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電池(でんち)の起電力(きでんりょく)と酸化(さんか)還元(かんげん)

カメレオン先生負極(ふきょく)は酸化(さんか)、正極(せいきょく)は還元(かんげん)。この2つの半(はん)反応(はんのう)式(しき)を書(か)けるようになれば、どんな電池(でんち)も同(おな)じ見方(みかた)で読(よ)めるよ。

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  1. 電池(でんち)(新しいタブで開きます)は、自然(しぜん)に進(すす)む酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)(新しいタブで開きます)から電子(でんし)の流(なが)れを取(と)り出(だ)す装置(そうち)で、両極(りょうきょく)の間(あいだ)の電位差(でんいさ)(新しいタブで開きます)を起電力(きでんりょく)という。
  2. 電子(でんし)を放(はな)す酸化(さんか)が起(お)こる電極(でんきょく)を負極(ふきょく)、電子(でんし)を受(う)け取(と)る還元(かんげん)(新しいタブで開きます)が起(お)こる電極(でんきょく)を正極(せいきょく)という。
  3. 2種類(しゅるい)の物質(ぶっしつ)のイオン(新しいタブで開きます)化傾向(かけいこう)(酸化(さんか)・還元(かんげん)のされやすさ)の差(さ)が大(おお)きいほど、起電力(きでんりょく)は大(おお)きくなる。

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詳しく

電池(でんち)の基本(きほん)構造(こうぞう)と起電力(きでんりょく)

電池(でんち)は、酸化(さんか)されやすい物質(ぶっしつ)と還元(かんげん)されやすい物質(ぶっしつ)を電解(でんかい)液(えき)とともに組(く)み合(あ)わせ、両極(りょうきょく)を外部(がいぶ)回路(かいろ)でつなぐことで、自然(しぜん)に進(すす)む酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)から電気(でんき)エネルギーを取(と)り出(だ)す装置(そうち)である。電子(でんし)を放(はな)す側(がわ)の電極(でんきょく)を負極(ふきょく)、電子(でんし)を受(う)け取(と)る側(がわ)の電極(でんきょく)を正極(せいきょく)とよび、両極(りょうきょく)の間(あいだ)に生(しょう)じる電位差(でんいさ)を起電力(きでんりょく)という。

負極(ふきょく)では、電子(でんし)を放(はな)す酸化(さんか)が起(お)こる。物質(ぶっしつ)Mが電子(でんし)をn個(こ)放(はな)してn価(か)の陽(よう)イオンになるとき、負極(ふきょく)の反応(はんのう)は「M → Mⁿ⁺ + ne⁻」の形(かたち)で表(あらわ)せる。電子(でんし)を受(う)け取(と)る還元(かんげん)が起(お)こるのは正極(せいきょく)だ。物質(ぶっしつ)Xが電子(でんし)をm個(こ)受(う)け取(と)るとき、正極(せいきょく)の反応(はんのう)は「Xᵐ⁺ + me⁻ → X」のような形(かたち)になる。

外部(がいぶ)回路(かいろ)では電子(でんし)が負極(ふきょく)から正極(せいきょく)へ流(なが)れるが、電流(でんりゅう)の向(む)きはその逆(ぎゃく)(正極(せいきょく)から負極(ふきょく))と定義(ていぎ)されている。2つの半(はん)反応(はんのう)式(しき)の電子(でんし)の数(かず)をそろえて足(た)し合(あ)わせたものが、電池(でんち)全体(ぜんたい)で進(すす)む酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)(全体(ぜんたい)の反応(はんのう)式(しき))だ。

電池の負極・正極と起電力Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):組(く)み合(あ)わせる金属(きんぞく)と起電力(きでんりょく)の大(おお)きさ

亜鉛(あえん)が負極(ふきょく)、銅(どう)が正極(せいきょく)になるダニエル電池(でんち)(新しいタブで開きます)のように、2種類(しゅるい)の金属(きんぞく)を組(く)み合(あ)わせる電池(でんち)では、イオン化傾向(かけいこう)がより大(おお)きい金属(きんぞく)が負極(ふきょく)、より小(ちい)さい金属(きんぞく)が正極(せいきょく)になる。くわしいしくみは「酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)の利用(りよう)(新しいタブで開きます)」のページで確認(かくにん)できる。組(く)み合(あ)わせる2種類(しゅるい)の金属(きんぞく)のイオン化傾向(かけいこう)(新しいタブで開きます)の差(さ)が大(おお)きいほど、酸化(さんか)されやすさ・還元(かんげん)されやすさの差(さ)も大(おお)きくなり、起電力(きでんりょく)は大(おお)きくなる傾向(けいこう)がある。

例(たと)えば、イオン化傾向(かけいこう)の列(れつ)で遠(とお)くにある亜鉛(あえん)と銀(ぎん)を組(く)み合(あ)わせた電池(でんち)は、亜鉛(あえん)と銅(どう)を組(く)み合(あ)わせたダニエル電池(でんち)より起電力(きでんりょく)が大(おお)きい。一方(いっぽう)、イオン化傾向(かけいこう)の列(れつ)で近(ちか)い鉄(てつ)と銅(どう)を組(く)み合(あ)わせても、電池(でんち)として電子(でんし)は流(なが)れるが起電力(きでんりょく)は小(ちい)さくなる。

このように、電極(でんきょく)に使(つか)う物質(ぶっしつ)の組(く)み合(あ)わせを変(か)えると起電力(きでんりょく)も変(か)わるため、実用(じつよう)電池(でんち)では大(おお)きな起電力(きでんりょく)と安定(あんてい)した反応(はんのう)が得(え)られる組(く)み合(あ)わせが選(えら)ばれている。

金属の組み合わせと起電力の大きさAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ起電力(きでんりょく)はイオン化傾向(かけいこう)の差(さ)で決(き)まるのか

イオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きい金属(きんぞく)ほど、電子(でんし)を放(はな)して陽(よう)イオンになろうとする性質(せいしつ)(還元剤(かんげんざい)(新しいタブで開きます)としての強(つよ)さ)が大(おお)きい。逆(ぎゃく)に、イオン化傾向(かけいこう)が小(ちい)さい金属(きんぞく)のイオンほど、電子(でんし)を受(う)け取(と)って単体(たんたい)(新しいタブで開きます)に戻(もど)ろうとする性質(せいしつ)(酸化剤(さんかざい)としての強(つよ)さ)が大(おお)きい。

電池(でんち)の負極(ふきょく)には還元剤(かんげんざい)として強(つよ)い物質(ぶっしつ)(酸化(さんか)されやすい物質(ぶっしつ))、正極(せいきょく)には酸化剤(さんかざい)として強(つよ)い物質(ぶっしつ)(還元(かんげん)されやすい物質(ぶっしつ))を選(えら)ぶほど、その酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)はより自然(しぜん)に・より大(おお)きな勢(いきお)いで進(すす)む。この「反応(はんのう)の進(すす)みやすさの差(さ)」が、取(と)り出(だ)せる電位差(でんいさ)である起電力(きでんりょく)の大(おお)きさに対応(たいおう)している。

したがって、負極(ふきょく)と正極(せいきょく)にどの物質(ぶっしつ)を選(えら)ぶかを、酸化(さんか)・還元(かんげん)のされやすさという1つのものさし(イオン化傾向(かけいこう)や酸化剤(さんかざい)・還元剤(かんげんざい)としての強(つよ)さ)で見比(みくら)べることが、電池(でんち)の設計(せっけい)を理解(りかい)する第一歩(だいいっぽ)になる。

確認問題

問題 1 / 4電池(でんち)の負極(ふきょく)で起(お)こる変化(へんか)はどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/battery-electromotive-force-and-redox/?from=print#quiz

  1. 電池(でんち)の負極(ふきょく)で起(お)こる変化(へんか)はどれか。

    • ◯ 昇華(しょうか)
    • ◯ 中和(ちゅうわ)
    • ◯ 還元(かんげん)(電子(でんし)を受(う)け取(と)る)
    • ◯ 酸化(さんか)(電子(でんし)を放(はな)す)

    正解:酸化(電子を放す)
    負極(ふきょく)では、物質(ぶっしつ)が電子(でんし)を放(はな)す酸化(さんか)が起(お)こる。

  2. 電池(でんち)の正極(せいきょく)で起(お)こる変化(へんか)はどれか。

    • ◯ 還元(かんげん)(電子(でんし)を受(う)け取(と)る)
    • ◯ 凝固(ぎょうこ)
    • ◯ 中和(ちゅうわ)
    • ◯ 酸化(さんか)(電子(でんし)を放(はな)す)

    正解:還元(電子を受け取る)
    正極(せいきょく)では、物質(ぶっしつ)が電子(でんし)を受(う)け取(と)る還元(かんげん)(新しいタブで開きます)が起(お)こる。

  3. 電池(でんち)の負極(ふきょく)と正極(せいきょく)に使(つか)う2種類(しゅるい)の金属(きんぞく)のイオン化傾向(かけいこう)の差(さ)が大(おお)きいほど、起電力(きでんりょく)はどうなる傾向(けいこう)があるか。

    • ◯ 小(ちい)さくなる傾向(けいこう)がある
    • ◯ 電流(でんりゅう)の向(む)きだけが変(か)わる
    • ◯ 大(おお)きくなる傾向(けいこう)がある
    • ◯ 0になる

    正解:大きくなる傾向がある
    イオン(新しいタブで開きます)化傾向(かけいこう)の差(さ)が大(おお)きいほど、酸化(さんか)されやすさ・還元(かんげん)されやすさの差(さ)も大(おお)きく、起電力(きでんりょく)は大(おお)きくなる傾向(けいこう)がある。

  4. 電子(でんし)をn個(こ)放(はな)して金属(きんぞく)Mがn価(か)の陽(よう)イオンになる、負極(ふきょく)の反応(はんのう)を正(ただ)しく表(あらわ)した式(しき)はどれか。

    • ◯ Mⁿ⁺ → M+ne⁻
    • ◯ M+ne⁻ → Mⁿ⁺
    • ◯ M → Mⁿ⁺+ne⁻
    • ◯ M+Mⁿ⁺ → ne⁻

    正解:M → Mⁿ⁺+ne⁻
    負極(ふきょく)では金属(きんぞく)Mが電子(でんし)ne⁻を放(はな)してn価(か)の陽(よう)イオンMⁿ⁺になる。M → Mⁿ⁺+ne⁻と表(あらわ)す。

単元のポイント

  • 起電力(きでんりょく) 電池(でんち)の両極(りょうきょく)の間(あいだ)に生(しょう)じる電位差(でんいさ)。単位(たんい)はV(ボルト)
  • 負極(ふきょく) 酸化(さんか)が起(お)こり、電子(でんし)を外部(がいぶ)回路(かいろ)へ放(はな)す電極(でんきょく)
  • 正極(せいきょく) 還元(かんげん)が起(お)こり、外部(がいぶ)回路(かいろ)から電子(でんし)を受(う)け取(と)る電極(でんきょく)
  • 半(はん)反応(はんのう)式(しき) 負極(ふきょく)・正極(せいきょく)それぞれで起(お)こる変化(へんか)を、電子(でんし)e⁻を含(ふく)めて表(あらわ)した反応(はんのう)式(しき)
問題を解く
単元のポイント
  • 起電力(きでんりょく) 電池(でんち)の両極(りょうきょく)の間(あいだ)に生(しょう)じる電位差(でんいさ)。単位(たんい)はV(ボルト)
  • 負極(ふきょく) 酸化(さんか)が起(お)こり、電子(でんし)を外部(がいぶ)回路(かいろ)へ放(はな)す電極(でんきょく)
  • 正極(せいきょく) 還元(かんげん)が起(お)こり、外部(がいぶ)回路(かいろ)から電子(でんし)を受(う)け取(と)る電極(でんきょく)
  • 半(はん)反応(はんのう)式(しき) 負極(ふきょく)・正極(せいきょく)それぞれで起(お)こる変化(へんか)を、電子(でんし)e⁻を含(ふく)めて表(あらわ)した反応(はんのう)式(しき)