本文へ移動

弦(げん)の固有振動(こゆうしんどう)

カワウソ先生両端(りょうたん)はいつも節(ふし)。だから半(はん)波長(はちょう)がちょうど弦(げん)の長(なが)さに収(おさ)まる波(なみ)だけが、安定(あんてい)して居(い)続(つづ)けられるんだ。

30秒でつかむ

  1. 両端(りょうたん)を固定(こてい)した長(なが)さLの弦(げん)には、両端(りょうたん)がつねに節(ふし)になる定常波(ていじょうは)(新しいタブで開きます)だけが安定(あんてい)して存在(そんざい)できる。これを弦(げん)の固有振動(こゆうしんどう)という。
  2. 最(もっと)も振動数(しんどうすう)(新しいタブで開きます)の低(ひく)い基本振動(きほんしんどう)(n=1)は波長(はちょう)λ₁=2L、振動数(しんどうすう)f₁=v/2L(vは弦(げん)を伝(つた)わる波(なみ)の速(はや)さ)になる。
  3. n倍振動(ばいしんどう)(n=1,2,3,…)では波長(はちょう)λₙ=2L/n、振動数(しんどうすう)fₙ=nf₁となり、整数(せいすう)倍(ばい)の振動数(しんどうすう)しか現(あらわ)れない。弦(げん)の張力(ちょうりょく)が大(おお)きいほど、線(せん)密度(みつど)(新しいタブで開きます)(太(ふと)さ)が小(ちい)さいほど、波(なみ)の伝(つた)わる速(はや)さvは大(おお)きくなる。

詳しく

基本振動(きほんしんどう)とn倍振動(ばいしんどう)の式(しき)

長(なが)さLLの弦(げん)の両端(りょうたん)を固定(こてい)すると、両端(りょうたん)はつねに変位(へんい)0の節(ふし)になる。両端(りょうたん)が節(ふし)という条件(じょうけん)を満(み)たす定常波(ていじょうは)だけが、弦(げん)の上(うえ)で安定(あんてい)して振動(しんどう)し続(つづ)けられる。これを弦(げん)の固有振動(こゆうしんどう)という。

最(もっと)も波長(はちょう)が長(なが)く振動数(しんどうすう)が低(ひく)い振動(しんどう)を基本振動(きほんしんどう)(n=1n=1)といい、弦(げん)の中(なか)に腹(はら)が1つだけできる。弦(げん)の長(なが)さは半(はん)波長(はちょう)に等(ひと)しいのでλ1=2L\lambda_1=2L、弦(げん)を伝(つた)わる波(なみ)の速(はや)さをvvとすると、f1=v/λ1=v/2Lf_1=v/\lambda_1=v/2Lが基本振動数(きほんしんどうすう)になる。

弦(げん)の中(なか)に腹(はら)がnn個(こ)できる振動(しんどう)をn倍振動(ばいしんどう)といい、λn=2L/n\lambda_n=2L/n、fn=v/λn=nf1f_n=v/\lambda_n=nf_1(n=1,2,3,…n=1,2,3,\dots)となる。弦(げん)の張力(ちょうりょく)が大(おお)きいほど、また弦(げん)の線(せん)密度(みつど)(単位(たんい)長(なが)さあたりの質量(しつりょう))が小(ちい)さいほど、波(なみ)の伝(つた)わる速(はや)さvvは増(ま)す。

弦の基本振動・2倍振動・3倍振動Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例題(れいだい):基本振動(きほんしんどう)と倍(ばい)振動(しんどう)の振動数(しんどうすう)

例題(れいだい)1:長(なが)さ0.60mの弦(げん)を伝(つた)わる波(なみ)の速(はや)さが120m/sのとき、基本振動(きほんしんどう)の振動数(しんどうすう)は何(なん)Hzか。λ1=2×0.60=1.2\lambda_1=2\times0.60=1.2mよりf1=120÷1.2=f_1=120\div1.2=100Hz。

例題(れいだい)2:同(おな)じ弦(げん)の3倍(ばい)振動(しんどう)の波長(はちょう)は何(なん)mか。λ3=2×0.60÷3=\lambda_3=2\times0.60\div3=0.4m。

例題(れいだい)3:同(おな)じ弦(げん)の2倍(ばい)振動(しんどう)の振動数(しんどうすう)は何(なん)Hzか。f2=2f1=2×100=f_2=2f_1=2\times100=200Hz。張力(ちょうりょく)を強(つよ)くするとvvが大(おお)きくなるため、同(おな)じ長(なが)さでも基本振動数(きほんしんどうすう)は高(たか)くなる。

長さ0.60mの弦の基本振動と倍振動Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ決(き)まった振動数(しんどうすう)しか出(で)ないのか

弦(げん)の両端(りょうたん)は固定(こてい)されているので、どんな振動(しんどう)でも両端(りょうたん)の変位(へんい)(新しいタブで開きます)はつねに0(節(ふし))でなければならない。中途半端(ちゅうとはんぱ)な波長(はちょう)の波(なみ)は、両端(りょうたん)で変位(へんい)が0にならず、入射波(にゅうしゃは)と反射(はんしゃ)(新しいタブで開きます)波(は)がうまく重(かさ)なり合(あ)わずに打(う)ち消(け)されてしまう。

両端(りょうたん)が節(ふし)という条件(じょうけん)をちょうど満(み)たすのは、弦(げん)の長(なが)さLの中(なか)に半(はん)波長(はちょう)がきっちり整数(せいすう)個(こ)(n個(こ))入(はい)る波長(はちょう)、つまりλn=2L/n\lambda_n=2L/nの波(なみ)だけである。これらだけが定常波(ていじょうは)として弦(げん)の上(うえ)に安定(あんてい)して残(のこ)るのだ。

弦(げん)の張力(ちょうりょく)を強(つよ)くするほど、また弦(げん)を細(ほそ)く(軽(かる)く)するほど、波(なみ)が速(はや)く伝(つた)わるようになり、同(おな)じ長(なが)さの弦(げん)でも基本振動数(きほんしんどうすう)は高(たか)くなる。ギターやバイオリンの弦(げん)を強(つよ)く張(は)ったり、細(ほそ)い弦(げん)を使(つか)ったりすると音(おと)が高(たか)くなるのはこのためだ。

確認問題

問題 1 / 4長(なが)さ0.60mの弦(げん)を伝(つた)わる波(なみ)の速(はや)さが120m/sのとき、基本振動(きほんしんどう)の振動数(しんどうすう)は何(なん)Hzか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/natural-vibration-of-strings/?from=print#quiz

  1. 長(なが)さ0.60mの弦(げん)を伝(つた)わる波(なみ)の速(はや)さが120m/sのとき、基本振動(きほんしんどう)の振動数(しんどうすう)は何(なん)Hzか。

    答え:____________

    正解:100
    λ₁=2×0.60=1.2m。f₁=v/λ₁=120÷1.2=100Hz。

  2. 長(なが)さ0.60mの弦(げん)の3倍(ばい)振動(しんどう)の波長(はちょう)は何(なん)mか。

    答え:____________

    正解:0.4
    λₙ=2L/nより、λ₃=2×0.60÷3=0.4m。

  3. 基本振動数(きほんしんどうすう)が100Hzの弦(げん)の、2倍(ばい)振動(しんどう)の振動数(しんどうすう)は何(なん)Hzか。

    答え:____________

    正解:200
    fₙ=nf₁より、f₂=2×100=200Hz。

  4. 弦(げん)の長(なが)さを変(か)えずに張力(ちょうりょく)を強(つよ)くすると、基本振動数(きほんしんどうすう)はどうなるか。

    • ◯ 低(ひく)くなる
    • ◯ 高(たか)くなる
    • ◯ 変(か)わらない
    • ◯ 振動(しんどう)が止(と)まる

    正解:高くなる
    張力(ちょうりょく)を強(つよ)くすると弦(げん)を伝(つた)わる波(なみ)の速(はや)さ(新しいタブで開きます)vが大(おお)きくなり、f₁=v/2Lより基本振動数(きほんしんどうすう)は高(たか)くなる。

単元のポイント

  • 基本振動(きほんしんどう) n=1の固有振動(こゆうしんどう)。λ₁=2L、f₁=v/2L
  • n倍振動(ばいしんどう) λₙ=2L/n、fₙ=nf₁(n=1,2,3,…)
  • 腹(はら)の数(かず) n倍振動(ばいしんどう)には腹(はら)がn個(こ)できる
  • 弦(げん)を伝(つた)わる速(はや)さ 張力(ちょうりょく)が大(おお)きいほど、線(せん)密度(みつど)が小(ちい)さいほど大(おお)きくなる
問題を解く
単元のポイント
  • 基本振動(きほんしんどう) n=1の固有振動(こゆうしんどう)。λ₁=2L、f₁=v/2L
  • n倍振動(ばいしんどう) λₙ=2L/n、fₙ=nf₁(n=1,2,3,…)
  • 腹(はら)の数(かず) n倍振動(ばいしんどう)には腹(はら)がn個(こ)できる
  • 弦(げん)を伝(つた)わる速(はや)さ 張力(ちょうりょく)が大(おお)きいほど、線(せん)密度(みつど)が小(ちい)さいほど大(おお)きくなる