本文へ移動

酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)の利用(りよう)

カメレオン先生電池(でんち)は自然(しぜん)に進(すす)む酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)から電気(でんき)を取(と)り出(だ)す工夫(くふう)、製錬(せいれん)は進(すす)みにくい還元(かんげん)を人(ひと)の手(て)で進(すす)める工夫(くふう)だよ。

30秒でつかむ

  1. 酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)(新しいタブで開きます)で金属(きんぞく)が放(はな)す電子(でんし)を導線(どうせん)に流(なが)せば、電流(でんりゅう)として取(と)り出(だ)せる。これが電池(でんち)のしくみである。
  2. ダニエル電池(でんち)(新しいタブで開きます)は、イオン(新しいタブで開きます)化傾向(かけいこう)の異(こと)なる2種類(しゅるい)の金属(きんぞく)とそれぞれの金属(きんぞく)イオンの水溶液(すいようえき)(新しいタブで開きます)を組(く)み合(あ)わせた電池(でんち)(新しいタブで開きます)である。
  3. 鉱石(こうせき)に含(ふく)まれる金属(きんぞく)の酸化物(さんかぶつ)(新しいタブで開きます)を還元(かんげん)(新しいタブで開きます)して金属(きんぞく)を取(と)り出(だ)す操作(そうさ)を製錬(せいれん)という。

詳しく

ダニエル電池(でんち)のしくみ

ダニエル電池(でんち)は、亜鉛板(あえんばん)を浸(ひた)した硫酸(りゅうさん)亜鉛(あえん)水溶液(すいようえき)と、銅板(どうばん)を浸(ひた)した硫酸(りゅうさん)銅(どう)(Ⅱ)水溶液(すいようえき)を、イオンが少(すこ)しずつ通(とお)れるセロハンや素焼(すや)き板(ばん)で仕切(しき)った電池(でんち)である。亜鉛(あえん)は銅(どう)よりイオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きいので、亜鉛板(あえんばん)の表面(ひょうめん)で亜鉛(あえん)が電子(でんし)を放(はな)して亜鉛(あえん)イオンになる酸化(さんか)が起(お)こる。

放(はな)された電子(でんし)は導線(どうせん)を通(とお)って銅板(どうばん)へ流(なが)れ、銅板(どうばん)の表面(ひょうめん)では水溶液中(すいようえきちゅう)の銅(どう)イオンが電子(でんし)を受(う)け取(と)って銅(どう)になる還元(かんげん)が起(お)こる。電子(でんし)が流(なが)れ出(だ)す亜鉛板(あえんばん)を負極(ふきょく)、電子(でんし)が流(なが)れ込(こ)む銅板(どうばん)を正極(せいきょく)とよぶ。

電子(でんし)が導線(どうせん)を流(なが)れる向(む)きと電流(でんりゅう)の向(む)きは逆(ぎゃく)なので、電流(でんりゅう)は正極(せいきょく)(銅板(どうばん))から負極(ふきょく)(亜鉛板(あえんばん))へ流(なが)れる。この電子(でんし)の流(なが)れを外部(がいぶ)の回路(かいろ)につなげば、豆(まめ)電球(でんきゅう)を光(ひか)らせるなどの仕事(しごと)(新しいタブで開きます)をさせられる。

ダニエル電池のしくみAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):鉄(てつ)の製錬(せいれん)と金属(きんぞく)の反応(はんのう)性(せい)

鉄(てつ)や銅(どう)などの金属(きんぞく)は、自然(しぜん)界(かい)では多(おお)くが酸化物(さんかぶつ)などの化合物(かごうぶつ)(新しいタブで開きます)として鉱石(こうせき)の中(なか)に存在(そんざい)する。鉱石(こうせき)から金属(きんぞく)の単体(たんたい)を取(と)り出(だ)すには酸化物(さんかぶつ)を還元(かんげん)する操作(そうさ)が必要(ひつよう)で、これを製錬(せいれん)という。

鉄(てつ)の製錬(せいれん)では、溶鉱炉(ようこうろ)に鉄鉱石(てっこうせき)(主成分(しゅせいぶん)は酸化(さんか)鉄(てつ)(Ⅲ)Fe₂O₃)とコークス(炭素(たんそ))を入(い)れて熱風(ねっぷう)を送(おく)る。コークスが燃(も)えてできる一酸化(いっさんか)炭素(たんそ)COがおもな還元剤(かんげんざい)(新しいタブで開きます)として働(はたら)き、酸化(さんか)鉄(てつ)が還元(かんげん)されて鉄(てつ)になり、一酸化(いっさんか)炭素(たんそ)自身(じしん)は酸化(さんか)されて二酸化炭素(にさんかたんそ)(新しいタブで開きます)になる。

製錬(せいれん)に必要(ひつよう)な還元(かんげん)のしやすさは、金属(きんぞく)のイオン化傾向(かけいこう)(新しいタブで開きます)次第(しだい)だ。イオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きい金属(きんぞく)ほど酸化物(さんかぶつ)が安定(あんてい)で還元(かんげん)しにくい。アルミニウムは炭素(たんそ)では還元(かんげん)できないため、大量(たいりょう)の電気(でんき)エネルギーを使(つか)う電気(でんき)分解(ぶんかい)(新しいタブで開きます)で取(と)り出(だ)す。

鉄の製錬の流れAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

なぜ電池(でんち)も製錬(せいれん)も酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)なのか

電池(でんち)は、自然(しぜん)に進(すす)む酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)から電子(でんし)の流(なが)れを取(と)り出(だ)す工夫(くふう)である。ダニエル電池(でんち)では、亜鉛(あえん)が銅(どう)よりイオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きいために自然(しぜん)に電子(でんし)を放(はな)し、その電子(でんし)を導線(どうせん)に通(とお)すことで電流(でんりゅう)として利用(りよう)する仕組(しく)みだ。

製錬(せいれん)は反対(はんたい)に、自然(しぜん)には進(すす)みにくい還元(かんげん)反応(はんのう)を人(ひと)の手(て)で進(すす)める工夫(くふう)である。酸化物(さんかぶつ)のままでは金属(きんぞく)を取(と)り出(だ)せないので、一酸化(いっさんか)炭素(たんそ)などの還元剤(かんげんざい)や電気(でんき)エネルギーを使(つか)って酸化物(さんかぶつ)を還元(かんげん)する。

どちらも、金属(きんぞく)のイオン化傾向(かけいこう)という同(おな)じものさしで説明(せつめい)がつく。イオン化傾向(かけいこう)の差(さ)を電流(でんりゅう)として取(と)り出(だ)すのが電池(でんち)、イオン化傾向(かけいこう)の大(おお)きさを乗(の)り越(こ)えて還元(かんげん)するのが製錬(せいれん)で、酸化(さんか)還元(かんげん)反応(はんのう)の2つの使(つか)い方(かた)といえる。

確認問題

問題 1 / 4ダニエル電池(でんち)で、亜鉛板(あえんばん)(負極(ふきょく))で起(お)こる変化(へんか)はどれか。

確認問題(解答用紙)

この問題を端末で解くための QR コード

スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。

https://manazoo.com/science/redox-applications-batteries-and-smelting/?from=print#quiz

  1. ダニエル電池(でんち)で、亜鉛板(あえんばん)(負極(ふきょく))で起(お)こる変化(へんか)はどれか。

    • ◯ 亜鉛(あえん)が電子(でんし)を放(はな)して亜鉛(あえん)イオンになる
    • ◯ 銅(どう)イオンが電子(でんし)を受(う)け取(と)って銅(どう)になる
    • ◯ セロハンが溶(と)けて電流(でんりゅう)が流(なが)れる
    • ◯ 水(みず)が電気(でんき)分解(ぶんかい)されて水素(すいそ)が発生(はっせい)する

    正解:亜鉛が電子を放して亜鉛イオンになる
    負極(ふきょく)の亜鉛板(あえんばん)(新しいタブで開きます)では、亜鉛(あえん)が電子(でんし)を放(はな)して亜鉛(あえん)イオン(新しいタブで開きます)になる酸化(さんか)が起(お)こる。

  2. ダニエル電池(でんち)で、電子(でんし)が流(なが)れ出(だ)す電極(でんきょく)を何(なん)というか。

    • ◯ 正極(せいきょく)
    • ◯ 絶縁体(ぜつえんたい)
    • ◯ 半導体(はんどうたい)
    • ◯ 負極(ふきょく)

    正解:負極
    電子(でんし)が流(なが)れ出(だ)す亜鉛板(あえんばん)の電極(でんきょく)を負極(ふきょく)という。

  3. 鉄(てつ)の製錬(せいれん)で、酸化(さんか)鉄(てつ)を還元(かんげん)する役割(やくわり)をもつものは何(なに)か。

    • ◯ 水(みず)
    • ◯ セロハン
    • ◯ コークスから生(しょう)じる一酸化(いっさんか)炭素(たんそ)
    • ◯ 空気中(くうきちゅう)の酸素(さんそ)

    正解:コークスから生じる一酸化炭素
    コークスから生(しょう)じる一酸化(いっさんか)炭素(たんそ)が還元剤(かんげんざい)(新しいタブで開きます)として働(はたら)き、酸化(さんか)鉄(てつ)を還元(かんげん)(新しいタブで開きます)して鉄(てつ)にする。

  4. イオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きい金属(きんぞく)ほど、製錬(せいれん)にはどのような傾向(けいこう)があるか。

    • ◯ イオン化傾向(かけいこう)とは関係(かんけい)がない
    • ◯ 酸化物(さんかぶつ)が安定(あんてい)で還元(かんげん)しにくい
    • ◯ 酸化物(さんかぶつ)が不安定(ふあんてい)ですぐに還元(かんげん)される
    • ◯ 酸化物(さんかぶつ)をつくらないので製錬(せいれん)が不要(ふよう)になる

    正解:酸化物が安定で還元しにくい
    イオン化傾向(かけいこう)が大(おお)きい金属(きんぞく)ほど酸化物(さんかぶつ)(新しいタブで開きます)が安定(あんてい)で、還元(かんげん)して取(と)り出(だ)すのが難(むずか)しい。

単元のポイント

  • ダニエル電池(でんち)(新しいタブで開きます) 亜鉛板(あえんばん)と硫酸(りゅうさん)亜鉛(あえん)水溶液(すいようえき)、銅板(どうばん)と硫酸(りゅうさん)銅(どう)(Ⅱ)水溶液(すいようえき)をセロハンなどで仕切(しき)った電池(でんち)。亜鉛(あえん)が負極(ふきょく)、銅(どう)が正極(せいきょく)になる
  • 負極(ふきょく) 電池(でんち)の中(なか)で酸化(さんか)が起(お)こり、電子(でんし)が流(なが)れ出(だ)す電極(でんきょく)
  • 正極(せいきょく) 電池(でんち)の中(なか)で還元(かんげん)が起(お)こり、電子(でんし)が流(なが)れ込(こ)む電極(でんきょく)
  • 製錬(せいれん) 鉱石(こうせき)に含(ふく)まれる金属(きんぞく)の酸化物(さんかぶつ)を還元(かんげん)し、金属(きんぞく)の単体(たんたい)を取(と)り出(だ)す操作(そうさ)
問題を解く
単元のポイント
  • ダニエル電池(でんち)(新しいタブで開きます) 亜鉛板(あえんばん)と硫酸(りゅうさん)亜鉛(あえん)水溶液(すいようえき)、銅板(どうばん)と硫酸(りゅうさん)銅(どう)(Ⅱ)水溶液(すいようえき)をセロハンなどで仕切(しき)った電池(でんち)。亜鉛(あえん)が負極(ふきょく)、銅(どう)が正極(せいきょく)になる
  • 負極(ふきょく) 電池(でんち)の中(なか)で酸化(さんか)が起(お)こり、電子(でんし)が流(なが)れ出(だ)す電極(でんきょく)
  • 正極(せいきょく) 電池(でんち)の中(なか)で還元(かんげん)が起(お)こり、電子(でんし)が流(なが)れ込(こ)む電極(でんきょく)
  • 製錬(せいれん) 鉱石(こうせき)に含(ふく)まれる金属(きんぞく)の酸化物(さんかぶつ)を還元(かんげん)し、金属(きんぞく)の単体(たんたい)を取(と)り出(だ)す操作(そうさ)