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アルデヒド・ケトン・カルボン酸(さん)

カメレオン先生アルデヒドは酸化(さんか)されやすい(還元(かんげん)性(せい)がある)、ケトンはそれ以上(いじょう)酸化(さんか)されにくい。還元(かんげん)性(せい)の有無(うむ)で見分(みわ)けよう。

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  1. ホルミル基(き)-CHOをもつアルデヒドは還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)し、銀鏡反応(ぎんきょうはんのう)やフェーリング液(えき)の還元(かんげん)で検出(けんしゅつ)できる。
  2. ケトンはカルボニル基(き)の両側(りょうがわ)に炭化(たんか)水素(すいそ)基(き)が結合(けつごう)し、これ以上(いじょう)酸化(さんか)される水素(すいそ)がないため還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)さない。
  3. カルボキシ基(き)-COOHをもつカルボン酸(さん)は炭酸(たんさん)より強(つよ)い弱酸(じゃくさん)(新しいタブで開きます)で、炭酸水素(たんさんすいそ)ナトリウム(新しいタブで開きます)と反応(はんのう)して二酸化炭素(にさんかたんそ)(新しいタブで開きます)を発生(はっせい)する。

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アルデヒド・ケトン・カルボン酸(さん)の構造(こうぞう)

分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)内(ない)にホルミル基(き)(アルデヒド基(き))-CHOをもつ化合物(かごうぶつ)をアルデヒド、カルボニル基(き)>C=Oの両側(りょうがわ)に炭化(たんか)水素(すいそ)基(き)が結合(けつごう)した化合物(かごうぶつ)をケトンという。アルデヒドは第(だい)一(いち)級(きゅう)アルコール(新しいタブで開きます)の酸化(さんか)、ケトンは第(だい)二(に)級(きゅう)アルコールの酸化(さんか)で得(え)られる。

アルデヒドは酸化(さんか)されやすく還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)し、銀(ぎん)イオン(新しいタブで開きます)を銀(ぎん)に還元(かんげん)(新しいタブで開きます)する銀鏡反応(ぎんきょうはんのう)や、フェーリング液中(えきちゅう)の銅(どう)(Ⅱ)イオンを還元(かんげん)して赤色(あかいろ)の酸化(さんか)銅(どう)(Ⅰ)Cu₂Oの沈殿(ちんでん)(新しいタブで開きます)を生(しょう)じるフェーリング液(えき)の還元(かんげん)という反応(はんのう)で検出(けんしゅつ)できる。ケトンはこれらの反応(はんのう)を示(しめ)さない。

カルボキシ基(き)-COOHをもつ化合物(かごうぶつ)をカルボン酸(さん)といい、水溶液(すいようえき)は弱酸性(じゃくさんせい)を示(しめ)す。炭酸(たんさん)より強(つよ)い酸(さん)なので、炭酸水素(たんさんすいそ)ナトリウムと反応(はんのう)して二酸化炭素(にさんかたんそ)を発生(はっせい)する。

アルコールの酸化のはしごAsatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

例(れい):銀鏡反応(ぎんきょうはんのう)とヨードホルム反応(はんのう)

アセトアルデヒドCH₃CHOにアンモニア性(せい)硝酸銀(しょうさんぎん)水溶液(すいようえき)を加(くわ)えて温(あたた)めると、CH₃CHO+2[Ag(NH₃)₂]⁺+3OH⁻→CH₃COO⁻+2Ag+4NH₃+2H₂Oのように進(すす)み、器(き)壁(かべ)に銀(ぎん)が析出(せきしゅつ)して鏡(かがみ)のようになる。

アセトアルデヒドにフェーリング液(えき)を加(くわ)えて加熱(かねつ)すると、CH₃CHO+2Cu²⁺+5OH⁻→CH₃COO⁻+Cu₂O+3H₂Oのように進(すす)み、赤色(あかいろ)の酸化(さんか)銅(どう)(Ⅰ)の沈殿(ちんでん)を生(しょう)じる。ギ酸(さん)HCOOHはホルミル基(き)をもつため、カルボン酸(さん)でありながら同(おな)じ還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)す。

ヨウ素(そ)I₂と水酸化(すいさんか)ナトリウム水溶液(すいようえき)を作用(さよう)(新しいタブで開きます)させると、CH₃-CO-やCH₃-CH(OH)-の構造(こうぞう)をもつ化合物(かごうぶつ)から黄色(きいろ)のヨードホルムCHI₃が沈殿(ちんでん)するヨードホルム反応(はんのう)が起(お)こる。アセトアルデヒド・アセトン・エタノール・2-プロパノールなどがこの反応(はんのう)を示(しめ)す。

銀鏡反応Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図)

還元(かんげん)性(せい)と酸(さん)の強(つよ)さの理由(りゆう)

アルデヒドが還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)すのは、ホルミル基(き)の炭素(たんそ)原子(げんし)にまだ酸化(さんか)される余地(よち)(水素(すいそ)原子(げんし)(新しいタブで開きます))が残(のこ)っており、酸化剤(さんかざい)(新しいタブで開きます)から電子(でんし)を奪(うば)われて自身(じしん)は酸化(さんか)されカルボン酸(さん)になりやすいためである。ケトンの炭素(たんそ)原子(げんし)は両側(りょうがわ)に炭化(たんか)水素(すいそ)基(き)が結合(けつごう)しており、同様(どうよう)には酸化(さんか)されない。

カルボン酸(さん)が炭酸(たんさん)より強(つよ)い酸(さん)なのは、カルボキシ基(き)-COOHから水素(すいそ)イオン(新しいタブで開きます)が外(はず)れた後(あと)のカルボン酸(さん)イオンが、電荷(でんか)(新しいタブで開きます)が2つの酸素(さんそ)原子(げんし)に分散(ぶんさん)して安定(あんてい)になるためである。この違(ちが)いにより、炭酸水素(たんさんすいそ)ナトリウム水溶液(すいようえき)に加(くわ)えると二酸化炭素(にさんかたんそ)を発生(はっせい)して追(お)い出(だ)す。

ギ酸(さん)がカルボン酸(さん)でありながら還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)すのは、分子中(ぶんしちゅう)にカルボキシ基(き)とホルミル基(き)の両方(りょうほう)の構造(こうぞう)(H-COOH)をもつ特別(とくべつ)な化合物(かごうぶつ)だからである。酢酸(さくさん)にはホルミル基(き)がないため、還元(かんげん)性(せい)は示(しめ)さない。

確認問題

問題 1 / 4アンモニア性(せい)硝酸銀(しょうさんぎん)水溶液(すいようえき)にアルデヒドを加(くわ)えて温(あたた)め、銀(ぎん)を析出(せきしゅつ)させる反応(はんのう)を何(なん)というか。

確認問題(解答用紙)

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https://manazoo.com/science/aldehydes-ketones-and-carboxylic-acids/?from=print#quiz

  1. アンモニア性(せい)硝酸銀(しょうさんぎん)水溶液(すいようえき)にアルデヒドを加(くわ)えて温(あたた)め、銀(ぎん)を析出(せきしゅつ)させる反応(はんのう)を何(なん)というか。

    • ◯ 銀鏡反応(ぎんきょうはんのう)
    • ◯ ヨードホルム反応(はんのう)
    • ◯ フェーリング液(えき)の還元(かんげん)
    • ◯ けん化(か)

    正解:銀鏡反応
    アルデヒドがアンモニア性(せい)硝酸銀(しょうさんぎん)水溶液中(すいようえきちゅう)の銀(ぎん)イオン(新しいタブで開きます)を還元(かんげん)(新しいタブで開きます)して銀(ぎん)を析出(せきしゅつ)させる反応(はんのう)を銀鏡反応(ぎんきょうはんのう)という。アルデヒドの還元(かんげん)性(せい)を利用(りよう)した検出(けんしゅつ)反応(はんのう)の一(ひと)つ。

  2. ケトンが銀鏡反応(ぎんきょうはんのう)やフェーリング液(えき)の還元(かんげん)を示(しめ)さない理由(りゆう)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ カルボニル基(き)の両側(りょうがわ)に炭化(たんか)水素(すいそ)基(き)が結合(けつごう)し、それ以上(いじょう)酸化(さんか)される水素(すいそ)が無(な)いから
    • ◯ 酸化(さんか)されると還元(かんげん)性(せい)をもつ原子(げんし)が無(な)くなるから
    • ◯ 酸性(さんせい)が強(つよ)すぎるから
    • ◯ 還元(かんげん)性(せい)をもつ原子(げんし)をもたないから

    正解:カルボニル基の両側に炭化水素基が結合し、それ以上酸化される水素が無いから
    ケトンはカルボニル基(き)>C=Oの両側(りょうがわ)に炭化(たんか)水素(すいそ)基(き)が結合(けつごう)しており、アルデヒドのホルミル基(き)のように酸化(さんか)される水素(すいそ)原子(げんし)(新しいタブで開きます)が残(のこ)っていない。そのため還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)さない。

  3. ギ酸(さん)HCOOHがカルボン酸(さん)でありながら還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)すのはなぜか。

    • ◯ エステル結合(けつごう)をもつため
    • ◯ ヒドロキシ基(き)をもつため
    • ◯ ホルミル基(き)の構造(こうぞう)をもつため
    • ◯ ベンゼン環(かん)をもつため

    正解:ホルミル基の構造をもつため
    ギ酸(さん)は分子(ぶんし)(新しいタブで開きます)中(ちゅう)にカルボキシ基(き)とホルミル基(き)の両方(りょうほう)の構造(こうぞう)(H-COOH)をもつ特別(とくべつ)なカルボン酸(さん)で、ホルミル基(き)の部分(ぶぶん)が酸化(さんか)されるため還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)す。酢酸(さくさん)にはホルミル基(き)がなく還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)さない。

  4. ヨードホルム反応(はんのう)で生(しょう)じる黄色(きいろ)沈殿(ちんでん)の化学(かがく)式(しき)(新しいタブで開きます)として正(ただ)しいものはどれか。

    • ◯ CuI
    • ◯ CHI₃
    • ◯ AgI
    • ◯ CHCl₃

    正解:CHI₃
    CH₃-CO-やCH₃-CH(OH)-の構造(こうぞう)をもつ化合物(かごうぶつ)にヨウ素(そ)と水酸化(すいさんか)ナトリウム水溶液(すいようえき)を作用(さよう)(新しいタブで開きます)させると、黄色(きいろ)のヨードホルムCHI₃が沈殿(ちんでん)(新しいタブで開きます)する。

単元のポイント

  • アルデヒド ホルミル基(き)-CHOをもち、酸化(さんか)されやすく還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)す。第(だい)一(いち)級(きゅう)アルコールの酸化(さんか)で得(え)られる
  • 銀鏡反応(ぎんきょうはんのう) アンモニア性(せい)硝酸銀(しょうさんぎん)水溶液(すいようえき)を還元(かんげん)して銀(ぎん)を析出(せきしゅつ)させる、アルデヒドの検出(けんしゅつ)反応(はんのう)
  • ヨードホルム反応(はんのう) CH₃-CO-やCH₃-CH(OH)-の構造(こうぞう)をもつ化合物(かごうぶつ)からCHI₃の黄色(きいろ)沈殿(ちんでん)が生(しょう)じる反応(はんのう)
  • カルボン酸(さん) カルボキシ基(き)-COOHをもち弱酸性(じゃくさんせい)を示(しめ)す。炭酸(たんさん)より強(つよ)いため炭酸水素(たんさんすいそ)ナトリウムからCO₂を追(お)い出(だ)す

出典・クレジット

  • 単元の構成:文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」(新しいタブで開きます)(政府標準利用規約 2.0)
  • 学習指導要領の該当箇所:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編 化学 (4)有機化合物の性質 ア(ア)有機化合物(新しいタブで開きます)(解説p.107〜108。項目(ア(ア)有機化合物 ㋐炭化水素:脂肪族炭化水素の性質や反応を構造と関連付けて理解する ㋑官能基をもつ化合物:官能基をもつ脂肪族化合物に関する実験などを行い、その構造・性質・反応について理解する ㋒芳香族化合物:芳香族化合物の構造・性質・反応について理解する)と内容の取扱い(㋑はアルコール・エーテル・アルデヒド・ケトン・カルボン酸及びエステルを取り上げ、それらの性質は炭素骨格及び官能基により特徴付けられることを扱い、鏡像異性体にも触れる。㋒は芳香族炭化水素・フェノール類・芳香族カルボン酸及び芳香族アミンを扱う)、p.107〜108の解説(脂肪族炭化水素はアルカン・アルケン・アルキンの代表的な化合物の構造・性質・反応を扱い、構造異性体や立体異性体としてシス-トランス異性体も扱う。官能基をもつ脂肪族化合物は炭素骨格及び官能基により性質が特徴付けられることや相互の関係を反応や構造と関連付けて扱い、不斉炭素原子を1個含む化合物で鏡像異性体に触れ、エステルに関連して油脂やセッケンにも触れる。芳香族化合物はベンゼン環及び官能基により性質が特徴付けられることを扱う)を6ページに分けて扱う。高分子化合物(イ)は別単元で扱うため本単元には含めない)
  • 事実データ:Wikidata の項目 Q101497(新しいタブで開きます)(CC0)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編」p.107〜108(新しいタブで開きます)
  • 本文:Manazoo 編集部
  • 図(アセトアルデヒドにアンモニア性硝酸銀水溶液を加えて温め、試験管の内側に銀が析出して鏡のようになる様子を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 図(第一級アルコールが酸化されてアルデヒド、さらにカルボン酸になる酸化のはしごと、第二級アルコールがケトンで止まる様子を示した図):Asatte Studio(Manazoo)/オリジナル(コードで作図) / 出典(新しいタブで開きます)
  • 最終確認日:

単元の並びは学習指導要領に沿って作り、年号や人物などの事実は公開データと照らし合わせています。誤りに気づいたら意見箱からお知らせください。確かめて直します。テストや受験の前には、教科書や先生の説明もあわせて確認してください。

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問題を解く
単元のポイント
  • アルデヒド ホルミル基(き)-CHOをもち、酸化(さんか)されやすく還元(かんげん)性(せい)を示(しめ)す。第(だい)一(いち)級(きゅう)アルコールの酸化(さんか)で得(え)られる
  • 銀鏡反応(ぎんきょうはんのう) アンモニア性(せい)硝酸銀(しょうさんぎん)水溶液(すいようえき)を還元(かんげん)して銀(ぎん)を析出(せきしゅつ)させる、アルデヒドの検出(けんしゅつ)反応(はんのう)
  • ヨードホルム反応(はんのう) CH₃-CO-やCH₃-CH(OH)-の構造(こうぞう)をもつ化合物(かごうぶつ)からCHI₃の黄色(きいろ)沈殿(ちんでん)が生(しょう)じる反応(はんのう)
  • カルボン酸(さん) カルボキシ基(き)-COOHをもち弱酸性(じゃくさんせい)を示(しめ)す。炭酸(たんさん)より強(つよ)いため炭酸水素(たんさんすいそ)ナトリウムからCO₂を追(お)い出(だ)す