
単振動の変位・速度・加速度
カンガルー先生単振動は、円運動を真横から見た影の動き。円の上で考えると、速度も加速度もすぐに書けるよ。
30秒でつかむ
- 等速円運動(新しいタブで開きます)する点を直径上に映した往復運動を単振動という。振幅A・角振動数ωの単振動の変位(新しいタブで開きます)は、x=A sin ωtと表せる。
- 速度はv=Aω cos ωt、加速度(新しいタブで開きます)はa=−Aω² sin ωt=−ω²x。速さは振動の中心で最大のAω、加速度の大きさは両端で最大のAω²になる。
- 単振動する物体には、変位に比例して中心を向く復元力F=−Kxが働く。K=mω²なので、周期(新しいタブで開きます)はT=2π/ω=2π√(m/K)となる。
詳しく
単振動の式
半径・角速度で等速円運動する点に横から光を当てると、壁に映った影は直径上を往復する。このような運動を単振動といい、を振幅、を角振動数という。時刻0に影が中心を正の向きに通るとすれば、時刻の変位はと表せる。
影の速度と加速度は、円運動の速度と向心加速度の、直径方向の成分だ。速度は、加速度はと書ける。1往復にかかる時間(周期)は円運動の周期と同じで、と求める。
質量の物体が単振動するとき、物体に働く力は運動方程式(新しいタブで開きます)からとなる。この力は変位に比例し、いつも振動の中心を向くので復元力という。とおくとで、周期はとも表せる。
例題:振幅0.050mの単振動
例題1:振幅0.050m・角振動数4.0rad/sで単振動する物体の周期は、1.6sになる。
例題2:同じ物体の速さの最大値は振動の中心で0.20m/s、加速度の大きさの最大値は両端で0.80m/s²となる。
例題3:変位がmの位置では、加速度は−0.48m/s²。マイナスは、変位と逆向き(中心向き)に加速されていることを表す。
なぜ中心で速く、両端で止まるのか
円運動する点の速度は、つねに円の接線方向を向く。点が振動の中心の真上を通るとき、速度は直径と平行なので、影の速さは円運動の速さそのものになる。円の両端では速度が直径に垂直になり、影の速さは0になって、そこで向きを変える。
加速度は逆で、向心加速度が直径と平行になる両端で最大の、中心では直径に垂直なので0だ。中心を通るときは力が0でも、それまでに得た速さで通りすぎ、反対側で復元力に引きもどされる。
変位・速度・加速度をグラフにすると、どれも同じ周期の正弦曲線を描く。速度の山は変位の山より周期だけ早く来て、加速度は変位と山と谷が逆になる。このずれから、両端で速さが0、中心で加速度が0という関係が読み取れる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/simple-harmonic-motion/?from=print#quiz
振幅0.10m・角振動数5.0rad/sで単振動する物体の速さの最大値は何m/sか。
答え:____________
正解:0.5
速さが最大になるのは振動の中心で、その値はAω。0.10×5.0=0.50m/s。振幅0.20m・角振動数3.0rad/sで単振動する物体の加速度の大きさの最大値は何m/s²か。
答え:____________
正解:1.8
加速度(新しいタブで開きます)の大きさが最大になるのは振動の両端で、その値はAω²。0.20×3.0²=1.8m/s²。角振動数2.0rad/sで単振動する物体が、変位x=0.10mの位置を通るときの加速度は何m/s²か(向きを符号で答える)。
答え:____________
正解:−0.4
単振動の加速度はa=−ω²x。a=−2.0²×0.10=−0.40m/s²で、変位(新しいタブで開きます)と逆向き(中心向き)。単振動をしている物体の速さが0になるのはどこか。
- ◯ 速さは0にならない
- ◯ 振動の両端
- ◯ 中心と端のちょうど真ん中
- ◯ 振動の中心
正解:振動の両端
影のもとになる円運動の点が円の両端にあるとき、速度は直径に垂直なので影の速さは0になる。両端で向きを変える。
単元のポイント
- 振幅 振動の中心から端までの距離A
- 角振動数 ω=2π/T(円運動の角速度にあたる)
- 単振動の式 x=A sin ωt・v=Aω cos ωt・a=−ω²x
- 復元力 F=−Kx(K=mω²)・つねに中心向き