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共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)と分子(ぶんし)結晶(けっしょう)の構造(こうぞう)

カメレオン先生同(おな)じ炭素(たんそ)でできたダイヤモンドと黒鉛(こくえん)が、硬(かた)さも電気(でんき)の通(とお)りやすさもまるで違(ちが)うのがこのページの見(み)どころだよ。

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  1. ダイヤモンドは炭素(たんそ)原子(げんし)どうしが共有(きょうゆう)結合(けつごう)(新しいタブで開きます)で三次元(さんじげん)的(てき)に連(つら)なった共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)で、非常(ひじょう)に硬(かた)く融点(ゆうてん)(新しいタブで開きます)が高(たか)い。
  2. 黒鉛(こくえん)は炭素(たんそ)原子(げんし)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)で層状(そうじょう)につながった結晶(けっしょう)で、層(そう)の中(なか)は電気(でんき)を通(とお)すが、層(そう)どうしは弱(よわ)い力(ちから)で結(むす)びついているため薄(うす)くはがれやすい。
  3. ドライアイスや氷(こおり)のように、分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)が分子間力(ぶんしかんりょく)(新しいタブで開きます)で結(むす)びついてできた結晶(けっしょう)を分子(ぶんし)結晶(けっしょう)といい、やわらかく昇華(しょうか)・融解(ゆうかい)しやすい。

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詳しく

ダイヤモンドと黒鉛(こくえん):同(おな)じ炭素(たんそ)原子(げんし)でできた共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)

原子(げんし)どうしが共有(きょうゆう)結合(けつごう)だけで三次元(さんじげん)的(てき)に、あるいは層状(そうじょう)につながってできた結晶(けっしょう)を共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)という。ダイヤモンドは、1個(こ)の炭素(たんそ)原子(げんし)が隣接(りんせつ)する4個(こ)の炭素(たんそ)原子(げんし)と共有(きょうゆう)結合(けつごう)で結(むす)ばれ、それが三次元(さんじげん)的(てき)に繰(く)り返(かえ)されてできた結晶(けっしょう)で、配(はい)位数(いすう)(新しいタブで開きます)は4である。すべての結合(けつごう)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)で強(つよ)く固定(こてい)されているため、天然(てんねん)の物質(ぶっしつ)の中(なか)で最(もっと)も硬(かた)く、融点(ゆうてん)もきわめて高(たか)い。

同(おな)じ炭素(たんそ)原子(げんし)でできていても、黒鉛(こくえん)(グラファイト)では炭素(たんそ)原子(げんし)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)で平面(へいめん)状(じょう)(層状(そうじょう))につながり、正六角形(せいろっかくけい)を基本(きほん)とする網目(あみめ)状(じょう)の層(そう)をつくる。1個(こ)の炭素(たんそ)原子(げんし)は同(おな)じ層(そう)の中(なか)の3個(こ)の炭素(たんそ)原子(げんし)とだけ共有(きょうゆう)結合(けつごう)し、残(のこ)った電子(でんし)は層(そう)全体(ぜんたい)を自由(じゆう)に動(うご)けるため、黒鉛(こくえん)は層(そう)の方向(ほうこう)に電気(でんき)を通(とお)す。

黒鉛(こくえん)の層(そう)と層(そう)のあいだには共有(きょうゆう)結合(けつごう)がなく、弱(よわ)い分子間(ぶんしかん)の引力(いんりょく)だけで結(むす)びついている。そのため層(そう)と層(そう)の間(あいだ)ではずれやすく、黒鉛(こくえん)は薄(うす)くはがれやすい、やわらかい結晶(けっしょう)になる。

二酸化(にさんか)ケイ素(そ)と分子(ぶんし)結晶(けっしょう):ドライアイス・氷(こおり)

二酸化(にさんか)ケイ素(そ)SiO₂の結晶(けっしょう)(石英(せきえい)・水晶(すいしょう))も共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)の一(ひと)つで、1個(こ)のケイ素(そ)原子(げんし)が4個(こ)の酸素(さんそ)原子(げんし)と共有(きょうゆう)結合(けつごう)し、それぞれの酸素(さんそ)原子(げんし)がさらに別(べつ)のケイ素(そ)原子(げんし)と結合(けつごう)する三次元(さんじげん)網目(あみめ)構造(こうぞう)をつくる。ダイヤモンドと同(おな)じように硬(かた)く、融点(ゆうてん)も高(たか)い。

これに対(たい)して、分子(ぶんし)そのものが結晶(けっしょう)の単位(たんい)になっている結晶(けっしょう)を分子(ぶんし)結晶(けっしょう)という。ドライアイス(固体(こたい)の二酸化炭素(にさんかたんそ)(新しいタブで開きます)CO₂)では、CO₂分子(ぶんし)が面心(めんしん)立方(りっぽう)格子(こうし)と同(おな)じ配置(はいち)で並(なら)んでおり、単位(たんい)格子(こうし)(新しいタブで開きます)に含(ふく)まれる分子(ぶんし)の数(かず)は面心(めんしん)立方(りっぽう)格子(こうし)の原子数(げんしすう)と同(おな)じ8×1/8+6×1/2=4個(こ)になる。分子(ぶんし)どうしは弱(よわ)い分子間(ぶんしかん)の引力(いんりょく)だけで結(むす)びついているため、ふつうの温度(おんど)と圧力(あつりょく)のもとで固体(こたい)から直接(ちょくせつ)気体(きたい)になる(昇華(しょうか)する)。

氷(こおり)も水分子(みずぶんし)が分子間(ぶんしかん)の引力(いんりょく)で結(むす)びついた分子(ぶんし)結晶(けっしょう)である。水分子(みずぶんし)が正四面体(せいしめんたい)状(じょう)に結(むす)びつくため、すき間(ま)の多(おお)い構造(こうぞう)になり、液体(えきたい)の水(みず)よりも体積(たいせき)が大(おお)きく、密度(みつど)(新しいタブで開きます)は小(ちい)さい。これが氷(こおり)が水(みず)に浮(う)く理由(りゆう)である。

ダイヤモンド(共有結合の結晶)とドライアイス(分子結晶)の違いAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ硬(かた)さや電気(でんき)の通(とお)りやすさに違(ちが)いが出(で)るのか

共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)が硬(かた)く融点(ゆうてん)がきわめて高(たか)いのは結晶(けっしょう)全体(ぜんたい)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)の網目(あみめ)でできているため、分子(ぶんし)結晶(けっしょう)がやわらかく融点(ゆうてん)が低(ひく)いのは分子(ぶんし)を結(むす)びつける力(ちから)が弱(よわ)い分子間力(ぶんしかんりょく)だけだからだ(化学(かがく)基礎(きそ)「物質(ぶっしつ)と化学(かがく)結合(けつごう)」で学(まな)んだとおり)。ここまでに見(み)てきたほかの結晶(けっしょう)と同(おな)じように、配(はい)位数(いすう)というものさしで比(くら)べてみよう。

ダイヤモンドの配(はい)位数(いすう)は4で、面心(めんしん)立方(りっぽう)格子(こうし)の金属(きんぞく)(配(はい)位数(いすう)12)や塩化(えんか)ナトリウム型(がた)のイオン結晶(けっしょう)(新しいタブで開きます)(配(はい)位数(いすう)6)よりすき間(ま)の多(おお)い構造(こうぞう)になるが、結(むす)びつきが共有(きょうゆう)結合(けつごう)そのものであるため非常(ひじょう)に硬(かた)く、融点(ゆうてん)はきわめて高(たか)い。同(おな)じ炭素(たんそ)原子(げんし)でできていても、黒鉛(こくえん)はダイヤモンドのように三次元(さんじげん)に広(ひろ)がらず、1個(こ)の炭素(たんそ)原子(げんし)が同(おな)じ層(そう)の中(なか)の3個(こ)の炭素(たんそ)原子(げんし)とだけ共有(きょうゆう)結合(けつごう)する配(はい)位数(いすう)3の層状(そうじょう)構造(こうぞう)をとる。層(そう)の中(なか)を自由(じゆう)に動(うご)ける電子(でんし)があるため電気(でんき)を通(とお)し、層(そう)と層(そう)の間(あいだ)には共有(きょうゆう)結合(けつごう)がなく弱(よわ)い力(ちから)だけで結(むす)びついているため、層(そう)どうしがずれやすく薄(うす)くはがれやすい。

確認問題

問題 1 / 4ダイヤモンドが非常(ひじょう)に硬(かた)く、融点(ゆうてん)がきわめて高(たか)い理由(りゆう)として最(もっと)も適切(てきせつ)なものはどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/covalent-and-molecular-crystal-structures/?from=print#quiz

  1. ダイヤモンドが非常(ひじょう)に硬(かた)く、融点(ゆうてん)がきわめて高(たか)い理由(りゆう)として最(もっと)も適切(てきせつ)なものはどれか。

    • ◯ 炭素(たんそ)原子(げんし)の質量(しつりょう)が大(おお)きいから
    • ◯ 分子間(ぶんしかん)の引力(いんりょく)が非常(ひじょう)に強(つよ)いから
    • ◯ すべての炭素(たんそ)原子(げんし)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)で三次元(さんじげん)的(てき)に強(つよ)く結(むす)びついているから
    • ◯ 自由(じゆう)に動(うご)ける電子(でんし)が結晶(けっしょう)全体(ぜんたい)にあるから

    正解:すべての炭素原子が共有結合で三次元的に強く結びついているから
    ダイヤモンドは1個(こ)の炭素(たんそ)原子(げんし)が4個(こ)の炭素(たんそ)原子(げんし)と共有(きょうゆう)結合(けつごう)(新しいタブで開きます)で結(むす)ばれ、それが三次元(さんじげん)的(てき)に強(つよ)く固定(こてい)されているため非常(ひじょう)に硬(かた)く、融点(ゆうてん)(新しいタブで開きます)もきわめて高(たか)い。

  2. 黒鉛(こくえん)が電気(でんき)を通(とお)し、かつ層状(そうじょう)にはがれやすい理由(りゆう)として最(もっと)も適切(てきせつ)なものはどれか。

    • ◯ 黒鉛(こくえん)の炭素(たんそ)原子(げんし)は金属(きんぞく)結合(けつごう)で結(むす)びついているから
    • ◯ 黒鉛(こくえん)はアモルファスだから
    • ◯ 層(そう)の中(なか)は共有(きょうゆう)結合(けつごう)で強(つよ)く結(むす)びつき自由(じゆう)に動(うご)ける電子(でんし)があるが、層(そう)と層(そう)の間(あいだ)は弱(よわ)い力(ちから)だけで結(むす)びついているから
    • ◯ 黒鉛(こくえん)の炭素(たんそ)原子(げんし)はイオン結合(けつごう)で結(むす)びついているから

    正解:層の中は共有結合で強く結びつき自由に動ける電子があるが、層と層の間は弱い力だけで結びついているから
    黒鉛(こくえん)は層(そう)の中(なか)では炭素(たんそ)原子(げんし)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)で強(つよ)く結(むす)びつき、自由(じゆう)に動(うご)ける電子(でんし)があるため電気(でんき)を通(とお)す。一方(いっぽう)、層(そう)と層(そう)の間(あいだ)には共有(きょうゆう)結合(けつごう)がなく弱(よわ)い力(ちから)だけなので、層(そう)どうしがずれやすくはがれやすい。

  3. ドライアイス(固体(こたい)のCO₂)では、CO₂分子(ぶんし)が面心(めんしん)立方(りっぽう)格子(こうし)と同(おな)じ配置(はいち)(頂点(ちょうてん)8個(こ)・面(めん)の中心(ちゅうしん)6個(こ))で並(なら)んでいる。単位(たんい)格子(こうし)に含(ふく)まれる分子(ぶんし)の数(かず)は何個(なんこ)か。

    答え:____________

    正解:4
    面心(めんしん)立方(りっぽう)格子(こうし)(新しいタブで開きます)の原子数(げんしすう)の数(かぞ)え方(かた)と同(おな)じく、頂点(ちょうてん)の分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)8×1/8=1個(こ)、面(めん)の中心(ちゅうしん)の分子(ぶんし)6×1/2=3個(こ)で、合計(ごうけい)1+3=4個(こ)になる。

  4. 氷(こおり)が液体(えきたい)の水(みず)よりも密度(みつど)が小(ちい)さい(氷(こおり)が水(みず)に浮(う)く)理由(りゆう)として最(もっと)も適切(てきせつ)なものはどれか。

    • ◯ 氷(こおり)の中(なか)では水分子(みずぶんし)が分解(ぶんかい)しているから
    • ◯ 水分子(みずぶんし)が正四面体(せいしめんたい)状(じょう)に結(むす)びつき、すき間(ま)の多(おお)い構造(こうぞう)になるから
    • ◯ 氷(こおり)は共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)だから
    • ◯ 氷(こおり)の中(なか)の水分子(みずぶんし)はイオン化(か)しているから

    正解:水分子が正四面体状に結びつき、すき間の多い構造になるから
    氷(こおり)の中(なか)では水分子(みずぶんし)が正四面体(せいしめんたい)状(じょう)に結(むす)びつき、すき間(ま)の多(おお)い構造(こうぞう)になるため、液体(えきたい)の水(みず)よりも体積(たいせき)が大(おお)きく、密度(みつど)(新しいタブで開きます)が小(ちい)さくなる。

単元のポイント

  • ダイヤモンド 炭素(たんそ)原子(げんし)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)で三次元(さんじげん)的(てき)に連(つら)なった共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)。配(はい)位数(いすう)4。非常(ひじょう)に硬(かた)く融点(ゆうてん)が高(たか)い
  • 黒鉛(こくえん) 炭素(たんそ)原子(げんし)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)で層状(そうじょう)につながった結晶(けっしょう)。層(そう)の中(なか)は電気(でんき)を通(とお)すが、層(そう)どうしは弱(よわ)いファンデルワールス力(りょく)(新しいタブで開きます)
  • 分子(ぶんし)結晶(けっしょう) 分子(ぶんし)が分子間力(ぶんしかんりょく)で結(むす)びついてできた結晶(けっしょう)。ドライアイスや氷(こおり)など。やわらかく昇華(しょうか)・融解(ゆうかい)しやすい
問題を解く
単元のポイント
  • ダイヤモンド 炭素(たんそ)原子(げんし)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)で三次元(さんじげん)的(てき)に連(つら)なった共有(きょうゆう)結合(けつごう)の結晶(けっしょう)。配(はい)位数(いすう)4。非常(ひじょう)に硬(かた)く融点(ゆうてん)が高(たか)い
  • 黒鉛(こくえん) 炭素(たんそ)原子(げんし)が共有(きょうゆう)結合(けつごう)で層状(そうじょう)につながった結晶(けっしょう)。層(そう)の中(なか)は電気(でんき)を通(とお)すが、層(そう)どうしは弱(よわ)いファンデルワールス力(りょく)(新しいタブで開きます)
  • 分子(ぶんし)結晶(けっしょう) 分子(ぶんし)が分子間力(ぶんしかんりょく)で結(むす)びついてできた結晶(けっしょう)。ドライアイスや氷(こおり)など。やわらかく昇華(しょうか)・融解(ゆうかい)しやすい