
アルデヒド・ケトン・カルボン酸
カメレオン先生アルデヒドは酸化されやすい(還元性がある)、ケトンはそれ以上酸化されにくい。還元性の有無で見分けよう。
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- ホルミル基-CHOをもつアルデヒドは還元性を示し、銀鏡反応やフェーリング液の還元で検出できる。
- ケトンはカルボニル基の両側に炭化水素基が結合し、これ以上酸化される水素がないため還元性を示さない。
- カルボキシ基-COOHをもつカルボン酸は炭酸より強い弱酸(新しいタブで開きます)で、炭酸水素ナトリウム(新しいタブで開きます)と反応して二酸化炭素(新しいタブで開きます)を発生する。
詳しく
アルデヒド・ケトン・カルボン酸の構造
分子(新しいタブで開きます)内にホルミル基(アルデヒド基)-CHOをもつ化合物をアルデヒド、カルボニル基>C=Oの両側に炭化水素基が結合した化合物をケトンという。アルデヒドは第一級アルコール(新しいタブで開きます)の酸化、ケトンは第二級アルコールの酸化で得られる。
アルデヒドは酸化されやすく還元性を示し、銀イオン(新しいタブで開きます)を銀に還元(新しいタブで開きます)する銀鏡反応や、フェーリング液中の銅(Ⅱ)イオンを還元して赤色の酸化銅(Ⅰ)Cu₂Oの沈殿(新しいタブで開きます)を生じるフェーリング液の還元という反応で検出できる。ケトンはこれらの反応を示さない。
カルボキシ基-COOHをもつ化合物をカルボン酸といい、水溶液は弱酸性を示す。炭酸より強い酸なので、炭酸水素ナトリウムと反応して二酸化炭素を発生する。
例:銀鏡反応とヨードホルム反応
アセトアルデヒドCH₃CHOにアンモニア性硝酸銀水溶液を加えて温めると、CH₃CHO+2[Ag(NH₃)₂]⁺+3OH⁻→CH₃COO⁻+2Ag+4NH₃+2H₂Oのように進み、器壁に銀が析出して鏡のようになる。
アセトアルデヒドにフェーリング液を加えて加熱すると、CH₃CHO+2Cu²⁺+5OH⁻→CH₃COO⁻+Cu₂O+3H₂Oのように進み、赤色の酸化銅(Ⅰ)の沈殿を生じる。ギ酸HCOOHはホルミル基をもつため、カルボン酸でありながら同じ還元性を示す。
ヨウ素I₂と水酸化ナトリウム水溶液を作用(新しいタブで開きます)させると、CH₃-CO-やCH₃-CH(OH)-の構造をもつ化合物から黄色のヨードホルムCHI₃が沈殿するヨードホルム反応が起こる。アセトアルデヒド・アセトン・エタノール・2-プロパノールなどがこの反応を示す。
還元性と酸の強さの理由
アルデヒドが還元性を示すのは、ホルミル基の炭素原子にまだ酸化される余地(水素原子(新しいタブで開きます))が残っており、酸化剤(新しいタブで開きます)から電子を奪われて自身は酸化されカルボン酸になりやすいためである。ケトンの炭素原子は両側に炭化水素基が結合しており、同様には酸化されない。
カルボン酸が炭酸より強い酸なのは、カルボキシ基-COOHから水素イオン(新しいタブで開きます)が外れた後のカルボン酸イオンが、電荷(新しいタブで開きます)が2つの酸素原子に分散して安定になるためである。この違いにより、炭酸水素ナトリウム水溶液に加えると二酸化炭素を発生して追い出す。
ギ酸がカルボン酸でありながら還元性を示すのは、分子中にカルボキシ基とホルミル基の両方の構造(H-COOH)をもつ特別な化合物だからである。酢酸にはホルミル基がないため、還元性は示さない。
確認問題
確認問題(解答用紙)
スマホやタブレットで読み取ると、この問題をその場で解けます。
https://manazoo.com/science/aldehydes-ketones-and-carboxylic-acids/?from=print#quiz
アンモニア性硝酸銀水溶液にアルデヒドを加えて温め、銀を析出させる反応を何というか。
- ◯ 銀鏡反応
- ◯ ヨードホルム反応
- ◯ フェーリング液の還元
- ◯ けん化
正解:銀鏡反応
アルデヒドがアンモニア性硝酸銀水溶液中の銀イオン(新しいタブで開きます)を還元(新しいタブで開きます)して銀を析出させる反応を銀鏡反応という。アルデヒドの還元性を利用した検出反応の一つ。ケトンが銀鏡反応やフェーリング液の還元を示さない理由として正しいものはどれか。
- ◯ カルボニル基の両側に炭化水素基が結合し、それ以上酸化される水素が無いから
- ◯ 酸化されると還元性をもつ原子が無くなるから
- ◯ 酸性が強すぎるから
- ◯ 還元性をもつ原子をもたないから
正解:カルボニル基の両側に炭化水素基が結合し、それ以上酸化される水素が無いから
ケトンはカルボニル基>C=Oの両側に炭化水素基が結合しており、アルデヒドのホルミル基のように酸化される水素原子(新しいタブで開きます)が残っていない。そのため還元性を示さない。ギ酸HCOOHがカルボン酸でありながら還元性を示すのはなぜか。
- ◯ エステル結合をもつため
- ◯ ヒドロキシ基をもつため
- ◯ ホルミル基の構造をもつため
- ◯ ベンゼン環をもつため
正解:ホルミル基の構造をもつため
ギ酸は分子(新しいタブで開きます)中にカルボキシ基とホルミル基の両方の構造(H-COOH)をもつ特別なカルボン酸で、ホルミル基の部分が酸化されるため還元性を示す。酢酸にはホルミル基がなく還元性を示さない。ヨードホルム反応で生じる黄色沈殿の化学式(新しいタブで開きます)として正しいものはどれか。
- ◯ CuI
- ◯ CHI₃
- ◯ AgI
- ◯ CHCl₃
正解:CHI₃
CH₃-CO-やCH₃-CH(OH)-の構造をもつ化合物にヨウ素と水酸化ナトリウム水溶液を作用(新しいタブで開きます)させると、黄色のヨードホルムCHI₃が沈殿(新しいタブで開きます)する。
単元のポイント
- アルデヒド ホルミル基-CHOをもち、酸化されやすく還元性を示す。第一級アルコールの酸化で得られる
- 銀鏡反応 アンモニア性硝酸銀水溶液を還元して銀を析出させる、アルデヒドの検出反応
- ヨードホルム反応 CH₃-CO-やCH₃-CH(OH)-の構造をもつ化合物からCHI₃の黄色沈殿が生じる反応
- カルボン酸 カルボキシ基-COOHをもち弱酸性を示す。炭酸より強いため炭酸水素ナトリウムからCO₂を追い出す