし)と衝突(しょうとつ)して光(ひか)る現象(げんしょう)がオーロラだ。

確認問題

問題 1 / 4磁束密度(じそくみつど)Bを2倍(ばい)にすると、円運動(えんうんどう)の半径(はんけい)rは何倍(なんばい)になるか(速(はや)さv・電気(でんき)量(りょう)q・質量(しつりょう)mは変(か)えない)。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/lorentz-force-and-circular-motion/?from=print#quiz

  1. 磁束密度(じそくみつど)Bを2倍(ばい)にすると、円運動(えんうんどう)の半径(はんけい)rは何倍(なんばい)になるか(速(はや)さv・電気(でんき)量(りょう)q・質量(しつりょう)mは変(か)えない)。

    答え:____________

    正解:0.5
    r=mv/(qB)はBに反比例(はんぴれい)するので、Bを2倍(ばい)にするとrは1/2倍(ばい)になる。

  2. 質量(しつりょう)2.0×10⁻²kg、電気(でんき)量(りょう)2.0×10⁻¹Cの荷電(かでん)粒子(りゅうし)が、磁束密度(じそくみつど)2.0Tの磁場(じば)に垂直(すいちょく)に入射(にゅうしゃ)して等速(とうそく)円運動(えんうんどう)するとき、周期(しゅうき)は何(なん)sか(π≈3.14とする)。

    答え:____________

    正解:0.314
    T=2πm/(qB)なので、T=2×3.14×2.0×10⁻²÷(2.0×10⁻¹×2.0)=0.314s。速(はや)さによらず一定(いってい)。

  3. 磁場(じば)に垂直(すいちょく)に入射(にゅうしゃ)した正電荷(せいでんか)が等速(とうそく)円運動(えんうんどう)をする理由(りゆう)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ ローレンツ力(りょく)が運動(うんどう)方向(ほうこう)と同(おな)じ向(む)きにはたらくから
    • ◯ ローレンツ力(りょく)が常(つね)に運動(うんどう)方向(ほうこう)と垂直(すいちょく)にはたらくから
    • ◯ 電荷(でんか)が磁場(じば)から力(ちから)を受(う)けないから
    • ◯ 磁場中(じばちゅう)では重力(じゅうりょく)だけがはたらくから

    正解:ローレンツ力が常に運動方向と垂直にはたらくから
    ローレンツ力(りょく)は常(つね)に速度(そくど)(新しいタブで開きます)と垂直(すいちょく)にはたらく向心力(こうしんりょく)(新しいタブで開きます)になるので、速(はや)さを変(か)えずに向(む)きだけを変(か)える等速(とうそく)円運動(えんうんどう)になる。

  4. 磁場(じば)に対(たい)して斜(なな)めに入射(にゅうしゃ)した荷電(かでん)粒子(りゅうし)が描(えが)く運動(うんどう)はどれか。

    • ◯ らせん運動(うんどう)
    • ◯ 等速(とうそく)直線(ちょくせん)運動(うんどう)
    • ◯ 放物運動(ほうぶつうんどう)
    • ◯ 等速(とうそく)円運動(えんうんどう)

    正解:らせん運動
    磁場(じば)に平行(へいこう)な速度(そくど)成分(せいぶん)はそのまま等速(とうそく)で進(すす)み、垂直(すいちょく)な成分(せいぶん)は円運動(えんうんどう)をするので、2つが合(あ)わさってらせん運動(うんどう)になる。

単元のポイント

  • f=qvBsinθ 荷電(かでん)粒子(りゅうし)が磁場(じば)から受(う)ける力(ちから)の大(おお)きさ(θは速度(そくど)と磁場(じば)のなす角(かく))
  • 力(ちから)の向(む)き 正電荷(せいでんか)は電流(でんりゅう)とみなしてフレミングの左手(ひだりて)の法則(ほうそく)。負電荷(ふでんか)は逆(ぎゃく)向(む)き
  • r=mv/(qB) 磁場(じば)に垂直(すいちょく)な等速(とうそく)円運動(えんうんどう)の半径(はんけい)
  • T=2πm/(qB) 円運動(えんうんどう)の周期(しゅうき)。速(はや)さvによらず一定(いってい)
問題を解く
単元のポイント
  • f=qvBsinθ 荷電(かでん)粒子(りゅうし)が磁場(じば)から受(う)ける力(ちから)の大(おお)きさ(θは速度(そくど)と磁場(じば)のなす角(かく))
  • 力(ちから)の向(む)き 正電荷(せいでんか)は電流(でんりゅう)とみなしてフレミングの左手(ひだりて)の法則(ほうそく)。負電荷(ふでんか)は逆(ぎゃく)向(む)き
  • r=mv/(qB) 磁場(じば)に垂直(すいちょく)な等速(とうそく)円運動(えんうんどう)の半径(はんけい)
  • T=2πm/(qB) 円運動(えんうんどう)の周期(しゅうき)。速(はや)さvによらず一定(いってい)