
光の分散とスペクトル
カンガルー先生同じガラスでも、波長が短い紫色のほうが屈折率が大きい。だから同じ入射角でも紫のほうが大きく曲がって、色ごとに分かれるんだよ。
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- 同じ物質でも、屈折率(新しいタブで開きます)は光の色(波長(新しいタブで開きます))によってわずかに異なる。波長の短い光(紫に近い色)ほど屈折率が大きく、波長の長い光(赤に近い色)ほど屈折率は小さい。
- いろいろな色が混ざった白色光がプリズムに入ると、色ごとに屈折(新しいタブで開きます)角が異なるために進む向きが少しずつずれ、色が分かれて出てくる。これを光の**分散**という。
- 分散で分かれた、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫と連続的に並んだ色の帯を**スペクトル**という。紫のほうが赤より大きく屈折する(大きく曲がる)。
詳しく
分散とスペクトル
これまでの屈折の式では、物質の屈折率を色にかかわらず同じ値として扱ってきた。実際には屈折率は光の色、つまり波長によってわずかに異なり、ほとんどの透明な物質では波長が短いほど屈折率が大きい。赤色の光より紫色の光のほうが、同じ物質の中でより大きく屈折率が大きい。
太陽の光や電灯の光のような白色光は、実はいろいろな色(波長)の光が混ざったものである。この白色光をプリズムに入れると、色ごとに屈折率が異なるために屈折角がわずかにずれ、プリズムを出るときには色ごとに進む向きが分かれる。この現象を光の分散という。
分散によって分かれた光を壁やスクリーンに当てると、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の順に連続して並んだ色の帯が見える。この色の帯をスペクトルという。紫色の光がいちばん大きく屈折するので、プリズムに対して赤色より外側(屈折率が小さい側)には曲がらず、紫色が最も大きく道筋を変える。
例題:プリズムと虹の色の順番
例題1:白色光をプリズムに通したとき、赤色の光と紫色の光のうち、プリズムの中での屈折率が大きいのはどちらか。波長が短いほど屈折率が大きいので、波長の短い紫色の光の屈折率が大きい。
例題2:同じ入射角でプリズムに入った赤色の光と紫色の光を比べると、屈折角が小さい(垂線に近づくように大きく曲がる)のはどちらか。屈折率が大きいほど屈折角は小さくなるので、紫色の光の屈折角が小さい。
例題3:虹で、空に近い外側の円弧と地面に近い内側の円弧とでは、どちらが赤色に見えるか。雨粒の中での分散と反射(新しいタブで開きます)では、屈折率の小さい赤色の光が最も外側(上側)に出ていく道筋をとる。だから主虹では外側(上側)の弧が赤色になり、内側が紫色になる。
なぜCDの裏が虹色に見えるのか
分散はプリズムやガラスの中だけで起こるわけではない。CDやDVDの裏面には、細かい溝が規則的に並んでいる。この溝で反射した光は、分散とは別の仕組み(波長によって反射の強め合う向きが変わる現象)によっても色ごとに分かれ、見る角度によって虹のような色が浮かび上がる。
空にかかる虹も、太陽の光が雨粒という小さな水滴に入るときの屈折で色ごとに分かれ(分散)、雨粒の中で反射してもう一度屈折して出てくることで、色の帯として見える仕組みだ。
シャボン玉の表面に浮かぶ色も、光の反射(新しいタブで開きます)が関係する別の仕組み(薄膜の干渉(新しいタブで開きます))で色が分かれて見える現象で、分散とは原因が異なる。色が分かれて見える現象にはいくつもの仕組みがあることを覚えておくとよい。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/dispersion-and-spectrum/?from=print#quiz
同じガラスの中で、屈折率が大きいのはどちらの色の光か。
- ◯ 赤色の光
- ◯ どちらも同じ
- ◯ 紫色の光
- ◯ 光の色によって屈折率は変わらない
正解:紫色の光
波長(新しいタブで開きます)が短い光ほど屈折率(新しいタブで開きます)が大きい。紫色は赤色より波長が短いので、紫色の光の屈折率が大きい。同じ入射角でプリズムに入った赤色の光と紫色の光を比べたとき、屈折角が小さい(垂線に近づくように大きく曲がる)のはどちらか。
- ◯ 屈折角という言葉は光には使わない
- ◯ 赤色の光
- ◯ 紫色の光
- ◯ どちらも同じ
正解:紫色の光
屈折率が大きいほど屈折(新しいタブで開きます)角は小さくなる。紫色の光は屈折率が大きいので、屈折角が小さくなる(大きく曲がる)。主虹で、外側(上側)の弧に見える色は何色か。
- ◯ 紫色
- ◯ 赤色
- ◯ 緑色
- ◯ 虹に色の順番はない
正解:赤色
雨粒の中での屈折と反射(新しいタブで開きます)で、屈折率の小さい赤色の光が最も外側に出ていく道筋をとるため、主虹の外側は赤色になる。白色光の性質として正しいものはどれか。
- ◯ 色を持たない特別な光である
- ◯ 1つの波長だけの光である
- ◯ いろいろな色(波長)の光が混ざっている
- ◯ 屈折しない光である
正解:いろいろな色(波長)の光が混ざっている
白色光はいろいろな色(波長)の光が混ざったもので、プリズムに通すと色ごとの屈折率の違いで分かれる(分散)。
単元のポイント
- 分散(新しいタブで開きます) 色(波長)によって屈折率が異なるために光が色ごとに分かれる現象
- スペクトル 分散で分かれた、赤から紫まで連続する色の帯
- 屈折率と波長 波長が短いほど屈折率は大きい(紫>赤)
- 虹 雨粒の中での分散と反射で太陽光が色ごとに分かれて見える