
コイルとコンデンサーのリアクタンス
カンガルー先生コイルは電流の変化を嫌うから、電流の変化が遅れた分だけ電圧の位相が進む。コンデンサーは電気量をためる・はき出すのが先に起こるから、電流の位相が進むよ。
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- 抵抗だけの交流(新しいタブで開きます)回路では、電圧と電流は同じ位相(新しいタブで開きます)で変化する(V=IR、オームの法則(新しいタブで開きます)がそのまま成り立つ)。
- コイルだけの回路では、電圧は電流よりπ/2(90°)位相が進む。妨げの大きさは**誘導リアクタンス**ωLで表され、角周波数(新しいタブで開きます)ωが大きいほどリアクタンスは大きくなる。
- コンデンサー(新しいタブで開きます)だけの回路では、電流は電圧よりπ/2位相が進む。妨げの大きさは**容量リアクタンス**1/(ωC)で表され、角周波数ωが大きいほどリアクタンスは小さくなる。
詳しく
コイル・コンデンサーのリアクタンスと位相のずれ
抵抗だけの交流回路では、瞬間瞬間でオームの法則が成り立つので、電圧と電流は同じ位相で変化する。
コイルに交流を流すと、電流の変化を妨げようとする自己誘導(新しいタブで開きます)の起電力(新しいタブで開きます)が生じる。電流が最も速く変化する瞬間(電流が0を通過する瞬間)に妨げが最大になるため、電圧は電流よりも(90°)だけ位相が進む。この妨げの大きさを誘導リアクタンス(は自己インダクタンス)という。
コンデンサーに交流を流すと、電気量(新しいタブで開きます)が最大(電圧が最大)の瞬間には電流がちょうど0になり、電圧が0を通過する瞬間に最も速く充放電(新しいタブで開きます)が進んで電流が最大になる。つまり電流は電圧よりもだけ位相が進む。この妨げの大きさを容量リアクタンス(は電気容量)という。
リアクタンスも単位はΩで、実効値(新しいタブで開きます)どうしの間にオームの法則と同じ形(I、Vは実効値)が成り立つ。は角周波数ωが大きいほど大きくなり、はωが大きいほど小さくなる。
例題:角周波数100rad/sでのリアクタンスと電流
例題1:自己インダクタンス0.50Hのコイルに角周波数100rad/sの交流を流す。誘導リアクタンスは50Ω。
例題2:電気容量200μFのコンデンサーに角周波数100rad/sの交流を流す。容量リアクタンスは50Ω。
例題3:例題1のコイルに実効値100Vの交流電源をつないだとき、電流の実効値はいくらか。2.0A。たまたま例題1・例題2ともリアクタンスが50Ωになったが、この一致が電流を最大にする「共振(新しいタブで開きます)」の鍵になる(次のページで確かめる)。
なぜコイルとコンデンサーで位相が90°ずれるのか
コイルの自己誘導による起電力は、電流の変化を打ち消す向きに生じ、その大きさは電流の変化の速さに比例する。電流が0を通過する瞬間は変化が最も速いので、打ち消すための電圧(=回路に加える電圧)もその瞬間に最大になる。つまり電圧の山は電流の山より早く(π/2だけ前に)やってくる。
コンデンサーでは、電流は電気量を変化させる速さそのものだ。電気量(と電圧)が最大のところでは変化が止まっている(電流0)し、電気量が0(電圧0)を通過するところでは変化が最も速い(電流が最大)。つまり電流の山は電圧の山より早くやってくる。
コイルとコンデンサーでは、位相のずれの向きが反対だ。この性質を直列回路(新しいタブで開きます)に組み合わせると、ずれが打ち消し合って電流が最大になる「共振」が起こる。次のページ「RLC直列回路のインピーダンスと共振」で確かめる。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/reactance-of-coil-and-capacitor/?from=print#quiz
自己インダクタンス0.20Hのコイルに角周波数200rad/sの交流を流す。誘導リアクタンスX_Lは何Ωか。
答え:____________
正解:40Ω
X_L=ωL=200×0.20=40Ω。電気容量250μFのコンデンサーに角周波数200rad/sの交流を流す。容量リアクタンスX_Cは何Ωか。
答え:____________
正解:20Ω
X_C=1/(ωC)=1/(200×250×10⁻⁶)=20Ω。リアクタンス60Ωのコイルに実効値180Vの交流電源をつないだとき、電流の実効値は何Aか。
答え:____________
正解:3.0A
I=V/X_L=180/60=3.0A。コイルだけの交流回路で、電圧は電流に対してどうなるか。
- ◯ 同じ位相
- ◯ 位相がπ/2遅れる
- ◯ 位相がπ/2進む
- ◯ 位相がπずれる
正解:位相がπ/2進む
コイルは電流の変化を妨げる自己誘導(新しいタブで開きます)の起電力(新しいタブで開きます)を生じるため、電圧は電流よりπ/2(90°)位相(新しいタブで開きます)が進む。
単元のポイント
- 誘導リアクタンス ωL(Lは自己インダクタンス)。電圧は電流よりπ/2進む
- 容量リアクタンス 1/(ωC)(Cは電気容量)。電流は電圧よりπ/2進む
- 実効値での計算 電流の実効値=電圧の実効値÷リアクタンス