
RLC直列回路のインピーダンスと共振
カンガルー先生コイルの電圧とコンデンサーの電圧は、位相が逆方向にずれているから、そのまま足すと打ち消し合う。残った分と抵抗の電圧を直角三角形で合わせるのがインピーダンスだよ。
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- 抵抗R・コイルL・コンデンサー(新しいタブで開きます)Cを直列につないだ回路では、各部分の電圧の位相(新しいタブで開きます)がそろわないので、単純な足し算では合成できない。
- 電源の実効値と電流の実効値の比を**インピーダンス**Zといい、(抵抗と、リアクタンスの差を2辺とする直角三角形の斜辺)で表せる。
- 誘導リアクタンス(新しいタブで開きます)と容量リアクタンスが等しくなる角周波数(新しいタブで開きます)では、Zが最小のR1つだけになり、電流が最大になる。これを**共振**という。
詳しく
直列回路のインピーダンス
抵抗R・コイルL・コンデンサーCを直列につないだ回路に交流(新しいタブで開きます)を流すと、同じ電流が3つの部分を流れる。抵抗の電圧は電流と同位相、コイルの電圧は電流よりπ/2進み、コンデンサーの電圧は電流よりπ/2遅れる(コイルの電圧より180°反対の位相)。位相がそろわないので、3つの電圧の実効値はそのまま足し算できない。
抵抗の電圧(電流と同位相)を1辺、コイルとコンデンサーの電圧の差(反対の位相なので差になる)をもう1辺とする直角三角形で合成すると、電源の電圧の実効値になる。この関係から、電源の実効値を電流の実効値で割った値をインピーダンスZとすると、(、)が成り立ち、(I、Vは実効値)で電流の実効値が求まる。
とがちょうど等しくなる角周波数では、2つの効果が打ち消し合い、(最小)という状態だ。これが共振で、打ち消し合う角周波数をより求めるとになる。
例題:インピーダンスと共振での電流の最大値
例題1:抵抗100Ω・誘導リアクタンス25Ω・容量リアクタンス100Ωを直列につないだ回路のインピーダンスはいくらか。125Ω。
例題2:例題1の回路に実効値100Vの交流電源をつないだとき、電流の実効値はいくらか。0.8A。
例題3:自己インダクタンス(新しいタブで開きます)0.50H・電気容量200μFのコイルとコンデンサーを使うとき、共振する角周波数ω₀はいくらか。100rad/s。このときΩで、抵抗を100Ωとすると100Ωになる。この回路にも例題2と同じ実効値100Vの交流電源をつないだとすると、電流の実効値は1.0A(例題2の0.8Aより大きい、電流が最大になる状態)。
なぜコイルとコンデンサーの電圧は打ち消し合うのか
前のページで見たように、コイルの電圧は電流よりπ/2進み、コンデンサーの電圧は電流よりπ/2遅れる。「電流よりπ/2進む」ものと「電流よりπ/2遅れる」ものは、互いにπ(180°)だけ位相がずれているので、ちょうど反対方向を向くベクトルのように打ち消し合う。これが、3つの電圧を単純に足せない理由であり、という「差」だけが残る理由でもある。
になる角周波数では、コイルとコンデンサーの電圧が完全に打ち消し合い、電源の電圧はすべて抵抗にかかる状態になる。インピーダンスは最小のR1つになるので、同じ電源の実効値に対して電流の実効値が最大になる仕組みだ。ラジオの同調(選びたい周波数だけを強く受信する仕組み)など、共振は特定の周波数を選び出す回路に使われている。
自己誘導・相互誘導(新しいタブで開きます)の仕組みそのものは単元「電磁誘導(新しいタブで開きます)」で扱う。このページでは、自己誘導によって生じるリアクタンスが、直列回路(新しいタブで開きます)の中でどのように合成されるかに絞って確かめた。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/impedance-and-resonance-in-rlc-circuit/?from=print#quiz
抵抗80Ω・誘導リアクタンス60Ω・容量リアクタンス120Ωを直列につないだ回路のインピーダンスZは何Ωか。
答え:____________
正解:100Ω
Z=√(R²+(X_L-X_C)²)=√(80²+(60-120)²)=√(6400+3600)=100Ω。上の回路に実効値200Vの交流電源をつないだとき、電流の実効値は何Aか。
答え:____________
正解:2.0A
I=V/Z=200/100=2.0A。自己インダクタンス0.40H・電気容量1.0×10⁻³F(1000μF)のコイルとコンデンサーを使ったRLC直列回路が共振する角周波数ω₀は何rad/sか。
答え:____________
正解:50
ω₀=1/√(LC)=1/√(0.40×1.0×10⁻³)=50rad/s。RLC直列回路で共振が起きているとき、インピーダンスについて正しいものはどれか。
- ◯ コイルのリアクタンスだけになる
- ◯ 最大になる
- ◯ 抵抗Rだけになり最小になる
- ◯ 0になる
正解:抵抗Rだけになり最小になる
共振ではX_LとX_Cが等しくなり打ち消し合うので、インピーダンスは最小の抵抗Rだけになる。
単元のポイント
- インピーダンス Z=√(R²+(ωL-1/ωC)²)。電流の実効値=電圧の実効値÷Z
- 共振 ωL=1/ωCになる角周波数でZが最小のRだけになり、電流が最大になる
- 共振周波数 ω₀=1/√(LC)。この式はLC回路の固有角周波数と同じ形になる