本文へ移動

交流(こうりゅう)の発生(はっせい)と実効値(じっこうち)

カンガルー先生コイルが半(はん)回転(かいてん)するたびに、貫(つらぬ)く磁束(じそく)の変化(へんか)の向(む)きが反対(はんたい)になるから、起電力(きでんりょく)の向(む)きも周期(しゅうき)的(てき)に反転(はんてん)するよ。実効値(じっこうち)は、同(おな)じ抵抗(ていこう)で同(おな)じだけ発熱(はつねつ)する直流(ちょくりゅう)の値(あたい)だと覚(おぼ)えよう。

30秒でつかむ

  1. 一定(いってい)の磁場(じば)の中(なか)でコイルを一定(いってい)の角速度(かくそくど)(新しいタブで開きます)ωで回転(かいてん)させると、電磁誘導(でんじゆうどう)(新しいタブで開きます)によって向(む)きと大(おお)きさが周期(しゅうき)(新しいタブで開きます)的(てき)に変(か)わる起電力(きでんりょく)(新しいタブで開きます)が生(しょう)じる。瞬時値(しゅんじち)はv=V₀sinωtと表(あらわ)せる(V₀は最大値(さいだいち)、ωは角周波数(かくしゅうはすう))。
  2. 角周波数(かくしゅうはすう)ω=2πf(fは周波数(しゅうはすう))、周期(しゅうき)T=1/fの関係(かんけい)がある。日本(にほん)の家庭(かてい)用(よう)電源(でんげん)は、東日本(ひがしにほん)50Hz・西日本(にしにほん)60Hzの交流(こうりゅう)(新しいタブで開きます)。
  3. 交流(こうりゅう)の電圧(でんあつ)計(けい)・電流(でんりゅう)計(けい)が示(しめ)す実効値(じっこうち)(新しいタブで開きます)は、同(おな)じ抵抗(ていこう)で同(おな)じだけ発熱(はつねつ)する直流(ちょくりゅう)の値(あたい)に当(あ)たる。正弦(せいげん)波(なみ)の交流(こうりゅう)では、実効値(じっこうち)は最大値(さいだいち)の1/√2倍(ばい)になる。

ChatGPT に解説してもらう(新しいタブで開きます)

詳しく

交流(こうりゅう)の発生(はっせい)と瞬時値(しゅんじち)

磁場(じば)の中(なか)でコイルを一定(いってい)の角速度(かくそくど)ωで回転(かいてん)させると、コイルを貫(つらぬ)く磁束(じそく)(新しいタブで開きます)が時間(じかん)とともに周期(しゅうき)的(てき)に変化(へんか)する。単元(たんげん)「電磁誘導(でんじゆうどう)」で学(まな)んだように、貫(つらぬ)く磁束(じそく)が変化(へんか)するコイルには誘導(ゆうどう)起電力(きでんりょく)(新しいタブで開きます)が生(しょう)じるので、回転(かいてん)するコイルには向(む)きと大(おお)きさが周期(しゅうき)的(てき)に変(か)わる起電力(きでんりょく)が生(しょう)じる。これが交流(こうりゅう)の発生(はっせい)(新しいタブで開きます)する仕組(しく)みで、発電所(はつでんしょ)の交流(こうりゅう)発電機(はつでんき)もこの原理(げんり)を使(つか)っている。

コイルが角度(かくど)ωtだけ回転(かいてん)したときの起電力(きでんりょく)の瞬時値(しゅんじち)(その瞬間(しゅんかん)の値(あたい))vは、v=V0sin⁡ωtv=V_0\sin\omega tという式(しき)だ。V0V_0は起電力(きでんりょく)の最大値(さいだいち)、ω\omegaは1秒(びょう)あたりの回転角(かいてんかく)(ラジアン)を表(あらわ)す角周波数(かくしゅうはすう)で、周波数(しゅうはすう)ffとω=2πf=2πT\omega=2\pi f=\dfrac{2\pi}{T}の関係(かんけい)にある(TTは周期(しゅうき))。コイルが1回転(かいてん)(角度(かくど)2π)する間(あいだ)に、起電力(きでんりょく)は1周期分(しゅうきぶん)変化(へんか)する。

抵抗(ていこう)だけをつないだ回路(かいろ)では、電流(でんりゅう)の瞬時値(しゅんじち)も電圧(でんあつ)と同(おな)じ位相(いそう)(新しいタブで開きます)でi=I0sin⁡ωti=I_0\sin\omega tと変化(へんか)する(I0I_0は電流(でんりゅう)の最大値(さいだいち))。コイルやコンデンサー(新しいタブで開きます)をつないだときに生(しょう)じる位相(いそう)のずれは、次(つぎ)のページ「コイルとコンデンサーのリアクタンス(新しいタブで開きます)」で扱(あつか)う内容(ないよう)だ。

回転するコイルによる交流の発生Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例題(れいだい):周期(しゅうき)・角周波数(かくしゅうはすう)と、実効値(じっこうち)から見(み)た消費(しょうひ)電力(でんりょく)

例題(れいだい)1:周波数(しゅうはすう)50Hzの交流(こうりゅう)の周期(しゅうき)Tと角周波数(かくしゅうはすう)ωはいくらか。T=1f=150=T=\dfrac{1}{f}=\dfrac{1}{50}=0.02s、ω=2πf=2π×50=\omega=2\pi f=2\pi\times50=100π rad/s(約(やく)314rad/s)。

例題(れいだい)2:最大値(さいだいち)2.0Aの交流(こうりゅう)を10Ωの抵抗(ていこう)に流(なが)したとき、消費(しょうひ)電力(でんりょく)(新しいタブで開きます)の時間(じかん)平均(へいきん)はいくらか。瞬時(しゅんじ)の消費(しょうひ)電力(でんりょく)はi2R=I02Rsin⁡2ωti^2R=I_0^2R\sin^2\omega tで、sin⁡2ωt\sin^2\omega tの1周期(しゅうき)の平均(へいきん)は1/2なので、平均(へいきん)消費(しょうひ)電力(でんりょく)は12I02R=12×2.02×10=\dfrac{1}{2}I_0^2R=\dfrac{1}{2}\times2.0^2\times10=20W。

例題(れいだい)3:例題(れいだい)2と同(おな)じ発熱(はつねつ)になる直流(ちょくりゅう)の電流(でんりゅう)(実効値(じっこうち))はいくらか。Irms2R=PI_{rms}^2R=P(Pは平均(へいきん)消費(しょうひ)電力(でんりょく))よりIrms=PR=2010=I_{rms}=\sqrt{\dfrac{P}{R}}=\sqrt{\dfrac{20}{10}}=√2A。これはI0÷2=2.0÷2I_0\div\sqrt2=2.0\div\sqrt2と一致(いっち)し、実効値(じっこうち)は最大値(さいだいち)の1/√2倍(ばい)になっている。

なぜ実効値(じっこうち)は最大値(さいだいち)の1/√2倍(ばい)なのか

電圧(でんあつ)計(けい)や電流(でんりゅう)計(けい)の目盛(めも)りが示(しめ)す交流(こうりゅう)の値(あたい)は、瞬時値(しゅんじち)そのものではなく実効値(じっこうち)だ。実効値(じっこうち)は「同(おな)じ抵抗(ていこう)につないだとき、直流(ちょくりゅう)と同(おな)じ発熱(はつねつ)(消費(しょうひ)電力(でんりょく)の平均(へいきん))になる値(あたい)」として定義(ていぎ)される。

正弦(せいげん)波(なみ)i=I0sin⁡ωti=I_0\sin\omega tの消費(しょうひ)電力(でんりょく)i2Ri^2Rはsin⁡2ωt\sin^2\omega tに比例(ひれい)して0からI02RI_0^2Rまで変化(へんか)し、1周期(しゅうき)の時間(じかん)平均(へいきん)をとるとsin⁡2ωt\sin^2\omega tの平均(へいきん)が1/2になるため、平均(へいきん)消費(しょうひ)電力(でんりょく)は12I02R\dfrac{1}{2}I_0^2Rになる。これと同(おな)じ発熱(はつねつ)になる直流(ちょくりゅう)の電流(でんりゅう)(実効値(じっこうち))IrmsI_{rms}はIrms2R=12I02RI_{rms}^2R=\dfrac{1}{2}I_0^2Rを満(み)たすので、Irms=I02I_{rms}=\dfrac{I_0}{\sqrt2}という関係(かんけい)が成(な)り立(た)つ。

日本(にほん)の家庭(かてい)用(よう)電源(でんげん)(実効値(じっこうち)100V)は、瞬時値(しゅんじち)が1002100\sqrt2(約(やく)141V)まで変化(へんか)している交流(こうりゅう)である。電球(でんきゅう)や電熱(でんねつ)器(き)の明(あか)るさ・発熱(はつねつ)は瞬間(しゅんかん)瞬間(しゅんかん)ではなく平均(へいきん)で決(き)まるので、実効値(じっこうち)で考(かんが)えれば直流(ちょくりゅう)と同(おな)じ式(しき)P=VIやP=I²Rがそのまま使(つか)える。

瞬時値(正弦波)と実効値の関係Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

確認問題

問題 1 / 4周波数(しゅうはすう)25Hzの交流(こうりゅう)の周期(しゅうき)Tは何(なん)sか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/ac-generation-and-rms-value/?from=print#quiz

  1. 周波数(しゅうはすう)25Hzの交流(こうりゅう)の周期(しゅうき)Tは何(なん)sか。

    答え:____________

    正解:0.04s
    T=1/f=1/25=0.04s。

  2. 周波数(しゅうはすう)25Hzの交流(こうりゅう)の角周波数(かくしゅうはすう)ωは何(なん)rad/sか。

    答え:____________

    正解:50π
    ω=2πf=2π×25=50π rad/s(約(やく)157rad/s)。

  3. 最大値(さいだいち)3.0Aの交流(こうりゅう)を20Ωの抵抗(ていこう)に流(なが)したとき、消費(しょうひ)電力(でんりょく)の時間(じかん)平均(へいきん)は何(なん)Wか。

    答え:____________

    正解:90W
    平均(へいきん)消費(しょうひ)電力(でんりょく)(新しいタブで開きます)はP=(1/2)I₀²R=(1/2)×3.0²×20=90W。

  4. 実効値(じっこうち)100Vの交流(こうりゅう)の最大値(さいだいち)(瞬時値(しゅんじち)の最大(さいだい))に最(もっと)も近(ちか)いものはどれか。

    • ◯ 71V
    • ◯ 100V
    • ◯ 141V
    • ◯ 200V

    正解:141V
    最大値(さいだいち)V₀=√2×実効値(じっこうち)(新しいタブで開きます)=√2×100≒141V。実効値(じっこうち)は最大値(さいだいち)の1/√2倍(ばい)になる。

単元のポイント

  • 瞬時値(しゅんじち) v=V₀sinωt(V₀:最大値(さいだいち)、ω:角周波数(かくしゅうはすう))
  • 角周波数(かくしゅうはすう)と周期(しゅうき) ω=2πf=2π/T
  • 実効値(じっこうち)(新しいタブで開きます) 最大値(さいだいち)の1/√2倍(ばい)。同(おな)じ発熱(はつねつ)になる直流(ちょくりゅう)の値(あたい)として定(さだ)める
  • 平均(へいきん)消費(しょうひ)電力(でんりょく) 最大値(さいだいち)をI₀とすると、平均(へいきん)はI₀²R/2。実効値(じっこうち)をIと書(か)くとI²R(I=I₀/√2)
問題を解く
単元のポイント
  • 瞬時値(しゅんじち) v=V₀sinωt(V₀:最大値(さいだいち)、ω:角周波数(かくしゅうはすう))
  • 角周波数(かくしゅうはすう)と周期(しゅうき) ω=2πf=2π/T
  • 実効値(じっこうち)(新しいタブで開きます) 最大値(さいだいち)の1/√2倍(ばい)。同(おな)じ発熱(はつねつ)になる直流(ちょくりゅう)の値(あたい)として定(さだ)める
  • 平均(へいきん)消費(しょうひ)電力(でんりょく) 最大値(さいだいち)をI₀とすると、平均(へいきん)はI₀²R/2。実効値(じっこうち)をIと書(か)くとI²R(I=I₀/√2)