
等速円運動と向心力
カンガルー先生速さが一定でも、速度の向きが変わり続けるから加速度がある。その加速度は、いつも円の中心を向いているよ。
30秒でつかむ
- 半径rの円周上を一定の速さvで回る運動を等速円運動という。1秒あたりに回る角(ラジアン)を角速度ωといい、v=rωの関係がある。
- 1周にかかる時間を周期(新しいタブで開きます)Tといい、T=2πr/v=2π/ω。1秒あたりの回転数nは周期の逆数で、n=1/Tとなる。
- 等速円運動の加速度(新しいタブで開きます)は円の中心を向き、大きさはa=rω²=v²/r。この加速度を生む中心向きの力を向心力といい、F=mrω²=mv²/rで求める。
詳しく
等速円運動の表し方
半径の円周上を、一定の速さで回る運動を等速円運動という。中心から見た回転の角が1秒あたりに増える量を角速度(単位rad/s)という。時間の間に回る角はで、その間に進む弧の長さはなので、速さとの間にの関係が成り立つ。
円を1周する時間を周期という。1周の長さはだから、と表せる。1秒あたりの回転数は周期の逆数で、(単位は回/s)として求める。
速さが一定でも、速度(新しいタブで開きます)の向きは円の接線方向に変わり続けるので、物体は加速度をもつ。この向心加速度は円の中心を向き、大きさはと表せる。質量の物体にこの加速度を生じさせる中心向きの合力(新しいタブで開きます)を向心力といい、運動方程式(新しいタブで開きます)からと求められる。
例題:ひもで回す小球
例題1:質量0.20kgの小球が、半径0.40mの円周上を角速度5.0rad/sで等速円運動している。速さは2.0m/s、周期は1.3sになる。
例題2:同じ小球の向心加速度は10m/s²。向心力は2.0Nで、ひもの張力がこの向心力の役目をはたしている。
例題3:半径を変えずに速さを2倍にすると、より向心力は4倍の8.0Nが必要になる。ひもが切れると向心力がなくなり、小球はその瞬間の速度の向き(接線方向)へ飛んでいく。
なぜ加速度は中心を向くのか
短い時間の間に、物体は中心から見て角だけ回る。速度も同じ角だけ向きを変えるので、前後の速度の矢印を始点をそろえて並べると、2辺の長さがで頂角がの細い二等辺三角形ができる。
が十分に小さいとき、速度の変化の大きさは弧の長さとほぼ同じになり、その向きは速度に垂直で、円の中心を向く。加速度の大きさはで、を入れるとが得られる。
向心力は、重力や張力、摩擦力(新しいタブで開きます)とは別の新しい力ではなく、円運動をさせている力の合力の呼び名だ。ひもで回すおもりなら張力が、地球のまわりを回る人工衛星なら万有引力(新しいタブで開きます)が、向心力の役目をはたしている。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/uniform-circular-motion/?from=print#quiz
半径0.50mの円周上を、角速度4.0rad/sで等速円運動する物体の速さは何m/sか。
答え:____________
正解:2
速さと角速度の関係はv=rω。v=0.50×4.0=2.0m/s。角速度π rad/s(1秒に半周)で等速円運動する物体の周期は何秒か。
答え:____________
正解:2
周期(新しいタブで開きます)はT=2π/ω。T=2π÷π=2.0s。1秒で半周するので、1周には2秒かかる。質量0.50kgの物体が、半径0.20mの円周上を角速度10rad/sで等速円運動している。向心力の大きさは何Nか。
答え:____________
正解:10
向心力はF=mrω²。F=0.50×0.20×10²=10N。等速円運動をしている物体の加速度の向きとして正しいものはどれか。
- ◯ 円の中心向き
- ◯ 速さが一定なので加速度は0
- ◯ 速度と同じ接線方向
- ◯ 円の外向き
正解:円の中心向き
速さは一定でも速度(新しいタブで開きます)の向きが変わり続けるので加速度(新しいタブで開きます)があり、その向きはつねに円の中心を向く(向心加速度)。
単元のポイント
- 角速度 ω=v/r(単位はrad/s)
- 周期と回転数 T=2π/ω・n=1/T
- 向心加速度 a=rω²=v²/r(円の中心向き)
- 向心力 F=mrω²=mv²/r(円の中心向き)